建具のお手入れ・お取り扱い方法

建具のお手入れ方法 4つのポイント!

  1. 木製や紙製が多い屋内建具は繊細でこまめなケアを心掛けよう
  2. 汚れやすい屋外建具はしっかりケアして機能性をキープしよう
  3. 素材別に合わせたケアが美しさを保つための大きなカギ
  4. トラブルが発生したらプロに相談しよう

屋内建具・屋外建具それぞれの普段のお手入れ方法を詳しく解説!

1. 屋内建具の基本のお手入れ方法は?

屋内のあらゆる場所に取り付けられている建具には、様々な種類が存在します。
種類別の基本のお手入れ方法についてご紹介してきますので、ぜひ参考にしてみてください。

〈ドア・戸〉


ドアや戸は、基本的に柔らかい布で乾拭きして綺麗にしましょう。
汚れが落ちにくい場合は、かたく絞った布で水拭きすると効果的です。最後は乾拭きして水分を残さないようにします。
アルコール・ベンジン・シンナー・塩素系クリーナーなどは、素材や塗装部分を傷ませたり変色させる恐れがあるのでご注意ください。

■開き戸のお手入れポイント!

お手入れの際は、丁番・ラッチ・ドアハンドルに不具合が無いかチェックしておくと安心です。
丁番やラッチに定期的に潤滑剤をさしたり、ネジが緩んでいれば締め直したりして安全性を保ちましょう。

■引き戸のお手入れポイント!

レールや戸車はホコリが溜まりやすいです。普段は掃除機・布・ホウキなどを使ってこまめにケアしてください。もし戸車の動きが鈍くなった時は、シリコンスプレーを吹き付けると改善する場合があります。格子戸の場合、細やかに組まれた格子部分の隅に汚れを溜めないよう、こまめにハケなどで汚れを取り払いましょう。

■折り戸のお手入れポイント!

クローゼットやお部屋の間仕切り(パーテーション)などに使われることの多い折り戸。引き戸同様レールに溜まったホコリは大敵なので、こまめに汚れを取り除くようにしてください。戸の上部に付いた金具も頻繁に可動する部分なので異常かないか定期的に確認し、折り畳まれた戸の隙間に指など挟まないよう気を付けましょう。

屋内のドアノブ・引き手などの細かなパーツ部分のお手入れ方法については以下のページで詳しくご紹介しています。
⇒ドアノブ・取っ手のお手入れ方法はこちら

〈カギ(鍵穴)〉

鍵穴のゴミやホコリが気になる時、また抜き差しがスムーズにできない時は、掃除機で吸ったり、パソコン用のエアダスターで吐き出して下さい。
市販の潤滑油を使用するとゴミ・ホコリが付着しやすくなり、動作に不具合が生じるため使用NGです。必ず鍵穴専用の潤滑剤をご使用ください。
鍵は歯ブラシなどで汚れをかき出すと綺麗になります。

〈丁番〉

普段お手入れする機会が少ない部分ですが、サビなどができないよう大掃除の時など定期的に拭き掃除をしましょう。
半年に1度ほど潤滑剤をさしてメンテナンスを行えば快適に使用できますよ。
お手入れの際、緩みやガタつきがないかなどもチェックしておくと、突然外れたり落下することを防げるので安心です。

〈障子戸〉

普段はハタキやハンディモップなどを使い、上部から順にホコリを落としてください。
木部を水拭きすると、水気の影響で変色したり反りが生じたりする恐れがあるため、木部は必ず乾拭きでケアします。
敷居の溝も掃除機の細口ノズルでよく吸い取り、綺麗な状態を保ちましょう。
障子紙が黄ばんだり破れた時の修復、張り替えなどはセルフで行うことができますよ。詳しい方法は下記リンク先でご覧いただけます。

障子のお手入れ方法は以下のページで詳しくご紹介しています。
⇒障子のお手入れ方法はこちら

〈襖(ふすま)〉

襖紙は基本的に和紙でできているため、水拭きしたりクリーナーなどを使用することはNGです。
柔らかい布で優しく乾拭きしたり、ハタキでホコリを払うなどしてケアしましょう。
一番汚れやすい場所ともいえる引き手は、汚れが見られたらすぐに乾いた布で拭き取ってください。
敷居の溝は障子戸と同様の方法でケアし、襖の張り替えはおよそ10年前後を目安に行うと良いでしょう。

〈欄間〉

高い位置にある欄間は掃除がしにくいですが、ポリバタキやウールバタキでホコリを吸着させるとケアしやすくなります。拭き掃除をする時は、乾いた柔らかい布を使用するようにしてください。
組子細工などの細やかな装飾部分には、エアダスターを使用すると狭い隙間に入り込んだホコリも簡単に落とせます。

2. 屋外建具の基本のお手入れ方法は?

屋外に面する建具は、それぞれ耐久性・耐候性・防水性・防犯性など重要な役割を担っています。
屋外の厳しい環境の中、見た目も質も良い状態で保ち続けるためのお手入れ方法を種類別に詳しく見ていきましょう!

〈ドア・戸〉

基本的なお手入れ方法は屋内のドア・戸と同様ですが、砂埃・泥はね等により上部分よりも下部分の方が汚れていることが多いです。上部分から下へと順に掃除をすることで、効率よく綺麗にさせることできます。
四隅や装飾の溝部分などの掃除は見落としがちになり、汚れが溜まりやすいです。柄の長いほうきやモップ、歯ブラシなどを活用して、隅々にまで行き届いたお手入れを定期的に行いましょう。

屋外のドアノブ・引き手などの細かなパーツ部分のお手入れ方法については以下のページで詳しくご紹介しています。
⇒屋外のドアノブ・取っ手のお手入れ方法はこちら

〈窓・サッシ〉

窓ガラスの外側と内側とでは汚れの種類が大きく異なり、それぞれに適した方法でケアするとより効果的に綺麗にできますのでぜひ参考にしてみてください。
■外側の汚れ
大気中のホコリ・雨水・砂・土・排気ガス・花粉などが汚れの原因となることが多いです。
砂などが付着したまま水拭きすると傷を付ける可能性があるので、まずは水で洗い流したり乾拭きで優しく表面の汚れを落とします。その後水拭きをするだけで大抵の汚れは落とせますが、なかなか消えない水垢などがあった時には酸性のクリーナーを使って拭くと綺麗に落とせますよ。
クリーナーを使用する際は、他素材にかけると変色する恐れがあるので、ガラスに直接吹き付けるのではなく布に含ませてから拭くようにしましょう。
水やクリーナーなどを使用したら、水垢が残らないよう乾拭きをして仕上げてください。
■内側の汚れ
室内の床から舞い上がるホコリ・手垢・油などが汚れの原因となることが多いです。
基本的にかたく絞った柔らかい布で水拭きするだけで十分ですが、アルカリ性のクリーナーを使用すると汚れが落としやすくなります。最後に乾拭きをして仕上げましょう。
■サッシの溝の汚れ
サッシの溝部分は汚れが溜まりやすいので、柔らかいスポンジや歯ブラシなどを活用して、溝に入り込んだ汚れやゴミを掻き出してケアしましょう。

クリーナー以外の環境に配慮した洗浄液を使って窓を掃除したい方にオススメしたいのが、こちらのお手入れ方法です。
【重曹とクエン酸で簡単!ガラスのお手入れ方法】
《準備するもの》
■ 重曹
■ クエン酸
■ スプレーボトル 2本
■ 繊維の付かない柔らかい布3枚 または新聞紙

《手順》
1. 重曹水をスプレーボトルに入れる(重曹水=水200ml:重曹小さじ2)
2. クエン酸水をもう一方のスプレーボトルに入れる(クエン酸水=水200ml:クエン酸小さじ1)
3. 重曹水を窓に吹き付けて布(新聞紙)で拭く
4. クエン酸水を窓に吹き付けて布(新聞紙)で拭く
5. 乾いた新しい布(新聞紙)で乾拭きをして完了!
※水跡が残らないよう素早く行うのがポイントです。
※「コ」の字を描くように拭きます。

〈網戸〉

常に外気に接している上、構造的にどうしても汚れが溜まりやすい網戸ですが、簡単な方法でお手入れができます。
【お手軽!網戸のお手入れ方法】
《準備するもの》
・ ブラシ(車用の洗車ブラシなど、毛が細く密度の高いものが良い)
・ 柔らかいスポンジ
・ 繊維の付かない柔らかい布 1〜2枚
※ホコリを吸い込まないようマスクの装着をオススメします。

《手順》
1. 室内に汚れや水が入らないよう戸・窓を閉める
2. 上部分からブラシで汚れを掃き出す
3. 水を含んだスポンジで優しく撫でるように網目に水を通す
※汚れが強い場合は、中性洗剤を水で薄めてスポンジに含ませて下さい。
4. 布で水拭きして完了!

3. 建具の素材によって詳しいお手入れ方法は違うの?

建具は使われている素材によって詳しいお手入れ方法が変わってきます。
窓などのガラスのお手入れ方法は上記で分かりましたが、その他の素材はどのような方法でケアすれば良いのでしょうか。素材別の詳しいお手入れ方法について見てきましょう。

〈木製〉

木は水気に弱いため柔らかい布での乾拭きを基本とし、もし水拭きを行った際は最後に乾拭きで水分を拭き取ってください。
アルカリ性や酸性の洗剤・塩素系の洗剤・アルコールなどの有機溶剤・研磨剤・化学雑巾は、表面を傷める恐れがあるので使用はNGです。
一口に木製と言えど、木材の種類・加工法・塗装法によって扱い方が変わってきます。
何かトラブルが発生した時なども、それぞれに適した方法で対処するようにしてください。

木材別・加工別・塗装別のお手入れ方法については以下の各ページで詳しくご紹介しています。
⇒無垢材のお手入れ・お取り扱い方法はこちら
⇒突板のお手入れ・お取り扱い方法はこちら
⇒木材別のお取り扱い方法はこちら
⇒塗装別のお手入れ方法はこちら

〈金属製〉

金属は水気や汚れを放置するとサビや腐食が発生しやすくなるため、早めに拭き取りましょう。
乾拭きや水拭きでも落ちない汚れには、水で薄めた中性洗剤を使って拭くと落ちやすくなりますよ。最後は必ずしっかりと乾拭きをします。
金属は容易に傷がつくので、硬い素材や研磨剤を含んだようなアイテムは使用せず柔らかい布やスポンジを使用するようにしましょう。
アルカリ性や酸性の洗剤・塩素系の洗剤・アルコールなどの有機溶剤は変色を引き起こす可能性があるのでご注意ください。
綺麗にお掃除した後に市販のサビ止め剤や塗装で表面を保護しておくと、サビや汚れが付きにくくなりお手入れ自体も楽になります。

建具に使用される金属のお手入れ方法については以下の各ページで詳しくご紹介しています。
⇒アイアンのお手入れ方法はこちら
⇒真鍮のお手入れ方法はこちら
⇒メッキのお手入れ方法はこちら

〈樹脂製〉

基本的なお手入れ方法は金属製と同様です。
樹脂製は熱によって表面が傷んだり変形したりするので、ストーブ・アイロンなどの熱源を近づけないでください。
程度の軽い傷やひび割れには、市販の専用補修スプレーなどが活用できますよ。

4. 建具にもしトラブルが発生したら?

建具を使用する中で、歪み、緩み、ガタつき、スムーズに動かないなどのトラブルが発生することがあります。
セルフで対処できない場合、原因が分からない場合は専門業者に修復依頼することをオススメします。
状態を悪化させないためにも、早めに対処するようにしましょう。

 

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