チェスト特集Chest feature

チェストとは主に、引き出しが備わった整理箪笥のことを指します。 収納スペースが分かれているので、整理整頓しやすく人気の家具です。 けれどひと言で「チェスト」と言っても、アンティークのチェストには 見た目や形、素材の違いなどで、本当に色々なものがあるんです。 どれが自分に合っているのか、選ぶのも一苦労かもしれませんね。 ここでは作られた国別の違いや形、素材ごとの魅力、そしてインテリアのテイストや使用シーンに合った チェストの選び方をご紹介していきます。 たくさんあるアンティークチェストの中から、あなたにぴったりのチェストを 見つけるヒントをお伝えしていきますよ。

レトロチェストRetro chest

レトロな空間といえば、どこか懐かしい、あたたかみのある雰囲気が魅力的ですよね。 そんな場に似合うチェストと言えば、まず思い浮かぶのが昭和に作られたチェスト。 シンプルなデザインなので現代ものの家具にも合わせやすく、ポイントとして取り入れればレトロな雰囲気を演出してくれます。 昭和期に作られたチェスト以外にも、木肌が飴色のアンティークチェストを選べば、ほっと落ち着くレトロな雰囲気を作り出すことが出来ますよ。

アンティークチェストAntique chest

アンティークな雰囲気を演出したいなら、「重厚感」と「装飾」に着目してチェストを選ぶのがおすすめです。 無垢材を贅沢に使用するなど重厚感あるどっしりした造りのものは、アンティークらしい落ち着いた雰囲気が楽しめます。 そして猫脚や彫り飾り、凝ったデザインの引手金具などの装飾もポイントです。 現代ではなかなか再現できない手の込んだ装飾の数々は、アンティークならではのラグジュアリーさをお部屋に添えてくれます。

男前アンティークチェストMen's antique chest

男前な雰囲気でお部屋をぐっとおしゃれにしたいなら、アイアンを多く使用したアンティークチェストを探してみましょう。 全面が金属で出来たチェスト以外にも、外枠や脚にアイアンを使ったものもおすすめです。 もう少しソフトな印象にしたいなら、使い込まれた木味がダイレクトに味わえるシンプルなデザインのチェストはいかがでしょう。 この時も引手やネームプレートなど、どこかしらにアイアンが使われているものを選ぶのがポイントです。

イギリスアンティークチェストUnited Kingdom antique chest

イギリスアンティークのチェストの特徴のひとつが、重厚感があること。 長く使うことを考えて、しっかりとした造りのものが多いのです。 材質にもマホガニーやオークなど、丈夫で使い込むほどに魅力を増す木材が好んで使われます。 その理由はイギリスでは親から子へと、古い家具を大切に受け継ぐ文化があるから。 このことからイギリスアンティークのチェストは、状態のいいものが多いんですよ。

フレンチアンティークチェストFrench antique chest

フランスアンティークのチェストは、フェミニンな雰囲気が特徴です。 脚が華奢な猫脚だったり引き出しに繊細な彫りが施されていたりと、装飾が凝ったものはとてもロマンチック。 一方デザインがシンプルなものでも、どこかかわいらしい印象なんですよ。 女性らしい空間をつくりたい、そんな方に特におすすめです。 また、ペイントが施されたものが充実しているのも他の国のアンティークと異なる点。 インテリアに色を積極的に活用する、フランスらしさが感じられます。

北欧アンティークチェストNorthern Europe antique chest

北欧のアンティークチェストの特徴は、木の美しさを引き立たせる研ぎ澄まされたデザイン。 木目の流れにまでこだわり、引き出しの段同士で木目がつながるように配慮されたものも多く見られます。 冬に室内で過ごす時間が長い北欧ならではの、自然のあたたかみを大切にする心が詰まっていますね。 また他にも長めの脚が付いた形が多いのも特徴。圧迫感が軽減されるため、お部屋をすっきりと見せ、さらにお掃除がしやすいのも嬉しいところです。

数あるアンティークチェストですが、用途によっていくつかの種類に分けられます。 自分の目的に合ったチェストがなんという名前なのか知っていれば、探すのもスムーズになりますね。 特に人気なのがローチェストとサイドチェスト。 ここではこの2種類のチェストの特徴や、実用面でのアドバイスなどをご紹介します。 すでに名前と形を知っていた方でも新たな発見があるかもしれません。 ぜひ読み進めてみてくださいね。

ローチェストLow antique chest

ローチェストとは、人の腰くらいの高さのチェストのことを指します。 高さが低めなので、雑貨やテレビなど、天板の上にものが置きやすいのが特徴です。 ただしテレビの様な重量のあるものを載せたい場合は、天板の頑丈さが大切。 アンティークの中には造りが弱いものもあるので注意が必要です。 ショップによっては重いものに耐えられるように、天板の補強をした上で販売しているところもあります。 気になる方はチェックしてみるといいでしょう。

サイドチェストSide antique chest

サイドチェストとはローチェストのように高さが低く、かつ横幅も狭いチェストのことです。 コンパクトなサイズなのでベッドやソファー脇に置きサイドテーブルとして活用したり、 ちょっと収納力が足りない部分にプラスして置くのも便利です。 他にも机脇に置いて天板スペースの拡張に、またキッチンなどで小さな作業台として活躍させるのもいいですね。 アンティークチェストをお部屋に取り入れたいけれど、空間が狭くなるのは困る... そんな方にもおすすめですよ。

木とアイアンの魅力

家具の雰囲気をガラリと変える素材も、アンティークチェスト選びの際には見逃せないポイントですよね。 アンティークチェストの素材として代表的なのが、木とアイアンです。 どちらもアンティークでは、使い込まれた質感がお部屋にストーリー性を添えてくれます。 ここではそれぞれの素材の魅力を、機能性やコーディネート面からご紹介していきます。 素材の見た目はもちろんのこと実用性も考慮して、チェスト選びに臨めるといいですね。

木製チェストWooden antique chest

木製チェストの魅力

  1. 1.使い込まれた木ならではの、あたたかみがある
  2. 2.流通量が多く、選択肢が広い
  3. 3.万が一の際にも修理してもらいやすい

木製のアンティークチェストの魅力は、なんといっても使い込まれた木ならではの「あたたかみ」。 心を安心させてくれるような優しさを感じます。 またアンティークの木製チェストは、長い年月を経て生まれた、優しい手触りも特徴です。 日々使う家具だからこそ、触れる度にほっと出来るのは、とても素敵なことですよね。 他にも流通量が多い分、たくさんの選択肢があるのも魅力的。 さらに修理などを受けてもらいやすいのも、長く使うことを考えれば頼もしい限りです。

アイアンチェストIron antique chest

アイアンチェストの魅力

  1. 1.アイアンの質感がスタイリッシュさを演出
  2. 2.幅広いテイストの家具とのコーディネートが楽しめる
  3. 3.ひとつ取り入れるだけで、部屋の雰囲気がガラリと変わる

アンティークのアイアンチェストは、古い金属しか醸し出せない無骨さとスタイリッシュさが素敵ですよね。 実は幅広いジャンルの家具と合わせやすいのも、アイアンチェストの特徴。 例えば和箪笥など金属金具を使ったものとは、特にコーディネートしやすいです。 この時アイアン同士の色味を揃えると、よりまとまりがよくなりますよ。 ひとつ置くだけでお部屋の雰囲気をガラリと変えてくれるので、 インテリアのアクセントとして使うのもおすすめです。

木製のアンティークチェストの間で違いを生む要因のひとつが、 使われている木材の種類。 例えば木によって木目や色合いが異なるので、見た目がまず異なります。 その他にも実用面での性質が異なることもあるんです。 ここではアンティークチェストによく使われているチーク材とオーク材について、 それぞれの魅力をご紹介していきます。 同じ木製チェストでも材料の木の種類に注目して見れば、より自分に合ったひと品が 選べるはずです。

チーク素材のチェストTeak antique chest

チークは世界最高級材のひとつ。 見た目の美しさだけでなく目が詰まっていて頑丈で、屋外はもちろんのこと海辺でも腐りにくい 非常に強靭な木材です。 虫もつきにくいので、布類や紙類など保管に神経質になってしまうものも安心してしまうことが出来ます。 また、時間の経過と共に油分が材面に染み出し、耐水性と深い色味を増していきます。 チェスト上に花瓶など水分を含んだものを置きたい方は、チーク材のチェストが適しているかもしれません。

オーク素材のチェストOak antique chest

オークも美しさと耐久性を備えた高級木材です。 オーク材のアンティークチェストの魅力は、木目の表情が豊かなこと。 木目がはっきりしているだけでなく、虎の毛の模様の様な希少な木目が出ることもあります。 彫りが施されているものも多いことから見た目が非常に多彩です。 また、洋のデザインであっても和の空間によく合うのも魅力的。 これはオークが日本で古くから親しまれているナラ材に、非常に良く似ているからかもしれません。

どんなチェストが自分に合っているのか考える最後の仕上げとして欠かせないのが、使用シーンを考慮すること。 見た目はもちろんですが、使い勝手がいいようにコーディネート出来るとベストですよね。 ここではリビング・ダイニング・ベッドルーム・そして子供部屋という4つのシーンに関して、 使いやすいチェストの選び方や合わせ方をご紹介します。 自分の家に応用するならどんな感じだろうと想像しながら、見進めてみてください。

リビングにおすすめのチェストLiving antique chest

リビングに置くチェストの定番と言えば、テレビを置くローチェスト。 上の写真のお部屋では、関西火鉢をローチェスト兼テレビ台として使用しています。 強化ガラスの天板を備えているので、重いテレビでも安心です。 さらにその横に置いたのは、北欧ビンテージのドレッシングチェスト。 このように鏡がしまえ収納が充実していれば、机としても使えてリビングに置いても違和感がありません。 異なるジャンルのチェストですが木の色味を合わせることで、雰囲気よくまとまりました。

ダイニングにおすすめのチェストDining antique chest

毎日の食事を取る場所であるダイニング。 食卓の準備や片付けが、スムーズに出来る場であるといいですよね。 ここでは引き出しが細かく分かれているチェストを選び、カトラリーやテーブルウェアなど、 使いたいものがすぐ見つかるよう配慮しました。 また、ダイニングを広々と見せるため、チェストの色は淡いペイントカラーをチョイス。 白壁と合わさることで家具の圧迫感が軽減され、ゆったりとした空間を演出することが出来ます。

寝室におすすめのチェストBed room antique chest

安眠のためにもいつもすっきりと整えておきたいベッドルーム。 ベッド脇にサイドチェストを置けば整理整頓もしやすく、またサイドテーブルとしても活躍してくれ一石二鳥です。 リラックス出来る寝室を演出するために、チェストは木を多用したものを選ぶのがおすすめです。 なおサイドテーブルとして使う場合には、高さも重要。 布団やマットレスよりも70mm〜100mmほど高いものが使いやすいと言われています。 参考にしてみてくださいね。

子供部屋におすすめのチェストChildren's room antique chest

子供部屋に置くアンティークチェストを選ぶなら大人になっても使えるような、飽きの来ない1台を選んでみてはいかがでしょう。 上の写真のお部屋では、飴色の木肌が素敵なチェストを取り入れてみました。 シンプルなデザインですが、レトロな雰囲気がかわいらしい印象です。 このように飽きが来ないデザインでも、木色や丸みなどに着目すれば、子供部屋にぴったりのかわいらしさを兼ね備えた チェストが見つかりますよ。