ヨーロッパアンティーク家具を使った部屋作り。代表的なインテリアスタイル6つ

アンティークスタイルと聞いて多くの人が思い浮かべるのが、ヨーロッパアンティークのインテリア。優雅な猫脚や華やかな彫刻など、西洋の貴族が使っていたかのようなエレガントな佇まいが素敵ですよね。ただ、ヨーロッパアンティークのインテリアは、実はそれだけではないんですよ。代表的なインテリアスタイルは次の6つがあります。

クラシカルなインテリアの定番。シックなイギリスアンティークスタイル

1つ目は、冒頭でもお話ししたヨーロッパアンティークの定番スタイルである、シックなイギリスアンティークスタイル。ダークブラウンの木肌、装飾的な彫刻意匠、ステンドグラスなど、クラシカルで落ち着いた雰囲気のイギリスアンティーク家具でコーディネートしたインテリアです。優雅なアフタヌーンティーが似合う上品な空気が流れています。

イギリスアンティーク家具というとそのエレガントな雰囲気ゆえに、日本の一般的な部屋に取り入れるにはちょっとハードルが高いと感じる方も多いかと思います。実際私も以前はそう感じていたのですが、家具選びを気をつければ失敗することはありません。例えば、この部屋で使った家具は、イギリスアンティークの中でも装飾が控えめで、ツヤ感の少ない木味のもの。それほど華美な雰囲気がないので、日常使いの家具として家に取り入れても違和感がありませんよ。

逆に、こんなゴージャスでデコラティブな家具を使うと、部屋から浮いてしまったり、普段使いにはちょっと気を張ってしまうかもしれません。どちらかというと、別荘や店舗など非日常的な高級感のある空間で使うのがおすすめです。家に取り入れるなら、上でご紹介したくらいの軽やかなデザインのものにしましょう。

挿し色を効かせたヨーロッパアンティークスタイル。海外インテリアらしい部屋に

2つ目は、ペイントやファブリックで色味を取り入れたヨーロッパアンティークスタイル。海外インテリアらしい大胆な色使いが美しく、明るく上品な雰囲気を作り出しています。印象的なブルーのキャビネットから、住み手の個性が感じられますね。

色や柄物の家具を取り入れる際に気をつけたいのが、その量について。ヨーロッパアンティークの家具は、ファブリックに花柄を使用したアイテムが多いですが、あまりにたくさん取り入れると部屋がうるさくなったり、想像以上にエレガントすぎる印象になってしまうことも。そのため、柄物はイス1脚のみ、もしくはカーテンのみ、テーブルクロスのみなど、1か所に限定して取り入れるといいですよ。また、色味については、メインカラーは25%以内に、アクセントカラーは5%以内が基本です。この部屋でいうと、メインカラーは淡いブルー、アクセントカラーは黄色とベージュですね。これを守るだけで、とってもバランスの良いインテリアになりますよ。

西洋アンティーク家具で。シャビーシックなインテリア

3つ目は、西洋アンティーク家具を使ったシャビーシックスタイル。特にフランスアンティーク家具を使ったものはフレンチシャビーとも呼ばれます。シャビーとは「使い古された」「ぼろぼろの」といった意味で、それだけだとネガティブな意味に聞こえてしまいますが、シャビーシックなインテリアは、使い込まれたからこその美しさを活かしたスタイルなんです。剥げてムラになったペンキ、錆びたアイアンの質感など、時の流れによって自然と生み出された風合いをインテリアとして楽しみます。

シャビーシックスタイルは、部屋のベースを白やグレーなど色味を抑えたシックなカラーでまとめるのが基本です。そこにお好みでグリーンや小物などで差し色をプラスして、部屋を好みの印象にまとめます。例えばこの部屋では、淡いブルーを差し色として、爽やかで上品な印象に。大人っぽくもかわいらしさの光る部屋になりました。

シャビーシックスタイルにぜひ取り入れたいインテリアアイテムが、ドライフラワー。ドライフラワーの褪せた色合いは、アンティーク家具の年季の入った雰囲気と絶妙にマッチします。部屋のちょっとしたところに、置いたり、吊るしたり。この一手間で部屋が一段と洗練された雰囲気になりますよ。

ナチュラルなフランスアンティーク家具で。フレンチカントリーな部屋作り

4つ目は、カントリースタイルのインテリア。カントリースタイルとは、外国の田舎暮らしをイメージさせるようなインテリアスタイル。細かく分けると、フレンチカントリーやブリティッシュカントリー、アメリカンカントリーなどがあります。どれも自然素材の魅力をそのまま生かしたテイストで、英国伝統の家具様式を受け継ぎつつも、手作り感のある気取らない雰囲気に仕上がっています。

カントリースタイルの中でも、フレンチカントリーはホワイトやアイボリーなどのペイント家具を多めに取り入れた部屋が主流。他のカントリースタイルよりもかわいらしく優しい雰囲気です。カントリースタイルの家具はどっしりとした重厚感がありますが、淡い色にペイントされたものは圧迫感が少ないのもうれしいポイント。マンションなどにお住まいで部屋の広さが十分でなくとも、フレンチカントリースタイルなら取り入れやすいですよ。

カントリースタイルでよく使われる家具は、パイン材製のもの。特に無塗装で色味が明るく、節がきれいに現れているものを使います。脚は、ターンドレッッグ(ろくろ脚)と呼ばれる挽物加工の装飾が付いているものが多く、ぽってりとした丸みのあるフォルムがいい味を出しています。カントリー調の家具を探す際は、パイン材とターンドレッグ、この2点に注目して選ぶと間違いないですよ。

和製アンティーク家具を使ったレトロナチュラルなカントリースタイルについては、後ほど「優しい木の風合いが漂う部屋に。日本のナチュラルカントリーなアンティークインテリア」でご紹介します。お楽しみに！

色使いが素敵なパリのインテリア。和洋のアンティーク家具でコーディネート

5つ目は、アートなセンスの光るパリのアンティークインテリア。パリのインテリアといえば、古いアパルトマンの住まいをセルフリノベーションしたり、蚤の市やアンティークショップで見つけた古道具を取り入れたり、自由で個性あふれる部屋が多いのです。日本の一般的な住宅では難しいかなと思われるかもしれませんが、家具のコーディネートを工夫すれば、十分パリのアパルトマン風のおしゃれなインテリアが楽しめますよ。

パリ風のインテリアを楽しむためのポイントは、鮮やかな色使い。ピンクやミントグリーン、ブルーなど、好きな色を大胆に部屋のメインカラーとして取り入れます。本場パリでは、壁に色を塗ってリフォームする場合も多いですが、難しい場合は家具やカーテンやラグ、ベッドカバーなどで取り入れるのがおすすめですよ。例えば、こちらの部屋では、食器棚とテーブルをミントグリーンに。好きな色を1色取り入れるだけで、こんなにも賑やかで垢抜けたインテリアになります。

さらに、パリ風インテリアのもう一工夫として、壁掛け装飾を自分らしく楽しむことも大切です。この部屋でも好きな絵や雑誌を飾ったり、黒板をメニューボードにしてみたり、家主の個性が散りばめられています。空間をおしゃれに見せるには、ある程度のメリハリも大事ですが、それも試行錯誤しているうちに自然と洗練されていくもの。まずは、好きなものを飾ることからはじめていきましょう。

ガーリーでかわいいアンティークインテリア。フランスのロココ調・姫系スタイル

6つ目は、フランスのロココ様式。いわゆる姫系と呼ばれるようなガーリーなインテリアテイストです。白やピンク、ベージュなど淡い色合いを基調として、植物や貝モチーフなどの華々しい彫刻やファブリックを用いた家具をコーディネートします。おとぎ話の中のようなフェミニンなインテリアに、思わずうっとりとしてしまいますね。

ただ、ロココインテリアは、今までご紹介したアンティークインテリアの中でも、かなり世界観の強いインテリアなので、なかなか一歩を踏み出すハードルが高いかもしれません。一気に家具を買い揃えることが難しければ、最終的な部屋のイメージを先に決めたうえで、少しずつ家具を揃えていきましょう。その間、手持ちの家具がロココインテリアに合わない場合は、白や柄物のファブリックを上から掛けて、印象を薄めておくといいですよ。

ちなみに、ヨーロッパのインテリアは時代によっていくつかの様式があり、ロココ様式以外にも、ゴシック様式やイギリスのクイーン・アン様式、ジョージアン様式など人気のスタイルが多々あります。ゴシックインテリアというと、今では黒を基調としたゴスロリチックなインテリアのイメージがありますが、本来は尖頭アーチや、上品で重厚感のあるシンメトリーなデザインが特徴の上品なインテリアです。また、クイーンアン様式は、猫脚やベースバックという花瓶型の背もたれが付いた家具などが有名で、ロココ様式よりは控えめでシンプルな印象。そしてジョージアン様式は、マホガニー材を使った華奢で繊細なデザインが多く、洗練された職人技が見られるのが特徴です。

和製アンティーク家具を使った部屋作り！和風から大正ロマン風インテリアまで

続いては、日本のアンティーク家具を使ったインテリアに注目してみましょう。ぱっと思い浮かぶのは畳敷きの和風のインテリアですが、それ以外にも素敵な和のスタイルがあるのですよ。代表的なスタイルは次の6種類です。

和製アンティーク家具で作る、半和室の和風ダイニング

1つ目は、王道の和風インテリア。今ではフローリングの部屋が増えて、畳敷きの純和風のインテリアが減ったとはいえ、昔ながらの和風のアンティーク家具は根強い人気を誇っています。例えば、こちらの部屋で使っている明治大正期に作られた水屋箪笥は、時代物らしい迫力や趣があって、今でも多くのファンを持つ和製アンティーク家具の一つ。アンティーク箪笥は上質な和風の部屋作りに欠かせないアイテムです。

和風のインテリアは、家具の木の色で印象が変わります。和製アンティーク家具だと着色してあるものが基本なので、白っぽい木味のものはあまりなく、明るいブラウンから黒に近いダークブラウンのものが主流です。この部屋のような明るめのブラウンのアンティーク家具はレトロな和風のインテリア向きです。親しみやすさがあって渋すぎない和風のインテリアが楽しめます。

逆に、もっと高級感が欲しい方や、純和風の渋い雰囲気が好きな方は、黒に近いダークブラウンの和製アンティーク家具を使うといいですよ。シックで大人っぽい和風の部屋作りができます。

和風の部屋作りには、和小物のコーディネートも重要です。染付の食器や電笠シェード、籐や竹のカゴなど、昔ながらのレトロな雑貨を取り入れてみましょう。暮らしの温度感が出て、おしゃれで居心地の良いインテリアになりますよ。

日本のアンティークスタイル。味わい深い古民家インテリア

2つ目は、もう少し素朴で味のある雰囲気が魅力の古民家インテリア。和風のアンティーク家具の中でもより木肌がダークなものや、年季の入ったものを使うとより古民家インテリアっぽくなります。特にリフォームやリノベーションの場合は、古い梁や柱を残したり、古い建具を再活用して、それまでの家の歴史を引き継ぐようなインテリアにすると、一段と深みのある空間作りができますよ。

新築やマンションにお住まいの方でも、家具や建具を変えるだけで、味わい深い古民家インテリアが楽しめますよ。例えばこちらの部屋は、柱などは新築のものですが、建具や家具をすべてアンティーク品にすることで本格的な古民家風のインテリアに。格子戸を通して見る部屋は、まるで時が止まったかのようなノスタルジックさに溢れています。実際、畳に座ってみると、アンティーク建具で囲まれた空間は、すっと心が静まっていくような心地よさがありました。アンティーク建具を使った部屋作りでは、前後の空気の変わりようにいつも驚かされます。

古民家インテリアは、家具や建物自体の古い素材感を楽しむため、インテリア小物は置きすぎず、シンプルにコーディネートするのがおすすめです。飾る場所を限定したり、余白を多めに取ったり、空間のアクセントとなるようほどよく取り入れてみましょう。照明も平笠シェードなどのシンプルなものを選ぶと、とても絵になるバランスの取れたインテリアになりますよ。

和製アンティーク家具を今っぽく取り入れた、和モダンインテリア

3つ目は、和モダンスタイル。部屋のベースをモダンなテイストにしつつ、そこに和の要素を取り入れたインテリアです。現代の暮らしやすい家の機能性はそのままに、日本の伝統的な意匠が融合されています。伝統とモダンさの適度なバランスの取れたインテリアスタイルとして、新築住宅やマンションで人気が高まっているテイストです。

和モダンスタイルは、新品の家具を使う場合も多いですが、アンティークの和家具を使うと一段と趣のある上質なインテリアになりますよ。時代が移り変わっても、いいものの良さは変わりません。アンティークの和家具は真新しい家に取り入れても見劣りせず、むしろ新鮮な魅力を放って人々を惹きつけます。

和モダンな部屋をコーディネートするコツは、シンプルなデザインの和家具を選ぶこと。上手物のアンティーク和家具は、豪華な金具が付いていたり見事な彫刻が入っていたりと装飾的なものもありますが、和モダンなインテリアを楽しむなら、シンプルなものの方がセンス良くまとまります。

もし、装飾的な和家具が好きであれば、1台だけを厳選して広い空間にポツンと取り入れるのがおすすめ。空間に余裕を持って配置すれば、和風のデコラティブな意匠もモダンな空間の粋なアクセントになりますよ。

昭和レトロな家具で部屋作り。レトロスタイルのインテリア

4つ目は、昭和レトロスタイルのインテリア。素朴なレトロ家具を使った、かわいらしくて味のあるスタイルです。昭和レトロな家具は、飴色の木肌と余計な装飾を省いた素朴な作りが持ち味。アンティーク箪笥のような重々しさや渋さがないので、カジュアルで明るい部屋作りができます。

本格的な昭和レトロインテリアを楽しむなら、やはりアンティークのレトロ家具が欠かせません。飴色の和製アンティーク家具をベースにコーディネートしつつ、ポスターやファブリックなどのインテリア雑貨でレトロカラーをプラスすることで、昭和らしいノスタルジックなインテリアになります。アンティーク家具は、あえて傷やシミなどが残っている家具を取り入れると、家具の歴史と温度感を感じる素敵なインテリアになりますよ。

さらに、今ではあまり見かけないレトロなデザインの家具を取り入れることも昭和レトロな雰囲気作りの重要な要素。例えば、こちらの部屋では食器棚がいい味を出していると思いませんか？引き戸にちょっと和風っぽい格子模様が入っていて、上段にはレトロなダイヤガラスが使われています。ぱっと目をひく存在感があって、新品の家具にはないノスタルジックな味わいを演出しています。

ペイントのアンティーク家具を取り入れた賑やかなレトロインテリア

5つ目は、和製アンティークのペイント家具を取り入れたレトロインテリア。素朴な和家具もペイントされると、こんなにもかわいらしい姿になるとは驚きですよね。この部屋のようにホワイトなど淡い色合いを多く取り入れると、思いっきりガーリーなインテリアを楽しめますよ。

ペイント家具を使ったレトロガーリーなインテリアを楽しむなら、すべてペイント家具で揃えずに、いくつか木味の家具も取り入れるのがおすすめ。というのも、淡いペイントカラーの家具で揃えると、統一感はありますが、部屋全体がのっぺりとした印象になっていまします。木味の家具を少し残しておけば、味のある茶色がレトロなアクセントになって、部屋にメリハリが出すことができますよ。

淡いカラーのペイント家具は、カラフルな雑貨と相性がいいのもポイントです。かわらしい雑貨屋さんのようなインテリアを楽しめますよ。ちょっとした小物も、瓶や木箱などにしまっておくことで、実用的でおしゃれなディスプレイになります。

ちなみに、ネイビーやブラック系のペイント家具でコーディネートすれば、メンズライクな男前インテリアが楽しめますよ。後ほどご紹介する「アメリカ・ブルックリンスタイル風の部屋に。ペイント家具を使ったヴィンテージダイニング」で詳しくお話ししますので、気になる方はそちらをご覧ください。

異国情緒漂うアンティークな部屋に。大正ロマンスタイルのインテリア

6つ目は、和洋折衷のアンティーク家具でコーディネートする大正ロマンスタイル。レトロな純喫茶や洋館のような異国情緒あふれるインテリアです。日本では明治大正時代から建築の洋風化が進み、それまで和家具を作っていた職人たちが洋風の家具を作るようになりました。和家具の作りをベースとして作られた洋家具は、まだどこかぎこちなさが残っていて、西洋の純粋な洋家具とは一味違う和洋折衷のデザインに。時代の変遷の中で生まれた、レトロモダンなスタイルです。

大正ロマンスタイルを作るコツは、暗い木味のアンティーク家具をベースに、幾何学模様やレトロな差し色を取り入れること。例えばこの部屋では、幾何学模様の透かし彫りが入ったソファやステンドグラス、丸テーブルを取り入れて、ソファや建具で緑と紫の差し色をプラスしました。

差し色は、先ほどの部屋のようにダークトーンのものであればシックで大人っぽい雰囲気になりますが、こんな明るいビビットなトーンの家具を使うと、もっとハイカラで生き生きとした雰囲気にもコーディネートできます。お好みで使ってみてくださいね。

色ガラスは、大正ロマンインテリアの雰囲気をぐっと高めてくれるので、部屋に1つは取り入れたいアイテムです。建具で取り入れられればベストですが、難しい場合はぜひ家具や小物で取り入れてみてください。現代のインテリアではなかなか見かけないデザインなので、一段とレトロな印象を高めることができますよ。

北欧のアンティーク・ヴィンテージ家具を使った部屋作り！スタイリッシュなインテリアに

次は、北欧スタイルのアンティーク・ヴィンテージ家具を使ったインテリアをご紹介します。スタイリッシュな北欧ヴィンテージ家具は、古い味わいがありながら、現代のモダンな家具とも相性が良いのがポイント。コーディネート次第で、様々なテイストのインテリアを楽しめます。北欧ヴィンテージスタイルの主なテイストは次の4つです。

北欧ヴィンテージ家具で部屋作り。シンプルなリビングインテリア

1つ目は、北欧ヴィンテージ家具のシンプルさを生かしたモダンなインテリア。北欧ヴィンテージ家具は、無駄な装飾を省いた機能的で美しいフォルムと、木のぬくもりが感じられる質感が大きな魅力です。上質さはありながらも、過剰な高級感はなく、暮らしの中でずっと使い続けたくなるような親しみやすい部屋作りができます。

北欧ヴィンテージスタイルは、家具のコーディネートはそれほど難しくありません。シンプルに洗練されたデザインのものが多いので、どの家具を組み合わせてもある程度のレベルで失敗なくコーディネートができます。

さらにおしゃれな北欧ヴィンテージスタイルにするには、インテリア小物を厳選することが大切です。北欧家具は、そこにあるだけで絵になるものが多いので、たっぷりの小物で飾り立てると逆に野暮ったい印象に。本当に気に入ったものだけを厳選して飾る方が、センス良く見せることができますよ。

北欧ヴィンテージスタイルは、シンプルな家具なら他ジャンルの家具を取り入れてもOKです。例えば、こちらの部屋で使っているソファは、実は和製アンティーク家具。北欧スタイルに溶け込んで全く違和感がありませんよね。日本のレトロ家具は、北欧家具と相性が良いシンプルなものが多いので、北欧好きの方はぜひあわせてチェックしてみてくださいね。

洗練された北欧家具でラグジュアリーな部屋に。大人のリビングインテリア

2つ目は、北欧ヴィンテージ家具を使ったラグジュアリーな北欧スタイル。シンプルで機能的な北欧家具に加えて、遊び心のある照明やハンガーポールなどの個性的なアイテムを取り入れて、高級感のあるアーティスティックな部屋に。北欧ヴィンテージ家具は有機的で個性的なデザインの家具も人気で、シンプルな空間に取り入れるとグッとにおしゃれ度がアップします。

北欧ヴィンテージ家具は、テレビやAV機器などの家電とも相性よくコーディネートできるのもうれしいポイント。特に、この部屋のサイドボードのように、直線的でシンプルなフォルムのものを選ぶとすっきりとまとまりますよ。

北欧ヴィンテージスタイルのリビングで意外と重宝するのが、ネストテーブル。ネストテーブルとは入れ子式のテーブルのことで、ソファテーブルとして使うと便利なんですよ。この部屋のように大きなソファを使う際は、どうしても座る場所によってテーブルとの距離が開いてしまって、使いづらく感じることがありますよね。ネストテーブルなら座る位置によって、テーブルをL字にしたり、横1列に並べたり、1つにまとめておいたり、使いやすい形に変えて使うことができます。来客があった際など大人数でテーブルを使う際にも安心です。

冬もほっこり温まる部屋に。木のぬくもり漂うナチュラルな北欧ダイニング

3つ目は、ナチュラルテイストの北欧インテリア。木のぬくもりが感じられる、ほっこりとした空気が漂うインテリアです。洗練されたフォルムで、適度な味わいがある北欧ヴィンテージ家具を使うことで、野暮ったさのないスマートなナチュラルインテリアに仕上がります。

ナチュラルな北欧テイストに部屋をコーディネートするコツは、北欧家具の中でもフォルムに丸みがあって、木味が明るめのアイテムを選ぶこと。特に、温かみのある色味のチーク材製のものがおすすめです。ヴィンテージのチーク材製の家具は色濃く変化した艶やかな木肌と美しい木目が特徴で、思わず手を伸ばしたくなる魅力を持っています。グリーンとの相性も抜群です。

もう1つ、ナチュラルな北欧インテリアにぜひ取り入れたいのが、色鮮やかな北欧雑貨。北欧諸国では、長く厳しい冬を家の中で過ごすため、自然をモチーフとしたカラフルな色使いのテキスタイルや雑貨が充実しています。食器やクッションカバーなど、日常使いするものに北欧モチーフを取り入れると、部屋も気分も明るくなりますよ。

ヴィンテージスタイルの家具で無骨な部屋に。参考にしたい男前インテリア

さて続いては、ヴィンテージスタイルの家具を使った男前インテリアを5つご紹介します。アイアン製や木製の古家具など使った無骨な味わいのあるインテリアです。メンズライクな部屋が好きな方はぜひ参考にしてみてください。

イギリスアンティークの本革ソファを部屋の主役に。男前なヴィンテージリビング

1つ目は、王道のヴィンテージスタイルのインテリア。ヴィンテージスタイルとは、古いアイアンや木製の家具など、ユーズド感のある家具を使って作るカジュアルなコーディネートです。アイアンのサビや木肌に刻まれた古い傷なども味わいとしてインテリアに活かし、気取らないラフな部屋に仕上げます。

ヴィンテージスタイルに欠かせないのが、革やアイアンを使ったメンズライクな家具。この部屋では、イギリスアンティークのチェスターフィールドという本革ソファとシャビーな風合いのアイアンラックを取り入れました。チェスターフィールドは、上質なヴィンテージインテリアにおすすめのアイテム。使い込まれた革の質感と、重厚感のあるフォルムからは、並々ならぬ風格が感じられます。存在感抜群のソファに対して、壁際のアイアンラックは機能重視のシンプルなものに。古びたアイアンの雰囲気が、さりげなく部屋のヴィンテージ感を高めています。

シンプルなアイアンラックは、見せる収納でインテリアのクオリティを左右するアイテム。部屋をおしゃれに見せるためにも、収納のコツを覚えておきましょう。このアイアンラックは、一見ざっくばらんに収納されているように見えますが、よく見てみると、本を種類別にまとめ、バランスよく各段の左右に収めています。さらに、重厚感のある黒いボックスやオーディオ機器は下の段に、ガラス瓶やグリーンなどの小物は上の段に飾っています。このように、物を種類別にまとめること、サイズが大きいものや重厚感のあるものは下段に収めること、全体の色のバランスを整えることを意識しながら上下左右に配置することで、インテリアとして絵になる棚にすることができますよ。

インダストリアルなアイアン家具でコーディネート。仕事部屋を兼ねた男前インテリア

2つ目は、インダストリアルスタイルのインテリア。インダストリアルとは、「工業的な」という意味。インダストリアルインテリアは、先ほどのヴィンテージスタイルと雰囲気が似ていますが、特に工場や学校、病院などで使われていたような機能重視の飾り気のないヴィンテージ家具を使ったインテリアを指します。

インダストリアルスタイルでは、このようにシンプルで無骨な佇まいの、エイジング感の目立つアイアンや木製、革製の家具を使うのが鉄則です。機能美を追求した家具たちは、無駄のないシルエットが美しく、無骨な素材感がかっこいい世界観を演出してくれます。

一般的なインダストリアルスタイルでは、アイアンや木製、革製の家具の他に、壁にレンガを取り入れるのもポイントとされています。壁など広い面にインダストリアル感のある素材を取り入れると、かなり本格的なインテリアになるんですよね。ただこの部屋では、レンガを取り入れるのは難しかったので、代わりに引き戸にアンティーク板戸を取り入れてみました。シックで無骨な存在感があって、四角いモールディング装飾が部屋のおしゃれなアクセントに。レンガほどのカジュアルさはありませんが、大人っぽい上質なインダストリアルスタイルに仕上がったと思います。

アメリカ・ブルックリンスタイル風の部屋に。ペイント家具を使ったヴィンテージダイニング

3つ目は、ブルックリンスタイルのインテリア。先ほどのインダストリアルスタイルとこれまた似たテイストで、レンガやコンクリートの壁に、古いスチールやアイアン、木、革などのメンズライクな家具でコーディネートするインテリアです。そもそもブルックリンとは、アメリカのニューヨーク州に地区の一つで、古いアパートや倉庫が立ち並んでいる地域のこと。古い建築物を生かしたおしゃれなインテリアが多いことから、ブルックリンスタイルというインテリアとして確立しました。

ブルックリンスタイルを作るには建物自体にヴィンテージ感がないと難しいのでは？と思われるかもしれませんが、家具の模様替えだけでも十分にそのメンズライクな雰囲気を楽しめますよ。ブルックリンスタイルのコーディネートのコツは、ブラックやダークカラーのヴィンテージ家具を基調として、古い金属や木の素材感と、観葉植物をプラスするのがポイント。例えばこの部屋では、古材天板とアイアンレッグのダイニングテーブルに、黒革の北欧ヴィンテージチェア、ネイビーペイントの木製食器棚を使って、ブルックリン風の部屋を再現しました。

ブルックリンスタイルにぜひ取り入れたいのが、ダーク系カラーのペイント家具。無骨さが魅力のアイアンやスチール家具に対して、ペイント家具はよりラフでカジュアルな雰囲気です。1つ2つ部屋に取り入れることで居心地の良さをプラスしてくれます。また、ペイント家具があるとそれほど男臭くなりすぎないので、夫婦2人暮らしのインテリアや、お子さんがいる部屋のインテリアとしてもぴったりです。

本格ヴィンテージ家具でジャンクな部屋作り。無骨で味のあるインテリアに

4つ目は、ジャンクスタイルのインテリア。こちらは今までの男前インテリアよりもさらに古い質感の家具や古道具を取り入れたインテリアです。ジャンクは「ガラクタ」や「役に立たないもの」といった意味で、その古さを魅力としてインテリアに取り入れます。シャビーシックスタイルと同じような考え方ですが、ジャンクスタイルの場合は、主にアイアンやスチール、木味そのままの古材などを多用した男前なスタイルを指します。

ジャンクスタイルの部屋作りのポイントは、古材のテーブルやベンチ、飾り棚など、古いものならではの存在感があるヴィンテージ家具を取り入れること。さらにそこに、ダメージ感のある木箱やランプなど、レトロな古道具を散りばめるとさらに味わいが高まります。例えば、こちらのマス目棚は、古い工場で部品棚として使われていたアイテム。使い込まれた風合いがおしゃれで、まさにジャンクスタイルにもってこいのアイテム。小ぶりなグリーンを1つ1つ飾って、おしゃれで絵になるインテリアになりました。

そして、上質なジャンクスタイルを楽しむアイテムとしておすすめなのが、アンティークの和箪笥。和室にあった佇まいからは想像できませんが、無骨な和箪笥をジャンクスタイルの部屋に取り入れてみると、驚きの馴染みの良さを発揮するんです。燻されたようなダークな木肌と、びっしりと付いた無骨な金具がすごく相性がいいんですよ。みずみずしいグリーンとのコントラストも美しく、植物の魅力が引き立ちます。

ミッドセンチュリー風のヴィンテージ家具で作る、ポップなメンズライクインテリア

5つ目は、ミッドセンチュリー風のヴィンテージインテリア。ミッドセンチュリーとは、インテリア業界では主に1940〜60年代に作られた家具を意味します。曲線を多用した軽やかなフォルム、ポップな色使いが特徴です。

ミッドセンチュリースタイルのコーディネートのコツは、プラスチック樹脂やガラスなどのクリア素材、ステンレスやスチールなどの鉄素材をたっぷりと取り入れること。さらに、木製家具をアクセント的に取り入れて、クールでも無機質すぎない空間に仕上げましょう。ポイント的にポップなカラーをプラスすることで、賑やかでカジュアルな雰囲気を演出することができます。

本格的なミッドセンチュリースタイルを楽しみたい方は、ぜひ当時のデザイン界の巨匠と呼ばれるデザイナーたちが作った名作家具を取り入れてみましょう。ハンス・ウェグナーやチャールズ・イームズなどが有名です。アンティーク家具屋などでもオリジナルの中古品が販売されていることがあるので、要チェックですよ。

アンティークの温かみを感じる部屋に。植物が似合うナチュラルインテリア

次は、アンティーク家具で作るナチュラルスタイルのインテリア。自然のぬくもりを取り入れたナチュラルスタイルは、幅広い世代に人気のスタイルです。和洋のアンティーク家具を使った4つの部屋をご紹介します。

優しい木の風合いが漂う部屋に。日本のナチュラルカントリーなアンティークインテリア

1つ目は、和製アンティーク家具を使ったナチュラルカントリーなインテリア。和製アンティーク家具を使ったカントリースタイルは、西洋アンティークのカントリースタイルと比べて、レトロでシンプルなのが特徴です。直線的で素朴な作りの家具が中心なので、部屋全体としても軽やかな印象にコーディネートできます。

ナチュラルカントリーな部屋作りのポイントは、白系のペイント家具と木味そのままの家具を半分ずつくらい取り入れて、そこにグリーンをたっぷりと飾ること。さらに、インテリアにそぐわない色味の生活雑貨などは、麻のファブリックや籐のバスケットなど自然素材の小物を使って、しっかり隠すことも重要です。細部にまで気を配ることで、インテリアのクオリティがぐっと高まります。

ナチュラルカントリーな部屋作りを楽しむには、飾り棚などだけでなく、食器棚の上や壁など高さのあるところにもグリーンを自由に飾ってみるのがおすすめ。カゴに入れてみたり、フックに吊るしてみたり、いろんな所に散りばめることで目で見て楽しいおしゃれなインテリアになりますよ。

古い木製家具を部屋の主役に。ナチュラルアンティークなダイニング

2つ目は、もっと古い味わいのある家具が好きな方におすすめな、ナチュラルアンティークのインテリア。先ほどよりも使い込まれた味が残る木製アンティーク家具をたくさん取り入れた、レトロで味わい深いナチュラルスタイルです。

ナチュラルアンティークな部屋を作るポイントは、白系のペイント家具よりも木味そのままの素朴なアンティーク家具を多く取り入れること。この部屋でも、棚やダイニングテーブル、ベンチと、飾らないシンプルなアンティーク家具を使ってコーディネートしています。

ダイニングテーブルに刻まれた古い傷やシミの跡は、テーブルが持つ長い歴史を感じさせますね。栓抜きやコップの輪染みの跡を見ると、当時のにぎやかな食卓が思い浮かぶようです。こんなテーブルで食べるご飯は、より温かみがあって美味しそうに見えます。

ナチュラルアンティークのインテリアでは、ペイント家具もエイジング感のある質感のものを積極的に取り入れます。均一できれいな塗面のペイント家具よりも趣があって、部屋に自然な味わいをプラスしてくれます。食器などのインテリア雑貨も白っぽいものを多く取り入れると、優しいナチュラルな雰囲気にまとまりますよ。

西洋アンティーク家具でコーディネート。ナチュラルリビングのインテリア

3つ目は、イギリスアンティーク家具と北欧ヴィンテージ家具を使った、ナチュラルなインテリア。西洋アンティーク家具を使うと、先ほどまでの和製アンティーク家具を使ったナチュラルスタイルよりも上品さを感じる部屋になります。

西洋アンティーク家具でナチュラルな部屋を作るには、木味が明るめであまり装飾的すぎない家具を選ぶのがおすすめ。グリーンとの相性が良く、植物が主役のインテリアになりますよ。例えば、この部屋で使っているデスクとチェアは、イギリスアンティークのアーコールというブランドのもの。アーコールは、北欧スタイルのシンプルで美しいフォルムが特徴で、ナチュラルスタイルにおすすめなんです。

ナチュラルインテリアでソファを取り入れるなら、白系のものを選ぶと失敗しませんよ。白は木製家具ともグリーンとも相性が良く、部屋が優しい雰囲気にまとまります。この部屋では、イギリスアンティークのぽってりとしたソファを使って、さらに柔らかい印象に。逆にもっとモダンな雰囲気が好きなら、北欧ヴィンテージのすっきりとしたソファを取り入れてもいいですね。

素朴なアンティーク和家具で部屋作り。丁寧な暮らしを紡ぐナチュラルインテリア

4つ目は、和製アンティーク家具を取り入れた和風よりのナチュラルスタイル。渋さを抑えてシンプルにコーディネートした、丁寧な暮らしが似合うインテリアです。

和風のナチュラルな部屋作りのコツは、渋すぎない素朴な木味の家具をベースに、竹かごや鉄瓶など、ちょっとした和小物を取り入れること。ゴテゴテした家具や雑貨を取り入れすぎると野暮ったい印象になるので、シンプルで自然の素材感が感じられるものでまとめつつ、グリーンをプラスするといいですよ。この部屋のテーブルや食器棚のような、ミニマムなデザインのものがおすすめです。

和風のナチュラルインテリアでは、適度に生活感を出すこともいい雰囲気を作り出すポイントです。例えば、瓶詰めの食品やザルなど暮らしを想像させるものを、見せる収納として取り入れます。調味料をビンに移し替える、素材感を揃えるなど、ひと手間を惜しまずに収納することで、見た目に美しいディスプレイになりますよ。

やっぱりシンプルな部屋も素敵！アンティーク家具を使ったシンプル・モダンなインテリア

いろいろなインテリアを見ていても、やっぱりシンプルな部屋が好き！という方も多いはず。そんな方は、ぜひアンティーク家具を取り入れたシンプル・モダンなインテリアをチェックしてみてください。すっきりとしているのに深みのある、大人のインテリアが楽しめます。ここでは、4種類のシンプル・モダンインテリアをご紹介します。

アンティークと現代家具で作る、シンプルな和モダンインテリア

1つ目は、和製アンティーク家具と、シンプルで上質な現代家具を取り入れた和モダンインテリア。和モダンインテリアは、現代家具だけでコーディネートされることも多いですが、和製アンティーク家具を取り入れた方が断然インテリアに深みが出ます。適度なぬくもり感があって、品のよいコーディネートができますよ。

アンティーク家具を使ってシンプルインテリアを楽しむには、3つのポイントがあります。

1つ目のポイントは、当たり前ですが、家具が華美すぎないものを選ぶこと。シンプルな直線を多用したミニマムなデザインの家具を中心に取り入れましょう。例えば、この部屋で使った茶箪笥は、一般的なアンティーク箪笥と比べてかなりシンプルなデザイン。縦横の直線を基本としたフォルムに、すっきりとした引き手が美しい一品です。装飾が控えめな代わりに、引出しの前板は曲面がかったデザインで、シンプルな中にも職人のこだわりが感じられます。

2つ目のポイントは、家具の色味を統一し、無彩色をベースに部屋作りをすること。木製家具の木肌の色を揃え、色鮮やかなアクセントカラーは部屋の1〜2か所のみに取り入れましょう。この部屋では、壁や床の白とベージュをベースカラーとして、黒や茶色の家具をメインカラーに、青いクッションをアクセントカラーに取り入れました。無彩色をベースに統一感のある色使いをすることで、心地よい緊張感のあるモダンなインテリアにすることができます。

3つ目のポイントは、ガラス素材やステンレスなど光沢感や硬質感のある素材を取り入れること。この部屋では、ガラストップの座卓とサイドテーブル、ガラス入りの水屋箪笥サイドボードがその役割を担っています。木製家具だけだと、部屋が温かみのある柔らかい雰囲気になってしまいますが、ガラスやステンレスなどの素材が入ることで、ピリッと引き締まったモダンな雰囲気を出すことができます。

素朴な和製アンティーク家具で粋な空間に。和風のシンプルインテリア

2つ目の部屋は、和風のシンプルインテリア。和製アンティーク家具でコーディネートすることで、シンプルな中にも上質な空気が流れる部屋にすることができますよ。

和風のシンプルインテリアを作るには、和風の家具が欠かせませんが、和風の家具は個性が強いものが多いので、取り入れ方に注意が必要です。部屋作りのポイントとしては、これまた3つあります。

1つ目のポイントは、シンプルな家具をベースに部屋作りを行いつつ、1〜2つ和風の家具をアクセントとして取り入れること。この部屋でいうと、アンティークの衣装箪笥と壁に飾った組子欄間がそれに当たります。見ての通り、1つや2つでも十分和風の印象が感じられますよね。

2つ目のポイントは、空間に十分な余裕を持って家具や雑貨を配置すること。和風の家具や雑貨は存在感のあるものが多いので、ギュッとコンパクトにまとめてしまうと、ごちゃごちゃした印象になってしまします。できる限り、壁の余白が見えるように家具を配置し、インテリア雑貨は好きなものだけをこれでもかというほど厳選して飾るようにしましょう。

3つ目のポイントは、先ほどと繰り返しになりますが、家具の色味を統一すること。色数を少なくすることで、部屋が自然とシンプルになります。家具や雑貨選びを始める前に、部屋の配色をルール化しておきましょう。

きれいめヴィンテージ家具でスタイリッシュな部屋に。モダンなダイニングインテリア

3つ目の部屋は、本格的なモダンスタイル。モダンスタイルは、無駄な装飾を削ぎ落とし、機能性を追求したインテリアです。こちらもアンティーク家具は使わずに、現代家具だけでコーディネートした例が多いですが、私がおすすめしたいのは、シンプルなヴィンテージ系の家具を加えたモダンスタイル。例えばこの部屋のような、北欧ヴィンテージチェアやブラックペイントの戸棚、アイアンラックなどを取り入れたスタイルです。

ヴィンテージ家具を取り入れるメリットは、シンプルな中にも素材感の個性がプラスされること。ヴィンテージものの木やアイアンの質感は、1つとして同じものがなく、味わい深い表情が楽しめます。フォルムがシンプルなので、一見すると現代家具を使ったモダンインテリアと大差ないように見えますが、実際に暮らしの中で間近で見たり触れたりしていると、使い込まれたものならではの上質さを感じるはずです。

例えば、こちらの部屋で使ったガラス戸棚は大正昭和期に作られたもの。棚内の木板は古いものらしい味わいが出ていて、シンプルな食器たちを美しく引き立てています。この新旧の美しいコントラストは現代物の家具では出せません。また、戸棚に使われているガラスをよく見るとレトロな揺らぎが見えますよね。この揺らぎもアンティーク家具ならではの魅力。シンプルな中にも手仕事の温かみを感じることができます。

余白のある部屋作りでおしゃれな空間に。シンプルレトロなインテリア

4つ目の部屋は、シンプルレトロなインテリア。和製アンティークのレトロ家具を使った、シンプルながらもどこかノスタルジックさが感じられる温かみのあるインテリアです。

シンプルレトロスタイルでは、この部屋のように素朴な昭和レトロ家具を使うのが基本です。直線的なフォルムのレトロ家具を選び、たっぷりと余白をもってレイアウトします。雑貨もメリハリを意識して、本当に好きなものだけを厳選して飾るようにしましょう。

アンティークスタイルでは、チェアは様々なデザインのものを自由に組み合わせて使う場合が多いですが、シンプルスタイルの場合は、できるだけ似たデザインのものを選ぶのがおすすめ。その方が統一感が出て、部屋をすっきりと見せることができます。この部屋で使っているチェアは、和製アンティークではよく見かけるデザインなので、いくつか揃いでコーディネートしたい場合にぴったりです。

アンティークで楽しむミックスインテリア！ハイセンスで個性あふれる部屋作り

アンティークインテリアとして様々なスタイルの部屋をご紹介しましたが、最後にご紹介するのは、いろんなジャンルのアンティーク家具を組み合わせたミックススタイル。実際、インテリア好きの方だと、ジャンルに捉われすぎずに好きなものを好きなように取り入れるという方が多いもの。「自分の好きなもの」という基準で部屋作りをすると、ミックススタイルでも自然とまとまりあるインテリアなるんですよね。

今までご紹介したようなインテリアスタイルの基本を知っておくことは、もちろんためになることですが、自分らしさを楽しむこともとても重要です。ここでご紹介する4つのインテリア例を参考に、ぜひ既存のスタイルに捉われない自分らしい部屋作りに挑戦してみてください。

古今東西のアンティーク家具を自由に取り入れた、ミックスインテリア

1つ目の部屋は、イギリスや日本、北欧など、多種多様なアンティーク・ヴィンテージ家具を取り入れたミックススタイル。インテリア雑貨にはアジアの民芸品を取り入れて、エスニック感の漂うインテリアになりました。

ミックススタイルをうまくまとめるポイントは、フォルムや色味が近い家具を選ぶこと。作られた国も時代も異なる家具でも、例えばこの部屋のように丸みのあるフォルムや、木の色味など共通点が多いものを選ぶことで、違和感なくコーディネートできます。ちなみに、この部屋で使ったソファはイギリスアンティーク品、ローテーブルは北欧ヴィンテージ品、隣にある花台は和製アンティーク品です。

ミックスインテリアでは、ラグをうまく活用することもポイントです。この部屋ではソファ周りとドレッサー周りの家具が、ちょっとテイストが違うと思いませんか？これでラグを敷いていないと、家具のばらつきがより目立って、落ち着きのないインテリアになってしまいます。ラグは視覚的に家具を一括りにしてまとまり感を出してくれるので、ミックスインテリアではとても重宝しますよ。

ミッドセンチュリー家具と昭和レトロ家具をミックス。レロトポップなインテリア

2つ目の部屋は、レトロポップなミックススタイル。北欧のミッドセンチュリー家具と日本の昭和レトロ家具をミックスしたインテリアです。遊び心あふれるポップな家具の数々からは、賑やかな暮らしが想像できるようですね。

レトロポップなインテリアを楽しむには、色使いがカギ。この部屋の食器棚やソファのような、ビビットすぎず、明るすぎない鈍いトーンの色合いのインテリアを取り入れましょう。レトロでノスタルジックな雰囲気が演出できます。

また、部屋に多くの色味を取り入れてもケンカしないように、色は同一トーンでコーディネートするのが基本です。例えば、ブルーグリーンの食器棚、ソファの濃いグリーン、ポスターのピンク、ホーロー雑貨の青や赤はほぼ同じトーンのもの。このようにカラフルな部屋でも、なんとなくまとまりのあるインテリアに見せることができます。

静かな時間が流れる部屋に。和風と北欧風をミックスしたシンプルインテリア

3つ目は、半和室に北欧家具を取り入れたシンプルモダンなインテリア。ソフトトーンの家具でコーディネートすることで、静かで穏やかな時間の流れる、優しい空間になりました。

この部屋のように畳に和風以外の家具をコーディネートする場合、気をつけたいポイントが3つあります。

1つ目は、洋風でもエレガントすぎない家具を選ぶこと。例えば、ゴージャスなイギリスアンティーク家具などはやはり和室には合いません。洋風の中でも控えめなデザインのものを選んだり、大正ロマン風の和洋折衷の家具を選ぶ方が相性よくコーディネートできます。私のおすすめは、この部屋のようなシンプルな北欧スタイルの家具です。無駄な装飾のない洗練されたフォルムは、和の建具や畳ともすっきりと馴染んで、趣を感じる美しい空間を演出します。

2つ目のポイントは、家具の色味について。畳と近いソフトな色味の木肌、ファブリックの家具を使うとふんわりと相性よくまとまります。この部屋で使ったのは、B&Bのソファと北欧ヴィンテージのテーブルとサイドボード。シンプルモダンな家具でも、意外と畳と相性良くまとまります。

3つ目は、できるだけ畳を傷つけないような脚の形の家具を選ぶこと。こちらのソファやサイドボードのように、畳との接地面が広い家具だと安心です。特にソファやチェアなど、体重を預けたり動かして使うものは、注意して選ぶのがいいでしょう。

和洋のかわいいアンティーク家具をミックス。晴れやかなレトロインテリア

4つ目の部屋は、和洋のアンティーク家具をミックスした、かわいらしいレトロスタイル。温かい木味のアンティーク家具をミックスして、うららかな春らしいダイニングインテリアになりました。

和洋のミックススタイルをおしゃれにまとめる秘訣は、やはり家具のフォルムと色味を統一すること。この部屋では、四角いフォルム、飴色の木肌を統一することで、相性ぴったりのミックススタイルを楽しんでします。イギリスアンティーク家具は、クラシカルなデザインだと和家具から浮いてしまうので、素朴なカントリー調のものを使うのがおすすめですよ。

さらにこの部屋のようなかわいらしさを出したければ、ペイント家具を取り入れるといいですよ。淡い色合いの家具は、木製家具よりも重々しさがないので、部屋を軽やかで明るい雰囲気に演出してくれますよ。

白がメインの部屋は、エレガントな姫系スタイルに人気

白色をメインに使ったインテリア。アンティーク調のインテリアだと、エレガントな姫系スタイルに人気の色です。くすみのない真っ白な色は、生活感がなく、清楚でクリーンな印象を受けます。また、白い家具は壁と馴染んで空間を広々と見せてくれる効果も。狭い部屋に使うにはもってこいの色です。

ただし、白色を使う時に気をつけたい点が2つあります。1つ目は部屋の明るさについて。白は光をよく反射する色なので、光がよく入る部屋だと室内が明るくなりすぎて、緊張感が生まれてしまうことも。日光がよく入る明るい部屋では、真っ白ではなくアイボリーやベージュなど、少しくすんだ白色にするのがおすすめです。

2つ目は、家具の素材感について。白は無彩色で素材の質感が目立つため、安っぽい家具を使うとそれがそのまま悪目立ちします。逆に言えば、アンティークのペイント家具など上質なものを使うと、その味わい深い質感がより引き立ちます。白い家具を取り入れるなら、ここぞという場所で良質なものを取り入れましょう。

オフホワイト・アイボリーが主役の部屋は、ナチュラルなインテリアの定番

続いては、真っ白よりも少しくすんだオフホワイトやアイボリーをメインに取り入れた部屋。オフホワイトやアイボリーは、木製家具や他のカラーとも馴染みがよく、とてもコーディネートしやすい色。真っ白よりも柔らかい雰囲気があって、ナチュラルなインテリアに向いています。

オフホワイトやアイボリーを使った部屋は、他にパステルカラーを取り入れてもおしゃれです。例えば、こちらの部屋ではパステルグリーンのドアを取り入れて、春らしいキュートな雰囲気に。適度に木味そのままの家具も取り入れることで、温かみのあるナチュラルスタイルを楽しんでいます。

こちらの部屋では、水色のガラスケースを使っています。青系のパステルカラーだと、さわやかでクールな雰囲気があり、カフェスタイルのようなおしゃれなインテリアが楽しめます。

黒・ダーク色を基調とした部屋は、大人っぽいシックなインテリアに

黒などのダークな色を基調としたインテリアは、大人のシックな空間作りに向いています。黒は特にインパクトの強い色で、ツヤ感によって受ける印象が様々です。例えば、こちらの部屋のようにちょっとツヤ感のあるダーク色をメインにコーディネートしている場合、高級感やムーディさのあるインテリアになります。アンティークのインテリアスタイルでいうと、大正ロマンスタイルやイギリスアンティークスタイルに向いています。

マットなブラックペイントのアンティーク家具を使うと、メンズライクなインテリアに。マットな質感がラフなカジュアルさを、黒色の無骨さが男前な雰囲気を演出してくれます。

さらに、マットな黒色のアンティーク家具は、和モダンスタイルにも人気です。黒くペイントされた和家具は、空間を引き締め、部屋に適度な緊張感をもたらすんですよね。古い木の温かい質感が抑えられて、モダンな家やインテリアとも相性が良くなりますよ。

モノトーンでおしゃれな部屋作り。モダンなインテリアに

黒と白をメインに使ったモノトーンインテリア。無機質でかっこいいモダンな部屋作りができます。新品の家具でモノトーンインテリアにすると、かなりモダンで緊張感のある部屋になりますが、アンティーク家具のモノトーンインテリアは適度に温かい味わいがあって、リラックスできる雰囲気にコーディネートできますよ。

こちらは、黒・白・茶の3色をバランス良く取り入れたカジュアルなモノトーンコーディネート。木味の家具を多めに取り入れることで、居心地の良いカフェ風インテリアになります。

インテリア雑貨は少量なら色味のあるものを使ってもOK。モノトーンのクールさを邪魔せずに、ちょっとしたポップさを出すことができますよ。

雰囲気たっぷりなグレーのインテリア。曖昧な色合いでおしゃれな部屋作り

グレーをメインに使ったインテリアは、影のある大人な部屋作りができます。グレーは他の色と調和しやすいので、インテリアの脇役カラーとしてよく使われますが、メインカラーとして使っても素敵なんです。生活感が抑えられた上質なインテリアに仕上がりますよ。

グレーは、家具でなく床材や壁材に使うのも人気です。床や壁に取り入れると、よりモダンなコーディネートが楽しめますよ。ただし、グレーは白よりも圧迫感が出やすいので、壁や床に使うと部屋を狭く見せてしまうというマイナス効果も。部屋が広くない場合は、家具だけでグレーを取り入れるのがおすすめです。

赤が主役のインテリア。差し色に使っておしゃれな部屋作り

赤を主役にしたインテリアは、力強く華やかな部屋作りに向いています。赤は人を元気にさせる情熱的な色。食欲増進や会話を活発にする働きがあるとされています。そのため、リビングやダイニングなど人が集まる部屋におすすめなんです。反対に、寝室やワークスペースなど、リラックスしたり集中したい部屋には向きませんので、取り入れる際はご注意ください。

赤を部屋に上手に取り入れるコツは、暑苦しくない程度にアクセントとして取り入れること。ソファやチェアの座面、インテリア雑貨など、一部に絞って取り入れることで、おしゃれで印象的な空間になります。

アンティークインテリアの場合、赤は大正ロマンスタイルやゴージャスなイギリスアンティークスタイルに特に人気です。力強い色合いなので、情緒性あふれるムーディな部屋作りに向いていますよ。

青をメインに使ったインテリア。爽やかで洗練された部屋に

青を取り入れたインテリアは、爽やかな清涼感が魅力的。暖色よりも冷たい印象がありますが、その分クールで気分を落ち着かせてくれる沈静作用があります。アンティークインテリアでいうと、青は色ガラスやペイントで取り入れたものが多く、西洋アンティークインテリアや大正ロマンスタイルに使うことが多いです。特に色ガラスは鮮明な青色が印象的で、こちらのような非日常的な雰囲気あふれる部屋作りをすることができます。

青色を使った家具はそれほど多くないため、インテリア雑貨のみで取り入れるのもおすすめですよ。例えばこの部屋は、青いグラスをたっぷりと取り入れた地中海風のインテリア。白い家具を多く取り入れて青色を印象付け、爽やかなインテリアにコーディネートされています。

ネイビーの家具があるインテリア。部屋にカジュアルさをプラス

ネイビーの家具を取り入れたインテリアは、親しみやすいカジュアルな雰囲気。たとえクラシカルなアンティーク調インテリアでも、ネイビーが使われていると、より肩の力が抜ける感じがするんですよね。こちらのようなシャビーシックスタイルやエレガントスタイルでも、ラフなムードを出したければネイビーを取り入れるのがおすすめです。

ネイビーが本領を発揮するのは、メンズライクなヴィンテージスタイル。古いアイアンや木の質感に、ダークなネイビーが調和して、ラフで男前なインテリアが楽しめます。グリーンとの相性もいいので、植物が好きな方にもおすすめです。

木の茶色が主役の部屋作り。古い木味に癒される部屋に

茶色が主役の部屋は、木の質感によって温かい雰囲気にもクールな雰囲気にもコーディネートできます。アンティーク家具を使う場合は、温かみのあるインテリアになることが多いです。レトロスタイルや古民家スタイル、イギリスアンティークスタイルなど幅広いスタイルがありますが、どれも古いものならではのぬくもりが感じられます。

特に和製アンティークの茶色い木製家具を使ったインテリアは、レトロなぬくもり感が魅力です。木の種類によって、木目や色合いに違いが出ていて、それもインテリアの味となって現れます。

アンティークの木製家具は、アイテムによって木の色が様々。明るい飴色の茶色から、赤みや黄みがかった西洋アンティークの茶色、黒く燻されたような茶色までいろんな種類があります。そこで気をつけていただきたいのが、木製家具の組み合わせ方について。コーディネートする際は、イギリスアンティークと北欧ヴィンテージ、など違うジャンルでも構わないので、1つの部屋に置く家具は似た色合いのもので揃えておきましょう。これだけで、コーディネートの失敗が格段に減りますよ。

ダークブラウンが基調の部屋。色濃い木製家具は上質なインテリアにぴったり

ダークブラウンが基調の部屋は、上質で落ち着いた雰囲気が魅力です。例えば、大正ロマンスタイルは、ダークブラウンを基調とするアンティークスタイルの代表例。深みのあるダークな木製家具が、シックでムーディな洋館のような雰囲気を演出してくれます。

また、高級感のあるイギリスアンティークスタイルも、ダークブラウンの木製家具が必要不可欠です。上質なツヤのある暗い木肌が、美しい大人びた表情を見せてくれますよ。

和風インテリアでは、ダークブラウンの家具で揃えると、高級感と渋さが増して一層大人っぽい雰囲気に。暗いトーンが心まで静かに落ち着かせてくれるようです。

パステルカラーでコーディネートしたインテリア。カラフルな色合いでかわいらしく

パステルカラーでコーディネートした部屋は、ほんのりガーリーなインテリア。コーディネート次第で、よりポップな雰囲気にもナチュラルな雰囲気にもコーディネートできます。

パステルカラーをおしゃれに取り入れるコツは、色のトーンを揃えること。つまり、明るさや彩度が同じくらいの色の組み合わせなら、ピンクやグリーンなど複数の色を使っても違和感なくまとめられます。また、部屋をガーリーな印象にしたい時はピンクを、明るく陽気な雰囲気にしたい時は黄色やオレンジを、癒しや安心感が欲しい場合はグリーンを取り入れみてください。色の持つ効果で、部屋の雰囲気がガラリと変わるはずですよ。

パステルカラーでも色味を限定して取り入れると、より落ち着いたナチュラルな雰囲気に。この部屋では、ソファや棚、ガラス戸など、パステルカラーを取り入れた範囲は広めですが、ほぼ同じブルーグリーンで統一したので、シンプルな印象にまとまっています。さらに、グリーンの安らぎ効果で、リラックスして過ごせるリビングになりました。

小ぶりな昭和レトロ家具で部屋作り。ワンルームの1人暮らしインテリア

1つ目は、昭和レトロな家具でコーディネートしたワンルームのインテリア例。実は、昭和レトロな家具は、今の家具よりもひと回り小ぶりなサイズが多いんです。なので、ワンルームや1Kの部屋など、できる限りスペースを確保したい部屋の家具としてはぴったりなんですよ。小ぶりなサイズと言っても、大柄な男性でなければちょうどよく使えるくらいのサイズ感なので、安心してお使いください。

ワンルームでも圧迫感なく家具をコーディネートするポイントは、脚のフォルムがすっきりとした家具を選ぶこと。特に、ワンルームだとベッドの占める割合が大きいので、どっしりとしたものを選んでしまうと、それだけで部屋に圧迫感が出てしまいます。それを防ぐためにも、フレームが細身でシンプルなものを選ぶのがおすすめです。テーブルやデスク、チェアなども同じルールで細身でシンプルなものを選ぶといいでしょう。

もう一つのポイントとして、できるだけ背の高い家具を置かないこと。背の高い家具は圧迫感があって、狭い部屋をさらに狭く見せてしまいます。1人暮らしだと服や荷物の量は限られていると思うので、それほど大きな家具は必要ないはず。適度な大きさのものを使いましょう。もし、どうしても背の高い家具が必要であれば、壁の色と同じ色の家具を使うのがおすすめです。家具の存在感を薄めることができますよ。

レトロな木味の家具に囲まれた部屋に。1Kで楽しむアンティークインテリア

2つ目の部屋も、1人暮らしのレトロなワンルーム。ベッドは似たようなデザインですが、より木味の家具を増やして、レトロで温かみのある雰囲気にコーディネートした部屋です。この部屋でも、極力背の高い家具は置かないことで、部屋を広く見せています。

ワンルームだと、ダイニングテーブルを置く余裕はない場合が多いので、センターテーブルとソファ、もしくはセンターテーブルに床座で食事をする方も多いかと思います。その場合、気をつけたいのがローテーブルの高さについて。ソファに座って食事をするなら55〜65cm、床座で食事をするなら30〜40cmくらいが適切とされています。自分の生活スタイルに合ったものを選んでおかないと、後々けっこうストレスになるので、テーブル選びの際はご注意ください。

カフェのようなおしゃれなワンルームに。1人暮らしのアンティークインテリア

3つ目は、もう少し広めのワンルームインテリア。先ほどの2つよりも広め部屋ですが、1人暮らしサイズのベッドやデスク、本棚を使うことでゆったりとした印象を保っています。スペースに余裕があると色々と物が増えがちですが、部屋をおしゃれに見せるためには、部屋の余白が欠かせません。必要なものを必要なだけ取り入れる、ぜひ覚えておきたいワンルームインテリアのルールです。

ワンルームをカフェ風にコーディネートするポイントは、ヴィンテージ感のある木製家具とペイント家具をミックスすること。ペイント家具は、クールなグレーやブルー系のものを使って、甘いテイストにならないようにしましょう。さらに、アンティークガラスケースを収納に使うと、家っぽい生活感が出ず、よりカフェらしい雰囲気にまとまります。

2人暮らし用のコンパクトな部屋作り。1DKのレトロなアンティークインテリア

さてここからは、2人暮らしのインテリア例を見てみましょう。この部屋は1DKのレトロなアンティークインテリアです。すべての家具を飴色のアンティーク家具で揃え、統一感を出して部屋をすっきりと見せています。

2人暮らしのスタートで迷うのが、ダイニングテーブル選び。子供が生まれることを想定して大きめのものを買うのか、とりあえずは部屋のスペース確保を優先して小ぶりなものにするか、悩まれる方も多いかと思います。家族それぞれの形があるかと思いますが、この部屋では2人での食卓にちょうどいいアンティーク平机を使ってみました。平机なら、これから引っ越したり、家族が増えてダイニングテーブルを買い替えることになったとしても、部屋の隅に置いてデスクとしてもう一度使えます。

もう一つ注目してもらいたいポイントが、食器収納にアンティークの縦型ガラスケースを使っていること。アンティークガラスケースは古いものらしい味わいが強く、見せる収納に長けた家具なだけあって、部屋のおしゃれ度をぐっと高めてくれます。縦型ガラスケースだとそれほど場所を取らないので、狭めの部屋でも取り入れられやすいですよ。

ダイニングキッチンもアンティーク家具で揃えよう。２人暮らしのインテリア例

こちらも2人暮らしの1DKインテリア。食器棚からダイニングテーブルまですべてアンティーク家具でコーディネートしました。作業台として使っているキッチンカウンターは、パステルカラーのものをチョイス。気分の上がる調理スペースになりました。

キッチンが狭い家では、調味料や食器などなにかと物で溢れがち。作業スペースにまで物置きスペースになってしまって、調理がはかどらないなんていうケースも。そんな時は、壁掛けの収納棚を増やすのがおすすめです。ビスで打つだけで手軽に取り付けられるので、簡単に収納スペースを増やすことができますよ。壁掛けだと、パッと必要なものを取り出しやすいので、料理の効率もアップするはずです。色やサイズ、扉の有無などバリエーションも幅広いので、ぜひ一度チェックしてみてください。

北欧家具でおしゃれな2人暮らし部屋に。1LDKのインテリア例

こちらは2人暮らしの1LDKのインテリア。北欧ヴィンテージ家具を中心に取り入れた、モダンでスタイリッシュな部屋です。黒やネイビーを多めに取り入れて、メリハリのあるメンズライクな雰囲気にまとめました。

2人暮らしのインテリアは、2人のライフスタイルに合わせた部屋作りが大切です。例えば、共働き夫婦の場合、平日はあまり一緒に食事を取らず、2人で過ごす時間はソファが中心といった場合も多いかと思います。その場合はこの部屋のように、リビングスペースはゆったりサイズのソファとローボードを置いて、ダイニングスペースは小ぶりなテーブルとイスでまとめて、というコーディネートにすると、部屋が狭くても快適にスペースを使うことができます。

逆に、食事の時間を大切にしたい夫婦や、ダイニングをワークスペース代わりに使いたい夫婦などであれば、大きなダイニングテーブルを置いて、ソファ周りは最小限にするのがおすすめ。言われてみれば当たり前のことのようですが、意外とあまり考えずに家具選びに入ってしまうことも多いので、ぜひ覚えておいてください。

和製アンティーク家具で上質な２人暮らし。リビングダイニングのインテリア

最後は、高級感のある2人暮らしの和風インテリア。上質な和製アンティーク家具や民芸家具でコーディネートした、美しい和モダンなリビングダイニングです。コンパクトな部屋ですが、それぞれのスペースで落ち着いて過ごせるよう、アンティーク衝立を活用して部屋を間仕切りしています。

高級感のある和風のダイニングにするには、大きなサイズのアンティーク水屋箪笥を使うといいですよ。特に、欅材が使われたものがおすすめです。ダイナミックな木目が美しく、堂々とした佇まいからは上質な和の風情が感じられます。

また、ダイニングセットもアンティークで揃えられるといいですが、高級感のあるものは数が少なくてなかなか見つからないことも。そんな時は民芸家具のダイニングセットで探してみてください。松本民芸家具や北海道民芸家具などのダイニングセットは、艶やかな木肌と力強いフォルムが特徴で、由緒ある料亭かのような気高い雰囲気を醸し出します。

狭めのリビングスペースにはあまり圧迫感のない小ぶりな家具を使いましょう。例えば、この部屋のような軽やかな和風の折りたたみ椅子と、ローテーブル。どちらも小振りながらも上質な作りを思わせる佇まいで、高級感のある空間によく馴染んでいます。折りたたみ椅子は、使わないときはしまっておけるのが便利なところ。普段は1脚だけ、2人で使うときはもう1脚出すという使い方にすれば、狭い部屋でもしっかり導線を確保して、効率的に使うことができます。

アンティークインテリアを楽しむ部屋作りのコツ。リビング編

リビングは、家族みんながくつろぐ部屋。また、来客をもてなす場でもあるので、生活感を出しすぎず、おしゃれで適度な品のある場所にしておきたいものです。そこでおすすめなのが、ソファやテレビ台をアンティークにすること。居心地の良さも上品さも叶う部屋になりますよ。

リビングの主役ソファをアンティーク品にしよう

リビングの主役であるソファ。ソファをアンティークにすると、古い味わいが部屋の雰囲気を上質なものに変えてくれます。

アンティークソファでおすすめなのは、アームが木のものや張り地が本革のもの。というのも、アンティークソファでのクッションや生地は、基本的に傷んでいるので、新しいものに交換して張り替えられています。でも、木のフレームや本革の張り地は当時のものが使われているので、より味わいを感じることができるんですよ。

本革ソファで人気なのは、やはりイギリスアンティークのチェスターフィールド。使い込まれたからこその美しさがあって、高級感のある佇まいです。クラシカルなインテリアや大正ロマンスタイル、ヴィンテージスタイルなど、意外と幅広いインテリアと相性がいいですよ。

1人暮らしで部屋が狭い場合は、一人掛けソファを活用しましょう。コンパクトでかわいらしい見た目ですが、しっかりと体を支えてくれます。また、2人暮らしの場合も、2人掛けソファよりも1人掛けソファを2つ取り入れる方が、部屋に合わせてレイアウトしやすいことも。ぜひ、部屋の形に合わせて検討してみてください。

テレビ台もアンティークにすると温かみのある雰囲気に

ソファと合わせて取り入れたいのがアンティークのテレビ台。TVやDVDレコーダーなどのAV機器の無機質な硬さを和らげてくれるので、インテリアの調和を保ちやすくなります。

特におすすめなのは、テレビなどに近いダークな木肌の家具を選ぶこと。すっきりと馴染んで、家電の存在感を減らすことができます。

こちらはアンティークの白いペイントローボードをテレビ台として使った例。先ほどよりはテレビの存在感が気になってしまいますが、ペイントの家具でもこちらのように天板が暗めの木味のものだと、多少テレビの印象が和らぎます。さらに、同じくらいの高さにアイキャッチとなる大きめのグリーンを置くことで、テレビの無機質さを抑えています。

アンティークローボードをテレビ台として使う時に、気をつけたいのが前面の作りについて。アンティークローボードには、前面がガラス戸のもの、木製の引き戸のもの、引き出しのものなど、いろいろなデザインがあります。このうち、中にDVDレコーダーをしまって扉を閉めたままリモコン操作できるのは、ガラス製のもののみ。木製だと扉を開けて操作しなければなりません。

また、古材を使って製作したアンティーク調のローボードであれば、引き戸だけでなく、開き戸タイプや扉なしのオープンタイプなどもあります。引き戸の方が開閉に場所を取りませんが、ローボードの幅がDVDレコーダーと同じくらいのサイズだと、引き戸は半分ずつしか開けられないので、DVDの出し入れなどがしづらい場合も。逆に開き戸だと手前に扉を開くスペースが必要ですが、棚内を一気にオープンにできるので機器の操作や物の出し入れが楽にできます。オープンタイプは物の出し入れがしやすいのがメリットですが、ホコリが被りやすい、中身が丸見えになるのが気になる点です。

ラグもアンティーク絨毯を使うと味わいアップ

アンティークインテリアを楽しむ部屋作りのコツ。ダイニング編

ダイニングは、毎日の食事を楽しむ部屋。アンティークでコーディネートするなら、まずは部屋の中心となるダイニングテーブルとチェアをアンティークにしてみましょう。家具選びやレイアウトは、家族みんなが過ごしやすく、使いやすい空間にすることがポイントです。

雰囲気のあるダイニングテーブルでおしゃれな食卓を演出しよう

ダイニングをアンティークでコーディネートするなら、まずは部屋の中心となるダイニングテーブルから取り掛かるのがおすすめ。新品とは一味違う古い木の温かみがあって、家族団欒の空間にぴったり。いつものご飯が一層おいしそうに見えます。特に取り入れやすいのは、これくらいシンプルなデザインのもの。クセがないので家族みんなが心地よく使えて、周りのインテリアともコーディネートしやすいです。

ただ、アンティークダイニングテーブルには、ジャンルによって様々なデザインがあるので、家族で話し合ってもっと個性的なものを取り入れても素敵ですよ。

例えば、こちらはフランスアンティークのダイニングテーブル。優美な猫脚にパーケットの天板、どこから見てもエレガントなデザインで、とても絵になる逸品です。家族で囲む食卓が、とっても優雅なものになりそうですね。

これから家族が増えるかもしれない家や、来客が多いご家庭には、エクステンションテーブルがおすすめです。エクステンションテーブルとは、天板が伸縮できるタイプのテーブルのこと。人数に応じて天板を広げて使うことができます。北欧ヴィンテージ家具や西洋アンティーク家具に多く、シンプルなものからクラシカルなものまで、様々なデザインがありますよ。

アンティークならあえてバラバラでもOK！ダイニングチェアで個性的な部屋作り

ダイニングテーブルをアンティークにするなら、チェアもアンティークで揃えたいところ。テーブルと似たテイストのものを選ぶと、すっきりとおしゃれにコーディネートできますよ。例えばこちらは、和製アンティークのダイニングチェアとテーブル。シンプルレトロなテイストで揃えてみました。

アンティークチェアは、こんな風に1つ1つ違うデザインのものを組み合わせてもおしゃれなんですよ。そもそもアンティークは1点ものなので、全く同じデザインのチェアはありません。1脚ずつ選ぶのはちょっと大変そうと思うかもしれませんが、好きなテイストの椅子を自由に組み合わせればOK！バラバラでもアンティークならそれらしく見えるから不思議です。

シンプルなテイストが好きな方は、できるだけ似たデザインのものを選ぶとすっきりときれいにまとまります。また、アンティークチェアでも、学校や教会などで使われていたアイテムは、同じデザインのものが出回ることも多いです。通販で同じデザインのダイニングチェアを探す場合は、「スクールチェア」や「チャーチチェア」といったキーワードで検索してみるといいですよ。

また、G-Planやアーコールなどヴィンテージもののブランド家具だと、同じデザインのチェアがたくさん販売されています。スタイリッシュなテイストが好きな方は、ぜひそちらもチェックしてみてください。

インテリアに合わせた照明使いで、もっとおしゃれな部屋に変身

ダイニングをもっとアンティークらしいノスタルジックな雰囲気にしたいなら、アンティーク照明を取り入れるのがおすすめです。ダイニングテーブルの上に吊るすと、レトロなムードを演出しつつ、インテリアのアクセントにもなります。これだけで、ぐっとインテリアのクオリティを高めることができますよ。例えば、和製アンティークの部屋なら、こちらのような平笠シェードの照明がおすすめです。

クラシカルなインテリアが好きなら、ぜひ海外アンティークのステンドグラスやシャンデリアなどを取り入れてみましょう。ダイニングに華やかさや高級感がプラスされて、煌びやかで印象的な部屋作りができますよ。

アンティークインテリアを楽しむ部屋作りのコツ。書斎編

書斎やワークスペースは、読書やパソコンなど、作業に集中しやすい部屋にしたいところ。家族みんなが使うわけでなないので、思いっきり自分の好きなインテリアを楽しみつつ、落ち着いた空間にコーディネートするのがおすすめです。

アンティークデスクで憧れの書斎部屋をコーディネート

アンティークインテリアが好きな方なら、一度は憧れたことがあるであろうアンティークデスク。特に引き出し付きの両袖机は、高級感のあるどっしりとしたフォルムに、使い込まれたシックな味わいがあって、古き偉人が使っていたものかのようなオーラが感じられますよね。家に書斎部屋があるなら、ぜひ取り入れたいアイテムです。

家によっては書斎を部屋としては設けずに、リビングや寝室の一角などにデスクを置いてちょっとしたワークスペースにすることもあるかと思います。その場合、シンプルなインテリアが好きなら、すっきりとした平机を使って空間に馴染むワークスペースを作るのがおすすめ。周りのインテリアを邪魔することなく、ちょっとした作業場所が確保できますよ。

一方、クラシックなアンティークスタイルが好きな方には、ロールトップデスクがおすすめです。アンティークらしい存在感がありつつ、蛇腹式の扉を閉めると天板をすっきりと隠せるので、部屋をすっきりと見せることができます。寝室などでも落ち着いた居心地の良い空間作りができますよ。扉があることで、オンとオフの気持ちの切り替えもしやすいですよ。

ガーリーなエレガントインテリアが好きなら、アンティークミシン台もおすすめ

ガーリーなエレガントインテリアが好きな方は、ワークスペースのデスクとしてアンティークのミシンテーブルを使うのがおすすめです。ミシンテーブルとは、ミシン台の脚をリメイクしてテーブルにしたアイテム。特に網目状の鉄脚のものがかわいらしくて、ガーリーなインテリアにぴったりなんです。1人用サイズから2人で並んで使える幅広サイズまであるので、スペースや用途に応じて選べます。

こちらは、幅広のミシンテーブルを取り入れたインテリア例。作業スペースの他に、お花や小引き出しなどを置くスペースも確保できるので、部屋の雰囲気作りにもいいですよね。大きなサイズでも、足元がすっきりとしたデザインなので、空間に馴染んで圧迫感が出ないのもうれしいポイントです。

アンティーク本棚・本箱で雰囲気アップ！インテリアに合わせて選ぼう

ワークスペースにデスクと合わせて取り入れたいのが、アンティークの本棚や本箱。作られた国や時代によって幅広いデザインがあって、素朴なものから豪華に作り込まれたものまで様々です。インテリアテイストに応じて選ぶと、部屋がぐっとおしゃれになりますよ。

アンティーク本箱の中でも、特におすすめしたいのがイギリスアンティークのブックケース。日本ではなかなか見ないデザインですよね、前面がガラス張りで、高級材であるオーク材で作られたものが多く、英国紳士を思わせるような上品でシックな雰囲気が素敵なんです。

ブックケースの扉は、開けたあと上部にしまって固定することができるので、本の出し入れも楽にできますよ。クラシックなデザインが好きな方は、ぜひ一度チェックしてみてください。

アンティークインテリアを楽しむ部屋作りのコツ。寝室編

寝室は、休息のためのプライベートな部屋。自身がゆったりリラックスして過ごせるインテリアにすることが大切です。アンティークのベッドなどを取り入れて、温かみのある部屋作りをしましょう。

レトロな木味のアンティークベッドで部屋に温かみをプラス

寝室をアンティークインテリアにするなら、アンティークベッドは欠かせません。新品のベッドと比べて、クラシカルなデザインや、古い味わいが楽しめますよ。アンティークのベッドは、日本のレトロなアンティークベッドと、西洋アンティークのエレガントなベッドが主流で、それぞれ木製とアイアン製のものがあります。

木製のアンティークベッドは、やはり木ならではのぬくもり感があって、リラックスして過ごしたい寝室にぴったり。日本の木製アンティークベッドは、少し小ぶりなサイズ感なので一人暮らしのワンルームなどにおすすめですよ。一方、西洋アンティークのベッドは彫刻などの装飾が美しく、重厚感があって気品高い雰囲気。クラシカルでリッチな気分を味わいたいなら、断然西洋アンティークのベッドがおすすめです。

アイアン製のベッドは、木製のベッドよりも圧迫感がなく、カジュアルな部屋作りができます。特に日本のアイアンベッドは、シンプルなフォルムが特徴で、レトロスタイルやヴィンテージスタイルに人気ですよ。西洋アンティークのアイアンベッドだと、重厚感はないながらもゴージャスなテイストのものも。曲線的なアイアンワークや真鍮メッキなど、ヨーロピアンなデザインが素敵ですね。

ベッドサイドにはアンティークスタンドライトを置いて、おしゃれなインテリアに

寝室をアンティークインテリアにするなら、ベッドサイドに置く照明にもこだわりましょう。ベッドルームの照明は、1灯で部屋全体を明るくするのではなく、ベッドサイドや足元、壁際などに小さな照明をいくつか設けることで、リラックスしやすいムードを作ることができます。中でも特によく目につくベッドサイドの照明をお気に入りのアンティークライトにすると、視覚的にも自分好みのくつろぎやすい空間になるはずですよ。

部屋が広ければ、ぜひアンティークドレッサーを取り入れよう

寝室のスペースに余裕があるなら、ぜひ取り入れたいのがアンティークドレッサー。最近では、ドレッサーを持たずに、洗面所などで化粧をする方も多いようですが、メイク専用のスペースがあるとやはり便利ですし、気持ち的にも豊かな気分になれます。さらにアンティークドレッサーなら、見た目に美しく、雰囲気もたっぷりで、寝室の居心地の良さも高めてくれますよ。

アンティークドレッサーは、意外と種類が幅広いのがうれしいところ。イギリスやフランスアンティークのエレガントなドレッサーから、北欧ヴィンテージのスタイリッシュなドレッサー、和製アンティークのレトロな鏡台まで様々です。北欧ヴィンテージのドレッサーは、デスクやサイドボードとしても使えそうな大きなサイズのものもあるので、ワークスペースや収納を兼ねた家具として取り入れるのもいいですね。

アンティークインテリアを楽しむ部屋作りのコツ。子供部屋編

子供部屋は、子供の成長を見守る部屋作りをしたいところ。ゆくゆくは違う用途にも使える家具を使ったり、子供が自分で身の回りの支度や片付けがしやすい家具を使ったり、といった工夫が大切です。また、アンティーク家具を使うことは、子供が物を大切にする心を学ぶ機会にもなります。これから増えるであろう傷や汚れも、家族の歴史として末長く付合っていきたくなるような家具を選びましょう。

子供部屋の収納といえば、レトロなアンティークチェスト・タンス

子供部屋にまず取り入れる家具といえば、洋服などを収納するチェストやタンス。アンティークでよく見かけるカラフルなベビーダンスは、今でも人気のアイテムなんです。カラフルな引き出しは、見た目に賑やかでかわいらしいだけでなく、子供が物を出し入れするときの目印にもなりますよ。

兄弟姉妹がいるなら、もう少し大きめの洋服タンスを使うのもいいですね。大きなタンスもアンティークならレトロで愛らしい雰囲気にコーディネートできます。

切りがあって収納しやすい。インテリアとしても優秀なアンティークマス目棚

子供用の本や雑貨の収納には、ざっくり区切られたアンティークマス目棚や本棚がおすすめ。楽に物を収納することができて、仕切りがあるのでそれほどごちゃごちゃしません。シンプルなデザインなので、子供が大きくなってもう一台増やしたくなったら、2台横並びで取り入れてもおしゃれです。

丈夫で見た目もかわいい。子供用アンティークデスク・学習机

読み書きやお絵かきなどをする頃になったら、子供用のアンティークデスクを取り入れてみてください。アンティークの子供用デスクは、学校で使われていたものなどがたくさんあります。簡易的でも丈夫な作りで、リビングの片隅などにちょっと取り入れるのにぴったりです。見た目にもおしゃれなので、子供が成長してからもサイドテーブルや飾り台として活用できます。

また、小学校に入ったら、やはり収納力のあるしっかりとした学習机が欲しいもの。学習机は新品が主流ですが、アンティーク品だともっとおしゃれで素敵な雰囲気のものが見つかりますよ。お子様が気にいるかどうかにもよりますが、部屋をアンティークインテリアで揃えているなら、ぜひ一度話し合ってみてください。

アンティークインテリアを楽しむ部屋作りのコツ。キッチン編

キッチンは、作業がしやすくて、視覚的にも気分の上がるおしゃれな雰囲気にしたいですよね。食器棚やキッチンカウンターにアンティークを取り入れれば、暮らしの温度感のある豊かなキッチンインテリアが楽しめます。

食器棚をアンティークにすると、キッチンインテリアの個性が引き立つ

キッチンでアンティークインテリアを楽しむなら、まずは食器棚から検討していきましょう。食器棚は、食器を見せて収納するか、すっきりと隠して収納するかでキッチンの印象が変わります。例えば、こちらのようなクリアガラスが入ったアンティーク食器棚は、ショーケースのように見せる収納が楽しめます。どこに何があるか一目でわかるので、探しやすさも抜群です。

一方、モザイク性のあるレトロガラスや木製扉のアンティーク食器棚は、食器やキッチン用品をすっきり隠して収納できます。レトロガラスは、食器棚によって種類が幅広く、ガラス越しに見える食器の表情も様々。できるだけ中身を隠して収納したいなら、ダイヤガラスやすりガラス、モールガラスが使われているものがおすすめです。

また、木製扉はガラス扉よりもすっきりと中身を隠して収納できますが、圧迫感が出やすいのでキッチンが狭い場合は要注意です。

また、アンティーク食器棚は、検討する際に確認したい点が3つあります。1つ目は、棚板の調節が可能かどうか。アンティーク食器棚は、家具屋によっては棚板の高さを調節できるようリペアしています。棚板調節が可能だと、収納効率が上がり、見た目にもきれいに収納することができます。

2つ目は、引き出しが付いているかどうか。食器だけを収納する場合は不要ですが、カトラリーや布巾などこまごまとしたものをまとめて収納するなら、引き出しがある方が使いやすいです。

3つ目は、作業台の有無について。和製アンティークの食器棚には、引き出して使う作業台が付いているタイプがあります。作業台は必須ではありませんが、キッチンが狭めの家だと何かと重宝しますよ。

アンティークのキッチンカウンターを取り入れて、作業効率アップ

もう1つキッチンにおすすめなのが、アンティークのキッチンカウンター。キッチンの間仕切りや目隠しとして使えて、収納と作業スペースを増やすことができます。こちらは、キッチンカウンターをL字型に取り入れた例。作業スペースがかなり広がるので、パンやお菓子作りなど場所を取る調理作業も広々と進めることができますよ。

こちらは、レトロスタイルのキッチンカウンターの使用例。ダイニングの横に置いて、お茶の準備などに使えるようにしています。ちょっとしたスペースでもカウンターで仕切ることで、空間が間延びせず、ダイニングの居心地もアップします。

アンティークのホーローや食器を使って、もっとおしゃれなキッチンに

もっと手軽にキッチンでアンティークインテリアを楽しむなら、アンティークのキッチン雑貨を取り入れてみましょう。定番はホーロー雑貨やアンティーク食器など。特に海外アンティークやヴィンテージ品は、料理を楽しく演出するようなポップなデザインのものが多く、キッチンを明るくしてくれます。アンティークだとすべて1点もので古今東西の個性豊かな雑貨が揃っているので、見比べてみるだけでもおもしろいですよ。

アンティークインテリアを楽しむ部屋作りのコツ。和室編

和室は、コーディネート次第で純和風や昭和レトロ、大正ロマン風などいろいろなインテリアが楽しめます。アンティーク家具を使って、ぜひ本格的な和のインテリアを楽しみましょう。

純和風のインテリアを楽しむなら、茶箪笥などアンティーク箪笥を取り入れよう

和室におすすめなアンティーク家具は、やはり時代物の和箪笥。特に純和風のインテリアが好きな方には、無骨な金具が付いた帳場箪笥や衣装箪笥、装飾に凝った茶箪笥などがおすすめです。凛とした佇まいからは迫力のある風格が感じられ、和室に上質な空気を醸し出します。

和モダン風のシンプルな和室にしたければ、すっきりとしたデザインのアンティーク水屋箪笥がおすすめです。シンプルながらも、どっしりとした和風の貫禄があり、粋なムードを演出してくれます。

レトロインテリア好きには、アンティークちゃぶ台がおすすめ

和室で昭和レトロインテリアを楽しむなら、アンティークちゃぶ台が定番です。古い木の味わいが畳とよくマッチして、ゆったりとリラックスできる雰囲気を演出してくれます。

ちゃぶ台は、座布団を敷いて床座で使ったり、ソファと組み合わせて使ったり、お好みでいろんな使い方ができます。部屋が一気にノスタルジックな雰囲気に包まれますよ。

ちゃぶ台は、丸いイメージがありますが、四角いものもありますよ。サイズも1人用から4人で使えそうなものまで幅広いです。部屋の形や大きさに合わせて選べるのがうれしいですね。

ちゃぶ台は脚が折り畳めるものが多く、軽くて移動しやすいので、片付けも楽にできます。たまには畳で足を伸ばしたり、横になってみたりしてみると、ほっと一息つけそうですね。

アンティーク火鉢は実用にもインテリアとしても優秀

和室に似合うインテリア雑貨といえば、火鉢。和風の雰囲気作りにはもちろん、暖房器具としても実用的なんです。和室で昔ながらに火鉢や鉄瓶を使ってお茶を楽しむというのも、風情があって素敵です。

アンティーク火鉢の中でも関西火鉢は、炉の周りにちょっとしたテーブルとして使えるフチが付いています。囲炉裏テーブルとも呼ばれ、ここで簡単な食事やお茶を楽しむことができますよ。冬の寒い日には、家族で火鉢を囲んでご飯なんてのもいいですね。

アンティークインテリアを楽しむ部屋作りのコツ。カフェ・店舗編

アンティーク家具が活躍するのは、住宅のインテリアだけではありません。カフェやショップの什器としても熱い支持を得ています。特に、古い時代に業務用家具として使われていたアンティークガラスケースや大型の棚などは、目を引く珍しいデザインのものや、迫力のある佇まいのものがたっぷり。自宅でショップ風のおしゃれなインテリアを楽しみたい方も必見です。

商品やお店の価値を高める。多彩なアンティークガラスケース

アンティークの店舗什器の中でもひときわ人気なのが、アンティークガラスケース。ガラス張りのシンプルなデザインに、木製のフレームがレトロな味わいを添えてくれます。新品のガラスケースよりも温かい味わいがあって、ナチュラルテイストやカフェ風のインテリアと相性ぴったりです。

アンティークガラスケースには、こんな卓上サイズのものもありますよ。小ぶりなサイズ感がかわいいですよね。カウンターの上に置いて使えるので、場所をとらず、家のキッチンカウンターなどでも使えますよ。このコーディネートでは、パンをディスプレイしましたが、家で使うならお気に入りの食器やコーヒーカップなどを入れておいてもおしゃれです。

さらに、アンティークガラスケースにはこんなレアものも。実はこちらはシャツ専用のガラスケース。1960年頃のイギリスで作られたものです。シャツ専用というユニークで贅沢な作り、アンティークらしい風格、スタイリッシュな佇まいと、こだわりの店舗作りにもってこいの逸品です。

インパクト抜群の店舗什器。大型のアンティークマス目棚・カウンター

ダイナミックで絵になるディスプレイが楽しめる、アンティークの大型マス目棚。学校や工場などの棚として使われていたもので、大きなサイズ感と使い込まれた質感、業務用らしい機能重視のシンプルなフォルムが魅力です。こちらのようなマス目が大きな棚は、雑誌や本などをざっくりと収納するのに便利。収納力も抜群で、見た目にも華やかなインテリアになります。

マス目が細かい棚は、1マスに1つを基本として並べていくと、手軽にバランスの取れたおしゃれなディスプレイが楽しめます。どう並べても割と絵になりますが、重厚感のあるものは下に、一箇所に同じ色のものが集まりすぎないように飾ると、よりバランスが良くなります。シンプルなインテリアの方がお好みなら、空白のマス目を多めにするといいですよ。

おしゃれで実用的！アンティークパーテーションを取り入れたインテリア

アンティークパーテーションは、インテリアの世界観をぐっと高めるアイテム。空間の贅沢さや奥行き感をぐっと高めることができます。例えば、こちらはイギリスアンティークのパーテーション。ダイニングとリビングの間仕切りとして使われていて、ダイニングに落ち着きと気品を与えています。

和製アンティークのパーテーションも負けていません。格子やレトロガラスなどが入った和風のデザインで、お座敷向きの背の低いものから、フローリングでも使いやすい背が高めのサイズのものまであります。格子やガラスのものはちょっとした透け感があって、視線は遮りつつ、それほど圧迫感がありません。和物らしい風情ある佇まいが印象的です。

手軽に部屋のおしゃれ度アップ。壁掛けのアンティークポスター・アート

どんなインテリアスタイルにするにしても、ぜひ取り入れたいのがアンティークポスターなどの壁掛けアート。たとえシンプルなインテリアが好きでも、壁に全く何も飾らないと、どこか間延びした印象になってしまいます。ぽっかり空いた壁面に、1つや2つだけでいいので、好きな絵を飾ってみてください。家主の個性が感じられる、おしゃれで居心地の良い部屋になるはずですよ。

アンティークポスターで好きなものが見つからなければ、タイルや地図、黒板、額縁、欄間など、もう少し範囲を広げて探してみましょう。ちなみに、こちらは和製アンティークのお盆を飾ってみた例。ブラウン一色なので絵画と比べると控えめですが、繊細な彫刻が美しく、立体的で上質な存在感があります。こんな風に本来の使い方に捉われずに自由に取り入れてみると、インテリアに凝るのがもっと楽しくなりますよ。

古い時代の味わいが残るアンティーク照明。部屋をノスタルジックに演出

アンティーク照明も、アンティークインテリアに欠かせない要素の一つ。特に、ランプシェードやランタン、スタンドランプなど、今ではあまり見かけないアンティーク照明類は、ノスタルジックで味わい深い雰囲気を演出してくれます。必ずしも実用的でなくとも、部屋のディスプレイとして取り入れても素敵です。

逆に、取り入れやすさや実用に重きを置くなら、アンティークのペインダントライトやシャンデリア、スタンドライトがおすすめです。配線やソケットを新品に交換して、ペンダントライトは取り付け部を引っ掛けシーリングに、スタンドライトは日本仕様のコンセントにリメイクしているので、現行品の照明と同じように使えます。レトロなデザインはそのままなので、アンティークらしい雰囲気たっぷりの部屋作りができますよ。

インテリアのアクセントに。個性豊かな表情が魅力のアンティーク時計

アンティークの時計は、レトロなインテリアにぴったりのアイテム。小さいながらも存在感があって、部屋のアクセントとしてぴったりです。時計によっては定刻に鐘がなるものもあって、音からも部屋をノスタルジックな雰囲気で包んでくれますよ。アンティーク時計の中でも特におすすめなのは、手巻き式のもの。暮らしの中で小さなものに手間をかける時間は、心を豊かにしてくれます。使えば使うほど、愛着が湧いてくるはずですよ。

部屋にあると何かと便利！アンティークの木箱・ボックス

部屋の小物収納に便利な木箱やボックス。新品のものもたくさん販売されていますが、アンティークの木箱を使うと、細部までこだわった素敵なインテリアになります。無造作に床置きしたり、積み重ねておいてもおしゃれですよ。

アンティークの木箱は、小物入れサイズの小さなものから、大きなトランクサイズのものまで様々。テイストもシンプルなものから和風や洋風のものまでたくさんあります。ぜひ部屋に応じて探してみてくださいね。

インテリアディスプレイや花瓶におすすめ。レトロガラスのアンティーク瓶・ボトル

アンティークのガラス瓶は、ちょっとしたディスプレイに便利なアイテム。色や質感にムラがあったり、形が歪んでいたり、現代物にはない愛らしい味わいがあります。そのまま置いておくだけでも絵になりますし、花瓶代わりに使ってもいいですね。

もっと大きめサイズだと、お菓子やドライフラワーなどを入れたり、テラリウムを楽しんだり、さらに使い道が広がります。

西洋アンティークインテリア好きならぜひ手にいれたい、アンティーク宝箱

ヨーロッパアンティークの宝箱やジュエリーボックスは、小さいながらも美しい装飾が楽しめる贅沢なアイテム。高価なジュエリーをしまっておくのにふさわしい、煌びやかな佇まいです。ガーリーなインテリアのディスプレイとしてもおすすめですよ。

こちらはフランス製のアンティーク宝箱。ブロンズで作られていて、アールデコ調の植物モチーフが美しく描かれています。真鍮製のものとはまた違った趣があって、シャビーなインテリアにぴったりの佇まいです。

店舗インテリアとして人気のアイテム。おしゃれなアンティーク洋書

アンティーク洋書は、洋風のアンティークインテリアの雰囲気作りに重宝します。装丁のデザインがおしゃれで、インテリアに取り入れると想像以上にいい存在感を出してくれるんです。結婚式場や美容室など、インテリアにこだわる空間のディスプレイアイテムとして人気です。

海外インテリア風のディスプレイが楽しめる。アンティークステンドグラス

アンティークステンドグラスも、洋風のアンティークインテリアに人気のアイテム。新築やリフォームで、窓やドアに取り入れる方が多いですが、そうでなくとも壁掛けで飾ったり、立てかけておくだけでも素敵ですよ。色とりどりのステンドグラスが部屋を華やかに演出してくれます。

味のある佇まい。古民家やレトロな部屋に似合うアンティークストーブ

アンティークストーブは、ヴィンテージ感のあるレトロな佇まいがおしゃれな一品。特にコンパクトでレトロ感の強いアラジンストーブは人気のシリーズで、今でもその人気は衰えていません。古民家やレトロな一軒家に住んでいるなら、ぜひ取り入れたいアイテムです。

古道具を活用！インテリアとしてもおしゃれなアンティークゴミ箱

レトロなアンティークインテリアにこだわるなら、ゴミ箱もぜひアンティーク品を活用したいところ。しかしながら、もともとゴミ箱として使われていたものはほぼ流通していないので、アンティークのブリキ缶や一斗枡など他の古道具で代用するのがおすすめです。ヴィンテージっぽい質感がおしゃれな雰囲気を演出してくれますよ。