時計のお手入れ・お取り扱い方法

時計のお手入れ 5つのポイント!

  1. 水気・湿気・磁気・衝撃を避ける
  2. 普段は、布やハタキでこまめに汚れを落とす
  3. 種類別のお手入れポイントを知って、より機能的に安全に使用する
  4. 素材やパーツに適したケアで美しさをキープしよう
  5. 末永く愛用するために欠かせないのは「オーバーホール」

 

時計の普段のお手入れ方法を詳しく解説!

1. 時計の基本のお取り扱い方法は?

  • 水気・湿気を避ける
  • 水気や湿気の影響で、時計の内部パーツ・文字盤などにサビや腐食が発生する恐れがあります。
    アンティークの時計は防水機能がないので特に注意が必要です。
    特別な放水機能が備わっていない場合は、濡れた手で触れたり、浴室などの湿気の多い場所には置かないようにし、もし水が付着した時にはすぐに拭き取りましょう。

  • 磁気の近くを避ける
  • クオーツ式・電波式の時計は磁気の影響によって狂いやすくなり、故障の原因になる可能性があります。
    テレビ・パソコン・磁気が発生するネックレスなどの近くに放置しないようにしてください。

  • 衝撃を与えない
  • 落下させたり強い力を加えたりすると、内部パーツのズレや破損を引き起こします。
    また時計の針を逆回転させる行為も内部パーツに大きな負担となりますので避けるようにしましょう。

2. 時計の基本のお手入れ方法は?

普段は乾いた柔らかい布やハタキで表面に付いた汚れ・ホコリを優しく取り除いてください。
汚れが落ちない場合は、かたく絞った布で水拭きすると落としやすくなります。
最後はしっかり乾拭きし、水分を残さないようにするのがポイントです。
塩素系漂白剤・アルコール・ベンジン・シンナーなどの薬品で洗浄することはNGです。変色の原因となります。
日常生活の中でも殺虫剤やヘアスプレーなどを掛けたりしないようご注意ください。

3. 時計の種類によってお手入れのコツは違うの?

時計は腕時計・置き時計・掛け時計などの種類に分けられ、それぞれ用途も使い方も異なります。
先述した基本的な扱い方は同じですが、より機能的に安全に使用するためのポイントをご紹介していきます。

〈腕時計〉

腕時計を常に使用している場合は汗や手垢などの汚れが付きやすいので、汚れを溜めたり雑菌を繁殖させないようこまめに拭き掃除をしましょう。
長期間保管する場合は、表面を綺麗に拭いてから、日が当たらない風通しの良い場所に保管すると良いです。

〈置き時計〉

置き時計は、落下や転倒を防ぐため水平で安定した場所・振動のない場所に設置します。
持ち運びがしやすくても、高温(50度以上)・低温(0度以下)な場所、湿気や油分が多い場所に置くと故障の原因となるので注意が必要です。また温度・湿度変化の激しい場所に移動させると結露が生じる場合があります。

〈掛時計〉

壁に対して水平に、前傾も後傾もしないように設置します。
高い位置に設置するとお手入れが忘れがちになりますが、ホコリや細かいゴミが蓄積すると内部パーツの不具合を引き起こすので、週に1度を目安にお手入れをするようにしましょう。お手入れ時、掛け具や壁に異常がないかも定期的にチェックしておくと安心です。
振り子のある柱時計などを移動させる場合は、繊細な振り竿部分を損傷させないよう、振り子を外してから動かすようにしてください。

4. 時計の素材やパーツによって詳しいお手入れ方法は違うの?

時計は様々な素材やパーツで構成されており、美しく使い続けていくためにはそれぞれに合ったメンテナンスが必要となります。

〈木〉

木は水気や湿気が苦手です。基本的には柔らかい布で乾拭きをして汚れを拭き取ってください。
また直射日光にさらされ続けると乾燥を引き起こし、変形や色褪せなどが生じることがあります。
直射日光が当たる場所に設置しない、またはカーテンで直射日光を遮断するなどの方法で対処しましょう。
木製用ワックスなどで定期的にメンテナンスをすれば、保湿をしながらより美しい状態を保つことができますよ。

木製用ワックスのお手入れ方法は以下のページ内で詳しくご紹介しています。
⇒塗装別のお手入れ方法はこちら

〈金属〉

ステンレスやブロンズなど金属も多様にありますが、金属部分はセーム革やマイクロファイバークロスで拭くと効果的に綺麗にできます。
水気や汚れが付いたままだとカビや腐食が発生する恐れがあるため、付着したらすぐに拭き取ってください。
特に腕時計のベルトのコマには皮脂やゴミが溜まりやすいので、柔らかい歯ブラシや爪楊枝を使って優しく掻き出すと傷付けることなく汚れが落とせます。
落ちにくい汚れは、中性洗剤を溶かした水に布を含ませ、かたく絞って拭き取ります。最後は乾拭きで仕上げましょう。
金属用のクリーニング液を活用するのも有効的ですよ。その場合は他の素材部分に掛からないようご注意ください。

時計でよく使用されている金属のお手入れ方法は以下の各ページで詳しくご紹介しています。
⇒アイアンのお手入れ方法はこちら
⇒真鍮のお手入れ方法はこちら
⇒メッキのお手入れ方法はこちら

〈革(レザー)〉

革は水気や湿気によって劣化を早めていきます。
お手入れは乾拭きを基本とし、汗や水分が付着したらすぐに拭き取るようにしてください。
もし拭いきれないほど濡れてしまった場合は陰干しで乾かします。直射日光やドライヤーで乾かす行為は、ひび割れや変色といったトラブルが生じる恐れがあるのでNGです。
強い汚れを落としたい場合は、革用のクリーナーを使用してケアしましょう。
定期的に革用のクリームやオイルを塗ると、保湿効果を得ながら保護力も高まり、より長持ちさせることができますよ。

革(レザー)のお手入れ方法は以下のページで詳しくご紹介しています。
⇒革(レザー)のお手入れ・お取り扱い方法はこちら

〈シリコン・ウレタン〉

シリコンやウレタンは汗や水気に強い性質を持ちますが、長時間濡れたままにすると劣化を促進させるのでご注意ください。
なかなか落ちない汚れが付いた時は、中性洗剤を溶かした水に布を含ませ、かたく絞って拭き取りましょう。
もしシリコン・ウレタン部分だけを取り外せる場合は、中性洗剤を用いて水洗いすることもできます。
いずれも最後はしっかりと洗剤や水気を拭き取ってください。

〈風防〉

風防とは文字盤を保護する透明な部分を指し、主にプラスチック・アクリル・ガラスなどの素材が使われています。
なるべくクリアさを保ち続けたい箇所ですよね。
表面はマイクロファイバークロスなどの柔らかい布で優しく磨いたり、水拭きするだけで綺麗にすることができます。
水拭きの後は水垢が残らないようしっかり水分を拭き取ってください。
傷が付きやすく目立ちやすい素材でもあるので、硬いもので擦ったり力を加えて擦らないようにしましょう。
ガラス風防にガラス用クリーナーを使用する際は、直接吹きかけるのではなく液を布に含ませて拭くようにしてください。他素材に液が掛かると傷みや変色の原因となる可能性があります。

〈風防のないタイプ〉

風防でカバーされてないため、うっかり触れて針を動かしてしまったということが起こり得ます。
触れただけでは壊れたりしないものの、程度によっては針が曲がったり止まってしまったりなどのトラブルを引き起こします。
文字盤には触れないようにし、時計を合わせる時は必ず裏面のムーブメントダイヤルを動かして調整しましょう。
風防で守られていない分、ホコリや汚れが細かな機械部分に入りやすいです。パソコン用のエアダスターなどを使ってこまめにケアを行ってください。

針が曲がったことで針同士が接触し合い動かなくなった時は、まず短針・長針・秒針すべての針を同じ位置に戻し、どの部分が接触しているのかご確認ください。曲がっている箇所を確認したら、力を加え過ぎないよう慎重に真っ直ぐになるよう調整しましょう。
すべての針が差し込まれているムーブメントのステム(中心部の丸い部分)が緩んでいる時は、真上から手で軽く押し込むと元の位置にはめることができますよ。

5. 普段のお手入れ以外に長持ちさせる秘訣はあるの?

普段のお手入れは時計を長持ちさせるために必要不可欠なことではありますが、時計内部の細かな所まではケアできません。そこで重要となるのが「オーバーホール」です。
オーバーホールとは時計内部の細かなパーツを分解し、洗浄・修理・交換などを行って、良いコンディションに整えることを指します。
頻度は3〜5年に一度が目安で、専門的な技術がないと難しい作業なので専門業者に依頼する必要があります。
時間も費用も要する作業とはなりますが、永く愛用していくためにはオーバーホールは必須です。

また時計に不具合が生じた時・故障した時なども、プロにご相談することをオススメします。

 

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