アンティークとは、製造から100年以上経過した骨董品、美術品、家具などを指します。アメリカが1934年に通称関税法で「100年を経過した手工芸品、工芸品、美術品」と定めたため、それが一つの基準になっています。ただし、これはあくまでアメリカが税金をかけるか否かを決めるためだけに定めたものであり、アンティークの本場であるイギリスを中心としたヨーロッパでは定義があいまいになっています。
アンティークの特徴
アンティークの特徴は、品質が良く伝統的なデザインで希少価値があるということです。
アンティークの本場、イギリス及びヨーロッパでは、アンティークの定義はしっかりと決められていません。ただし、アンティークと呼ぶにふさわしい条件はいくつかあります。それは、「希少価値があり高品質であること」、「デザインの歴史を継承している由緒正しいもの」、「大量生産で作られていないもの」と大きく3つの条件です。これらを満たした場合、アンティークと呼ばれる傾向にあります。第二次世界大戦後は大量生産の時代となるため、これ以前の古いアイテムがアンティークに該当します。必ずしも製造から100年以上経っている必要はなく、3つの条件を満たしていればアンティークという認識です。
歴史
そもそもアンティークという言葉は、いつから使われるようになったのでしょうか。
「antique(アンティーク)」という言葉は実はフランス語。そしてこの言葉の語源はラテン語の「Antiquus(アンティクウス)」とされており、この言葉が意味するのは「古いもの」です。1870年頃までは、古代ギリシャやローマの遺物を指す言葉として使われていました。この時期以降から1980年頃までは、一般に100年以上経っているものをアンティークと呼ぶようになります。近年では第二次世界大戦以前に作られたもので、希少価値があり由緒正しいアイテムをアンティークと呼ぶように変わってきています。
時代と共にアンティークの定義が変化していることが分かりますが、この先も伝統的な装飾、技法を引き継がれているアイテムは、アンティーク品としてその価値を認められることでしょう。
アンティークとヴィンテージの違い
アンティークという言葉と共によく目にするのがヴィンテージですよね。この二つの違いは何なのでしょう。
アンティークは基本的には製造後100年と言う目安があります。これに対してヴィンテージはアンティークほどは古くないものを指します。ヴィンテージはおおむね20~30年以上前に作られたものを指し、その中でも高品質で価値のあるアイテムを指す場合に使われる言葉です。
「ヴィンテージ」について、以下でも解説しています。こちらもぜひご覧ください。