近年、若い世代の間でもなにかと話題に上がる地方移住。実際に地方に移り住むとなった際、やはり一番気になるのは「仕事」ではないでしょうか。
そこで今回は、地方移住での「仕事」に注目!求人の種類やその探し方、転職事情など、地方移住を考えている方にとってかゆいところに手が届く情報をお届けしていきます。
Contents
地方で働くということ
さて。それではまず最初に、地方で働くということはどういうことなのか、実際のところを知っておきましょう。
仕事が少ないって本当?
地方移住に関する情報を集めていて、「地方には仕事が少ない」という話を耳にしたことのある方もいらっしゃるのでは。まず大前提として、田舎にも仕事はたくさんあります。
ではなぜ「仕事が少ない」と言われてしまうのか。これは選べる業種の少なさに原因があります。 地方は市場が小さいため、都心と比べるとどうしても業種の幅が狭くなりがち。あれこれ選ばなければすぐに仕事を見つけられるでしょうが、好きな仕事がしたい・面白い仕事がしたいなど、単にお金を稼ぐだけでは満足できないとなると、理想の職場を探し出すのは至難の業でしょう。
給料が低いって本当?
これは概ねその通りです。最新の都道府県年収ランキングによれば、トップの東京都が455万円であるのに対し、最下位の沖縄県は347万円。 その差はなんと100万円以上です。移住先の地域、そして選ぶ仕事によっても多少変わるものの、今までと同じ額はもらえないと思っておいた方が良いでしょう。
地方で見つかる仕事たち
昨今の地方移住ムーブメントにより、地方移住者の働き方には様々な広がりが生まれています。ここでは、3つの代表的な働き方にフォーカスしてみました。
type1. 堅実に働く
農業
「自然に近い場所で暮らしたい」「自分が作ったものを誰かに食べてもらいたい」そんな思いを抱えて都心から心機一転、地方に移住してくる方が候補として考える仕事と言えば、農業ではないでしょうか。ただ、初期投資が高額な上、なんのツテも実績もない新人農家が市場で戦っていくのは正直無謀です。
そこでおすすめなのが、農業法人に就職するという方法。 農業法人で農業をやっていく場合、毎月決まった金額の給与をもらうことになるので、肩書きとしては「会社員」と同じです。まずは法人農家に就職してノウハウや基礎をしっかり学び、その上でやっていけそうなら開業を目指すのがベターですよ。
ちなみに、農業法人の数は平成12年には7914件と少なめでしたが、令和5年には33000件まで増加しています。 日本農業法人協会のホームページで法人登録されている農家をチェックできるので、興味のある方はぜひ覗いてみてください。
自伐型林業
自伐型林業とは、従来の林業とは違い1世帯、1集落といった少人数で行う小規模林業のこと。 最低限の機材で伐採を行うためコストが低く、新規参入がしやすい特徴があります。国土の7割を占める山林を活用する「地方創生の鍵」として注目され、全国各地で広がりつつある新しい働き方です。
自伐型林業を仕事にする場合、秋冬の季節労働が主となるため、兼業スタイルが基本となります。 自伐型林業を主業に、空いた時間は農業など他の仕事に従事することで、高収入も期待できますよ。
自伐型林業についてもっと知りたい方は、ぜひこちらの自伐型林業推進協会のホームページをチェックしてみてください。
>>「自伐型林業推進協会」はこちら
地方公務員
給与の低さが大きな壁として立ちはだかる地方移住の転職ですが、地方公務員はそんなネックを解消してくれる仕事の一つです。
地方公務員になるためには、各自治体で実施する地方公務員採用試験に合格する必要があります。 難易度は級(※)の違いや志望する配属先などにもよりますが、全国の平均倍率が10~15倍といわれる狭き門。一般教養から小論文、世界史や数学といった学力に法律の知識など、幅広い分野の見識が必要になります。
地方公務員と言うと、なんとなく楽そうなイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれません。ただ、繁忙期には月に100時間以上残業するような部署もある ため、舐めてかかると痛い目を見ることも。
介護福祉系
どこの地域でも需要が高いのが、ホームヘルパーや介護福祉士といった高齢者向けの社会福祉職。介護系の仕事は万年人手不足ですが、特に地方は高齢者が多いため、都市部よりニーズが高い業種でもあります。 介護福祉系なら、比較的短期間で転職先を見つけることができるでしょう。
特に資格などはなくても介護系の仕事に就くことは可能ですが、未経験者の多くは「介護職員初任者研修」の受講を求められます。 この介護職員初任者研修に合格すると身体介助が可能になり、正社員への求人も見つけやすくなりますよ。
大変なイメージのある介護職。実際、長時間労働、重労働、低賃金などが長年問題視されてきました。ただ昨今では、介護職員処遇改善加算 が取り入れられるなど、介護職を取り巻く環境も少しずつ改善に向かって進んでいます。
type2. 地域に貢献する
地域おこし協力隊
地方移住での転職と言えばこれ!と思う方も多いでしょう。地域おこし協力隊とは、人口減少や高齢化が進む地方で地域外からの移住者を積極的に受け入れ、地域への奉仕活動を通して定住・定着を図る制度です。 国家予算から給与が支払われ、準公務員として最長3年間その地域で働くことが可能です。仕事は自治体によってさまざまで、第一次産業の従事や高齢者の生活サポート、地域行事の運営など、その内容は多岐に渡ります。
給与は月16万円前後~20万円前後と高収入とは言えませんが、自治体によっては住居や車を支給してくれるところもあります。なにより、地域に密着した地方移住ならではの暮らしができることから、特に20代30代の若い移住希望者から人気の高い仕事です。
ただ、地域おこし協力隊の任期は最長で3年。そのあとは自分で仕事を見つけて生きていかなければなりません。地域おこし協力隊に所属する移住者の間では、副業をしながら生計を立て、協力隊卒業後も本業として働けるよう任期中にスキルを磨くスタイルが主流です。 “副業”という選択肢があるだけで暮らし方も大きく広がりますので、可能なら副業可の自治体を探してみましょう。
>>「地域おこし協力隊」はこちら
古民家活用
地方移住者の中には、古民家などを修繕し、カフェや民宿として活用する方もいます。このとき便利なのが「空き家バンク」制度。空き家バンクとは、持ち主が持て余している古い空き家などを自治体に登録し、空き家を探している移住者に格安で貸出・販売を行う制度です。
空き家バンクを利用する上で注意したいのが、人が住まなくなって久しい物件、持ち主が何の手入れもせずに長年放置した物件なども多数あり、予想以上に荒廃が進んでいるものが多いこと。修繕費やリフォーム代がそれなりに嵩むことは覚悟しておきましょう。
また、空き家バンクは貸主と借主が直接契約を交わす「直接交渉」が多いため、契約書は隅から隅まで確認するか、もしくは不動産仲介業者に依頼して間に入ってもらうのが安全です。
なおカフェや民宿を経営する場合、地域の観光客の入り具合によって売上が大きく左右されます。 観光客が少なくなる閑散期は別の仕事をするなど、ライフラインは複数持っている方が安心ですよ。
>>「国土交通省 空き家・空き地バンク総合情報ページ」はこちら
type3. フリーランスで働く
毎日会社に出社してあくせく働かずとも、好きな場所で自分のペースを守りながら仕事ができるフリーランス。地方移住後もできる仕事と言えば、エンジニアやデザイナー、ライター、ブロガーなどが一般的でしょうか。最近ではクラウドソーシングなどで簡単に仕事が探せるようになったので、フリーランス転向へのハードルもぐっと低くなりました。多くの移住者向けのコラムなどでもフリーランスとしての働き方が紹介されており、地方移住において現在最も推奨されている職業と言えます。
しかしながらこの働き方には、当然フリーランスとして生きていけるだけの能力が必要になってきます。 先ほどのクラウドソーシングなら未経験でも仕事を見つけることは可能ですが、やはり何の経験もない状態で挑戦できる案件は低単価のものがほとんど。
また、社会保険料や決算など、会社員時代は会社がやってくれていたことも全て自分でしなければなりません。 フリーランスでやっていくのであれば、最低限の会計知識なども習得する必要があります。
地方求人探しにおすすめのサイト
ここまで読んで、地方移住に向け「本格的に仕事を探そう!」と思ったなら。下記でご紹介するサイトについては、一通りチェックしてみるのをおすすめします。
ハローワーク
必ずチェックしておきたいのが、求人数では他の追随を許さないハローワーク。ハローワークインターネットサービスを活用すれば、いつでも勤務地や業種ごとに求人を探すことができます。
地域によっては、「ジョブカフェ」と呼ばれる若者向けの就職支援サービス施設が併設されている場合も。 近場にジョブカフェがある方は、一度足を運んでみるのがおすすめです。職業紹介から面接対策まで、様々な就職支援を無料で受けることができますよ。
日本仕事百貨
“生きるように働く”がテーマの「日本仕事百貨」。他の求人サイトではあまり見かけないような、唯一無二の仕事を数多く取り扱っている のが特徴です。
一つ一つの求人には、そこで実際に働いている方の暮らしや生き方が反映されており、読み物としても楽しいコンテンツが揃っています。日本仕事百貨では全国津々浦々の求人を取り扱っている ので、興味のある仕事から移住先を決めるのも一つの手ですよ。
>>「日本仕事百貨」はこちら
農業ジョブ
地方移住後に第一次産業への就職や転職を考えている方は、ぜひ「農業ジョブ」をチェックしてみてください。求人掲載数は1077件(2024年10月現在)とそこまで多くはありませんが、稲作や酪農といったメジャーな業種から、競走馬育成などのレア業種まで幅広く取り扱っている ので、「これだ!」という仕事に出会えるかもしれません。
>>「農業ジョブ」はこちら
あぐりナビ
「あぐりナビ」は第一次産業の中でも、農業・酪農・牧場の求人情報に特化したサイトです。会員登録すると専任アドバイザーに無料で転職の相談をすることができる ので、異業種からの転職でも安心して求人を探すことができます。
>>「あぐりナビ」はこちら
Reworker
地方移住先でフリーランスやリモートワークでの仕事を考えている方は、在宅勤務の求人に特化した求人サイトをチェックしておきましょう。例えばこちらの「Reworker」は、リモートワークできる求人だけを集めた求人・転職メディアです。 幅広い業種を取り扱っているので、希望に沿う求人を見つけることができるかもしれませんよ。
>>「Reworker」はこちら
実は、ラフジュ工房でもスタッフ募集中です
地方移住における仕事探しについて、少しは参考になったでしょうか?「長くて読むのが大変だった…」という方、すみませんが最後にもうちょっとだけお付き合いください。
実は現在、弊社ラフジュ工房では工房スタッフを募集中なんです!募集している職種は下記の3つ。
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- リペア:
古今東西あらゆる家具や建具の修理・修復、オーダー品の新規製作をお任せします。 - フィニッシング:
完成した商品の仕上げ(塗装)、クリーニング、梱包作業等をお任せします。 - 大工:
弊社所有の投資物件のリノベーション・リフォーム等をお任せします。
- リペア:
ラフジュ工房って?
茨城県の常陸太田市、まわりを田畑に囲まれた場所にある弊社。ラフジュ工房をひと言で表すと、インテリアの総合デパート。 博物館級のアンティーク・ビンテージに、名だたる有名ブランドのユーズドまで、国・時代問わずさまざまな商品を取り扱っています。その数、なんと驚きの3万点越え!ラフジュ工房は、そんな多種多様な商品たちの買取仕入れ・再生・販売、そしてオーダー品の製作を自社完結で手掛ける会社です。 近年は空き家や空き店舗のリノベーション・大家業など、不動産事業も開始。外装~内装まで、空間デザインを一手に担います。
どんな仕事?
今回募集するリペアとフィニッシングは、家具や建具の再生を担う仕事です。古いもの特有の味わいを生かしつつ、実用品として申し分ないレベルに修理・修復を施し仕上げる。 単に綺麗に直せば良いというわけではないのが、この仕事の面白くも難しいところです。
一方大工が担うのは、建物の再生。不動産事業部のメンバーとして、弊社所有の投資物件のリノベーション・リフォームのほか、お客様から受注した工事、設計・施工に関する業務を全般的にお願いすることになります。
求めるのはどんな人?
リペアとフィニッシングの場合、相手にする商品は一点一点全て違います。だから、「この通りにやれば大丈夫」というマニュアルもありません。自分の頭で考え、分からなければ都度上司に聞く。 自ら積極的に動く姿勢が求められます。
能動的であることに加え、もう一つ大切なのがプロ意識 です。プロとして、仕事は最後まできっちりやり遂げること。プロとして、常に商品の先にいるお客様のことを考え、自分本位にならないこと。プロとして、技術の研鑽を怠らないこと。良い商品・サービスを提供するためには、どれも不可欠です。これはリペアやフィニッシングに限ったことではなく、ラフジュ工房の全社員に通ずる話です。
求人コンテンツ公開中!
弊社に興味をもってくださった方は、ぜひ公開中の求人コンテンツも読んでみてください。これを読めば、ラフジュ工房がどんな会社なのか手に取るように分かるはず。
また、弊社ではリペア・フィニッシング・大工の3職種以外にも、事務など複数の職種で求人募集しています。詳細な求人情報はハローワークに掲載しています ので、もしよろしければそちらもチェックしてみてくださいね。