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佐渡箪笥とは

佐渡箪笥とは、北前船の寄港地として栄えた佐渡ヶ島で作られた箪笥を指します。非常に豪華なデザインの箪笥が多く、日本を代表する箪笥の一つです。佐渡ヶ島の中でも小木地方、八幡地方の2種類に分かれ、特に小木地方の箪笥の方が価値があるものとされています。

佐渡箪笥の特徴

豪華絢爛、という言葉が相応しい佐渡箪笥。日本の最高峰の箪笥として人気があり、美術品としての価値もある箪笥です。もともとは北前船の寄港地ということもあり、佐渡ヶ島では船箪笥を多く作っていました。その流れを汲んで、非常に華やかな金具遣いが特徴的です。特に小木地方の箪笥は船箪笥の特徴が色濃く出ていて、厚みのある金具や欅を使用した立派な佇まいです。一方の八幡地方の箪笥は、小木地方のものと比較すると薄い金具を使用していますが、金具に透かし彫りを施したり文様を彫ったりと、また異なる華やかさが魅力です。

素材・装飾など

小木地方の箪笥は主に欅材を使って箪笥を作っていました。金具はしっかりとした厚みがあり、曲線を多用した抽象的なデザインのものが多くありました。一方の八幡地方の箪笥は、メインは桐材。薄い金具を直線的に使い、その中に透かし彫りの文様を入れたデザインのものが多いのが特徴です。

佐渡箪笥の種類

佐渡箪笥の船箪笥

船箪笥の中でも最高峰とされ、船乗りの憧れの的だったのが佐渡ヶ島の船箪笥です。木材を覆うように飾り付けられた金物遣いがインパクトがある船箪笥です。欅や桐を使っており、気密性の高い仕上がりで、水が浸透しない緻密な設計になっています。

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小木箪笥

船頭のが芸者に贈るために作らせたのが始まりで、芸者箪笥とも呼ばれます。船箪笥の流れを汲んだデザインで、厚みのある金具遣いや確かな設計が特徴の箪笥です。仕上げの漆は10回以上もすり込まれています。船箪笥の木工と金工の技術を尽くして作られており、特に豪華なつくりになっています。現在は美術品としても評価されています。

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八幡箪笥

嫁入り道具の箪笥として栄えたのが八幡箪笥。島の婚礼家具を引き受けていたのが八幡地方の箪笥です。素材の多くは桐でできており、漆塗りで仕上げられていることが特徴です。金具は小木箪笥と比べると薄く作られていますが木目を覆う範囲が広く、繊細な透かし彫りなどが施され華やかなデザインが目を惹きます。

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佐渡箪笥の歴史

 

佐渡ヶ島は江戸時代、北前船という商船の寄港地になっていました。物流が活発な港町では、船頭などの依頼により船箪笥を多く産出していました。多くの木工、金工が競い合うように作り上げた船箪笥の数々は、次第により豪華により美しく変化していき、船頭たちのステータスとして羨望の箪笥へと成長していきます。
そこから次第に船頭が芸者に買い与えるための箪笥を依頼するようになり、船箪笥の技術を活かした華やかな箪笥が作られるようになっていきます。これが小木箪笥の始まりです。
一方八幡地方では、佐渡奉行に命じられて作った物入れがきっかけで、婚礼用の箪笥を作るようになりました。箪笥の出来栄えで嫁いできた女性の良しあしを判断した経緯もあり、こぞって立派なデザインのものが作られました。

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