倹飩(式)

倹飩(けんどん)とは、蝶番などの金具を使わずに開閉する戸や蓋のこと、あるいは、その構造のことです。
戸や蓋をはめ込む枠の上部には深い溝を、下部には浅い溝を掘り、
扉や蓋を、まず上の溝に差し込み、下の溝に落とし込むことで閉めることができます。
開けるときは、戸や蓋を少し持ち上げ、下部を手前に引くと、取り外すことができます。
倹飩は、時代箪笥の戸の一部や岡持ちの蓋、また、建具の裏ガラスや裏障子に多く使われています。

【倹飩の開閉のし方】
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1.倹飩式の戸や蓋を取り外すには、まず、戸や蓋を少し上に持ち上げます。
2.下部を手前に引くと、外れます。

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3.倹飩式の戸や蓋をはめ込むには、戸や蓋の上部を溝に差し込みます。
4.下部を溝の上まで押し込み、溝に落とし込むと、閉まります。

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戸や蓋は、欠き込み(L字の掘り込み)が大きいほうが上、小さいほうが下です。

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