建築関係の仕事の求人は、職種がとても幅広いのが特徴。建築士、設計士、施工管理者、大工、都市計画プランナーなど、専門性の高い技術系の職種が多いだけに、その全容がわかりにくいですよね。
そこで、今回は建築系の仕事について、仕事内容・主な就職先など職種別にご紹介したいと思います。ちょっと長いですが、ぜひ最後までお付き合いください!
Contents
企画・デザイン・設計
まずは建築に関わる仕事の中でも、主に企画や設計に関わる「設計士」の仕事から。建築設計士の仕事には、意匠設計・構造設計・設備設計の3種類があり、それぞれの担当者が連携しながら企画・設計~施工までを手掛けます。
建築意匠設計士
建築のコンセプトや基本構想作りから、設計・施工まで総合的に携わる意匠設計士。 世にいう建築士という職業は、主にこの意匠設計士を指します。
意匠設計士の求人は、建築系の学歴や実務経験必須のところが多く、ポートフォリオの提出など求められるのが一般的です。就職先としては、主に次の5つがあります。
建築設計事務所の意匠設計部門
建築設計事務所とは、設計・監理を専門とする建築事務所のこと。意匠設計・構造設計・設備設計士を抱える規模の大きな事務所もあれば、意匠設計のみ行うところもあります。比較的幅広い案件に携わることができ、デザインコンペなどに参加する機会も多々あるため、よりクリエイティブな設計を手掛けたい人に向いています。
建設会社(ゼネコン)の意匠設計部門
建設会社、いわゆるゼネコンの中でも、規模の大きな企業は意匠設計部を抱えています。ただ、ゼネコンは基本的に施工が主体です。設計部の立場が弱く、意見が通りにくいというデメリットもあります。
建設コンサルタントの設計部門
建設コンサルタントとは、国や地方自治体などが抱える課題に対して、調査や検討を行って解決策を提案し、社会資本の整備を手がける企業です。建設コンサルタントには設計部門があるのが一般的で、道路や河川、橋梁、公共構造物などの設計・コンサルタント業務に取り組みます。設計事務所やゼネコンと比べると、設計業務はあまり多くありません。
ハウスメーカーの設計部門
ハウスメーカーの意匠設計士は、主に工業住宅を設計するのが仕事です。ただ、ハウスメーカーの場合はゼロから構想するのではなく、規格化された住宅を扱います。そのため、デザインの自由度は低いのがデメリット。 土地の形状に合わせてパターンを組み替える、といった案件が多いようです。
工務店の設計部門
大きめの工務店なら、設計・施工担当者を募集していることも。扱うのは住宅や小規模な店舗などが主ですが、注文住宅に関してはハウスメーカーよりも設計の自由度が高い場合が多いです。 ただ、工務店によって設計や施工のレベルはまちまちなので、求人に応募する際は技術力をしっかり見極めたいところです。
建築構造設計士
地震や風雨、積雪などに耐える安全な建築構造を設計する、建築構造設計士。 意匠設計士と連携しつつ、主に実施設計から本格的な設計業務に取り組みます。また、設計業務では構造計画、構造計算、構造図作成を行うほか、耐震診断や設計監理まで携わります。
資格なしでもOKな場合が多い構造設計士の仕事ですが、「一級建築士」や「構造設計一級建築士」、「JSCA建築構造士」といった資格を取得していると有利に働きますよ。 就職先としては、主に次の2つがあります。
建築設計事務所の構造設計部門・構造設計事務所
構造設計事務所はさまざまな案件に携わることができ、待遇も安定しています。ですが募集人数はかなり少なく、激戦必至の狭き門。 また、小規模になると仕事量が多い割に待遇はあまり良くない、なんてことも。 実際に応募する前に、実情をよく調べておきたいところです。
建設会社(ゼネコン)の構造設計部門
建築会社の構造設計部は、施工の知識を付けながら構造設計に携われるのが魅力。 中小でも構造設計部を持っている場合が多いため、求人数は比較的多いと言えます。中には自社で研究所を持つ企業もあり、新しい技術を積極的に用いながら構造設計に挑戦することができます。
建築設備設計士
電気設備や空調・給排水のための配管設備などを設計する、建築設備設計士。 電気設備設計や機械設備設計、空調・衛生設備設計など、担当する分野でさらに職種が分かれます。意匠設計士と連携しつつ設計に携わり、その後は施工管理、運用後の改修にまで携わる仕事です。
設備設計士は人材が不足しているため、求人も見つかりやすいです。 さらに、「建築設備士」や「一級建築士」、「設備設計一級建築士」などの資格を持っていると重宝されますよ。就職先としては、主に次の2つがあります。
建築設計事務所の設備設計部門・設備設計事務所
建築設計事務所で設備設計部を持つ企業は、大手が中心。実際に就職先として多いのは、設備専門の設計事務所です。 他部署や外部の意匠設計・構造設計者と連携しながら、設計や施工に携わります。
建設会社(ゼネコン)の設備設計部門
ゼネコンの設備設計部は、施工も含めて知見を深めることができるのがメリットです。 設備設計として入社しても、まずは施工管理として現場を経験してから設計に携わる、という場合が多いようです。
図面・CG・模型作成
建築の設計業務では、設計士が作成したラフ案や設計図をもとに、より詳細な図面やCG、模型、見積もりなどを作成する仕事があります。具体的には下記の通り。
CADオペレーター・トレーサー
CADオペレーター・CADトレーサーとは、CADで図面を制作する人のこと。 (※「CAD」=2次元や3次元で製図が行える図面作成ソフトのことで、CAD図面はその後の検討やプレゼン、契約、施工などに使われる。)
CADオペレーターはこれまで、CADソフトで2次元図面や3次元モデルをそれぞれ制作していました。しかしBIMが導入されている案件では、1つの3Dモデルのみ制作するのが一般的です。そのため従来のCADに加えて、「REVIT」や「ARCHICAD」、「VectorWorks Architect」といったBIMソフトも扱えると、求人応募の幅が広がります。
就職先としては、ハウスメーカーやゼネコン、建築設計会社、建材・設備メーカーなどへ正社員として就職するか、派遣会社に登録して各所へ派遣されることが多いです。 CADの実務経験があると優遇されますが、未経験可の企業もありますよ。
建築CG製作者(レンダラー)
建物の設計図をもとに3次元モデルを作成するのが、建築CG製作者(レンダラー)。 建築CGは、プレゼンテーションや建築前の広告などに使われます。
使用するソフトは「3ds Max」などが主流です。BIMを使用したワークフローでは、BIMで設計したモデルを3ds Maxで編集→レンダリング→Photoshopで細部を整える、という流れが一般的なようですね。
就職先としては、建築設計事務所や建材・設備メーカー、建築CG・パース制作会社などがあります。求人応募には3DCGソフトを使った実務経験が求められるものが多いですが、未経験OKの求人もありますよ。
建築模型制作士
建築模型士の仕事は、設計図をもとに縮小スケールの模型を作ること。設計段階のスタディ模型(検討用の模型)や、プレゼンテーション用の模型などを作ります。
スタディ模型では、必要最低限の簡易的な模型を作ることが多いですが、プレゼンテーション用や展示用模型の場合は、建物を使うイメージが湧くよう細部まで作りこみます。
建築模型の需要は、CGやVR(バーチャルリアリティ)の発達により減っています。設計士や施工管理者が模型製作を担う場合も多いため、模型製作業務のみでの正社員募集はほとんどなく、あったとしてもアルバイトやパートというのが実情。 求人を募集している企業としては、建築設計会社やゼネコン、建築模型製作会社などがあります。
積算技術者・建築積算士
「積算」とは、工事にかかるコストを計算すること。すなわち建築積算士は、工事にかかる正確なコストを算出するのが仕事です。
建築業界の積算では、設計図や仕様書をもとに必要な人材・材料の数量など算出し、工事費の見積書や内訳明細書、数量調書などを作ります。 計算には専用のソフトを使用しますが、建築資材の相場や建築工事の工程、工法、専門用語など、深い知識が求められます。また、工事の受注機会の損失や予算オーバーにつながる可能性があるため、ミスが許されない仕事でもあります。
就職先としては、ゼネコンの積算部門や工務店、積算事務所のほか、派遣会社に登録してそれぞれの事業所へ派遣される場合もあります。求人は未経験歓迎のところもありますが、経験者や「建築積算士」の資格を取得している人の方が有利です。
内装・リフォーム・リノベーション
建物の内装デザインは、意匠設計士ではなく内装専門のインテリアデザイナーが手掛けることも多いです。
デザイナーにも色々な種類があり、照明による空間演出が中心の場合は照明デザイナー、商業施設や展示会などの内装の場合はディスプレイデザイナー、外構や庭などが中心の場合はエクステリアデザイナーと呼ばれる人が関わります。
建築インテリアデザイナー(プランナー)
建築の内装全般をデザインする、建築インテリアデザイナー(プランナー)。 個人住宅や集合住宅、商業施設、オフィス、公共空間などさまざまな場所のインテリアを手掛けます。建築インテリアデザイナーには、空間の目的を的確に捉えてアウトプットする力が求められます。
就職先としては、インテリアデザイン事務所や建築設計事務所、工務店などがあります。建築設計事務所の場合は、インテリアデザイナーではなく意匠設計部が内装デザインを兼ねている場合も多いです。工務店の場合は、個人住宅など小規模な案件が主な仕事となります。
求人の応募条件としては、必須スキルとして「CAD」「Illustrator」「PhotoShop」などのソフトを使えることが前提の場合が多く、 ポートフォリオの提出なども求められます。
ディスプレイデザイナー
店舗の内装やショーウィンドウ、ミュージアム、展示会など、主に商業空間をデザインするのが仕事です。 ターゲットとなるユーザーをいかに惹きつけるか、購買意欲を掻き立てるか、といった点が重要で、特に流行や新しいものに敏感な人に向いていると言えます。
就職先としては、ディスプレイ制作会社、インテリアデザイン事務所などがあります。こちらも「CAD」「Illustrator」「PhotoShop」などのデザインソフトを使える人ほど有利 で、ポートフォリオも重視されます。ディスプレイ制作会社は大手でも非常に多忙な場合が多いですが、華やかで人気の職業でもありますよ。
エクステリアデザイナー
エクステリアデザイナーは、住宅や店舗、オフィスなどの外構(外壁や門、アプローチ、車庫、庭など)のデザインをする仕事です。 営業も兼ねる場合はエクステリアプランナー、庭づくりを専門とする場合はガーデンデザイナーと呼ばれることもあります。エクステリアデザイナーは基本的なデザイン能力に加えて、造園の知識も必要になります。
就職先としては、工務店や建築設計事務所、造園会社、ハウスメーカーなどが一般的です。専門的な知識が必要になるため、建築や造園系の専門学校や大学、スクールなどで学んで就職するのが一般的 ですが、求人によっては未経験歓迎のところもあります。
照明デザイナー
ここで言う照明デザイナーは、照明器具デザインではなく“照明を使った空間演出”を専門に行います。 商業施設やオフィス、公共空間、街灯などの照明器具の選定や、レイアウト・施工管理までを手掛けたり、舞台やイルミネーションイベントなどの照明演出を担当します。
生活空間や照明イベントなどの環境照明デザインに携わりたい場合は、主に照明やインテリア系のデザイン事務所、建築設計事務所に就職するのが一般的です。一方、舞台や映画、ドラマなど演出としての照明デザイナーを目指すなら、舞台や映像系の制作会社に入社して経験を積む必要があります。
リフォームプランナー・福祉リフォームアドバイザー
リフォームプランナー・アドバイザーは、主にマンションや戸建てなど住宅のリフォームを手掛ける仕事です。 水回りや玄関など一部のみの改装を行うこともあれば、躯体のみを残し大規模なリフォームを行う場合もあります。
最近では、福祉リフォーム(介護リフォーム)という住宅の改修も人気です。福祉リフォームとは、高齢者や介護が必要な方、障がい者の方がより快適に暮らせるよう、家をリフォームすること。 例えば、手すりの設置や段差の解消、ドアから引き戸への取り替えといったリフォームがあります。福祉リフォームでは介護保険制度を利用するために、依頼主に変わって申請業務を代行する仕事もあります。
就職先としては、工務店やリフォーム会社、建築設計事務所などがあります。未経験でも応募できる仕事ではありますが、建築や福祉業界の知識・経験があると優遇されます。また、福祉リフォームに携わりたい場合、「福祉住環境コーディネーター」という資格を持っていると有利です。
都市計画・まちづくり企画
都市計画やまちづくりに関する仕事は、土地をどう活用するかといった大規模な都市計画から、施工後の建築物の管理・運用、地域コミュニティ作りや地域活性化など、幅広くあります。
都市開発・ディベロッパー
ディベロッパーは、土地の取得から開発、運営まで総合的なまちづくりに関わります。 土地や建物をどう活用するかといった根本的な企画の部分に携わり、その企画に沿って各業者に指示を出す、いわばプロデューサー的な立場です。
ディベロッパーは大きく2種類あり、幅広い不動産の開発に関わる総合ディベロッパーと、マンションや商業施設など特定の建物を開発する専門ディベロッパーがあります。
就職先としては、大手不動産会社や鉄道会社の不動産開発部門、都市開発部を持つ大手ゼネコンなどがあります。「鉄道会社?」と思った方もいるかもしれませんが、鉄道会社では主に駅ビルや駅・沿線周辺の土地開発や管理運営を行っているんですよ。
ディベロッパーは高給与・高待遇の求人が多く、新卒や転職者に人気の業種です。資格や経験は問われない場合が多いですが、大手は特に競争率が激しく、学歴や経歴が重視される傾向にあります。
県庁や市役所の公務員(建築・土木職)
県や市町村などの行政が担う都市計画業務は、建築や土木職の公務員が担当します。 仕事内容は主に次のようなものがあります。
● 都市計画・まちづくり計画の策定
● 再開発事業の計画・立案
● 建築物の不燃化促進・耐震化促進
● 建築相談・都市計画相談
● 建築物のバリアフリー整備・景観指導
● 建築物の確認・許可
● 違反建築物の調査・是正指導
● 道路や河川・公園などの工事計画や施工監理、メンテナンス管理
● 災害による被害を防ぐための環境づくり・補修計画
行政は都市計画に関するルール作りを行うほか、建築物がルールに則っているかの確認や指導、地域の人々の暮らしを良くするための公共空間作り、維持管理などを行います。 ディベロッパー同様、自らが手を動かしてものづくりを行うわけではなく、まちづくりの基本となる計画作りや設計・施工などの監理に携わります。
公務員として建築・土木職に就くには、地方公務員の建築職・土木職枠で採用試験を受け、合格する必要があります。試験内容は自治体によって異なりますが、一般的には教養試験と専門試験、課題式論文、面接、適性検査などがあります。採用試験を受けるための条件は年齢のみの場合が多く、30歳〜30代半ばまでと制限されている自治体が多いようです。 採用枠は、大きな都市ほど多い傾向にあります。
建築・土木コンサルタント
建築・土木コンサルタントは、主に行政をクライアントとして、ダムや河川、道路、空港、上下水道など社会資本の整備を担います。 都市整備事業の立案から調査、計画、設計、施工管理、管理・運営まで、実質的な施工以外の部分に広く携わる仕事です。
具体的には、地質調査、測量、土木関係建設コンサルタント、建築関係建設コンサルタント(建築設計)、補償関係コンサルタントなどの業務があります。建築や土木の専門知識を生かし、問題解決のために必要となる社会資本について検討から実現までを担う、行政の代理人的な立場です。
建築・土木コンサルタントになるには、コンサルタント会社に就職するのが一般的です。新卒の場合は建築や土木工学、環境工学などの大学、高専などを卒業していることが条件である場合が多く、中途採用の場合は「技術士」や「建築士」、「地質調査技士」など、各種資格を保有している人が優遇される傾向にあります。 また、採用試験では専門分野の試験が実施される場合もあります。
施工管理・現場監督
施工管理は、建設工事の現場監督をする仕事です。 具体的には、工程管理や安全管理、品質管理、出来形管理(形状や寸法の管理)、原価管理などの業務があります。
設計会社などの施工監理者との打ち合わせに始まり、スケジュールの作成、職人や重機などの手配、施工者への技術的指導などを行います。また建設現場では、天候や思わぬトラブルで予定が狂うこともしばしば。スケジュール遅延や予算オーバーを防ぐために、再調整するのも施工管理の役割です。 工事によっては、夜勤の仕事もあります。
施工管理は、現場の職人や技術者とコミュニケーションをとりつつ指示を出す、指導者的な立場です。 相手の考えや現場の状況を理解し、自分の意見をしっかり伝える能力。また、危機管理力やマネジメント力など、現場を俯瞰して見る能力も重要です。ときにはピリピリした状況の中でリーダーシップを取らなければならず、やりがいが大きい反面、挫折する人も多い業種です。
就職先としては、ゼネコンや工務店、ハウスメーカーなど。特に「施工管理技士」の資格を持つ実務経験者は、引く手数多で待遇も良いです。 また、企業によっては未経験者歓迎とし、若い技術者を育てようというところもあります。
現場職人
建設現場で実制作を担うのが、職人の仕事。 施工管理者の管理・指導のもと、熟練の技術をもって施工にあたります。建築に関する職人を細かく分類すると、大工や左官職人・塗装職人、鳶職人など30以上の職種があり、横断的な技術を持った「多能工」と呼ばれる職人もいます。
建築関係の職人になるには、工務店や建設会社で経験を積むのが一般的。基本的に学歴は関係なく、現場で技術を磨きます。 職人の中でも人気が高いのは、木造建築の大工職人です。師匠となる職人のもとで見習いとして働き、技術を身につけて独立する人が多いです。
職人の仕事は専門分野によって多数の資格があり、スキルアップや信用のため、働きながら資格を取得する人も多いです。また、力仕事や危険な作業を伴う仕事が多く、体力と集中力が求められます。 職種にもよりますが、女性だと敬遠される場合も。
現場職人は人手不足なので、求人自体は多く見つかります。 現在一部の大手企業では、建築現場での資材搬送や単純な施工作業を担う自律型ロボットの開発、センサーを使った職人の体調管理・建機の稼働状況把握など、IoT・AIを使った業務効率化を進めています。これにより、現場の働きやすさ向上が期待されます。
インテリアコーディネーター
インテリアコーディネーターは、住宅やオフィス、商業施設、公共施設などのインテリアを提案・コーディネートする仕事です。 インテリアデザイナーと違うのは、本格的な設計には携わらないこと。主に家具や内装材などインテリアの構成要素を提案し、施工・引渡しまでを担当します。
就職先としては、ハウスメーカーや工務店、不動産会社、家具メーカーなどがあります。クライアントがいる案件の場合は、インテリアの知識やセンスはもちろんのこと、クライアントといかにコミュニケーションを取るかも重要です。ニーズをしっかり聞き出せるかどうかは、コーディネートの質、さらに次の仕事にもつながってくるため、営業力やプレゼンテーション能力も求められます。
インテリアコーディネーターの仕事は、人と接しつつ、クリエイティブな力が求められる仕事のため、将来的にも淘汰される心配は薄いと言われています。また、住宅業界では新築の需要下降に対し、リフォーム・リノベーションの人気が高まっている状況です。こうしたことからも、今後もインテリアコーディネーターの仕事がなくなることはないと予想されます。
建築系の仕事探しに。おすすめ求人サイト
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「A-worker」
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>>「A-worker」はこちら
「アーキテクチャーフォトジョブボード」
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>>「id.job」はこちら
「日本仕事百貨」
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募集ページは記事形式になっていて、そこで働く人の考えや生き方を垣間見ることができます。 今の時代にどんな建築が求められているのか、どんな働き方があるのか、そんなことを考えるきっかけになるかもしれません。
>>「日本仕事百貨」はこちら