作業に打ち込むための場となるアンティークデスク。見た目もさることながら、使い勝手のよさはとても重要ですよね。以前の記事ではぱっと見た際にまず目につく「デスクの大きさ」に関して、実用面からの選び方のコツをお伝えしました。
今回のRAFUJU MAGでは毎日使っているとじわじわ気になってくるような少し細かい部分にフォーカスして、選び方のポイントをお伝えしたいと思います。見逃しがちですが使い勝手を左右する大切な要素ですので、ぜひチェックしてみてくださいね。
目次
天板上の収納は目的に応じて選べば無駄がない
ライティングビューローやビューローブックケース、ロールトップデスク、そして一部の片袖・両袖机には天板の上に細かい収納が設けられています。ぱっと見て「なんとなく便利そう!」と飛びつきたくなってしまいますが、ちょっと待って!せっかく充実した収納が設けられていても、自分に合わない作りならスペースの無駄になりかねません。
天板上の収納は大きく分けて3種類あります。順にご紹介していきますので、どれが自分の使い方にマッチしそうか考えながら目を通してみましょう。
棚だけタイプ
このタイプは天板上の収納スペースが棚だけで作られています。ほとんどの場合、書類棚と小物をしまえる小さな棚収納スペースが備わっており、本や書類と合わせて小物を飾るようにきれいに整頓することができます。
また書類棚は書類を縦に置けるものと横に置けるもの2種類の形があるので、自分の使い勝手に合った方を選べるといいですね。
デスクの上に本や書類をたくさん置きたい、そんな方におすすめのタイプです。
引き出しと棚の複合タイプ
こちらは引き出しと棚が組み合わさったタイプ。アンティークのデスクに最もよく見られる作りで、引き出しはペンなどをしまえるよう奥行がしっかりあるサイズになっていることが多いです。
引き出しの数や配置のバリエーションが豊富で、この天板上の収納部分だけを見ても非常にデザインが多様なのも特徴。その中からお気に入りのデザインを探すのも楽しみのひとつですよ。
ちょっと珍しい、引き出しや棚の下に隙間があるタイプ
先にご紹介した2つのタイプのバリエーションともいえるのが、収納部分と天板の間に隙間があるタイプ。この隙間は書類などをひとまず置いておくスペースとして使え、そのおかげで作業スペースを広く取ることができます。
天板上の収納による整理のしやすさをキープしつつも、本や書類をスペースを気にせず広げられる欲張りな作りが魅力的ですね。
書類の収納スペースが限られている
現行の両袖机や片袖机だと足元収納の1番下の引き出しや棚が、書類を立てて入れられる大きさになっていることがほとんどですよね。そんなこともあり、書類をたくさんしまいたければ両袖や片袖タイプのデスクを選んでおけば間違いないと考えてしまいがちです。けれど実はアンティークのデスクでは、そういった大きめの収納が足元に備わっていることはほとんどないんです。
その代りアンティークのデスクでは書類は天板上の書類用収納棚にしまうか、それで収まらなければ引き出しに平らにして収納することになります。
それを踏まえて自分にとってどんな種類の収納スペースがどれくらい必要か考えておくと、書類がしまいにくいとあわてる必要がなく、使い始めもぐっとスムーズになりますよ。
日本のアンティークデスクは書類サイズに注意
日本製のアンティークデスクを検討する場合は、どの書類サイズに対応した作りかをチェックしておくことをおすすめします。というのも現在の書類の世界基準はA判ですが、昔の日本では江戸時代の「美濃紙」の寸法をもとにしたB判が一般的。その影響で日本のアンティークデスクはB判を基準に書類の収納スペースが作られていることが多いのです。
実際に、A4サイズの書類をしまいたいのにアンティークデスクが届いたらB5サイズの書類に対応した作りで慌てふためいた…という話もたまにあるようですよ(※)。こんなことにならないように、購入前に自分のよく使う書類サイズを入れられるかどうか確認しておくと安心です。
- ※A4サイズの大きさは210mm×297mm、B5サイズの大きさは182mm×257mmです。
足元の快適性のために、貫の有無や位置をチェック
平机や両袖・片袖机など天板下に脚を入れる空間が設けられているデスクの場合、ぜひともチェックしておきたいのが足元の貫の有無とその位置です。
アンティークデスクの貫はデスクの奥行の真ん中辺りに付いていることが多く、人によっては窮屈に感じたり、椅子が奥までしまい込めない恐れがあります。一方で具合のいい位置に付いていれば、脚を軽く載せるフットレストとして使えることも。
足元に余裕が欲しい、椅子の収まりがいいと嬉しい、脚を載せる場所が欲しい…など自分の好みに合わせて貫の有無や位置に注目してデスクを選ぶと、より快適に使いこなすことができますよ。
天板のレザー修理は難しい
アンティークデスクの天板には、木製だけでなくレザーが張られているタイプもありますよね。クラシカルで優雅な雰囲気や吸い付くような独特の感触が魅力的ですが、実はレザー天板は限られた工房や店舗でしかリペアができないため、なかなか修理を受け付けてもらえないのです。これはレザー天板の修理には基本的には革の総張替えが必要で、非常に大掛かりな作業になってしまうのが理由です。
もしレザー天板の付いたアンティークデスクを購入するのであれば、天板を修理に出さなくて済むように付き合うのがおすすめです。
まずは購入時にできるだけしっかりと天板の状態を確認し、状態に納得した上で購入すること。そして使う中でも傷を付けないように、ちょっと気を配って扱うようにしましょう。
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きれいなコンディションで手に入れたレザー天板のアンティークデスクも、使い込めば傷みや汚れが気になってくるかもしれません。
またすでに購入したアンティークデスクのレザー天板を張りかえたいけれどどうしたらいいか分からない…とお困りでは無いですか。
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ぜひご活用ください。
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最後に
アンティークデスクの購入を検討する上で、見逃しがちだけれどチェックしておいていただきたいポイントをご紹介してきましたが、いかがでしたか。ご紹介したような細かいポイントにまで気を配っていただければ、使い込むほど納得感が増す、そんなとっておきのデスクが手に入ると思います。あなたにぴったりのアンティークデスク選びのお役に立てれば嬉しいです。
次回はアンティークデスクのインテリア内での実例をご紹介しながら、アンティークデスクの活用法やコーディネートのコツを見ていきます。どうぞお楽しみに!