障子のお手入れ方法

障子のお手入れ 7つのポイント!

  1. 普段のお手入れはホコリを落とす程度でOK!敷居は掃除機の細口ノズルで吸い取る。
  2. 戸の滑りが悪い時は敷居をシリコンスプレーや蝋でコーティング。
  3. 白木の部分は水拭きによる染みに注意!どうしても取れない黒ずみは細かいサンドペーパーで優しく削る。
  4. ガラス入りの障子はガラスクリーナーを布に染み込ませて使用。
  5. 障子の黄ばみ・日焼けが気になる時は特製漂白スプレーで。(下で紹介しているレシピをチェック!)
  6. 障子に穴が開いてしまったら、和紙や補修シールで簡単応急処置。
  7. 障子紙の劣化を感じたらいよいよ張り替え!(下で張り替え方法を詳しく解説)

 

障子の普段のお手伝入れ方法と素材別のお手入れ方法を詳しく解説!

1.普段のお手入れ方法は?

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障子は白いため目立ちにくいのですが、気付かないうちに埃が付き、放っておくとどんどん溜まってしまいます。 ハタキやハンディーモップなどで上から順に埃を落とすようにしましょう。また、 障子の敷居の溝にも埃が溜まりやすいので、掃除機の細口ノズルなどを使ってよく吸い取ってください。

2.戸の滑りが悪い時は?

いつも掃除しているのに戸の滑りが悪い…ということもありますね。戸と敷居の間に埃が詰まっている場合は、刷毛や綿棒、つまようじなどを使って汚れを取り除きましょう。それでも改善しない場合には、敷居をシリコンスプレーや蝋でコーティングしてみてください。ロウソクを敷居に擦り付けるだけで滑りがぐんとよくなりますよ。

3.木部のお手入れ方法は?

障子は特に周りの枠(框・かまち)の大半が白木製なので、水拭きをすると白木部分に水分が染みて変色したり反ったりする原因となってしまいます。また、アンティークの障子戸など時代の味わいが出ているものや着色が施されているものも、水拭きすると色のムラが出てしまいます。

いつものお手入れは、柔らかい布でから拭きして取りましょう。枠と障子紙の隅に残ってしまった埃は、刷毛などを使い優しく掻き出すようにして取り除きます。

白木の枠は引き手部分が手垢によって黒くなってしまうことがあります。そうしたから拭きで取れない汚れの場合には、中性洗剤を薄めた水に浸した布をかたく絞って拭き取ります。 汚れを取ったあとは、必ずきれいな布で洗剤もしっかりと吸い取って、表面に洗剤や水気が残らないようにしてください。それでも汚れが落ち切らない時には、サンドペーパー(500番程度)で優しく削り取りましょう。少しずつ削り、汚れた部分が無くなったらお湯で少し湿らせた布で拭き、しっかりと乾燥させてください。さらに、白木用ワックスを塗るメンテナンスをおこなうと汚れや埃がつきにくくなり、より長持ちします。

4.ガラス入りの障子のお手入れ方法は?

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雪見障子などのガラスは、柔らかい布で水拭きをしてから乾拭きをします。最後にマイクロファイバーなどで拭きあげるとさらにきれいになります。また、市販のガラスクリーナーを使ってお手入れすると一度拭くだけできれいになるので、とても楽ですよ。 ただ、ガラスクリーナーを直接ガラスにスプレーすると、白木部分に染みて傷むことがありますので、必ず布にスプレーしてから拭くようにしてください。

5.障子紙の黄ばみのお手入れ方法は?

時間の経過とともに、障子紙やふすまが日焼けしたり、黄ばみが気になってくることがあります。 障子紙の場合、交換に適した時期(張り替え後4~5年程度)であれば交換するのが一番なのですが、まだあまり年数が経っていない場合や、部分的に気になるというときにおすすめの漂白方法があります。

【準備するもの】
・霧吹き
・キッチン用漂白剤…小さじ2
・洗濯のり…小さじ1
・水…200ml

【特製漂白スプレーの作り方】

水にキッチン用漂白剤、洗濯のりをれてよく混ざったら、そのまま霧吹きに注いで完成。混ざりにくいので、吹き付ける前にもう一度よく振って混ぜるのがコツです。 注意点としては、白木部分にかからないよう、気を付けながら吹き付けること。(変質や変色の原因になってしまいます。)一度おこなうだけで、かなり見た目が違ってきますよ。何度も吹き付けると障子が破れてしまったり、ふすまの表面の紙がふやけてしまったりしますので、スプレーは1箇所につき一度で十分です。薬品を使うことに抵抗があるという方は、大根おろしのしぼり汁をスポンジや布にしみこませて塗布してみてください。大根に含まれるジアスターゼという成分には漂白しつつ、紙の強度も高めてくれる作用があります。

6.障子紙が破れた時は?

障子や襖の一部が破れてしまったとき、毎度建具1枚分を全て張り替えるのは大変ですよね。応急処置としてきれいな和紙やかわいい補修シールなどを貼ってみましょう。 破れてしまった部分だけでなく、全体にいくつかバランスよく貼るようにすれば、アクセントのようで違和感も薄くなります。 補修シールはシートからはがして貼るだけのものが多く、ホームセンターなどで手軽に買うことができます。

7.障子紙の張り替え方法は?

障子の張り替えは、少なくとも5年に一度はおこないましょう。 張り替える日は、晴れた日よりも雨の日がおすすめです。 雨の日というと掃除などには適さないイメージですが、実は障子の張り替えにはぴったり。 適度に湿気があることで、障子紙が湿気を吸って伸び、張り替えたあとにきれいに仕上がります。 いざ交換となったら、古い障子紙をはがす前に、汚れや埃を落としておくと後が楽です。

【準備するもの】
・新しい障子紙
・水
・スポンジもしくは雑巾など(水を含ませて古い障子紙を剥がすのに使用)
・霧吹き
・カッター
・定規
・マスキングテープ(あれば)
・新聞紙かビニールシート(床の汚れ防止)

まずは、スポンジに水を含ませて、障子紙をまんべんなくよく濡らします。 10~15分程度そのままにしておくとふやけて、端からスルスルとはがせます。 化学糊が使われている場合には剥がれにくいこともあり、無理にはがそうとすると木の部分を傷めてしまうこともありますので、無理せず丁寧にはがしてください。 障子紙を張り替えるタイミングで同時に障子の桟もしっかりお手入れすると、全体がすっきり綺麗になります。 古い障子紙がすべてはがせたら、桟の部分全体を拭きましょう。水に浸してかたく絞った布で拭き、その後乾かします。しばらく陰干しして、全体に風を通すのもよいでしょう。

よく乾いたら、ハケで糊を塗り、障子紙のロールを転がして上から一段ずつ貼り付けていきます。 はじめにマスキングテープで端を留めておくと貼りやすいですよ。 すべて貼り付け終われば、余った障子紙をカッターで切り取り、雨の日ならそのまま置いて完了。

晴れた日や乾燥した日などは霧吹きで水を全体に吹きかけることで、最後に紙がピンと張ってきれいに仕上がります。 また、障子の張り替えが終わったら、しばらく乾かしたあとに薄く溶いた寒天を障子紙に塗っておくと、これだけで障子紙が破れにくくなります。

 

 

 

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