食事にティータイム、家族でだらりと過ごす休日の余暇時間まで、なんだかんだと毎日使うダイニングチェア。
憧れのアンティークで揃えられたら素敵…ではありますが、気になるのはその実用性。日々の生活の中で長時間座ることだって珍しくありませんから、当然使い勝手も気になりますよね。
アンティークでも快適に使えるの?
どんなものを選べばいいの?
今回はそんなお悩みをお持ちの方のために、アンティークダイニングチェアを選ぶ際に注目したい4つのポイントをご紹介していきます。
ライフスタイルに合うのはどのタイプなのか、どんな風にダイニングチェアを使っていきたいのか、自分の理想をイメージしながら、お目当てのチェアを探してみてください。
目次
くつろぎか、省スペースか。アームの有無に注目
ダイニングチェアの使い心地を左右する大きなポイントのひとつが、アーム、いわゆるひじ掛けの存在です。
食事をするという目的ではアームレスの方が一般的ですが、ティータイムや晩酌といったリラックスタイムをダイニングで過ごすことが多いなら、ゆったりと座れるアーム付きのタイプも捨てがたいですよね。
ただし!ここで気を付けたいのがアームの高さ。
アーム付きチェアの場合、アームの高さとテーブル天板の高さがちょうど同じぐらいだった、ということもよくあります。
そうなるとテーブルの下にしまうことができないので、チェアは常に出っ張った状態に。使っていないときでもスペースを取ってしまうんですね。対してアームが付いていないものは、省スペースでお使いいただけます。
また、肘掛けがあると立ち座りの際に出入りがしにくい、というデメリットも。
席を立つことが多いようであれば、同じアーム付きでも回転式のものを選ぶとストレスなくお使いいただけますよ。
アーム付きか、アームレスか、お部屋の広さやご自身の生活動線を考えながら検討してみてくださいね。
>>>「アームチェア」の商品一覧はこちら
座り心地はそれぞれ。座面の素材に注目
長時間座って過ごすダイニングチェアですから、やはり座面の座り心地は気になるところ。
アンティークのダイニングチェアによく見られる3つの素材ごとに、座り心地の違いをみていきましょう。
姿勢が崩れない木製座面
まずは板座タイプから。
クッション性のない木製座面のチェアは堅くて座りにくそう、というイメージがあるかもしれませんが、実は一概にそうとも言えません。
例えば有名なアーコールのチェアなどは、座り心地を考慮して座面に「座ぐり」と呼ばれる彫り込みが施されています。座面がお尻の形に合わせてくぼんでいるので、長時間座っていても疲れにくいというわけなんですね。
また、座面が硬い木製のものはお尻が沈まず、かつしっかりと背中を固定してくれるため、座ったときに無意識に姿勢がよくなるのが最大のメリットです。
お子さんが宿題を広げたり、お母さんが趣味の時間を楽しんだり、ダイニングチェアは幅広いシーンで活躍してくれますが、長い間座って行う作業は腰にきがち。
姿勢が崩れにくく背筋が自然と伸びる板座面のチェアは、そんなときにもおすすめなんです。
リラックスタイムにぴったりの布張り座面
とはいえ、お茶やお酒をたしなむリラックスタイムのお供ということであれば、やはりクッション性のある布張り座面に軍配が上がります。やわらかい布座面は、くつろぎ感も段違い。
ただ、座面がやわらかすぎると座ったときに体が沈みすぎて、姿勢が崩れやすいので注意が必要です。姿勢が崩れると食事や作業がやりづらいだけでなく、身体への負担も増えてしまいます。
ダイニングチェアとしては、程よい硬さのものの方が使いやすいですよ。
いいとこ取り、バランスのいい編み座面
アンティークと言うにはちょっと新しいものの、ダイニングチェアの中には籐(ラタン)や紙ひも(ペーパーコード)で座面を編んだものもあります。
編み座面は脆いのでは?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ダイニングチェアとして日常お使いいただく分には問題ありません。その点はご安心ください。
気になる座り心地は、木製座面ほど硬くなく、布張り座面ほどやわらかくない。といった感じ。(編みの強さによっても多少の違いはあります)
また、夏は涼しくむれにくい・冬は座面がひんやりしないというメリットも。
木製座面と布張り座面、どっちがいいのか迷っているという方は、間を取って編み座面のものを選択肢に入れてみてもいいかもしれませんね。
融通が利くサブチェアに。背もたれのないダイニングチェアに注目
ダイニングチェアと聞くと、背もたれが付いたスタンダードな椅子の形を思い浮かべる方がほとんどでしょう。
しかし、背もたれのないスツールやベンチなども、ダイニングでは意外と使い勝手がいいんですよ。
突然の来客時、さっとスツールを追加したり、座る人数に融通が利くベンチに詰めて座ったりと、使い方によって様々なシーンに対応できる優れものなんです。
背もたれのないスツールやベンチであれば、テーブルの下にすっぽりとしまうことができます。加えて、背もたれが視界を遮らないので空間を広く見せてくれる効果も期待できます。
スタッキングできるスツールなら、使わないときは重ねてしまっておけるので場所もとりません。
全てのダイニングチェアを背もたれなしのものにしないまでも、サブチェアとしてお家にいくつかあると便利ですね。
(急な来客用に使うときでも違和感がないよう、テーブルとの高さのバランスには気を付けて選びましょう!)
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バランスのいい高さとは?ダイニングチェアの座面の高さに注目
アンティーク家具でダイニングのインテリアを揃えたい!と考えたとき、セットで売られていることの少ないアンティークダイニングテーブルとチェアは、バラバラのものを組み合わせることになります。
それぞれ別口で購入する場合、テーブルとチェアの使いやすい高さのバランスは予め把握しておいた方が良いでしょう。
方程式は「テーブル天板-チェア座面=30cm」
身長や体格によって多少の誤差はあるものの、ダイニングテーブルと合わせるチェア座面の高さは、約30cmの差があると使いやすいと言われています。
これが、背筋をきちんと伸ばした食事中でも、ゆったり脚を組んだリラックスタイムでも、太ももや膝がテーブルにぶつかることなく気持ちよく座れる目安になります。
一般的に、海外アンティークのダイニングチェアの座面はやや高め、和製アンティークのものはやや低めに作られている傾向がありますので、「30cm」という数字を頭の片隅に置きながらチェア探しをしてみてくださいね。
最後に
食事のあとに、必ず家族全員でコーヒーを飲むお家。友人や知人がよく訪ねてきて、賑やかに食卓を囲むお家。
生活の流れやダイニングの使い方はご家庭それぞれ、家庭の分だけダイニングチェアの使い方も違うものです。
普段何気なく暮らしている毎日がどんなものなのか、一度立ち止まってじっくり考えて、日常に寄り添ってくれるアンティークダイニングチェアを見つけてくださいね。