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李朝箪笥

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当店ラフジュ工房でも、数は少ないながら取り扱いのある李朝箪笥。李朝箪笥の「李朝」とは、李王家が君臨した朝鮮王朝を指す言葉です。朝鮮(現在の韓国)で作られた家具でありながら、どこか日本の時代箪笥や民芸家具にも似た、素材の味をいかした温かみある風合いが魅力的で、現代日本の住環境にも違和感なく溶け込んでくれます。
最近の韓国インテリアと言えば、シンプルで白を基調としたいわゆる「塩系インテリア」が人気ですが、人と同じはつまらない!という方はぜひ李朝家具に目を向けてみてはいかがでしょうか。希少性の高さゆえ、アンティークの李朝箪笥はなかなか出会う機会がなく、また、仕入れてもすぐに売り切れてしまうので、見つけたときがチャンス!気になったら迷わずチェックしてみてくださいね。

李朝箪笥についてもっと知りたい方はこちら

3色の商品タイプのマークについて

李朝箪笥

 

 

 

お隣、韓国の地で育まれたインテリア。「李朝箪笥」を知ろう

韓国ドラマ(とりわけ時代もの)がお好きな方なら、おそらく画面越しに一度は目にしたことがあるであろう「李朝家具」。李朝家具は韓国の高級官僚、両班(ヤンバン)が主に使用していたとされる家具で、古くは朝鮮王朝時代に作られた歴史ある家具です。異国情緒ただよう中にも、日本人にとってどこか親しみを感じさせる独特の佇まいは、日本の民芸運動の父・柳宗悦など、多くの文化人に愛されてきました。というわけで、ここではそんな李朝家具の中でも特に「箪笥」に焦点をあて、その歴史や特徴などお話していきたいと思います。これを読めば、いつも何気なく観ていたドラマの解像度がグッと増すかもしれませんよ。

「李朝(りちょう)」とは?独自に発展を遂げた文化の中で生まれた李朝家具


  • それでは、まずは「李朝」の説明から。李朝とは、「李王家が君臨した朝鮮王朝」を端的に指した言葉です。李朝家具とはすなわち、「李王家が君臨した朝鮮王朝時代の家具」のことを表しているんですね。こと日本の骨董界隈においては、戦前からその呼び名で親しまれていたそうです。
    李王家が朝鮮半島を支配していたのは、14世紀末~20世紀初頭までのこと。1世紀は100年ですから、なんと李王家の繁栄は500年もの長きにわたって続いていたということになります。日本で言うと、近現代を除き一番年数の長かった時代でさえ平安時代の399年なので、あまりに壮大な歴史にちょっとめまいがしそうですね。
    この朝鮮王朝時代には、印刷事業や教育機関の進化、また、磁器やパンソリに代表される芸術・芸能の発展など、さまざまな文化が育まれました。そんな豊かな文化を支えたのが、「両班(ヤンバン)」と呼ばれる高級官僚の存在。両班は文臣である「文班」と武臣である「武班」の2つに分けられますが、特に文班の官僚たちの間では、「清雅(せいが)」「簡潔」なる生き方が理想とされていました。清雅とは、国の官僚として常に清らかであり、貴族として雅であること。そして簡潔は、簡素で潔いという意味です。彼らはこの思想を家具にも反映させ、その結果、すっきりとした見た目ながら随所に気品を感じる李朝家具のデザインが生まれました。

    李朝家具の特徴ってどんなところ?


    暮らしの中で育まれたオリジナリティ

    さて、李朝家具のデザインを見てみると、箪笥であっても書棚のような家具であっても、脚が付いていないものがほぼ見当たらないことに気付かれるかと思います。先ほど、李朝家具には両班の存在が深く関わっているとお話しましたが、実はこの特徴的なデザインは、韓国ならではの暮らしに寄り添い、洗練されていった結果でもあるんですよ。寒さの厳しい韓国では、家屋に温突(オンドル)と言う独自の暖房システムが備わっているのが一般的でした。これはいわゆる床暖房のようなもので、熱く熱せられた床からの熱気を受けて家具が歪んだり割れたりしないよう、床から遠ざけるために脚を付けたというわけなんです。
    また、韓国の伝統的な家屋においては、できるだけ暖房の効率を良くするために、部屋は狭く低く作られました。狭くて天井も低いとなると、置ける家具の種類は当然のことながら限られます。加えて、韓国には冠婚葬祭や時節の儀式等を盛大に執り行う文化がありますから、定期的に発生するイベントのため十分なスペースを確保しておかなければなりません。それゆえ、家具は常に移動させることを想定して、頑丈で持ち運びに便利なデザインのものが好まれたのだとか。

    適材適所の素材選び

    もう一つの特徴としては、あえて色々な種類の木材を使用している点。李朝箪笥を始め、多くの李朝家具は欅・桐・松・楓・胡桃・柿・栗・棗(なつめ)・梨・柳など、たくさんの木材を使って作られています。これらの多種にわたる材を、例えば引き出しの前板にはこれを、天板にはこれを…といった具合で、それぞれの木の優れた部分や風合いの違いをいかして組み合わせているんですね。まさに、適材適所です。表面仕上げの方法もさまざまで、漆塗りのほか紙張り、竹張り、華角張り、漆絵、螺鈿などの漆工が施されたものもあります。

    李朝箪笥は一つじゃない!種類いろいろ、李朝箪笥の世界

    李朝家具は実にたくさんの種類があり、箪笥一つとってもそのバリエーションはさまざま。ここでは、アンティークショップや復刻品を扱うショップで、比較的よく目にする「半閉櫃(バンダジ)」「薬箪笥(ヤクジャン)」「ジャン・モリジャン」「ノン」をピックアップしてみました。



    半閉櫃(バンダジ・パンタジ)

    バンダジは漢字で「半」「閉」と書く通り、前面のフラップダウン式の扉が上半分だけ開閉する、韓国式のタンスです。李朝家具の中では最も多く作られた収納家具で、主に衣装や夜具のほか、本、祭器など雑多なものをまとめてしまっておくのにも使われました。また、天板には甕や小物を置いたり、布団をのせたりして使っていたのだそう。布団をのせても落ちてこないようにするためなのか、バンダジの中には天板に傾斜がついた仕様のものもあります。(傾斜=手前が高くなっている)
    韓国の民家には押入れや作り付けの棚といった収納はなかったため、半閉櫃等の収納家具は非常に重宝されました。大きさ・形態は地方や作られた時代によっても異なりますが、装飾として前面や四隅に金具が用いられたほか、素材は松やケヤキ、シナ、梨の木などの厚い板材が使われる場合が多かったようです。これは、扱いが粗雑になりがちな寝具類を日常的に出し入れするにあたり、他の収納家具よりも強度が求められたためではないかと思われます。

    薬箪笥(ヤクジャン)

    薬箪笥は元々中国で使われていた家具で、その名の通り、医師や薬屋が漢方薬を保管しておくために作られたタンスです。小さな引き出しがたくさん備わった個性的な見た目は、インテリアとしての存在感も抜群ですね。韓国同様、日本でも江戸時代頃に中国から伝わり普及しましたが、李朝の薬箪笥と日本の薬箪笥とでは、デザインに顕著な違いが表れています。例えば、李朝のものには「筆返し」、という天板から筆などが転がり落ちるのを防ぐため出っ張りのある品が多いのに対し、日本で作られた時代ものの薬箪笥には、そういったデザインはあまり見られません。その理由は定かではないものの、李朝家具が両班の書斎部屋などで使われていたことに由来しているのではないか?と考えられます。
    また、李朝の薬箪笥は下部に扉を備えた仕様のものがしばしば見られます。日本の箪笥の開口部は引き戸が一般的ですが、李朝家具の場合は観音扉式が圧倒的に多い印象。同じ東洋の国なのに開閉方法に違いがあるところも、ちょっと注目してみたいポイントです。

    ジャン・モリジャン

    バンダジのメインの用途が寝具収納なら、ジャンやモリジャンは衣装タンス、あるいはサイドチェスト的な役割の家具と言えます。収納部は引き出しと扉に分けられ、引き出しにはアクセサリーなどの小物類を、扉の方には衣類を収納しました。
    扉は、上述の薬箪笥と同様に観音扉式ですが、面白いのがフルオープン(全面が開く)ではないところ。さながら窓のように、固定された前面の板を小さく切り抜いて作っているんです。このデザイン、一見すると中のものを取り出しにくそうなのですが、実はこれにもちゃんと理由があって、せっかく畳んだ衣類を開け閉めの際に崩してしまわないように、という配慮からなのだとか。ちなみに、ジャンは2段、ないし3段作りで背の高いタイプ、モリジャンは一段作りのタイプと分けられるそうです。

    ノン

    ノンは、主に女性たちの生活する部屋に置かれていた衣装タンスです。上下段が分割できるようになっており、かつ、両側面には取っ手金具が取り付けられているので、重ねた状態でもバラした状態でも使用することができます。なんとなく日本の重ね箪笥に近い雰囲気を感じますね。華やかな女性たちが使っていた家具、ということもあってか、中には白蝶貝の象嵌細工など、女性らしい華麗な装飾を施されたものもあったりします。



    李朝家具で「用の美」をめでる

    素材の持つ自然な美しさや温もりをそのままに、いかに家具の形に落とし込むか。そして、日々の暮らしに寄り添う実用の家具として、過不足ないものであるか。李朝家具には、かつて柳宗悦が提唱した「用の美」に似た美意識が宿っているような気がします。アンティークや精巧なつくりの復刻品となると、相応にお値段も張るのでなかなか気軽に…とはいかないかもしれませんが、良い出会いがあったらぜひお迎えしてみてください。和のインテリアにも不思議と馴染みの良い李朝家具は、心落ち着く空間づくりにきっと役に立ってくれますよ。




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