塗装別のお手入れポイント!
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ウレタン塗装は基本乾拭き・熱に注意
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ラッカー塗装はアルコール拭きNG
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オイル塗装はセルフでの再塗装&リペアがしやすい
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ワックス塗装はセルフでの再塗装で手軽にメンテナンス
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ペンキ塗装は経年変化によるユーズド感も再塗装によるリフレッシュも自分好みに楽しむ
塗装別のお手入れ方法を詳しく解説!
1.ウレタン塗装
普段は柔らかい布で乾拭き
- 普段のお手入れは柔らかい布での乾拭きが基本です。
乾拭き、もしくはよく絞った布で水拭きすることである程度の汚れを落とすことができます。 - 落ちにくい汚れには中性洗剤も活用でき、ぬるま湯で3%ほどに薄めたら、布に含ませて硬く絞って拭き取ってください。水拭きも同様ですが最後は必ず乾拭きをし、水気を残さないようにするのがポイントです。
定期的なメンテナンスは必要なし
- ウレタン塗装は表面にポリウレタン樹脂を吹き付けて強固なコーティングがされた状態。そのため水気・汚れ・傷などが付きにくく、さらに木の呼吸を止めているため反りや割れも生じにくいため定期的なメンテナンスは必要ありません。
中性ではない洗剤・アルコール・研磨剤や薬剤を含んだお掃除アイテム・熱はNG
- お掃除のアイテムによくあるような酸性・アルカリ性の洗剤、アルコールやエタノール・ベンジンの成分を含むもの、研磨剤入りのスポンジ・メラニンスポンジ、化学雑巾などを使用してしまうと、塗装を溶かしたり削る恐れがあるので注意が必要です。
- 水には強いウレタンですが、熱さは苦手です。熱い物を直に置くと塗装が傷んで変色してしまいますので、必ずコースターや鍋敷きなどを使用するようにしましょう。
細かい傷はセルフで。大きな傷は専門業者へ
- 表面に強固な膜を作るウレタン塗装は傷が付きにくいものの、万が一付いた場合には傷跡が白っぽくなり目立ちやすくなります。
細かく小さな傷であればセルフでの修復も可能です。
しかしウレタンの塗装にはコツがいるため、綺麗な仕上がりにしたいという方は専門業者にお任せすることをオススメします。【セルフで!ウレタン塗装の傷消し方法】
《準備するもの》
■ サンドペーパー(600~1000番の目の細かいもの)
■ ウレタン塗料
■ 刷毛
■ ウェス または 綿素材の布(着古したTシャツの端切れでもOK) 2〜3枚ほど《手順》
1. サンドペーパーで修正したい箇所を削る(木目に沿って丁寧に)
2. 削った時に出た粉を綺麗に拭き取る
3. 刷毛でウレタン塗料を塗る(木目に沿って薄く塗る)
4. 風通しの良い場所で乾燥させる
5. 1〜4の工程を3回ほど繰り返して完了! - 大きく深い傷や、経年により剥がれてきた塗装などセルフで直すのが困難な場合も、専門業者へ修復依頼をするのが望ましいです。もし専門業者に依頼したとしても、修復にはかなりの時間と費用がかかることは念頭に置かなければなりません。
2.ラッカー塗装
普段は柔らかい布で乾拭き
- 普段のお手入れは柔らかい布での乾拭きを基本とし、よく絞った布で水拭きした際には最後に乾拭きをしてください。
- ウレタン塗装と同様の方法で中性洗剤も使用できます。
定期的なメンテナンスは必要なし
- ウレタン塗装ほどの強度はありませんが、ラッカー塗装もある程度の水気・汚れ・傷から保護されるため、基本的には定期的なメンテナンスを必要としません。
- 塗装膜が薄く経年によって劣化していくため、ラッカー塗装専用のワックスを塗ってメンテナンスを行うことも可能です。年に数回ほど専用ワックスを塗り重ねていくことで、乾燥を防ぎながら、艶や木目の色味などを深めていくことができます。
アルコール・水気・熱には要注意
- アルコールやシンナーで拭くと塗装を溶かす恐れがあるので使用はNGです。
- 水や熱に弱い性質なので、水が付いた時にはすぐに拭き取り、水気のあるものや熱いものを置く時には下に敷物をかまして直接触れないようにしてください。
リペアや再塗装は専門業者へ
- 薄い塗膜を何重にも重ねて仕上げるラッカー塗装は、シミや傷が付いた時、また長年の使用で変色を起こした時にはセルフでの修復が困難です。そんな時は専門業者へ剥離や再塗装などの依頼をする必要があります。
3.オイル塗装
普段は柔らかい布で乾拭き
- 普段のお手入れは柔らかい布での乾拭きを基本とし、よく絞った布で水拭きした際には最後に乾拭きをしてください。
年に1〜2回ほど再塗装を
- オイルは時の経過と共に蒸発するため年に1〜2回ほど再塗装が必要です。
そうしたメンテナンスにより反りや割れなどを防ぎやすくし、塗装を重ねるごとに艶と味わい深さを増していきます。 - オイルの再塗装は専門業者に依頼する他、セルフでも手軽に行うことができます。
【セルフでオイルの再塗装をする方法】
《準備するもの》
■ 市販の専用オイル塗料 または 乾性油(えごま油・あまに油・くるみ油・ベニバナ油・ひまわり油など)
■ ウェス または 綿素材の布(着古したTシャツの端切れでもOK) 3枚ほど
《手順》
1. 乾拭き(まずは表面の埃をサッと拭き取る)
2. 新しいウェスにオイルを含ませて薄く塗り広げる(木目に沿って)
3. そのまま30分ほど待つ
4. 新しいウェスで再度乾拭き(べたつきが無いよう余分なオイルを拭き取る)
5. 半日以上しっかり乾燥させて完了!
直射日光・過乾燥や多湿・水気・大きな衝撃・熱・アルコールに要注意
- 紫外線に当たり続けると変色を起こすため、家具を直射日光が当たらない場所に置くか、カーテンなどで防ぐようにしてください。
- 木の呼吸を止めないオイル塗装は、木の特性である調湿機能が働きやすい状態。しかし乾燥や湿度が過度になるとうまく作用できなくなり、木材の変形やカビの発生を引き起こします。
加湿器や除湿器を使用したり、エアコンの風が直に当たらないよう注意したり、換気や風通しも意識しながら、最適な室内湿度40〜60%を保つようにしてください。 - オイル塗装は保護膜を作らないため、水分などが染み込みやすくシミが付きやすいです。水気や汚れが付いた時にはすぐに拭き取ってください。
- ウレタン塗装などに比べると表面が傷付きやすいです。大きな衝撃など与えないよう気をつけましょう。
- 熱いものに直接触れると変色を起こすため、下に敷物などを敷いてください。
- アルコールやシンナーで拭くと木の表面を傷める恐れがあるので使用は控えましょう。
シミ対策には塗装が有効・簡単な傷はセルフリペア
- サッと落とせないシミを補修したい時には、オイル塗装や蜜蝋ワックス塗装がオススメです。塗装をするだけでシミが周囲と馴染み目立たなくなります。
- 簡単な傷であれば、修復したい箇所とその周辺をサンドペーパー(600~1000番の目の細かいもの)で削ってオイルを塗り込むことで修復ができます。
- 大きな傷、反り、割れなどセルフでの修復が困難な時は無理をせず専門業者に相談しましょう。
4.ワックス塗装
普段は柔らかい布で乾拭き
- 普段のお手入れは柔らかい布での乾拭きを基本とし、よく絞った布で水拭きした際には最後に乾拭きをしてください。
年に1〜2回の再塗装でより良い見た目と質に
- 定期的なメンテナンスは必須ではないものの、水拭きの多い家具や、表面にカサつきを感じる家具には年に1〜2回ほどを目安に再塗装を施した方が良いでしょう。
【セルフでワックスの再塗装をする方法】
《準備するもの》
■ 市販のワックス塗料(蜜蝋ワックスなど)
■ ウェス または 綿素材の布(着古したTシャツの端切れでもOK) 3枚ほど
《手順》
1. 乾拭き(まずは表面の埃をサッと拭き取る)
2. 新しいウェスにワックスをたっぷり取って塗り広げる(木目に沿って)
3. 新しいウェスで余分なワックスを拭き取る
4. 磨くように全体をしっかり拭き上げて完了!
直射日光・過乾燥や多湿・水気・大きな衝撃・熱・アルコールに要注意
- オイルと同じく浸透系塗装で、オイルほど内部まで染み込まず表面に留まって薄い塗膜を作りますが、オイル塗装とほぼ変わらぬ保護力を持ちます。
オイル塗装と同じ方法で、直射日光・過乾燥や多湿・水気・大きな衝撃・熱・アルコール等にお気をつけください。>
シミ対策には塗装が有効・簡単な傷はセルフリペア
- シミや傷に関しても、オイル塗装と同様の対処法が効果的です。
5.ペンキ塗装
普段は柔らかい布で乾拭き
- 普段のお手入れは柔らかい布での乾拭きを基本とし、よく絞った布で水拭きした際には最後に乾拭きをしてください。
- 頑固な汚れには薄めた中性洗剤を柔らかいスポンジに含ませて軽く叩きましょう。塗装が剥げないよう強くこすらないのがポイントです。最後は水拭きと乾拭きで仕上げます。
定期的なメンテナンスは必要なし
- オイル塗装やワックス塗装に比べると塗膜がしっかりと作られているため、基本的には定期的なメンテナンスは必要ありません。
- カサつきや経年変化が気になる方は、蜜蝋ワックスなどを塗ることで、しっとりと味わい深く仕上げることもできます。
アルコール拭きはNG
- アルコールやシンナーで拭くと塗装を劣化させる恐れがあるので使用はNGです。
シミ・傷・塗装剥げを味わいとして楽しむか・再塗装でリフレッシュするかを自分好みに選択
- シミや傷ができたり、塗装が少し剥げてきても、そのユーズド感が魅力的と感じる方はそのままの状態を楽しむことができます。
- 直したいシミや傷に対しては、同じカラーのペンキを塗って周囲と馴染ませるか、思い切って全体的に再塗装するか、などの対処法があります。
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