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ラフジュ店長が疑問にお答え!~建具の初心者講座・実践編~「結局のところ、建具を自分で取り付けるのってどれぐらい大変なの?」

こんにちは!ラフジュ工房店長の岩間守です。

「建具の初心者講座」と銘打ち、「建具を自分で取り付けたい!」とお考えの方々に向けてお届けしてきたこちらのシリーズも、いよいよ今回が最終回となりました。

今回はシリーズの締めくくりとして、建具を取り付ける際の基本的な流れについて触れつつ、ご注意いただきたい点なども改めてまとめさせていただきましたよ。

ラフジュさんのサポートもあるし、なんとか自分でできそうな気はする。でも取り付けられなかったときのことを考えると…う~ん、やっぱり業者に頼むべき?

という具合に頭を悩ませている方がもしいらっしゃったら、ぜひこちらの記事を判断材料としてご活用ください!

自分でやるのか?業者に頼むのか?双方のメリット・デメリットをよーくお考えいただいた上で、最終的なご判断をしていただければと思います。

※作業時のご注意点※

建具の取り外し・取り付けを行う際には、床に傷をつけないようマットを敷くなど、事前に準備しておきましょう。

作業は必ず2人以上で行ってください。

取り外し・取り付けの際には、指をはさまないよう十分お気を付けください。

木製建具はずっしりと重みがあります。建具の転倒には十分お気を付けください。

ビスの取り外し、取り付けに電動ドライバーをご使用いただく場合、ネジ頭を潰してしまう可能性があります。力加減にはご注意ください。

引き戸を取り付けるには。基本の流れは至ってシンプル

さて、大前提として建具をご自身のお力のみで取り付けたいとなると、おのずと戸枠は今あるものをそのままお使いいただく形になるかと思います。

念のためにお伝えしておきますが、「戸枠も新しい建具に合わせて交換したい!」という場合には、どう頑張っても必ずプロの手が必要になるものとお考えください。

それを踏まえた上で、まずは引き戸を交換する際の流れを確認していきましょう。

基本的な作業の流れは、

1) 今お使いの建具を戸枠から取り外す。
2) 新しい建具を取り付ける。
3) 動作確認。

ざっくりこのようになります。

取り外し・取り付けの対象が引き戸である場合は、開き戸に比べるとそれほど難しい作業にはならないかと思います。

ただ、それも事前のお打ち合わせの中で、きちんと正しい各寸法をお教えいただいていればこそ!

そもそも誤った寸法を基に仕上げた建具では入りようがありませんので、ご不安な方はぜひこちらの記事をご参考に、寸法をご確認くださいね。

引き戸の取り外し方については、建具の仕様や形状などにもよりますが、通常は以下の手順で取り外すことができるでしょう。

1) 建具の両端をしっかり持つ。
2) 上方向に建具を持ち上げる。(グッと突き上げるイメージで)
3) その状態で下側を手前に引いて外す。
4) 建具が斜めになっている状態のまま、上側も外す。

イメージとしてはこんな感じです。

一方、新しい建具を取り付けたい場合は上記の手順の逆になるので、先に上側を差し込んでから下を合わせるという流れになります。

引き戸の戸枠は、上枠(鴨居)の溝の方が下枠(敷居)の溝に比べて深く彫り込まれています。そのおかげで、建具を上に持ち上げると下側にわずかに余裕ができるため、取り外し・取り付けがスムーズに行えるんですね。

無事に建具を取り付けられたら、動作に問題はないかどうかの最終確認も忘れずに!

開き戸を取り付けるには。引き戸よりも難しい!といわれるワケ

開き戸を交換する際も、作業の流れ自体は引き戸と同じです。

引き戸と大きく異なるのは、開き戸は上下に取り付けられている「丁番」という金具によって、建具本体の取り外し・取り付けを行う、という点。

丁番の種類は実にさまざまですが、室内用の開き戸に多く使用されているのは、以下のようなタイプですね。

基本的には、戸枠側に付いている丁番のビスを全て外してしまえば、戸枠から建具本体を取り外すことができます

ただ丁番のタイプによっては、建具本体を一度上に持ち上げることによって取り外せるものもあります。そういった仕様の丁番の場合、建具を外した後戸枠側の丁番が残ったままになるかと思いますので、その際は改めてそれらも取り外してください。

さて、既存の建具を取り外した後は新しい建具を取り付ければOK…なのですが、ここが開き戸の難しいところなんです!

お客様には、元々の丁番が付いていた位置からずれることなく、新しい建具の丁番を取り付けていただかなくてはなりません。

基本的に当店では、開き戸をお客様ご自身で取り付けていただくといった場合、できるだけスムーズに取り付け作業を行っていただけるよう、丁番を建具に取り付けた状態でお届けするようにしています。(事前の各寸法確認は必須です)

とはいえ、少し上にずれて取り付けてしまっただけでも戸枠と建具が干渉して、開閉がうまくいかなくなってしまうようなシビアな作業ですから、集中力と慎重さは不可欠です。

また、丁番の位置だけ気にしていればいいか?というとそういうわけでもなく、「ラッチ」「鍵」「戸当たり」など、同時に複数箇所の位置を確認しつつの作業になります。

ということは…?開き戸を取り付けるには、重たい建具を支えながら各金具の位置を合わせて、更にせっかく合わせた位置がずれないように維持しつつ、ビスで固定していく…ってこれは絶対1人では無理なやつね。

もちろん1人では無謀な挑戦すぎますので、作業は必ず2人以上で行うようにしてくださいね!2人でも体力的にしんどい作業であることは変わりませんので、くれぐれもケガにはお気をつけください。

このように、開き戸は取り付け時に気にかけなければならないポイントが多いため、引き戸に比べると取り付けの難易度は高い!というわけなんです。

建具取り付けの救世主?「調整戸車」と「調整丁番」の存在

でもちょっと待って!ネットで調べてみたら、「建具は自分でも簡単に交換できる」って書いてあるサイトが多かったんだけど…ラフジュさん、大袈裟にいってるだけじゃないの?

実際、そのように書かれているサイトも多くあります。

でもその「簡単!」とうたっているサイト、よく見ると「調整戸車」「調整丁番」なんてワードが書かれていたりしませんか?

実はこれらは、建具を取り付けた後に戸枠との間に隙間ができてしまった…なんてときに、建具の高さや前後の位置を微調整して、きちんと戸枠内におさまるようにしてくれる優れモノなんです。

あまりにも大きなズレの場合はカバーしきれませんが、ある程度の微調整であれば業者の手を借りずとも、なんとか自分で対処できる。とあれば、確かに建具取り付けのハードルは多少下がりますね。

もちろん当店でも、ご希望の際にはこれらの調整できるタイプの戸車・丁番を取り付けることが可能です。

ただその場合、別途追加料金をいただく形にはなりますので、そもそも

なるべく費用を抑えたいから自分で取り付けまでやろう!

とお考えの方には不向きかもしれません。

また、予算面は特に問題ない・余裕があるという方。

それなら最初から業者に依頼してしまった方が確実かつ安心、ということだけは間違いありませんので、そういった点も踏まえてご検討いただけたらと思います。

最後に

「建具の初心者講座」、最後までお読みいただいていかがだったでしょうか?

総括してお伝えしたいことは、工務店や建具屋などその道のプロたちの手を借りず、自分たちだけで建具を取り付けることもできることはできます。

しかし、それはあくまで「DIYなんて朝飯前!」という方に限ったお話です。

頼れる当店担当スタッフがついているとはいっても、各部位の寸法・仕様など確認が必要な項目も色々ありますし、不慣れな方はその時点でハードルが高く感じるかもしれません。

そして一番の問題が、万が一建具をうまく取り付けられなかった場合はどうするのか?という点です。

建具は木製品ですから、温度や湿度の影響によって反りが出てしまう可能性だって、100%絶対にないとはいいきれないんです。

また、建具を受ける側である戸枠自体に歪みがあれば、やはりご自身で取り付けていただくことは難しいでしょう。

そうなると結局は業者を呼ぶことになり、時間もお金も余計にかかってしまった…なんてことになりかねません。

当店としても、お客様の負担をできるだけ減らし、気軽にアンティーク家具・建具をご購入いただきたい、という想いがありますので、自分では決めきれないという方はぜひご相談いただきたいです。専門知識・経験共に豊富なスタッフたちが、丁寧にご対応させていただきます。

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