毎日使うキッチンも自分好みのアンティークテイストにコーディネートして、楽しく家事をしたい。アンティーク好きの方でしたら、そんな風に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「日々を彩る。アンティークテイストのキッチンインテリア4選」の記事では西洋アンティークを使ったコーディネートを中心にご紹介しましたが、今回は同じアンティークテイストでも、和の要素を取り入れたキッチンコーディネートをお届けしようと思います。
コーディネートのポイントや和風アンティークテイストのキッチンで使いたい家具のご紹介もしていきますので、和のテイストが好きな方はぜひ一度ご覧になってくださいね。
目次
和の風情とスタイリッシュな雰囲気を味わう和モダンスタイル
ダイニングやリビングのインテリアで人気なのが、伝統的な和のテイストと、現代的な雰囲気が融合した和モダンスタイル。ダイニングやリビングを和モダンでコーディネートしたら、同じテイストでキッチンを合わせても素敵ですね。
メイン家具を和に、他の家具でモダン要素を取り入れて
メインの家具をぐっと和に寄せて、そのほかの家具に現代的なものを合わせるのが和モダンコーディネートのポイントです。
例えば、食器棚として風情漂う和家具を取り入れたなら、作業台やダイニングテーブルを現代的な鉄脚にしてみましょう。鉄脚の上に載っている天板に古材が使われていれば、アンティークの雰囲気が壊れることはありません。
ハードルが高そうな和モダンコーディネートも、ポイントさえ押さえれば簡単に実現できますよ。
「和箪笥×ジャンクスタイルインテリア。無骨さが魅力のリビングダイニング」のPHOTO GALLERYページはこちら
ノスタルジー漂うあたたかな和レトロスタイル
古びた木のぬくもりに囲まれて、落ち着いた雰囲気の中で丁寧な暮らしを楽しむ。そんな生活に憧れたことはありませんか?
どこか懐かしい雰囲気が漂う和レトロテイストなら、心落ち着くようなあたたかなキッチンを作ることができます。
ポイントは“ぎこちなさ”
キッチンをレトロにまとめるコツは、装飾の少ないシンプルな木製家具を使うこと。時を経て深みを増した木色が、キッチンにレトロな趣を演出してくれますよ。
ちなみに、家具を選ぶときは北欧家具のようなスタイリッシュなものではなく、和製アンティークによく見られる、脚や全体のフォルムが四角くて少しぎこちなさの残るものを選ぶのがおすすめです。このぎこちなさが、インテリアのいい味になるんです。
木色の濃淡だけでまとめると落ち着きのある雰囲気に。アクセントカラーを取り入れれば、軽やかさや可愛らしさなど、雰囲気の幅を広げることができますよ。
「レトロなちゃぶ台を囲む、畳のある和風ダイニング」のPHOTO GALLERYページはこちら
和風キッチンなら取り入れたい!和の雰囲気を高める三種の神器
ここまで和のキッチンインテリアづくりのポイントをお話ししてきましたが、ではどんな家具を取り入れれば、キッチンに和の雰囲気を演出できるのでしょうか。和風の家具、と言われても、具体的なものはなかなかすぐには思いつかないですよね。
そこでこの章では、実際に和のキッチンインテリアに取り入れたいアンティーク家具をご紹介していきます。
一口に和のテイストといっても、古風な和家具から昭和レトロな和製アンティークまで様々な家具がありますので、理想の和風キッチンを思い浮かべながらじっくり吟味してみてくださいね。
時代箪笥
情緒たっぷりの時代箪笥は、生活の中に取り入れるのはちょっとハードルが高いように感じるかもしれませんが、インテリアのバランスを見ながら取り入れれば十分日常で使っていくことが可能です。
キッチンインテリアとして取り入れやすい時代箪笥をいくつか見ていきましょう。
水屋箪笥
「水屋」とは水を扱う場所、つまり台所を指しており、当時水屋箪笥は台所での食器棚や戸棚として重宝されていました。数ある時代箪笥の中でも、比較的シンプルでモダンなデザインのものが目立つ水屋箪笥は、和モダンスタイルづくりの心強い味方です。
多くの水屋箪笥には細い木材を組み合わせて作られた「桟」が施されているのが特徴的で、縦や横に折り重なったシンプルな意匠が、和の風情の中にもどこかスタイリッシュな味わいを演出してくれますよ。
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薬箪笥
その名の通り、薬を入れるために作られた薬箪笥。ひしめくように隙間なく並べられた小引き出しが目を惹きますね。
様々なサイズのものがあるので、大きめのサイズを食器棚の隣に置いて細々としたキッチン用品の収納棚として使ってもよし、コンパクトなものを作業台の上に置いてカトラリー入れなどに活用するのもおすすめです。独特のデザインはもちろん、小物収納に便利な使い勝手のよさも魅力的ですね。
帳場箪笥
帳場箪笥は、当時は商人たちの金庫や書類ケースとして使われていました。権威の象徴として人目につく場所に置かれることが多かったこちらの時代箪笥は、絢爛豪華な装飾を施されたものが多く残っています。
欅などの高級木材の艶めきと、様々な装飾が施された金具細工が抜群の存在感で、インテリアとして取り入れれば一気に和の空気を作ってくれますよ。
荘厳なデザインのものが多いので、他の家具も濃い木色で合わせると、まとまりのあるシックなキッチンを作ることができます。
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昭和レトロなペイント家具
ペイント家具というとカントリーテイストやシャビーシックのイメージが強いですが、昭和レトロな雰囲気の和製アンティークの中には、リメイクされてペイントされたものも多く見られます。可愛らしいペイントカラーとそこはかとなく漂う物懐かしい佇まいは、空間にレトロな印象をプラスしてくれますよ。
ペイント家具をキッチンに取り入れる際は、他の和製アンティークと馴染みのいいシンプルで素朴な味わいのものを選ぶのがポイントです。
和製アンティークならではのレトロガラス
和製アンティークの収納棚の中には、ガラス扉にレトロガラスが使われていることがままあります。
レトロガラスとは、大正・昭和期に使われていたガラスのこと。アンティークガラスと呼ぶこともありますね。
現代ほどガラス製造の技術が進んでいなかった時代に作られたレトロガラスは独特の模様や揺らぎがあり、現代でも人気の高いアイテムです。
和の印象が強い「結霜ガラス」やダイヤのように輝く表面がドラマチックな雰囲気を演出する「ダイヤガラス」、レトロさの中にもモダンな味わいが楽しめる「モールガラス」など、種類によって個性も雰囲気も全く異なるレトロガラスは、扉に使われているだけでぐっとインテリアに和のアクセントを加えてくれますよ。
最後に
和のテイストのキッチンコーディネートのポイントや和の雰囲気を高めるアイテムをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
忙しない日常に和の雰囲気を取り入れて、心がふっと落ち着くような空間を設けるのも素敵ですよね。
どこか懐かしくて居心地のいい、そんな和のキッチンづくりの手助けになれば幸いです。