アンティーク食器のお手入れ・お取り扱い方法

アンティーク・ヴィンテージ食器のお手入れ 4つのポイント!

  1. 直射日光・温度変化・食器の積み重ね・食洗機・電子レンジ・オーブンに要注意
  2. 飾る場合はこまめなケアでホコリや汚れを溜めない!使用した場合はすぐに洗ってしっかり乾燥!
  3. 素材別の適したお手入れ方法で美しさ&機能性をキープ
  4. ダメージも年代物ならではの味として楽しめる

 

アンティーク・ヴィンテージ食器の素材別のお手入れ方法を詳しく解説!

1. アンティーク・ヴィンテージ食器の基本のお取り扱い方法は?

  • 直射日光を避ける
  • 直射日光にさらされ続けると、色褪せしたり艶を失う恐れがあります。
    直射日光の当たらない場所に置くか、扉のある食器棚やキャビネットに保管すると安心です。
    もしインテリアとしてディスプレイする場合は、ガラス戸にUVカットシートを貼るなどして対処しましょう。

  • 急激な温度変化を避ける
  • 急激な温度変化によって、ヒビが入ったり割れてしまう可能性があります。
    冷えきった食器に熱々の物を入れたり、熱くなった食器に冷水をかけたりなどの行為は避けるようにしてください。

  • 積み重ねての保管は要注意
  • 食器はつい重ねてコンパクトに収納したくなりますが、重ねることで装飾部分に傷が付きやすくなります。
    また一番下になった食器に過度な負担が掛かる上、積み重ねるほどユラユラと不安定な状態となり危険を伴います。
    重ねないことが一番ですが、もし数枚重ねる場合は、食器と食器の間に緩衝材を敷くことをオススメします。

  • 食洗機・電子レンジ・オーブンは避ける
  • 食洗機・電子レンジ・オーブンを使用すると、傷・破損・色褪せなどを引き起こす恐れがあります。
    アンティーク食器を洗う時は手洗いを基本とし、温めたり焼きたい物がある場合は別の耐熱容器で処理してから、アンティーク食器に移すようにしてください。

2. アンティーク・ヴィンテージ食器の基本のお手入れ方法は?

インテリアとしてお部屋に飾ったり、実際に使用したりと多彩な楽しみ方ができるアンティーク食器。
飾る場合と使う場合、それぞれのお手入れ方法をご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

飾る場合

お部屋に飾る方法は「壁に掛ける」「スタンドで立てる」「ケースや食器棚に収納しながら見せる」など様々あります。
タバコの煙や油が掛かるような場所は汚れやシミが付きやすいので、そうした場所に飾ることはあまりオススメできません。
またキャビネットやガラスケースなどに収納せずそのまま飾る場合は定期的にホコリをチェックし、汚れが見られたらすぐに拭き取ってください。
プレートハンガーやスタンドを使用して飾っている場合は、お手入れの際にゆるみや故障がないか確認し、落下や転倒を予防しましょう。

使う場合

日常的に料理を盛り付けたり、特別な時にだけ使用したり、小物入れとして使用したりと、人によって使用する頻度も使い方も様々です。
お手入れを行う前の準備として、身に付けているアクセサリーや時計を外したり、洗う場所を十分に確保しておくと傷や破損といった思わぬアクシデントを防げるので安心ですよ。
お手入れ方法は普通の食器と同様で、食事で使用した後や汚れが見られた時は、柔らかいスポンジと中性洗剤を用いてぬるま湯で優しく洗いましょう。
硬い素材で力強く擦ったり、メラミンスポンジで磨いたりすると、傷が付いたり絵付けや金彩が落ちてしまう可能性がありますのでご注意ください。
洗った後に濡れたまま自然乾燥させると、水垢・カビ・臭いの原因などになりかねません。柔らかい布で水分をしっかり拭き取り、風通しの良い場所に置いて水分が抜けてから片づけることが綺麗に仕上げるためのコツとなります。

3. 素材によって詳しいお手入れ方法は違ってくるの?

アンティーク食器は、素材によって詳しいお手入れ方法やトラブルの解決法が異なってきます。
それぞれの素材に適したケアを行うことで、美しい状態を保ちながら長持ちさせることができますよ。

〈陶磁器〉

アンティークの陶磁器は、日本だけでなくヨーロッパや北欧の有名な食器ブランドからも数多く生み出されてきました。
陶磁器の特徴でもある表面の釉薬部分に見られる「貫入」という細かいヒビ模様。こちらは使用上に問題はないので安心してご使用いただけます。
陶器は乾いたまま使うと食材の臭いや色が染み込むため、料理を盛り付ける10分以上前から水(温かいものを入れる際はぬるま湯)に浸しておくことをオススメします。また油分も染み込みやすいため、油物はしっかり油切りしてからのせると良いですよ。
吸水性が高い陶器は、食事後すぐ洗わずに洗剤を溶かした水などで長時間浸け置きをすると、汚れを含んだ水・洗剤などが染み込んでいきます。そのため使用後はすぐに洗うことを心掛けましょう。
一方磁器は吸水性がなく匂い・汚れ・傷が付きにくい性質を持ちますが、使用後の浸け置きによって表面に付いた菌が繁殖する恐れがあるため、早めに洗うようにしてください。

温まっていない陶磁器に熱湯を注いだりすると貫入が増えたり広がったりすることがあります。先述の通り急激な温度変化には特に注意したい素材です。

油染みや茶渋を綺麗にしたい、貫入部分に付いたシミを落としたい場合は、ダメージが深刻になる前になるべく早く対処しましょう。
こうした事態に役立つアイテムが重曹です。シミのある箇所に重曹を振りかけ、10分ほど置いたら傷が付かないよう優しく擦って落とします。
その他漂白剤に浸ける方法もありますが、陶器は吸水性が高いので素地まで漂白剤が染み込まないよう数十分程で取り出すなどの注意が必要です。
どちらの方法も最後は重曹や漂白剤を十分に洗い流し、しっかりと水分を拭き上げてください。すでに素地まで染み込んでいるシミの場合は、落とすのが非常に困難となります。

〈木製〉

木は水に弱く、長時間濡れたままにするとカビが発生しやすくなるので、浸け置きや自然乾燥は避けましょう。
色味や匂いが強いもの、油分が多いものなどに触れると、色や匂いが移ったりシミの原因となることがありますのでお気をつけください。
また木製食器を長時間冷蔵庫に入れると、過度な乾燥状態となりひび割れや変形を引き起こすことがあるので注意が必要です。

木製食器には水や汚れが付着しにくいよう表面塗装が施されていることがあります。
ラッカー塗装やウレタン塗装は特に特別なお手入れは必要ないものの、オイル塗装は徐々にオイルが蒸発していくので場合によってはメンテナンスが必要となります。
メンテナンス方法は簡単で、オリーブオイル・くるみ油・えごま油などの乾性油を食器全体に塗り広げて馴染ませ、ペーパータオルなどでベタベタ感が残らないようしっかり拭き取るだけでOKです。少し時間を置いてから使用するようにしてください。

塗装別のお手入れ方法は以下のページで詳しくご紹介しています。
⇒塗装別のお手入れ方法はこちら

〈漆塗〉

先述した木製食器の塗装の一種でもある漆塗。強力な塗膜で保護されていますが、こちらも直射日光や長時間の浸け置きは避けてください。
艶を取り戻すための塗り直しや、剥げや傷の修復は、技術面・安全面の視点からプロにお任せすることをオススメします。
漆塗もまた、適切な補修や塗り直しを施し続ければ永く愛用していくことのできる魅力的なアンティーク食器といえます。

漆塗のお手入れ方法は以下のページで詳しくご紹介しています。
⇒漆塗のお手入れ・お取り扱い方法はこちら

〈銀 (シルバー)製〉

先述の基本的なお手入れ方法だけで十分綺麗になりますが、傷が付きやすいので柔らかい布やスポンジを使って優しくケアすることを特に大切にしてください。
また変色を起こしやすい素材でもあるため、水気や汚れが付いたらすぐに拭き取ったり、硫黄・塩素系漂白剤には触れないよう気を付けましょう。

細やかな装飾の溝部分は、綿棒を使用して掃除するとより綺麗に仕上げることができますよ。
銀のカトラリーには、持ち手部分が木製や象牙などの異素材で作られているものも豊富にありますよね。異素材との継ぎ目部分が水に浸かり過ぎると持ち手がグラつく原因となりますので、洗う際はその箇所をなるべく水に浸けないようご注意ください。
銀特有の黒ずみが気になってきた時は、重曹を用いて簡単に綺麗にすることができます。詳しい方法は下記リンク先にてご紹介していますのでぜひご覧ください。

銀のお手入れ方法は以下のページで詳しくご紹介しています。
⇒銀のお手入れ方法はこちら

〈ガラス製〉

ガラスもまた傷が付きやすく、透明度があるため目立ちやすいです。研磨剤や金属タワシなどは使用しないでください。
昭和レトロなガラス食器など、当時独特の風合いを良い状態で保つためにも、優しく丁寧に扱うことを心掛けましょう。
カッティング加工の溝部分に溜まった汚れは、柔らかい歯ブラシで優しく掻き出すと綺麗に落とせますよ。
ガラス製食器は中性洗剤で洗った後のすすぎが重要です。すすぎが甘いと食器に洗剤が残り白い斑点模様ができてしまいます。すすぎ後は水道水の塩素・カルシウムの跡が付かないよう、自然乾燥はせずに乾いた布でしっかり水気を拭き取ってください。
またアンティークのガラスに耐熱性はありません。水切りや消毒のために熱湯を注いだりすると割れてしまうので絶対にしないようにしましょう。

4. 傷や装飾の薄れなどのダメージが見られたら?

アンティーク食器に見られる傷・欠け・変色・装飾の薄れなどのダメージは、歴史や味わい深さを感じさせるアンティークならでは魅力といえますよね。
使用上に問題がなければ、適切なお手入れを続けながら、食器を育てるような感覚でに経年変化を楽しむことができます。
もし使用上に問題がある場合や、どうしても気になるダメージがある場合は、その素材に適した方法で対処しましょう。
どうしたら良いのか判断に迷った時、セルフで修復することに不安を抱いている時には、専門業者に相談してみることをオススメします。

 

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