伝統を感じさせる和家具は、眺めているだけでも気持ちが穏やかに澄んでいくような気がしませんか。今回は、そんな和家具を使った上質さが漂うダイニングをコーディネートしてみました。
独特の存在感を放つのは、その名の通り、実際に階段として使われていた階段箪笥。上り下りだけでなく、座る・飾る・しまうと、幅広い使い方ができる個性的な和家具です。さらにこのお部屋では、「間仕切り」としても利用してみました。それによってできたのが、幼い頃の秘密基地を思わせる居心地の良い小スペース。小さな本棚を置いて、じっくり読書に耽る空間にするのも良いですね。
ダイニングの壁を彩るのは、和食器や和雑貨のコレクション。ごく小さなものから少し大きめなものまで、マス目の大きさが異なる2つのマス目棚を使ってきれいに飾りました。決して派手すぎず、でもそれぞれの異なった色や形がカラフルで楽しい、そんな粋なディスプレイに仕上がっています。
ダイニングテーブルには、和製アンティークではめずらしい楕円形のものを使用しました。松本民芸家具のワイコムチェアを合わせて、お部屋の上質な雰囲気をさらに引き立てます。壁側のダイニングチェアに座れば、正面に見えるのは組子細工が美しい帯戸の眺め。夜には照明の明かりを受けて組子細工が浮かびあがり、昼とはまた違った味わいが楽しめますよ。
空間全体に漂う伝統的な和の美しさ。遠い昔から引き継がれてきたその趣を、存分に感じられるお部屋に仕上がりました。