桐箪笥(桐たんす)の修理・再生や洗いを行っている業者は数多くありますが、仕上がりの美しさや幅、価格は千差万別です。
業者によっては、技術があまりなく、仕上がりのクオリティが低かったり、選べるオプションが限定されていたり、はたまた、安く仕上げるために細かい部分で修理の手を抜いたり、なんてこともあるんですよ。そんな業者を選んでしまうと、結局、再度他社へ修理を依頼する羽目になりかねません。
「大切な桐箪笥(桐たんす)をしっかり修理・再生してほしい」「桐箪笥(桐たんす)を思い通りにリメイクしたい」という方は、ぜひラフジュ工房に修理をご相談ください。
ラフジュ工房は、アンティークや中古家具の修理・販売を行っている工房で、累計3万点以上のアンティーク箪笥・家具を修理・再生・リメイクしてきた実績があります。高品質なのにお手頃な価格、どんな希望も叶えるリメイクが自慢なんです。カビや虫食いなどでボロボロになった桐箪笥(桐たんす)も、扉や金具などが欠損してしまった桐箪笥(桐たんす)も、低価格で新品のように美しくリペア・リメイクすることができますよ。
ということで、この記事では、ラフジュ工房の桐箪笥(桐たんす)修理・再生のポイントや実例、業者を比較検討する場合のコツについて、もう少し掘り下げてお話ししていきたいと思います。桐箪笥(桐たんす)の修理を検討している方は、ぜひ目を通してみてください。
今回ご紹介する実例は、桐箪笥(桐たんす)のリメイクというよりは、形やデザインはそのまま修理・再生したものが中心です。桐箪笥(桐たんす)のリメイク例については、「桐箪笥(桐たんす)をリメイクして好みの家具に!プロのリフォーム例と価格を紹介」で詳しくご紹介しています。桐箪笥(桐たんす)のサイズやデザインのリメイクをご希望の方は、ぜひそちらを参考にしてみてください。
Contents
- 1 桐箪笥(桐たんす)の修理・再生はラフジュ工房へ!選ばれる3つのポイント
- 2 桐箪笥(桐たんす)の修理・再生実例!ビフォーアフターをご紹介
- 2.1 桐箪笥(桐たんす)修理例1:洗い+蜜蝋ワックスで木味を活かした仕上がりに
- 2.2 桐箪笥(桐たんす)修理例2:洗い+着色・蜜蝋ワックスでレトロな色合いに
- 2.3 桐箪笥(桐たんす)修理例3:洗い+着色・蜜蝋ワックスでシックな色合いに
- 2.4 桐箪笥(桐たんす)修理例4:洗い・ストリップド仕上げ。シンプルで自然な仕上がりに
- 2.5 桐箪笥(桐たんす)修理例5:洗い+ウレタン塗装で水や汚れに強い仕上がりに
- 2.6 桐箪笥(桐たんす)修理例6:洗い+カシュー塗料(黒)仕上げで印象をチェンジ
- 2.7 桐箪笥(桐たんす)修理例7:洗い+カシュー塗料(赤)仕上げで鮮やかなタンスに
- 2.8 桐箪笥(桐たんす)修理例8:洗い+本漆塗りで高級感のある美しい和タンスに
- 3 ラフジュ工房の桐箪笥(桐たんす)修理・再生の流れ。職人が1つ1つ丁寧に仕上げます
- 4 桐箪笥(桐たんす)修理業者の選び方。良い桐箪笥(桐たんす)再生業者はここが違う!
- 5 桐箪笥(桐たんす)の修理・再生・削り直しは自分でもできる?判断するポイントは2つ
- 6 最後に
桐箪笥(桐たんす)の修理・再生はラフジュ工房へ!選ばれる3つのポイント
まずは、ラフジュ工房が行っている桐箪笥(桐たんす)修理・再生の特徴をご紹介したいと思います。
桐箪笥(桐たんす)の修理は、桐箪笥(桐たんす)屋が手掛けていることが多いですが、当店のような家具修理工房が行う桐箪笥(桐たんす)のリペア・リメイクは、大きく次の3つのメリットがあります。
アンティーク家具修理で培った高い技術で、見た目も使い心地も最高の桐箪笥(桐たんす)に再生
桐箪笥(桐たんす)をはじめとする家具は、一から作るのと、使い込んだものを修理・再生するのでは、工程が全く異なります。
一から作る場合は、新材を切り出して組み立てることが主な作業ですが、修理・再生では、清掃に始まり、傷んでいる箇所をチェックし、分解し、材の補修や交換をし、再度組み立てて、仕上げるという流れです。基本的に、一から作るよりも修理・再生する方が、何倍も手間と時間がかかるのです。
そのため、修理に慣れていない業者に依頼すると、傷んでいる箇所を見落としたり、新材で補修した部分に違和感が出たり、何かしらの失敗をしてしまう可能性も大いにあります。
その点、ラフジュ工房であれば、これまでに数多くの和箪笥を修理・再生し、お届けしてきた実績があります。
外観の美しさはもちろんのこと、引き出し内部を新材で作り直したり、扉や引き出しがスムーズに開閉できるように調整したり、汚れや傷が目立ちにくい塗装で仕上げたりと、使い勝手にも重点をおいて修理・再生しています。そのため、お客様から大変好評いただいています。
祖母や母親世代から引き継いだ歴史ある桐箪笥(桐たんす)や、婚礼家具として購入した高級桐箪笥(桐たんす)など、失敗の許されない大切な桐箪笥(桐たんす)をお持ちなら、ぜひ当店にお任せください。
高品質なのに安い!長く桐箪笥(桐たんす)を使って欲しいからこそ、低価格を実現しました
桐箪笥(桐たんす)の修理・再生では、価格も気になるところですよね。
ラフジュ工房は、古家具の買取・リペア・販売を行っている工房なので、日々、たくさんの桐箪笥(桐たんす)が届きます。桐箪笥(桐たんす)はいくら作りの良いものや思い出が詰まったものでも、使い道がない、置き場所がないといった理由から、処分されがちな家具。古い箪笥・家具好きの当店としては、とても悲しい気持ちになります。
そのため、修理してまた使いたいという方には、できるだけ手の届きやすい価格で、最高品質のリペアを施したものを、という思いで、修理・再生に取り組んでいます。職人の手の感覚を大切にしながらも、できる部分は機械化して作業効率を高め、コスト削減に励んでいます。
また、当店の場合は、桐箪笥(桐たんす)の修理だけでなく、幅広い中古家具について買取・リペア・販売を手掛けているため、他の部分で利益を出しやすいというのも安い価格設定ができる理由の一つです。
どんなわがままも叶う!桐箪笥(桐たんす)のサイズリメイクやデザインリフォームもお任せ
ラフジュ工房での桐箪笥(桐たんす)修理・再生は、もともとの魅力を取り戻すようなリペアも、サイズやデザインをガラリと変えるリメイクも、どちらも受け付けています。
一般的な桐箪笥(桐たんす)業者が行っている修理・再生は、伝統的な砥の粉仕上げで元どおりの姿に戻す仕上げが多いですが、当店の場合はそれだけでなく、蜜蝋ワックスで木味を活かしたナチュラルな雰囲気に仕上げたり、ペンキで洋風にリメイクしたり、サイズをローボードサイズに作り変えたりと、どんな要望にもお応えしています。
どんなに難しい修理やリメイクでもできる自信がありますので、まずはご希望をお聞かせください。
桐箪笥(桐たんす)の修理・再生実例!ビフォーアフターをご紹介
さて次は、ラフジュ工房で修理・再生した桐箪笥(桐たんす)の実例をご紹介していきますよ。ビフォーアフター画像を掲載していますので、修理を依頼する際の参考にしてみてくださいね。
ちなみに、今回ご紹介する実例は、桐箪笥(桐たんす)の修理例が中心です。桐箪笥(桐たんす)のサイズやデザインなどをリメイクした例については、次回の記事で詳しくご紹介する予定ですので、お楽しみに。
桐箪笥(桐たんす)修理例1:洗い+蜜蝋ワックスで木味を活かした仕上がりに
アンティーク桐箪笥
こちらは、桐箪笥(桐たんす)全体を水洗いし、蜜蝋ワックスで仕上げた修理・再生例。洗いにかけると蓄積した汚れが落ち、美しい木味がよみがえります。仕上げでは、こちらは着色せずにワックスを塗布し、桐材本来の質感を活かしてナチュラルに仕上げています。
蜜蝋ワックスは、表面に塗膜を作らない仕上げ方法なので、桐材の呼吸を妨げないまま、乾燥による割れを防ぐ効果があります。また、砥の粉仕上げと違って、塗り直しに特別な技術がいりません。そのため、自分でお手入れしながら、長くきれいに使い続けることができます。当店としては、砥の粉よりもおすすめしている塗装方法です。
桐箪笥(桐たんす)の金具は、一度取り外し、しっかりとサビや汚れを落としてから、ワックスで磨いて仕上げています。こうすることで、金具の存在感がしっかりと出て、重厚で上質な雰囲気に仕上がります。
当店では、引き出しの内側も丁寧に掃除して、締め直しをして修理します。虫食いや割れなどで傷んでいる部分は、新材と交換し、気持ちよくお使いいただけるようリフレッシュします。また、ご要望があれば全体を削り直し、傷をきれいに消します。
背面ももちろん、隙間などがないよう、しっかりと埋め木をして処理しています。隙間を埋めることで、気密性が高まります。
桐箪笥(桐たんす)修理例2:洗い+着色・蜜蝋ワックスでレトロな色合いに
重ね桐箪笥
続いては、着色材入りのステインと蜜蝋ワックスで仕上げた桐箪笥(桐たんす)の修理・再生例。自然な木味を残しつつ、好きな色味に着色することができます。こちらのように、レトロな飴色で塗装すると、より温かみや落ち着きを感じるアンティークらしい桐箪笥(桐たんす)に仕上がりますよ。
桐箪笥(桐たんす)は、着色することで、見た目の印象が変わることに加えて、もう一つメリットがあります。
それは、桐材の変色が目立たなくなること。桐材にはタンニンという物質が含まれているため、時間が経つうちに赤茶や黒っぽい色に変化するという特徴があります。これはどんなに高級な桐箪笥(桐たんす)でも同じです。
砥の粉仕上げのように明るい色で仕上げておくと、この変色がかなり目立ちますが、はじめから暗めに着色して仕上げておくと、変化が目立たなくなります。好みにもよりますが、まだらな変色が目立ってくるのが嫌なら、暗めに着色して仕上げておくのがおすすめです。
また、こちらの桐箪笥(桐たんす)は、素朴でシンプルな金具も印象的ですよね。桐箪笥(桐たんす)は金具の種類によっても、大きく表情が変わります。
当店の桐箪笥(桐たんす)の修理・再生では、古い金具をそのまま使うことも、他のご希望の金具に取り換えることも、どちらも可能です。もっと和風の重厚な印象を出したい場合は、大ぶりなアンティーク金具を使ったり、和風の印象を抑えたいなら、現代物のシンプルな金具を使ったり、様々な方法がありますよ。お好きな金具を取り付けていただけますので、ご希望があればお気軽にご相談ください。
桐箪笥(桐たんす)修理例3:洗い+着色・蜜蝋ワックスでシックな色合いに
こちらは、先ほどと同じく、着色材入りのステインと蜜蝋ワックスで仕上げた桐箪笥(桐たんす)の修理・再生例。濃いダークブラウンで着色したものです。先ほどよりもさらにシックな高級感がありますね。これだけ濃い色だと、桐材の変色も気にならないので、長くきれいに使い続けることができますよ。
桐箪笥(桐たんす)修理例4:洗い・ストリップド仕上げ。シンプルで自然な仕上がりに
こちらは、桐箪笥(桐たんす)の古い味わいをそのまま活かしたストリップド仕上げの修理・再生例。
ストリップド仕上げとは、古い塗装を剥離して無塗装のまま仕上げる方法で、カントリー調のアンティーク家具によく見られる修理・リメイク方法です。修理前の画像はイメージですが、このように塗装を剥がすことで、古い家具特有の味わい深い雰囲気を残しつつ、適度にカジュアルダウンされたシンプルな佇まいを楽しむことができます。
桐箪笥(桐たんす)は和の印象が強いですが、ストリップド仕上げにすることで、渋い雰囲気が抑えられます。和家具でありながらも、シンプルな部屋にも取り入れやすい、そんな桐箪笥(桐たんす)に仕上げることができますよ。
ストリップド仕上げの桐箪笥(桐たんす)は、古い傷や桐材本来の木肌を楽しめるのが大きな魅力です。また、桐材ならではの変色もはっきりと表れるため、経年変化を楽しめる方に向いています。
こちらは、金具もあまり手を入れすぎずに、サビや変色を程よく残して仕上げていて、古い木肌とよくマッチしています。
ストリップド仕上げの桐箪笥(桐たんす)は、見た目には古い味わいを残して仕上げますが、引き出しの開閉しやすさや引き出し内部の汚れなどは、しっかりと修理・再生して仕上げます。使い心地は新品の箪笥のように蘇りますので、ストレスなく使うことができますよ。
桐箪笥(桐たんす)修理例5:洗い+ウレタン塗装で水や汚れに強い仕上がりに
続いては、洗いにかけたうえで、ウレタン塗装をして仕上げる修理・再生例。
ウレタン塗装は、桐箪笥(桐たんす)の表面にしっかりとした塗膜を作る塗装で、水気や汚れに強くなるのが大きな魅力。ダイニングテーブルやキッチンカウンターなどでよく使われる塗装です。ちょっとした汚れは、乾拭きや水拭きをして落とすことができるので、長く綺麗な状態で使い続けることができますよ。特に、小さなお子様がいるお宅など、汚れが心配なお宅に向いています。
ウレタン塗装と聞くと、ピカピカの塗装をイメージするかもしれませんが、実際にはそんなことはありません。種類によってはマットな質感に仕上げることもできるんですよ。
ラフジュ工房では、特に木の自然な味わいを楽しんでいただけるよう、ウレタン塗装でも、ツヤを抑えたマットな質感になるよう仕上げています。
ただ、桐箪笥(桐たんす)にウレタン塗装をしてしまっては、桐材の呼吸を妨げて、桐箪笥(桐たんす)ならではの気密性や通気性の良さが失われてしまうのでは…?と不安になる方も多いかもしれませんね。
確かに、それも一理あるのですが、桐材はそもそも木材の中でも湿気や乾燥による伸縮率が小さい木材。ウレタン塗装をしたからといって、大きな影響はありません。特に、もともと精度高く作られている良質な桐箪笥(桐たんす)なら、桐材の呼吸によるわずかな伸縮に頼らずとも、しっかりと気密性を保つことができます。
また、古いアンティークの桐箪笥(桐たんす)は、もとより歪みや割れ、隙間などが発生しているのが普通です。気密性に関して言えば、いくら古い桐箪笥(桐たんす)を修理したとしても、新品の桐箪笥(桐たんす)にはかないません。そのため、真に気密性を追求するなら、新品に買い替えるのが一番ということになってしまいます。桐箪笥(桐たんす)の修理において、ウレタン塗装にするか、他の塗装にするか、という選択は誤差でしかありません。
ただ、ここで一旦立ち止まって、そもそもなぜ気密性や通気性を追求するかというと、大切な着物や洋服を良い環境で収納したいという方が多いのではないでしょうか。
昔こそ、着物の収納といえば桐箪笥(桐たんす)でしたが、現代の家は気密性が高く、湿気や虫なども入りにくくなっています。そのため、たとえ着物を収納する場合でも、専用の防虫剤を入れたり、虫干しなどをして着物を適切にお手入れしながら使えば、アンティークの桐箪笥(桐たんす)でも全く問題ありません。
話が少し逸れましたが、結局は、どんな塗装で仕上げるにせよ、桐箪笥(桐たんす)の機能はそれほど大きく変わりません。そのため、塗装は使い勝手や好みに応じて選ぶのがおすすめですよ。当店としては、メンテナンス性を重視するならウレタン塗装、自然な木味を楽しみたい方には蜜蝋ワックス仕上げをおすすめしています。
ただ、ウレタン塗装は、大きな傷が付いたり長年使って塗装が剥離してきた場合、DIYでの修復が難しく、職人に再塗装を依頼する必要があります。そのため、蜜蝋ワックス仕上げよりも自分でメンテナンスしにくいのがデメリットです。
桐箪笥(桐たんす)修理例6:洗い+カシュー塗料(黒)仕上げで印象をチェンジ
加茂桐箪笥
ここからは、本格的な和箪笥らしい塗装をご紹介していきますよ。まず、こちらはブラックのカシュー塗りで修理・再生した桐箪笥(桐たんす)の例(修理前画像はイメージです)。
カシュー塗りとは、漆塗りと似た漆系の合成樹脂塗料のこと。漆科のカシューナッツの樹から採れる殻の油を原料に作られます。一般的には本漆塗りに質感が劣ると言われていますが、当店の経験からいうと、見た目に大きな違いはありません。漆塗りよりもお手頃な価格で、上品な光沢があり、高級感のある和家具らしく仕上げることができます。
また、カシュー塗りは、先にご紹介したウレタン塗装よりも、高硬度で弾力性があり、さらに傷や汚れに強いのが大きなメリット。日頃のお手入れは乾拭きだけで十分で、もし汚れたとしても水拭きで掃除できます。
カシュー塗りは、カラーバリエーションが豊富です。こちらのような黒をはじめ、赤や緑、グレーなど、ビビッドな色から薄い色、ダークな色まで、幅広いカラーがあります。好みに合わせて選べるのがいいですね(参考:大橋塗料|カシュー塗料とは)。
桐箪笥(桐たんす)修理例7:洗い+カシュー塗料(赤)仕上げで鮮やかなタンスに
三段重ね桐箪笥
こちらは、赤いカシュー塗りで修理・再生した桐箪笥(桐たんす)の例。カシュー塗りは、発色が鮮やかで、ぱっと目を引く佇まいに仕上がります。カシュー塗りは、日本の伝統的な色が揃っているので、桐箪笥(桐たんす)に似合うカラーが選べますよ。
こちらの桐箪笥(桐たんす)は、古い味のある金具が、凛とした木肌によく映えていますね。和モダンなインテリアにぴったりです。
桐箪笥(桐たんす)修理例8:洗い+本漆塗りで高級感のある美しい和タンスに
秋田箪笥(前面ケヤキ・中桐材)
最後は、本漆塗りの桐箪笥(桐たんす)の修理・再生例です。こちらは、前面が欅材、中が桐材で作られた箪笥。欅材の美しい木目が引き立たつよう、光沢感のある漆塗りが施されていました。今回の修理では、本漆の再塗装は行わず、漆のツヤが蘇るようなメンテナンスを行っています。
本漆塗りは、漆の樹液を原料に作られる塗料。極めて高い耐久性と、豊かな光沢感、美しさがあり、上質な塗料として知られています。ただ、原料に限りがあり、塗装に特別な技術と手間を要するため、価格はとても高価です。
こちらの箪笥は、金具も豪華に作り込まれていて、和の風格が漂っていますね。古い味わいをほどよく残して仕上げることで、さらに深みがプラスされています。
ラフジュ工房の桐箪笥(桐たんす)修理・再生の流れ。職人が1つ1つ丁寧に仕上げます
ラフジュ工房では、家具修復のプロとして、桐箪笥(桐たんす)の洗いから、修理、仕上げまで、職人が都度状態をチェックしながら丁寧に再生を行っています。複数人の職人の目で状態をしっかり確認することで、汚れや傷み、使いにくい部分の見落としを防ぎ、高いクオリティの桐箪笥(桐たんす)に再生することができるのです。
続いて、当店がどんな風に桐箪笥(桐たんす)修理を行っているか、詳しくご紹介したいと思います。
洗い:桐箪笥(桐たんす)に蓄積した汚れをしっかり水洗いします
当店に届いた桐箪笥(桐たんす)は、まずは水洗いをして、隅々まで状態の確認を行います。
扉や引き出しなどをすべて取り外し、1点1点水を流しながら、タワシでゴシゴシと洗い、表面についたホコリや汚れをしっかりと落とします。こうすることで、桐箪笥(桐たんす)は本来の木味が復活します。また、桐箪笥(桐たんす)に深く染み込んでしまった汚れや、刻まれた傷、割れなどが確認しやすくなります。
構造面の修理:歪みや傷みがある部分を修理します
続いて、水洗いでは落としきれなかった汚れがある部分や、傷み、虫食いがある部分などを隅々まで確認し、必要に応じて分解しながら、新材との交換、埋め木などを行います。
長年使われた桐箪笥(桐たんす)は、どこかしらに歪みが生じていたり、戸道やレールがすり減っていたりと、引き出しや扉の開け閉めがスムーズにできない場合が多いです。そのため、構造的に大きく歪んでいる場合は、適宜新材と交換しながら、しっかりと締め直しを行います。
また、戸道やレールが傷んでいる場合、一般的には傷んだ一部分だけを補修する業者が多いのですが、それだと、後からその部分だけ湿気や乾燥で膨張・収縮してしまう可能性が高いです。そうなると、また扉や引き出しがスムーズに動かなくなってしまいます。そのため、当店では戸道やレールを丸ごと交換し、使いやすさが長持ちするように修復しています。
また、この段階で金具の傷みも確認して、取り外しや交換を行います。サビや汚れがひどいものは、サビ落としなどを使って綺麗に磨きます。
削り直し:桐箪笥(桐たんす)を分解し、美しく削り直します
構造面の修復と並行して、ご希望に応じて削り直しを行います。削り直しは、桐箪笥(桐たんす)の表面についた細かな傷なども修復できるのがメリット。洗いで桐箪笥(桐たんす)本来の木味に再生し、さらに削り直しで表面の傷を消すというイメージです。
ただし、削り直しは手間がかかるので、当店では別途料金を頂きます。また、削り直しをせずとも、全体の洗いと仕上げの着色をすれば傷は目立たなくなるので、当店では傷を完全に消したいという方以外にはおすすめしていません。多少の傷はあっても、歴史を感じる美しい桐箪笥(桐たんす)によみがえりますよ。
仕上げ:桐箪笥(桐たんす)にご希望の塗装をして仕上げます
木工修理が一通り終わったら、次は着色やワックスで仕上げていきます。ご要望に沿ってお好みの塗料を用意し、1点ずつ手作業で塗装します。
この際、新材で修理した部分と、もともとの古材の部分で塗料の染み込み方、色の出方が異なるのが難しいところ。当店では熟練の職人が様子を見ながら、しっかりと色合わせをして仕上げます。そのため、どこが修理した部分か全くわからなくなるほど、美しく統一感のある箪笥に仕上がります。
塗装が終わったら、金具などを取り付け、再度扉や引き出しなど可動部の動きをチェックします。ここでもし可動部に引っかかりなどを感じれば、また表面を削るなどして細かく調整します。
清掃と最終チェック:修理・再生した桐箪笥(桐たんす)の品質を最終確認
調整が終わったら、最後に隅々まで清掃と、最終チェックを行います。可動部を取り外し、覗き込まなければ見えない桐箪笥(桐たんす)の内側や棚の奥側、引き出しの隅々まで確認し、しっかりと掃除を行います。
掃除と並行して、職人の目で品質の最終確認を行います。可動部の動き、接合部や金具の締まり、棚板や脚のガタつきがないか、ガラスや木部の割れがないか、付属品があるか、チェックシートに基づいて、当店の品質基準を満たしているか確認します。この一手間があることで、当店に届く数々の桐箪笥(桐たんす)を一様に高品質に仕上げることができます。
すべての確認が終わったら、お客様に修理・再生した桐箪笥(桐たんす)の画像をお送りし、イメージ通りに仕上がっているか確認いただきます。問題なければ、丁寧に梱包して発送いたします。
桐箪笥(桐たんす)修理業者の選び方。良い桐箪笥(桐たんす)再生業者はここが違う!
桐箪笥(桐たんす)の修理・再生は、なんと言っても業者選びが肝心です。修理のクオリティ、バリエーション、かかる費用や手間、時間など、業者によって実に様々なので、自分に合った業者を選ぶことが大切ですよ。
当店にお任せいただければ間違いありませんが、もっと比較検討したいという方へ、良い業者を見極めるポイントをご紹介したいと思います。大きくは次の6点をチェックしましょう!
桐箪笥(桐たんす)修理の実績は?実績が豊富なほど技術が高い傾向にあり
桐箪笥(桐たんす)の修理・再生は、職人の知識や経験の豊富さによって、クオリティが左右されます。修理を必要とする桐箪笥(桐たんす)は、1点1点構造や状態が異なります。そのため、どこが傷んでいるか適切に見極めて、必要となる修理方法を判断し、実際に修理するという技術が必要です。
職人の知識や経験が浅いと、傷みの見落としがあったり、修理が十分でなかったりと、その場ではわからなかったとしても、使っていくうちに困ることになりかねません。そのため、修理業者のサイトなどを見て、できるだけ実績が多い店舗に依頼することをおすすめします。
桐箪笥(桐たんす)修理の価格は?相場は10〜20万円
桐箪笥(桐たんす)の修理・再生は、一部の悪徳な桐箪笥(桐たんす)業者に当たってしまうと、価格を安くするために粗悪な材料を使ったり、目に見える部分だけ取り繕って修理したりと、きちんと手間をかけずに見せかけだけの修理をする業者もいます。こういった業者は、安い修理費用でお客様を呼び込みますが、結局短期間で再修理が必要になるため、トータルで見ると余計に費用がかかってしまいます。
一般的に桐箪笥(桐たんす)の修理・再生にかかる費用は、基本的に10〜20万円ほどのところが多いです。理由もなく、極端に修理費用が安い店舗は避けたほうがベターです。
桐箪笥(桐たんす)修理に要する日数は?小規模の家具屋だと納期が長い場合もあり
桐箪笥(桐たんす)の修理・再生は、洗いから仕上げまで手間がかかるので、基本的に2週間〜1か月ほどの日数を要します。小規模の修理業者の場合は、さらに2〜3か月ほど時間がかかる場合もあるので、急いでいる場合は、事前に納期を確認しておきましょう。店舗によっては、相談すれば通常の納期よりも早く仕上げてもらえる場合もありますよ。
ラフジュ工房でもできる限りご希望に沿ってお届けしていますので、ご要望があればお早めにご相談ください。
桐箪笥(桐たんす)の仕上がりのバリエーションは?好みのテイストに仕上がる業者を選ぶべし
桐箪笥(桐たんす)の修理・再生は、業者によっては仕上がりが1パターンの場合もあれば、当店のようにデザインやカラー、塗装などを幅広く選べる店舗もあります。伝統的な桐箪笥(桐たんす)業者だと、砥の粉仕上げや時代焼き仕上げなどが主流ですが、業者によっては、他にもウレタン塗装でメンテナンス性を高めたり、ペイント塗装で洋風テイストにしたりと、幅広いアレンジが可能です。
桐箪笥(桐たんす)をお好みのインテリアに合わせて楽しむためにも、ぜひ自分の好きなテイストに仕上がる業者を選びましょう。この点についても、業者の修理・再生実績を見ながら、好みの桐箪笥(桐たんす)に仕上げている業者を選ぶと間違いありません。
申し込みのしやすさは?画像で無料見積もりできるところだと手軽
桐箪笥(桐たんす)の修理・再生は、業者によって申し込み方法も様々です。電話問い合わせが基本のところもあれば、WEBやメールから見積もりや申し込みができるところもあります。
できるだけ手軽に早く見積もりや申し込みがしたいという方におすすめなのは、メールなどで画像を送って見積もりや申し込みをする方法。当店でもこの方法で修理・再生を受け付けています。ご希望の修理内容や画像を送るだけで、無料で見積もりできますので、とても楽です。
当店の場合、まずは見積もりだけでも、という方も歓迎ですので、よければ以下からご相談ください。ご依頼は全国から受付中です。
ラフジュ工房 お問い合わせはこちらからどうぞ!
メール:info@rafuju.jp
TEL:0294-70-3730
お見積もりの際には、お客様名・修理の詳細内容(ご希望の仕上げやリメイクなど)・ご住所 ・ご連絡先・全体写真及び傷などの状態がわかる写真(メールの場合)をお送りいただきます。専門スタッフが丁寧に対応いたしますので、どうぞお気軽にご相談ください。
桐箪笥(桐たんす)修理の詳しい流れは、こちらをご覧ください。
アンティーク家具リペア・リメイクメニュー
アフターサポートは?保証の内容をしっかりチェック
桐箪笥(桐たんす)の修理・再生では、業者によっては一定期間の再修理費無料など、アフターサポートを行っている場合もあります。
桐箪笥(桐たんす)のような無垢材製の家具は、いくら良質な作りでも、乾燥や湿気によって木部が変形したり、割れたりする可能性があります。基本的には修理後に、短期間でまた修理が必要になるということはほぼありませんが、念のためのアフターサポートがある業者だとより安心ですよ。
ラフジュ工房の場合は、修理後1年間は、再修理を無料で承っています。万が一、何か不具合が起きてもしっかりとサポートいたします。
桐箪笥(桐たんす)の修理・再生・削り直しは自分でもできる?判断するポイントは2つ
さて、ここまで桐箪笥(桐たんす)の修理業者選びについて、ご紹介してきました。しかしながら、DIYが好きな方なら、桐箪笥(桐たんす)の修理を自分でやってみたい!と思っている方もいらっしゃるかもしれませんね。
ただ、実際やってみて失敗したら…なんて不安もあるのではないでしょうか。続いては、桐箪笥(桐たんす)修理を自分でやるか迷っている方へ、判断のヒントをご紹介したいと思います。
DIY上級者なら自分で修理も可!ただし、手間と時間がかかるのは必至
桐箪笥(桐たんす)の修理は、どこまでクオリティを求めるかにもよりますが、DIYに慣れている方であれば、自分で修理することもできます。桐材は柔らかくて加工しやすい材料なので、DIYでも扱いやすいと言えるんです。
ただし、桐箪笥(桐たんす)の修理は、3章でご紹介した通り、水洗いから仕上げまで、かなりの手間がかかります。一から家具を作るのとは、違った大変さがあります。桐箪笥(桐たんす)を一度分解して、木材を切って貼ってと地味な作業を繰り返すことになるため、人によっては途中で投げ出したくなるかもしれません…。地道に丁寧にコツコツと作業できる方に向いています。
また、桐箪笥(桐たんす)の修理では、傷みや歪みのある部分を見分けるのも難しいポイント。一度分解して補修などをして組み立てても、引き出しや扉がスムーズに動かない、見落としていた割れがあったなど、なかなかクオリティを上げるのは難しいものです。
さらに、傷んだ部分は新材と交換しながら修理するため、思ったよりも材料費がかさんだりもします。
着物を収納したい場合など、高い精度を求めるならプロへ依頼するのがおすすめ
桐箪笥(桐たんす)でも気密性の高さや引き出しのスムーズさなど、使い勝手を気にしないのであれば、DIYでも問題ないかと思いますが、高い精度を求めるなら、やはりプロに依頼する方が無難です。特に、高価な着物を収納したい、大切な桐箪笥(桐たんす)で失敗したくない、という場合は、ぜひプロの職人へ修理を依頼しましょう。
最後に
古いボロボロの桐箪笥(桐たんす)も、現代の家に合わなくなった桐箪笥(桐たんす)も、修理・再生をすることで、お好みの姿に生まれ変わることができます。ぜひ、信頼できる修理業者を選んで、希望のイメージを相談してみてくださいね。
今回の記事では、桐箪笥(桐たんす)の修理(リペア)事例を中心にお話ししましたが、次の記事では桐箪笥(桐たんす)のリメイク事例をたっぷりとご紹介したいと思います。桐箪笥(桐たんす)を好みの家具に作り変えたい、収まりの良いサイズにしてほしいなど、リメイクを検討中の方は、ぜひ次の記事も見てみてくださいね。
お伺いしたいのですが
四隅に付いている金具がなくなってしまっていても再生可能なのでしょうか?
コメントありがとうございます。返信が遅くなり、申し訳ありません。
金具の再生も可能です。
よろしければ、下記からお問い合わせください。
TEL:0294-70-3154
メール:info@rafuju.jp
営業時間:10:00〜17:00(土・日・祝を除く)