建築業界の求人の探し方。仕事の種類や内容から注意点まで解説

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建築業界の求人の探し方。仕事の種類や内容から注意点まで解説

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建築 仕事 種類

建築関係の仕事の求人は、職種がとても幅広いのが特徴。建築士、設計士、施工管理者、大工、家具デザイナー、都市計画プランナーなど、専門性の高い技術系の職種が多いだけに、その全容がわかりにくいですよね。なんとなく就職活動をはじめてしまうと、気になる職種を見落としてしまう可能性大です。

そこで、今回は建築系の仕事について、仕事内容や、就職先、やりがい、将来性などを職種別にご紹介したいと思います。後半では、経験や資格の必要性や注意点などもお伝えしますので、この記事を入門編として、自分に合う仕事を探してみてくださいね。

Contents

建築系の求人探し!仕事内容や魅力、就職先、将来性などを職種別に紹介

まずは建築系の求人を探す前の準備として、どんな仕事や就職先があるのか把握しておきましょう。現在、建築業界は、災害復興や2020年のオリンピックに向けて需要が増加しており、求人が増えている状況です。ただ、オリンピック後は、需要の落ち込みや少子化の影響で国内市場は縮小していき、合併や海外進出をする企業が増えると予想されます。また、現在の人手不足を補うため、BIMやAI、IoTなどの活用に取り組む企業が増えており、企画・設計から施工、運用までのワークフローが変わりつつあります。職種によっては、将来的に働き手が減少する、もしくはなくなるとされるものもあるので、それぞれの仕事内容に加えて、その将来性も考慮して求人探しをしたいところ。職種別に特徴を紹介していきますので、参考にしてみてください。

BIMとは、Building Information Modelingのこと。コンピューター上に作成した3次元モデルに、コストや仕上げ、管理情報などが追加でき、建築の設計から施工、維持管理まで、一貫して同じモデルを使って検討・管理することができます。BIMでは意匠、構造、設備すべての設計情報が盛り込まれており、設計の初期段階から多くの情報を共有・蓄積・活用していけるため、業務効率化が進んでいます。さらに、BIMとAIの連携やIoTの導入により、構造設計や設備設計、施工計画、施工管理などあらゆる工程で大幅な効率化が望めるとされ、現在、大手企業を中心に実用化が進んでいます。

建築の企画・デザイン・設計の求人:建築設計事務所・ゼネコン・建設コンサルタント

まずは、建築に関わる仕事の中でも、主に企画や設計に関わる設計士の仕事から見ていきましょう。クライアントの目的や要望に沿って、建築をゼロから作り上げる仕事です。それでは、仕事の流れからご紹介します。

建築設計士の仕事の流れ

建築 求人

建築設計の仕事には、意匠設計・構造設計・設備設計の3種類があり、それぞれの担当者が連携しながら、企画・設計から施工まで担当します。

ヒアリング 施主やクライアントと打ち合わせし、建築の目的や要望、予算などをヒアリング。
現地調査 敷地や地盤、周辺環境、建築基準などについて調査や測定を実施。
基本構想 ヒアリングと現地調査結果をもとに、建築のコンセプトや基本構想を策定。意匠設計者を中心として、構造設計者や設備設計者と連携して行う。
基本設計 基本構想についてクライアントのOKが出たら、基本設計へ。基本構想をもとに建築の外観・内観、機能を検討し、基本設計図や模型・パース、工事費概などを作成。
実施設計 基本設計に基づき、工事実施や見積もりに必要とされるより詳細な図面を作成。実施計画書としてまとめ、クライアントの承認を得る。
施工会社選定 見積りや実績、信頼などをもとに施工会社を決定し、契約。施工条件や設計図の説明を行い、着工へ。
施工監理 現場で施工業者へ施工方法を伝え、設計の通りに行われているか品質管理をする。(案件によっては、設計士が担当せず、社内の監理部門や別業者に委託する場合もあり)

建築設計士は、自ら設計した建築物が形になるやりがいの大きな仕事です。設計士の業務内容や就職先は、意匠・構造・設備と、どの設計士になるかで大きく異なります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

建築意匠設計士の仕事と求人

建築 設計 求人 スタッフ 募集

意匠設計士とは、建築のコンセプトや基本構想作りから設計、施工まで総合的に携わる職種。世にいう建築士という職業は、主にこの意匠設計士を指します。意匠設計士は、自ら手を動かすだけでなく、構造設計者や設備設計者、施工業者など幅広い人を調整する役割も果たします。知識や技術だけでなく、マネジメント力や高いコミュニケーション力が求められる仕事です。

現在、意匠設計士の求人は、建築系の学歴や実務経験が必須のところが多く、ポートフォリオの提出なども求められるのが一般的です。就職先としては、大きく次の5つがあります。企業によって設計する内容や量、待遇などが異なりますので、それぞれ特徴を把握しておきましょう。

  • 建築設計事務所の意匠設計部門
    建築設計事務所とは、設計・監理を専門とする建築事務所のこと。意匠設計・構造設計・設備設計士を抱える規模の大きな組織設計事務所もあれば、意匠設計のみを行う設計事務所もあります。比較的幅広い案件に携われ、デザインコンペなどに参加する機会も多々あるため、よりクリエイティブな設計を手掛けたい人に向いています。

アトリエ系設計事務所とは…主に建築家個人の作家性が強い設計事務所のこと。しばしば利益や機能よりも作品性が追求されるため、芸術性が高いと評価される傾向にあります。反面、労働環境や待遇はあまり良くない場合が多いようです。

  • 建設会社(ゼネコン)の意匠設計部門
    建設会社、いわゆるゼネコンの中でも、規模の大きな企業は意匠設計部を抱えています。ゼネコンでも設計事務所と同じく、色々な建築の設計に携わることができますよ。ただ、ゼネコンは基本的に施工が主体のため、設計部の立場が弱く、意見が通りにくいというデメリットもあります。

  • 建設コンサルタントの設計部門
    建設コンサルタントとは、国や地方自治体などが抱える課題に対して、調査や検討を行って解決策を提案し、社会資本の整備を手がける企業のこと。建設コンサルタントには設計部門があるのが一般的で、道路や河川、橋梁、公共構造物などの設計、コンサルタント業務に取り組みます。設計事務所やゼネコンと比べると、設計業務はあまり多くありません。

  • ハウスメーカーの設計部門
    ハウスメーカーの設計士は、主に工業住宅を設計するのが仕事です。ただ、ハウスメーカーの住宅はゼロから構想するのではなく、規格化された住宅を扱うため、デザインの自由度は低いのがデメリット。土地の形状に合わせてパターンを組み替える、といった案件が多いようです。

  • 工務店の設計部門
    工務店も大きめの企業では、設計・施工担当者を募集しています。工務店は住宅や小規模な店舗などが主ですが、注文住宅はハウスメーカーよりも設計の自由度が高い場合が多いです。ただ、工務店によって設計や施工のレベルはまちまちなので、求人に応募する際は技術力の質をしっかりと見極めたいところです。

建築構造設計士の仕事と求人

建築 求人 設計

建築の構造設計は、地震や風雨、積雪などに耐える安全な建築構造を設計するのが仕事です。意匠設計士と連携しつつ、主に実施設計から本格的な設計業務に取り組みます。また、設計業務では構造計画、構造計算、構造図作成を行うほか、耐震診断や設計監理などにまで携わります。

構造設計は意匠設計と比べると、目に見えない部分で地味なイメージがありますが、構造設計者がいなければ建築物は成り立ちません。専門的知識や経験を培い、1つ1つの案件に応じて問題をクリアしていくという、確かな専門性と発想力が求められる仕事です。構造設計士の求人は、資格なしでも応募できる場合が多いですが、一級建築士や構造設計一級建築士、JSCA建築構造士といった資格を取得していると有利です。

現在、構造設計士の求人は、大きく次の2つの就職先があります。

  • 建築設計事務所の構造設計部門・構造設計事務所
    1つ目は、組織建築設計事務所の構造設計部や構造設計事務所。組織設計事務所は様々な案件に携わることができ、待遇も安定していますが、募集人数が少なく、就職はとても狭き門。小規模の構造設計事務所は、仕事量が多く待遇もあまり良くない事務所が多いとされているため、求人に応募する前に実情をよく調べておきたいところです。

  • 建設会社(ゼネコン)の構造設計部門
    建築会社の構造設計部は、施工の知識を付けながら構造設計に携われるのが魅力。また、大手だけでなく中小企業のゼネコンも構造設計部を持っている場合が多いため、求人は比較的多いと言えます。また、自社で研究所を持つ企業もあり、新しい技術を積極的に用いながら構造設計に挑戦することができます。

建築設備設計士の仕事と求人

建築 仕事 設計

建築の設備設計士は、電気設備や空調・給排水のための配管設備などを設計するのが仕事。電気設備設計や機械設備設計、空調・衛生設備設計など担当する分野でさらに職種が分かれます。こちらも意匠設計士と連携しつつ、設計に携わり、その後は施工管理、運用後の改修にまで携わる仕事です。また、設備の改修工事の場合は、設備設計士が中心となってヒアリングから設計、施工まで携わります。

設備設計は、建物の種類や建設される場所によって求められる機能が異なるため、膨大な知識や経験を必要とする仕事。設計の良し悪しが建物の使い勝手に直結するので、その建物に求められるニーズを深く理解して設計することが求められます。現在、設備設計士は人材が不足していると言われていて、求人も見つかりやすいです。建築設備士や一級建築士、設備設計一級建築士などの資格を持つ人は重宝されています。

現在、建築設備設計士の求人は、大きく次の2つ就職先があります。

  • 建築設計事務所の設備設計部門・設備設計事務所
    1つ目は、組織建築設計事務所の設備設計部や設備設計事務所。建築設計事務所で設備設計部を持つ企業は大手が中心で、就職先として多いのは設備専門の設計事務所です。他部署や外部の意匠設計・構造設計者と連携しながら、設計や施工に携わります。

  • 建設会社(ゼネコン)の設備設計部門
    ゼネコンの設備設計部は、施工も含めて知見を深めることができるのがメリットです。設備設計として入社しても、施工管理として現場を経験して設計に携わる場合が多いようです。

さて、建築設計士の仕事について把握できたところで、それぞれの将来性について押さえておきましょう。

建築設計士の将来性

冒頭でもお話ししたとおり、建築業界ではBIMやAI、IoTの導入が進んでいます。例えば、竹中工務店では2017年に構造設計業務の一部を担うAIシステムの開発に着手し、2020年まで実用化を目指すと発表しました。目標としては、構造設計におけるルーチンワークの70%を削減するとしています。

設計士の仕事は、顧客のニーズを聞き出し、0から生み出すというクリエイティブな業務もあれば、知識や経験から正解を導き出す作業や単なるルーチンワークもあります。前者はAIでの代替が難しいとされてしますが、後者はAIの方が得意とされている業務。そのため、主に意匠設計士が担当している企画・設計業務は今までと変わりなく続くと考えられますが、構造設計や設備設計が担当している単純作業の部分は、AIによる自動化が進むでしょう。これからの構造・設備設計士は、単なる作業者ではなく、高い専門性をもってクリエイティブな部分を担う人材が求められます。

さて続いては、設計士の仕事を補助するCADオペレーターやCG・模型・見積もり制作者の仕事についてご紹介します。

建築図面・CG・模型作成・積算に関する求人:ゼネコン・建築設計事務所・工務店・派遣会社

建築の設計業務では、基本設計や実施設計の段階で、設計士が作成したラフ案や設計図をもとに、より詳細な図面やCG、模型、見積もりなどを作成する仕事があります。そこで、それぞれの制作を担当する専門職が登場します。まずは仕事の流れから見ていきましょう。

建築図面・CG・模型作成・積算の仕事の流れ

建築 仕事 求人

まず、CADオペレーターが設計士からの指示を受けて、建築図面を制作します。さらにプレゼンテーションや広告用にCGや模型が必要な場合は、図面をもとにCG製作者や模型制作士がCG・模型を制作します。続いて、積算技術者が設計図や仕様書をもとに工事費の見積もりを作成します。それぞれの製作業務は、工事規模や企業によっては設計士が兼ねることもあります。

これらの仕事は、専門のスキルを駆使して、几帳面にコツコツと取り組む仕事です。1つ1つの成果が形となって現れるので、ものづくりが好きな人はやりがいを感じやすい仕事だと言えます。
それでは概要を把握できたところで、詳しくそれぞれの仕事内容や求人状況について見ていきましょう。

CADオペレーター・トレーサーの仕事と求人

建築 cad 求人

CADオペレーターやCADトレーサーと呼ばれる職種は、CADで図面を制作する人のこと。CADとは、2次元や3次元で製図が行える図面作成ソフトのことで、CAD図面はその後の検討やプレゼン、契約、施工などに使われます。

今までCADオペレーターは、CADソフトで2次元図面や3次元モデルをそれぞれ制作していましたが、BIMが導入されている案件では、1つの3Dモデルのみを制作するのが一般的。CADオペレーターは、従来のCADに加えて、「REVIT」や「ARCHICAD」、「VectorWorks Architect」といったBIMソフトも扱えると、求人応募の幅が広がります。

CADオペレーターの就職先としては、ハウスメーカーやゼネコン、建築設計会社、建材・設備メーカーなどへ正社員として就職するか、派遣会社に登録して各所へ派遣されることが多いです。CADオペレーターの求人は、CADの実務経験があるほど優遇されますが、未経験でもOKという企業もあります。その場合は、就業してからCADの研修や教育を受けるのが一般的です。また、求人によっては、事務やプレゼン資料作成などの業務を兼ねる場合もあります。

建築CG製作者(レンダラー) の仕事と求人

建築 cg 求人

建築CG製作者(レンダラー)は、建物の設計図をもとに3次元モデルを作成する人のこと。現在は「3ds Max」などの3DCGソフトが主流です。BIMを使用したワークフローでは、BIMで設計したモデルを3ds Maxで編集、レンダリングし、Photoshopで細部のクオリティをアップするという流れが一般的です。

建築CGは、プレゼンテーションや建築前の広告などに使われます。CG製作も、BIMの登場で業務が効率化されますが、従来よりもCGを使う場面が増えていたり、ゲームや映像業界でも需要が高いことから求人にはそれほど大きな打撃はありません。

建築CG製作者の就職先としては、建築設計事務所や建材・設備メーカー、建築CG・パース制作会社などがあります。求人応募には、3DCGソフトを使った実務経験が求められるものが多いですが、未経験OKの求人もあります。

建築模型制作士の仕事と求人

建築 模型 仕事

建築模型士の仕事は、設計図をもとに縮小スケールの模型を作る仕事です。設計段階のスタディ模型(検討用の模型)やプレゼンテーション用模型などを作ります。スタディ模型では、必要最低限の簡易的な模型を作ることが多いですが、プレゼンテーション用や展示用模型などでは細部まで作りこみ、建物を使うイメージが湧くようなリアルな模型を作ります。

ただ、建築模型は、CGやVR(バーチャルリアリティ)の発達により必要とされる機会が減っています。また、設計士や施工管理者が模型製作を担う場合も多いため、模型製作業務のみでの正社員募集はほとんどなく、あったとしてもアルバイトやパートの求人が多いです。求人を募集している企業としては、建築設計会社やゼネコン、建築模型製作会社などがあります。

建築の積算技術者の仕事と求人

建築の積算技術者は、設計図や仕様書をもとに、主に積算システムを使って人材や材料の数量などを算出し、工事費の見積書や内訳明細書、数量調書などを作るのが仕事。建築資材の相場や建築工事の工程、工法、専門用語など、深い知識が求められる仕事です。積算業務でのミスは、工事の受注機会の損失や予算オーバーにつながる可能性があるため、プレッシャーの大きな仕事でもあります。

積算技術者の就職先としては、ゼネコンの積算部門や工務店、積算事務所のほか、派遣会社に登録してそれぞれの事業所へ派遣される場合もあります。求人は未経験歓迎のところもありますが、経験者や建築積算士の資格を取得している人の方が有利です。

建築図面・CG制作・積算の仕事の将来性

建築設計事務所や建設会社の設計部では、BIMを使った設計が主流になりつつあります。BIMでは、基本構想から実施設計、施工に至るまで、1つのモデルを使って情報を付加・修正していくため、今までのような大量の図面制作やCG製作、確認申請、積算に関する労力やカットされるのがメリット。そのため、建築業界に限って言うと、CADオペレーターやCG製作者、積算技術者として働く人は減少していくと考えられます。設計や施工など、専門以外にまたがって知識や技術を持った人が残っていく業界となるでしょう。

また、CADオペレーターという仕事は、野村総研が2015年に発表した研究結果で、AIに代替される可能性の高い職種としてあげられています。CADは現在、建築業界だけでなくインテリア、プロダクト、アパレルなど幅広い分野で使われているため、すぐに仕事がなくなるというわけではありませんが、将来性には不安が残ります。

積算の仕事は、BIMモデルの数量データを積算システムに連携させることで、従来の約3割の業務が削減できるとされています。現在はまだ過渡期ですが、将来的に積算技術者は、システムから算出されたデータのチェック業務や、コスト削減のためのマネジメント業務の割合が増えていくでしょう。

内装・リフォーム・リノベーションに関する求人:建築・内装デザイン事務所、リフォーム会社

次は、新築やリフォームにおいて、内装などのデザインを手がける仕事についてご紹介します。内装デザインは、建築の意匠設計士が手がけることもありますが、内装専門のインテリアデザイナーが手がけることも多いです。また、照明による空間演出が中心の場合は照明デザイナー、商業施設や展示会などの内装の場合はディスプレイデザイナー、外構や庭などが中心の場合はエクステリアデザイナーと呼ばれる人が関わります。

また、住宅や店舗などのリフォームやリノベーションを専門に行う企業では、デザイナーではなく、リフォームプランナーやリフォームアドバイザーという職種で求人募集がされている場合もありますよ。

仕事の流れとしては、どの職種もクライアントへのヒアリングから企画・デザイン、設計、施工、引渡しまで携わるのが一般的。まずは、ざっくりと仕事の流れから見ていきましょう。

建築内装デザイン・リフォーム・リノベーションの仕事の流れ

建築 内装 仕事

建築・空間系のデザイナー、リフォームプランナー・アドバイザーの仕事は、基本的に次のような流れで行います。

ヒアリング クライアントと打ち合わせし、物件の目的や要望、ターゲット、現状の問題点、予算などをヒアリング。
現地調査 必要に応じて物件の調査や測定を実施。
プラン提案 ヒアリングと現地調査結果をもとに、空間のコンセプトや基本構想を策定。案件によっては他分野のデザイナーと連携しながらデザインを検討する。ラフスケッチやCG、模型などを用意してプレゼンテーションを行う。
基本設計 プランについてクライアントのOKが出たら、図面や見積りを作成。
詳細設計 基本設計をもとにクライアントと打ち合わせ。素材や材質などディティールまで決定し、施工のための詳細図面を作成。
施工監理 施工業者へ制作を依頼。現場でデザイン案どおりに施工されているか監理。
引き渡し 施工完了後、クライアントへ物件を引き渡し。

上記が一般的な仕事の流れですが、リフォームアドバイザーなど、営業を兼ねる職種の場合は、ヒアリングの前に営業の仕事が入ります。また、リフォームの場合は、引き渡し後も定期点検やメンテナンス対応などのアフターサービス業務を担当する場合もあります。どれもヒアリングした情報をもとに最適な空間を作り上げる仕事なので、コニュニケーション力、創造力、マネジメント力などが重要となる仕事です。デザインやリフォーム業界は多忙で残業が多いと言われますが、自分のアイデアが形となることにやりがいを感じている人もたくさんいます。

それでは、それぞれの職種について詳しくご紹介します。

建築インテリアデザイナー(プランナー)の仕事と求人

建築 仕事

建築・空間系のインテリアデザイナー(プランナー)は、建築の内装全般をデザインする仕事。個人住宅や集合住宅、商業施設、オフィス、公共空間など様々な場所のインテリアを手がけます。基本的には、企業によって主に担当する分野が決まってきます。空間の目的を的確に捉えてアウトプットする力が求められます。

就職先としては、インテリアデザイン事務所や建築設計事務所、工務店などがあります。建築設計事務所の場合は、インテリアデザイナーではなく意匠設計部が内装デザインを兼ねている場合も多いです。また、工務店の場合は、個人住宅など小規模な案件が主な仕事となります。求人の応募条件としては、必須スキルとしてCAD・Illustrator・PhotoShopなどのソフトを使えることが条件の場合が多く、ポートフォリオの提出なども求められます。

ディスプレイデザイナーの仕事と求人

建築 デザイナー 仕事

インテリアデザイナーの中でも、ディスプレイデザイナーと呼ばれる職種は、店舗の内装やショーウィンドウ、ミュージアム、展示会などの主に商業空間をデザインするのが仕事です。ターゲットとなるユーザーをいかに惹きつけるか、購買意欲を掻き立てるか、といった点が重要で、特に流行や新しいものに敏感な人に向いていると言えます。

ディスプレイデザイナーの主な求人としては、ディスプレイ制作会社、インテリアデザイン事務所などがあります。こちらもCAD・Illustrator・PhotoShopなどのデザインソフトを使える人ほど有利で、ポートフォリオも重視されます。ディスプレイ制作会社は大手でもとても多忙な場合が多いですが、華やかで人気の職業でもありますよ。

エクステリアデザイナーの仕事と求人

建築 デザイン 求人

エクステリアデザイナーは、住宅や店舗、オフィスなどの外構(外壁や門、アプローチ、車庫、庭など)のデザインをする仕事です。営業も兼ねる場合はエクステリアプランナー、庭づくりを専門とする場合はガーデンデザイナーと呼ばれることもあります。エクステリアデザイナーは基本的なデザイン能力に加えて、造園の知識も必要になります。

就職先としては、工務店や建築設計事務所、造園会社、ハウスメーカーなどが一般的です。専門的な知識が必要になるため、建築や造園系の専門学校や大学、スクールなどで学んで就職するのが一般的ですが、求人によっては未経験歓迎のところもあります。

照明デザイナーの仕事と求人

建築 仕事 募集

照明デザイナーの中でも、照明器具デザインではなく、環境照明デザイン、演出照明デザインと呼ばれる分野では、照明を使った空間演出を専門に行う仕事があります。商業施設やオフィス、公共空間、街灯などの照明器具の選定やレイアウトの計画から施工管理までを手掛けたり、舞台やイルミネーションイベントなどの照明演出を担当します。照明器具や演出の知識が必要になります。

生活空間や照明イベントなどの環境照明デザインに携わりたい場合は、主に照明やインテリア系のデザイン事務所、建築設計事務所に就職するのが一般的です。一方、舞台や映画、ドラマなど演出としての照明デザイナーを目指すなら、舞台や映像系の制作会社に入社して経験を積む必要があります。

建築系グラフィックデザイナーの仕事と求人

建築 グラフィックデザイン 求人

建築系のグラフィックデザイナーというと、建築物のサイン(案内表示)や看板などのグラフィックデザインがあります。建築のコンセプトを踏まえつつ、ユーザーにとってわかりやすいデザインにすることが大切です。建築におけるサイン制作は、配置計画や素材などの検討まで行うため、グラフィックと建築と両方の知識が必要です。

主な求人としては、グラフィックやインテリア系のデザイン事務所、サイン・看板制作会社などがあります。未経験OKの求人もありますが、IllustratorやPhotoshopなどのデザインソフトが使用できることが必須、もしくは優遇される場合が多いです。

リフォームプランナー・福祉リフォームアドバイザーの仕事と求人

建築 リフォーム 求人

リフォームプランナー・アドバイザーは、主にマンションや戸建てなどの住宅のリフォームを手掛ける仕事です。水回りや玄関など一部のみの改装を行うこともあれば、躯体のみを残し大規模なリフォームを行う場合もあります。企業によって案件の大小は偏りがあります。

また、最近では福祉リフォーム(介護リフォーム)という住宅の改修も人気です。福祉リフォームとは、高齢者や介護が必要な方、障がい者の方がより快適に暮らせるよう、家をリフォームすること。例えば、手すりの設置や段差の解消、ドアから引き戸への取り替えといったリフォームがあります。また、福祉リフォームでは、介護保険制度を利用するために、依頼主に変わって申請業務を代行する仕事もあります。

リフォームプランナー・アドバイザーの求人は、工務店やリフォーム会社、建築設計事務所などがあります。リフォームプランナーは、未経験でも応募できる求人がありますが、建築や福祉業界の知識・経験があると優遇されます。また、福祉リフォームに携わりたい場合、福祉住環境コーディネーターという資格を持っていると有利です。

建築内装デザイン・リフォーム・リノベーションに関する仕事の将来性

現在、住宅業界では、新築よりもリフォームやリノベーションの需要が高まっています。新築を建てるのではなく、中古物件を購入して好きなようにリノベーションする方がコストを抑えることができるからです。リフォームやリノベーションプランナーは、今後も求人を見つけやすいでしょう。

また、建築業界において新築の場合はBIMが浸透してきていますが、内装やリフォーム・リノベーション業界ではBIMは導入されていません。既存の建物がある場合は、BIMの導入はむしろ手間やコストがかかってしまうからです。そのため、業務フローとしては、従来のCADを使った設計が続くと考えられます。

逆に、ITやAIの導入によって業務効率化が図られる部分としては、簡単なリフォーム工事の見積もり〜決済業務など。例えば、ユニバーサルスペースが開発した「AIを駆使したリフォーム工事の自動見積もりシステム」は、見積もりから契約、決済までを効率化できるツールとして注目を集めています。今後も、単純作業や事務処理はAIの活用が期待されますが、ヒアリングなど人と関わる業務やデザイン・設計などのクリエイティブ業務は、大きく変わることはないでしょう。

都市計画・まちづくり企画に関する求人:不動産・鉄道会社・建設コンサルタント・官公庁

続いては、都市計画やまちづくりに関する仕事をご紹介します。この土地をどう活用するかといった大規模な都市計画の部分から、施工後の建築物の管理・運用、もしくは地域コミュニティ作りや地域活性化などソフト面を含めたまちづくりに関わる仕事です。まずは、仕事の大きな流れから見ていきましょう。

都市計画・まちづくりの仕事の流れ

建築 仕事 都市計画

都市計画やまちづくりは、行政が取り決めた都市計画ルールに基づいて実施されています。そして、建物の建設や運用に関しては、ディベロッパー(不動産の企画・開発会社)やゼネコン、建築設計会社、コンサルタントなどが関わって進めます。具体的な流れは次の通りです。

土地取得 ディベロッパーが開発予定の土地について、都市計画で定められた活用用途を踏まえつつ、建設する建物の種類や収益計画などを検討する。計画の目処が立てば、土地所有者へ土地を売ってもらうよう交渉し、土地を取得する。
開発計画立案 計画を踏まえつつ、そのエリアや建物のコンセプト、テナントなど基本構想を決定。
設計・施工 基本構想をもとに建築設計会社やゼネコンへ設計、施工業務を依頼する。ディベロッパーの設計担当は、実質的な設計は行わず、概要を伝えマネジメントを行う。
売買・賃貸 完成した建物をテナントやユーザーに販売、もしくは賃貸する。
管理・運営 ディベロッパーやそのグループ会社がその建物の管理や運営を行う。

設計から施工の流れについては、設計士の仕事紹介でお話しした通りです。また、公共施設の開発や運営は行政が中心となって行うため、行政から建築・土木コンサルタントなどへ計画や調査、設計、施工などの業務が発注されます。ここでは、大きくディベロッパーと行政、建築・土木コンサルタントの仕事内容について詳しくご紹介します。

都市開発・ディベロッパーの仕事と求人

建築 関係 仕事

ディベロッパーは、先にお話しした通り、土地の取得から開発、運営まで総合的なまちづくりに関わります。実質的な設計や施工などは行いませんが、土地や建物をどう活用するかといった根本的な企画の部分に携わり、その企画に沿って各業者に指示を出してものづくりを行う、プロデューサー的な立場です。ディベロッパーは、主に営業部、企画部、設計部、管理部、経理部などに分かれており、それぞれの部署が不動産開発から運営までの業務に関わります。

ディベロッパーの就職先としては、大手不動産会社や鉄道会社の不動産開発部門、都市開発部を持つ大手ゼネコンなどがあります。ディベロッパーは大きく2種類あり、幅広い不動産の開発に関わる総合ディベロッパーと、マンションや商業施設などを特定の建物を開発する専門ディベロッパーがあります。また、鉄道会社は、主に駅ビルや駅・沿線周辺の土地開発や管理運営を行っています。ディベロッパーは給与や待遇が良い場合が多く、新卒や転職者に人気の業界。技術職以外は、必要な資格や経験はない場合が多いですが、大手は特に競争率が激しく、学歴や経歴が重視されます。

現在、ディベロッパー業界は、オリンピック需要で都内の開発が好調ですが、今後は不動産需要が落ち込むことが予測されます。ただ一方で、少子高齢化対策として介護サービスや高齢者住宅に力を入れていたり、海外に向けた事業が活発化していたりと、新たな方面への展開にも注力しています。

県庁や市役所の公務員(建築・土木職)の仕事と求人

建築 土木 求人

県や市町村などの行政が担う都市計画業務は、技術系の公務員の中でも建築や土木職の人が担当します。建築・土木職の仕事内容としては、大きく次のようなものがあります。

・都市計画・まちづくり計画の策定
・再開発事業の計画・立案
・建築物の不燃化促進・耐震化促進
・建築相談・都市計画相談
・建築物のバリアフリー整備・景観指導
・建築物の確認・許可
・違反建築物の調査・是正指導
・道路や河川・公園などの工事計画や施工監理、メンテナンス管理
・災害による被害を防ぐための環境づくり・補修計画

行政は、都市計画に関するルール作りを行うほか、建築物がルールに則っているかの確認や指導、地域の人々の暮らしを良くするための公共空間作り、維持管理などを行います。行政もディベロッパーと同じく、自らが手を動かしてものづくりを行うのではなく、まちづくりの基本となる計画作りや設計・施工などの監理などに携わります。

公務員として建築・土木職に就くには、地方公務員の建築職・土木職枠で採用試験を受け、合格する必要があります。試験内容は自治体によって異なりますが、一般的には教養試験と専門試験、課題式論文、面接、適性検査などがあります。採用試験を受けるための条件は年齢のみの場合が多く、30歳〜30代半ばまでと制限されている自治体が多いようです。採用枠は、大きな都市ほど多い傾向にあります。

建築・土木コンサルタントの仕事と求人

建築 コンサルタント 求人

都市計画やまちづくりにおいて、建築・土木コンサルタントは、主に行政をクライアントとして、ダムや河川、道路、空港、上下水道など社会資本の整備を担います。都市整備事業の立案から調査、計画、設計、施工管理、管理・運営まで、実質的な施工以外の部分に広く携わる仕事です。建築や土木の専門知識を生かし、問題解決のために必要となる社会資本について検討から実現までを担う、行政の代理人的な立場です。具体的には、地質調査、測量、土木関係建設コンサルタント、建築関係建設コンサルタント(建築設計)、補償関係コンサルタントなどの業務があります。

建築・土木コンサルタントになるには、コンサルタント会社に就職するのが一般的。新卒の場合は、建築や土木工学、環境工学などの大学、高専などを卒業していることが条件である場合が多く、中途採用の場合は技術士や建築士、地質調査技士など、各種資格を保有している人が優遇される場合が多いです。また、採用試験では、専門分野の試験が実施される場合もあります。

建築・土木コンサルティング業界は、災害復興により需要が高まりましたが、いわゆるハコモノ行政からの脱却として公共事業は縮小傾向にあります。そのため、建築や土木コンサルタントは、異分野の企業との合併や新規事業の立ち上げ、海外の社会資本整備など、新たな取り組みが活発化しています。また、当業界では現在30〜40代の人材が不足しており、若い人材や即戦力となる中途採用の人材確保が必要とされています。

建築の施工管理・現場監督の求人:ゼネコン・建築設計事務所・工務店・ハウスメーカー

建築 施工管理 仕事

施工管理は、建設工事の現場監督をする仕事です。具体的には、工程管理や安全管理、品質管理、出来形管理(形状や寸法の管理)、原価管理などの仕事があります。実施設計の後、設計会社などからの依頼を受けて業務がスタート。設計会社などの施工監理者との打ち合わせに始まり、スケジュールの作成、職人や重機などの手配、施工者への技術的指導などを行います。また、建設現場では、天候や思わぬトラブルなどで予定が狂うこともしばしば。スケジュール遅延や予算オーバーを防ぐために、再調整するのも施工管理の役割です。工事によっては、夜勤の仕事もあります。

施工管理は、現場の様々な職人や技術者とコミュニケーションをとって指示を出す、指導者的な役割。相手の考えや現場の状況を理解し、自分の意見をしっかり伝える能力が必須です。また、危機管理力やマネジメント力など、現場を俯瞰して見る能力も重要。案件によってはスケジュールが詰まっていたり、人手不足だったりと、ピリピリとした状況の中でリーダーシップを取らなければならず、やりがいが大きい反面、挫折する人の多い業界だと言われています。

現在、建築業界の中でも、特に施工管理は人材不足と言われていて、多くの求人があります。募集しているのは、ゼネコンや工務店、ハウスメーカーなど。特に施工管理技士の資格を持つ実務経験者は、引く手数多で待遇も良いです。企業によっては未経験者歓迎とし、若い技術者を育てようというところもあります。

また、深刻な人手不足を解消するため、施工管理業務でもITやAIを使ったシステム開発が進んでいます。例えば、鹿島建設ではAIが自動的に施工計画のたたき台を複数パターン提示するシステムを開発し、2018年度中に試作版を導入するとしています。また、BIMで施工段階での手戻りを防ぐ、情報共有システムで現場とデスクで常に最新の図面・工事記録を閲覧する、AIで工事進捗率や機材稼働率を推定する、画像による施工品質の判断をする、といった事例も増えており、施工管理者の負担軽減に力が入れられています。

建築現場の大工・職人(左官・塗装・鳶など)の求人:工務店・建設会社

建築 職人 求人

続いては、建設現場で実制作を担う職人の仕事。施工管理者の管理・指導のもと、熟練の技術をもって施工にあたります。建築に関する職人を細かく分類すると、大工や左官職人や塗装職人、鳶職人など30以上の職種があり、横断的な技術を持った多能工と呼ばれる職人もいます。

建築関係の職人になるには、工務店や建設会社で経験を積むのが一般的。基本的に学歴は関係なく、現場で技術を磨きます。職人の中でも人気なのは、木造建築の大工職人。大工職人になるには、師匠となる大工職人のもと3〜5年見習いとして働き、技術を身につけて独立する人が多いです。

職人の仕事は、専門分野によって多数の資格があり、スキルアップや信用のため働きながら資格を取得する人も多いです。また、力仕事や危険な作業を伴う仕事が多いため、体力と集中力が必要な仕事。職種にもよりますが、重いものを扱う職人だと女性は敬遠されます。

建築業界の職人も、現在人手が不足している状態。求人は多く見つかります。一方で、大手企業では、人手不足の解消や環境改善を目指し、IoT・AIを使った業務効率化を研究しています。例えば、建築現場での資材搬送や単純な施工作業を担う自律型ロボットの開発、センサーを使った職人の体調管理・建機の稼働状況把握など。膨大な単純作業や熟練工にしかできなかった作業など一部の仕事を減らし、施工管理者が職人や現場の状況を把握しやすくすることで、建設現場の業務効率化を図っています。

インテリアコーディネーターの求人:ハウスメーカー・不動産会社・リフォーム会社・家具メーカー

建築 事務所 求人

インテリアコーディネーターは、住宅やオフィス、商業施設、公共施設などのインテリアを提案・コーディネートする仕事。インテリアデザイナーと似ていますが、インテリアコーディネーターは、本格的な設計には携わらず、主に家具や内装材などインテリアの構成要素を提案し、施工・引渡しまでを担当するのが仕事です。それでは、具体的な業務の流れをご紹介します。

ヒアリング 住宅の住み手や不動産会社・ハウスメーカーなどから依頼を受ける。空間のイメージやユーザー(住宅の場合は家族構成)、要望、予算などをヒアリング。
コーディネート
検討
ヒアリング情報をもとに、家具やカーテンといったインテリアエレメントや、照明や水回りなどの設備機器、内装材など検討。必要に応じて、平面図やパース、CG、内装材・生地サンプルなどを用意・作成。
提案 インテリア計画をプレゼンテーション。要望に沿うよう検討・修正しながら、了承をもらう。
施工・納品 家具や設備機器などの発注、施工業者の手配などを行う。現場にも足を運び、施工や納品を監理する。

引渡し・
アフターフォロー

施工が完了したら物件を引渡し。その後も不具合や新たな要望などが発生したら対応する。

上記は、インテリアコーディネーターの仕事の中でも、個人や企業をクライアントとした例。インテリアメーカーで販促用のインテリアコーディネートを務める場合、店頭や展示会、もしくはカタログやWEB用の広報ツールとして、自社商品を使ったインテリアコーディネートを行うこともあります。その場合は、商品のターゲットユーザーや使用シーンを思い描きながら、その商品をいかに魅力的に魅せるかという部分に重きを置いてコーディネートします。

インテリアコーディネーターの求人は、ハウスメーカーや工務店、不動産会社、家具メーカーなどが募集しています。クライアントがいるインテリアコーディネートを手がける場合は、インテリアの知識やセンスはもちろんですが、クライアントといかに上手にコミュニケーションを取るかということも重要な部分。ニーズをしっかり聞き出せるかどうかは、コーディネートの質、さらに次の仕事にもつながってくるため、営業力やプレゼンテーション能力も求められます。

インテリアコーディネーターの仕事は、人と接しつつ、クリエイティブな力が求められる仕事のため、将来的にも淘汰される心配は薄いと言われています。また、住宅業界は、新築の需要下降に対し、リフォーム・リノベーションの人気は高まっている状況。インテリアコーディネーターの活躍の場は、今後も残っていくと予想されます。

建築や家具の保存・リペア職人の仕事:教育委員会・財団法人・建設会社・アンティーク家具屋

続いては、歴史的な建築や家具の保存・修復を手がける修復士、リペア職人の仕事についてご紹介します。ゼロから作ることとはまた違ったやりがいや苦労がある仕事です。まずは、文化財などの建築修復を手がける仕事から見ていきましょう。

文化財など歴史的建造物の保存・修復士の仕事と求人

建築 修復 仕事

1つ目は、寺社仏閣や城、古民家など、歴史的建造物や文化財を保存、修理する修復士の仕事。歴史的建造物の修復は、調査から施工まで新規の建築物とは違う流れで行われます。建造物の種類によって多少進め方が異なりますが、一般的には次のような工程を踏みます。

調査・
基本計画立案
建築の構造や状態を調査し、図面や資料を作成。修復にかかる費用、期間を算出する。
解体・
修復法検討
建築を解体しつつ、寸法や傷み具合、仕様などを調査する。当時の時代背景や技術、作り手の意図などを調査し、修復方法を検討・決定。文化財の所有者などを交えて、補修の方針や修理後の活用法を協議する。
詳細設計 協議結果をもとに、基本計画の見直しや詳細設計を行う。
施工 設計図をもとに施工へ。修復士が施工を監理し、専門の施工業者が施工する。施工は、宮大工や左官職人、漆職人、彩色職人などが関わる。

建築修復士は、行政をクライアントとして調査から施工まで携わることが多いですが、時には設計事務所からの依頼でアドバイザー的な役割を果たすこともあります。すべての工程において、研究者や施工業者などと粘り強く議論を繰り返し、最適な方法を模索する必要があるため、専門性だけでなく精神的なタフさやコミュニケーション力が求められます。

建築修復士になるには、文化財建造物の多い地域の教育委員会の文化財保護課で専門職員として働くか、歴史的建造物の保存修理や設計監理を行っている公益財団法人や建設会社、古民家再生を手がける建築設計事務所で働く道があります。求人の条件としては、大学や大学院で建築と関係の深い分野を学んでいること、教育委員会の場合はそれに加えて、学芸員の資格を有することが求められるのが一般的です。文化財や歴史的建造物は数が限られているため、求人はそれほど多くありません。ですが、歴史的建造物の保存・活用は国としても力を入れている事業であり、この先もずっと残っていく職業でしょう。

アンティーク・古家具のリペア職人の仕事と求人

建築 リペア 求人

修復の仕事は、建築だけでなくアンティーク家具を修理するリペア職人という仕事もあります。リペア職人は、傷んで使われなくなったアンティーク家具を実用的な状態に修復するのが仕事。傷みや状態の確認から修復方法の検討、解体、修復・組み立て、塗装などを行います。アンティーク家具も建築と同じく、1点1点造りや状態が異なるため、状態から判断して臨機応変にリペアする必要があります。技術や経験がものをいう職人仕事です。

リペア職人の求人は、アンティーク家具屋が募集しています。店舗によって、日本のアンティーク家具を専門に扱うところもあれば、ヨーロッパや北欧、アメリカなど、海外の家具、ヴィンテージ家具、中古家具など幅広いジャンルを扱うところもあります。リペアや仕上げの方法は店舗によって違うので、求人を選ぶ際は、その店舗の商品をよく見て決めたいところです。

アンティーク家具は歴史的・文化的価値があり、リノベーション住宅や古民家などとも相性が良いため、この先も一定の需要が見込めます。求人は、それほど多くはありませんが、未経験からでも応募できる会社が多く、門は広く開かれています。

建築検査員の求人:建築確認検査機関・建設コンサルタント・官公庁

建築 検査 求人

建築検査員は、新築やリノベーションをした建物について、建築基準法に則って安全に建てられているかを検査するのが仕事。確認申請書や設計図書の確認・審査業務や、工事中や竣工後の建築物が確認申請書に適合しているかの検査などがあります。また、民間の建築確認検査機関では、リノベーション住宅などについて、資産価値向上のための住宅性能評価を行う業務もあります。

確認申請書とは、建築物が建築基準法・条例等に適合しているか判断するため、建築主が役所もしくは民間の建築確認検査機関に提出する書類のこと。工事に着工する際には、必ず確認申請をしなければなりません。

建築検査員の求人は、建築確認検査機関や建設コンサルタントが募集しています。また、行政の建築技術職員も建築確認業務に携わります。建築検査員の求人は、正社員の募集もありますが、契約社員や派遣社員の募集も多いです。定年を迎えた技術者の再雇用やフルタイム勤務以外の募集もあるため、技術さえあれば柔軟に働きやすい職種と言えます。

また、建築確認業務は、BIMモデルを使った業務効率化が進められています。例えば、2018年アーネストアーキテクツは、住宅の確認申請にあたって、申請用図面を新たに作成する代わりに、BIMデータを使って、電子申請受付システムを介して申請と確認済証の交付を行う仕組みを確立しました。現在、確認申請業務は紙ベースですが、これからは電子化や3Dモデルの導入が進むと予想され、審査業務もスリム化していくと考えられます。

建材・設備機器の開発・設計に関する求人:建材・設備メーカー

建築 仕事 設備

建築業界の中でも、建築材料や設備などに興味がある場合は、建材や設備メーカーなどの開発・設計職に就職する人が多いです。建材・設備の新製品の開発や設計、検証をはじめ、特注品の製造、商品を作るための製造ライン設計、加工・成形技術の開発、施工管理、設備点検・修繕など、企業によって幅広い業務に携わります。

建材・設備メーカーの技術職は、大小さまざまな企業があり、求人数も多いです。大きな企業であれば、新たな技術を使った研究・開発にも取り組めるチャンスがあります。
また、技術職の中でもサービスエンジニアと呼ばれる職種は、設備機器の設置や保守、メンテナンス業務がメインです。顧客の要望に応じて、現場で作業を行う仕事が中心で、専門的な知識や技術だけでなく、コミュニケーション力が必要になります。

建築研究者・講師の求人:建築研究機関・大学・建設会社

建築 研究 求人

建築系の研究や教育に携わりたい場合は、建築研究機関や大学などで働くのが一般的です。建築関係の研究者は、大学や建設会社などで、調査・研究を行うのが仕事。地震や災害に強い構造設計や資材・設備の品質向上など、安全性や効率向上、環境負荷軽減を主な目的として研究を行います。大学・大学院で建築工学や土木工学の基礎を学び、各研究機関に就職するのが基本です。また、建築業界の教育に携わりたい場合は、大学をはじめ、専門学校や工業高校などの教師として就職する道があります。

建築の研究者や教育者の求人は、多くはありませんが常に一定数の募集があります。専門的な職種のため、学歴や経験が重視される傾向にあります。大手建設会社や建築研究所、大学では修士、もしくは博士号を持っていることが求められます。

音響設計・コンサルタントの求人:音響設計会社

音響 仕事 建築

最後に、少し特殊な音響設計という仕事をご紹介します。建築における音響設計とは、建築空間の目的に応じて、最適な音の響きを作り出すための空間設計のこと。音楽ホールやライブハウス、音楽練習室、録音スタジオ、映画館、音響研究施設、ホームシアターなど、音響が重要視される様々な空間の設計に携わります。

音響設計士は、基本的には意匠設計士とともに企画・設計に携わります。実質的な設計は意匠設計が行いますが、配置計画や形状、材料など音響設計という立場からアドバイスを行うのが主な仕事です(小規模の案件や企業によっては、実質的な設計も音響設計士が担当する場合もあります)。また、3Dモデルや模型を使って音の分布や波形をシミュレーションしたり、施工では現場の監理をしたり、建設後も音響の検証を行ったりと、企画から施工、運営まで幅広く関わっていきます。

建築系の音響設計士の求人は、あまり多くありませんが、音響設計事務所、音響関連機器メーカーなどが募集しています。音響設計の知識や経験は求めない企業が多いですが、設計や施工監理などの実務経験や、建築系の大学・専門学校卒だと優遇されます。

また、音響設計業界でも、BIMを活用した手法が注目されています。竹中工務店は2017年にBIMで遮音設計を自動的に行う手法を開発し、実設計に適用しました。これまで音響設計士が担ってきた遮音性能の設定を自動化できるうえ、設計の初期段階からレイアウト案に対する音響リスクやコストの検討が可能になったとのこと。音響設計士も将来的には、最新技術で業務効率化を図りつつ、人にしかできないクリエイティブ業務やマネジメント業務により注力することになるでしょう。

以上、建築に関する技術系の職種について、ご紹介しました。続いて、技術系以外の建築関係の仕事について見ていきましょう。

建築技術系以外の求人もあり。仕事内容を簡単に紹介

建築系の求人は技術職以外に、営業や事務、編集者、通訳などの仕事があります。それぞれの特徴をご紹介しますので、自分に合いそうな仕事を探してみてくださいね。

建築業界の営業の仕事と求人

建築 営業 求人

建築系の営業職の求人は、建設会社や建築設計事務所、ハウスメーカー、工務店、建築コンサルタント、内装業者、リフォーム会社、設備機器メーカー、ディベロッパー、不動産仲介会社など幅広い企業が募集しています。営業方法は企業や案件によって様々ですが、公共事業の入札案件か、その他の案件かによって大きく業務の流れが変わってきます。

  • 国・地方公共団体の案件
    原則として競争入札により契約業者を決定する。
    営業は、入札に参加する案件の検討、書類作成、入札、契約後の窓口対応、フォローなどを行う。
    公共施設の建設・設計を行うゼネコンや設計会社、建築コンサルタントなどの営業に多い。
  • その他案件
    顧客となる個人や企業などにアプローチして契約を取り付ける。
    契約は、調査・企画・設計・建設・コンサルティング業務などの契約、建築物や土地などの売買契約、賃貸契約、設備機器リース契約、保守契約など企業によって様々。
    営業の手法としては、新規営業(電話、飛び込みなど)やルートセールス(顔見知りの顧客への営業)、反響営業(問い合わせに対する営業)、受付営業などがある。

企業や個人に対する建築営業は、営業としてのコミュニケーション能力はもちろん、案件によって建築や金融など専門的な知識が必要とされます。例えば、投資用物件を営業する場合、物件の建築的知識に加え、事業計画や不動産賃貸についてなど、広く深い知識が必要です。また、個人にとって住宅は大きな買い物。いくら数値的な説明を受けても、人として信用を得られなければ契約にはつながりません。そういった意味で、建築営業は営業職の中でも求められる知識や技術が高い職種です。

建築業界の事務・総務・経理の仕事と求人

建築 仕事内容

建築系の企業には、一般事務や総務、経理といった事務職があります。仕事内容としては、他業界の企業と同じく、営業や技術部を支える縁の下の力持ちのような仕事。例えば、建設現場の管理を行う管理系事務(現場事務)は、工事現場で人員手配や作業状況の確認、連絡、書類作成、電話対応、データ入力などを主に行います。総務や経理も基本的には、他の業界と同じような仕事内容です。

建築系の事務は、未経験歓迎の企業がほとんどで求人も多くあります。事務や経理などの経歴があれば、その経験を生かして働くことができますよ。また、業務の中で専門的なソフトや技術を使用する場合は、研修制度を設けている企業が多いです。異業種からの転職など、未経験の場合でも挑戦しやすい職種と言えます。

建築系出版物の編集者の求人:出版社など

建築 出版社 求人

続いては、建築専門の出版物を制作する編集者やライターの求人。建築の出版物というと、建築雑誌やムック本、書籍などがあり、話題の建築作品や建築家、新技術など、建築にまつわる専門的な事柄を紹介するものです。読み手は一級建築士や技術士などの専門家であるため、その人たちを満足させるような、建築の第一線で企画・編集に取り組める人が求められています。

編集者の仕事は、企画立案から取材、材料収集、編集、校正まで、誌面制作にディレクターとして携わります。具体的な仕事の流れとしては、出版物のテーマやターゲット、業界の流れを汲みつつ企画を立て、内容や取材対象、予算、スケジュールなどを検討。企画が通ったら、ライターやカメラマン、時にはイラストレーターなどと協力しながら、建築家へのインタビューや建築物の撮影などを行い、素材を集めます。素材が集まったら、レイアウトのラフ案を作り、デザイナーにレイアウトを依頼。誌面デザインが完成したら、入稿、校正を経て出版されます。

建築系出版物はそれほど多くはないため、求人の数も限られています。応募条件としては、建築を学んだことのある人が望ましい場合が多いですが、未経験OKというところもありますよ。ただ、建築好きなことが大前提で、知的好奇心旺盛な人でなければ務まりません。また、海外とのやりとりをする場合も多いため、語学力が求められる場合もあります。

建築業界の通訳・翻訳の求人。英語や中国語など

建築 求人 英語

建築業の中でも海外建築案件を扱うことの多いゼネコンや建築設計事務所などでは、通訳担当を募集している場合があります。海外の建築家、クライアントなどからの契約書や図面、メールなどの翻訳、会議や来日時の通訳、SNSによる海外への情報発信などの業務があります。また、派遣会社や通訳専門会社などが建築系の通訳者を募集している場合もありますよ。

建築系の通訳の求人応募には、英語力をはじめ、建築専門用語の知識やライティングスキルが求められます。必須条件として、TOEICなどの点数でボーダーを設けていたり、英語圏での実務経験が求められる場合もあります。

今後、建築業界は、国内市場の縮小によって、海外市場に進出する企業が増えると予想されます。建築知識のある通訳・翻訳者はますます重宝されることになるでしょう。

建築系の仕事探しに。おすすめ求人サイト

建築 求人 サイト

さて、どんな職種があるか押さえたところで、いよいよ求人探しをはじめましょう。建築業界の求人は、大手求人サイトを利用するのも一つの手ですが、建築専門の求人サイトも並行して使うのがおすすめ。その方が幅広い職種や企業と出会いやすいです。実際に選考を受ける企業は限られてくるかと思いますが、まずは色んな求人情報を比較検討してみて、理想に近いものを探してみてくださいね。

建築設計者のための求人サイト「A-worker

A-worker(エーワーカー)は、意匠設計や構造設計、CADオペレーターなど、建築設計を中心とした求人サイト。大手の求人サイトには掲載されていないような、中小規模の建築事務所の求人を多く見つけることができます。A-workerに掲載されている求人情報は、約40%が意匠設計士の募集、約70%が正社員の募集で、東京・関東の企業が多く掲載されています。WEB履歴書を登録すれば、募集企業からスカウトを受けることも可能。まだ在職中で忙しいという方も、効率よく転職活動を進めることができますよ。

>「A-worker」のページはこちら

アトリエ系・組織系建築設計事務所の求人サイト「アーキテクチャーフォトジョブボード

アーキテクチャーフォトジョブボードは、アトリエ系・組織系建築設計事務所の募集が中心の求人サイト。掲載されている求人数はそれほど多くはありませんが、設計職の新卒や中途社員、アルバイト、インターンの募集があります。きれいな施工事例画像とともに募集内容が紹介されており、いろいろな企業を見るだけでも楽しめるサイトです。ただ、中小規模のアトリエ系事務所が多いため、待遇はそれほど良くない企業が多いです。待遇よりもやりがいを重視して働きたい、独立を目指して技術や経験を身に付けたいという人は、ぜひチェックしてみてください。

>「アーキテクチャーフォトジョブボード」のページはこちら

建築・インテリアの求人検索サイト「id.job

id.jobは、内装設計やインテリアデザイナーの募集が多い求人サイト。「商店建築」や「I’m home.」などの雑誌を手がける商店建築社が運営する求人情報サイトです。インテリアデザイン事務所を中心として、ほかにも設計事務所や施工会社、インテリアショップ、マンションディベロッパーなどの求人が掲載されています。こちらも大手求人サイトには掲載されていない、中小規模事務所の情報が多く見つかります。

>「id.job」のページはこちら

ハード・ソフト両面から建築に関わる求人が多い「日本仕事百貨

日本仕事百貨は、建築に特化した求人サイトではありませんが、空間づくりに関わる求人情報がいくつか掲載されています。建築系の求人というと、建物というハード面を作る仕事に目が行きがちですが、こちらのサイトでは、例えば地域コミュニティづくりやカフェの運営など、ソフト面も含めた空間づくりに取り組んでいる企業の求人が多く見つかります。

また、募集ページは、記事形式になっていて、そこで働く人の考えや生き方が伝えられています。今の時代にどんな建築が求められているのか、どんな働き方があるのか、一度立ち返って考えてみるきっかけになるはずですよ。

>「日本仕事百貨」のページはこちら

続いて、求人情報を見比べる際のポイントについてご紹介します。

建築の仕事は大変?給与や休日など働き方の特徴と注意点を紹介

建築 土日休み 求人

建築系の求人を見比べていると、企業によって給与や休日などの待遇が様々。忙しさも企業や職種によって千差万別なので、求人に応募する際は、しっかりと情報収集しておくことが大切です。

なぜこんなにも差が大きいのかというと、建築業界は発注者と直接契約する元請け業者、その下請け業者、そのまた下請け業者と、いろんな立場の企業が関わることが一因です。下請け業者ほど、かけられるコストや納期などのしわ寄せが大きくなり、労働環境や待遇の悪さにつながってしまいます。逆に、上位層となるディベロッパーや大手ゼネコン、大手建築設計会社などは、給与が高く、休日も土日祝休みと待遇が良いのが一般的です。

建築 現場 仕事

また、職種による違いもあります。建築系の仕事の中でも特に忙しいとされるのが、施工監理の仕事。建築現場は朝が早く、現場が終わってからも事務作業があったり、休日にも緊急対応があったりと、なかなかしっかり休める時間がないと言われています。所属する企業や担当する案件によって様々なので一概には言えませんが、面接時など選考を通して実態を確認しておきたいところです。

また、建築業界の中でもアトリエ系と呼ばれる建築設計事務所は、休日が少なく残業が多い、労働時間の割には給与が少ないと言われています。事務所にもよりますが、厳しい待遇のところでは、入社してすぐだと手取り10〜15万程度のところも。アトリエ系建築設計事務所は、建築家の弟子となって修行するようなイメージで、働きながら技術を身につけるという考えのもと、多忙な業務に取り組みます。それでも憧れの建築家のもとで働けることが一番だと思える人や、将来のための修行だと割り切って働ける人ならいいですが、そこで働く目的が曖昧な人は、一度他の選択肢も検討してみましょう。

建築系求人の応募要件。経験や資格の有無、性別、年齢は関係ある?

建築業界は、他の業界と比べて、経歴や学歴、資格など求められる条件が多い傾向にあります。ですが、求人によっては未経験歓迎や女性の積極採用などイメージと違う戦略を取っている企業もありますよ。そこで、建築業界の求人の傾向や最近の動向をまとめてみました。気になる点がある人は、ぜひチェックしてみてください。

建築系の資格や経験は必要?必須・有利な仕事もあるが、未経験歓迎の求人もある

建築 転職 求人

建築系の求人は、技術系の職種は基本的に学歴や職歴、保有資格が重視されます。ただし、CADオペレーターやCG制作、施工管理、プランナーなどでは、未経験OKという求人も目に付きます。ただ、未経験で入社したとしても、入社後はプロの技術者として積極的に技術を学び、吸収していかなくてはなりません。特に、未経験歓迎としている企業は、人手が足りていない場合が多いので、早い段階で実務を任されることも。未経験だからと甘えずに、自ら適応していくことが求められます。

また、業務を通して技術を身につけていく過程で資格を取得しておくと、次に転職する際に役立ちます。建築・土木業界で特に役立つとされている資格は、技術士(建設部門)や一級土木施工管理技士、一級建築士など。ただ、これはほんの一例で、他にも色々な資格がありますので、ぜひ自分の専門分野について調べてみてくださいね。

技術があれば基本的に年齢は関係なし。50〜60代歓迎の仕事も

建築 大工 求人

建築業界は、スキルさえあれば、年齢や学歴、ブランクなどに関係なく応募できる企業が多いです。特にCADオペレーターや施工監理、建築検査員などは、50代、60代の応募者を歓迎している企業もあります。建築業界はこれから多くのベテラン技術者の引退によって人手が不足すると予測されており、技術者の再雇用が増えていきそうです。

建築業界に女性は敬遠される?女性の活躍が期待されている仕事とは

建築 関係 の 仕事 女性

現在、建築関係の仕事でいうと、事務系の仕事や設計職、CADオペレーターといった職種は女性が比較的多く活躍しています。ただ、建設業界はまだ男性主体のイメージで、女性は少数に限られています。

しかしながら、建設業界でも、ダイバーシティや働き手の確保のため、女性の採用・定着率をあげようと国や民間企業が様々な取り組みを行っています。具体例を挙げると、建設現場にトイレを設置するなどの環境改善や、地域企業と連携した就職支援、出産・育児などで休職した女性の復職サポートなど。まだ十分に取り組みが浸透していない地域や現場もありますが、施工監理や職人を目指す女性も少しずつ増えています。重労働を伴う仕事はどうしても男性が中心になりますが、それ以外の仕事は男女関係なく、女性も自らの得意分野を生かして働くことが期待されています。

在宅でできるCAD・図面作成の仕事もあり

建築 求人 在宅

建築の求人は、技術さえあれば在宅勤務ができるものもあります。例えば、CADを使った建築図面や3DCG作成、見積もり作成など。実務経験があって、家に作業環境が整っている人であれば、隙間時間を使って働くことができますよ。在宅業務の求人は、月の最低ノルマが決まっているところもあれば、ノルマは特に設けず可能な分だけという、労働時間をコントロールしやすいものもあります。子育て中の方や副業として始めたい方などに人気の求人です。

最後に

建築業界の求人、思った以上に様々な仕事があったのではないでしょうか。建築業界は、国内市場の縮小や技術の進化によって、将来的に働き方が変わりそうな職種もありますので、長い目で見て、自分にあった職種を選ぶことが大切です。この記事を参考に、ぜひじっくりと考えてみてくださいね。

番外編:茨城県にも家具修復・製作をする仕事があります!

建築 求人 茨城

建築関係の仕事の中でも、家具修復や製作に関わる仕事に興味がある方へ、ぜひ紹介したい仕事があります。それは、茨城県にあるアンティーク家具屋が募集しているリペア職人の仕事。対象は建築ではなく家具に限定されますが、江戸〜現代にかけて作られた価値ある家具の修復やリメイクを手がける仕事です。インテリアに興味がある人、実際に手や体を動かして働きたい人にはぴったりの仕事です。気になる方は、ぜひ以下から詳しくチェックしてみてくださいね。

アンティーク家具ラフジュ工房で一緒に働きませんか?

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私たちラフジュ工房は、古い家具を職人の手できれいにリペアすることで、古いものならではの味わいはそのままに、日常の中でも不都合なく使っていけるアンティーク家具を販売しています。
家具職人を目指している方、ものづくりに関わる仕事に興味がある方、少し変わった仕事がしてみたい方は、ぜひラフジュ工房で働いてみませんか?

 

【アンティーク家具 ラフジュ工房でのものづくり】

手に職 ものづくり 求人・自然に囲まれた茨城でのものづくり
工房は豊かな自然に囲まれた茨城県の常陸太田市にあります。他県から移住して働くスタッフ多数!家賃補助などのサポート制度もありますので、安心して仕事に励んでいただけますよ。
・固定残業有、お休みや定時退社をしやすい環境づくりに努めています
固定残業有、月平均45時間ほどの時間外業務がありますが、事前申告による定時退社や有給取得がしやすい環境づくりに努めています。もちろん、時間外手当等の制度もしっかり設けております。

 

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現在のアンティーク家具の在庫は4,000点以上、今後さらなる事業の拡大を目指し求人募集中!我こそは!という方、ぜひ奮ってご応募ください。
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ラフジュ工房での仕事は、決して楽ではないというのが正直なところ。技術も努力も、自分で考えて進む力も必要で、誰にでもできる仕事ではありません。しかし、だからこそやりがいのある仕事でもあります。最初はできないことが多くても、真面目にコツコツ努めていけば必ずできることが増えていきます。アンティーク家具に真剣に向き合い勤勉に仕事に励んでくれる方、お待ちしています。


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