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加茂桐箪笥とは

加茂桐箪笥とは、新潟県加茂市で作られる伝統工芸品である桐箪笥のことです。加茂桐箪笥は、日本全国に流通する桐箪笥の約7割を占めており、高い技術と品質が認められています。山に囲まれた木材資源豊かな加茂市だからこそ、多くの桐箪笥を生み出すことができるのです。

加茂桐箪笥の特徴

加茂桐箪笥の製造工程は、ほとんど手作業で行われています。湿度によって膨張する桐の特性を計算しながら桐箪笥を作っているので、人の手による繊細な調整が必要不可欠とされています。また、ほぞ組みや蟻組み、木釘などを使い金属の釘などを使っていないのも特徴の一つ。古くなったら表面を削ることで再び美しい姿に戻ることができるので、加茂桐箪笥の寿命は100年以上と言われています。昭和51年には、通商産業大臣(現経済産業大臣)より伝統工芸品「加茂桐箪笥」の指定を受けています。

素材・装飾など

加茂桐箪笥に使われている素材は桐と引手などの金物のみです。この桐材は、加茂市産のもの。加茂市の約7割が山間地帯であるため、昔から桐の資材が豊富にありました。桐材が豊富なのもたくさんの桐箪笥を生み出せる理由の一つです。
装飾は控えめでシンプルな引手などの金物をあしらう程度です。桐本来の美しさを見せるだけではなく、メンテナンスがしやすいデザインになっているのも特徴です。

加茂桐箪笥の種類

加茂桐箪笥の衣装箪笥

桐箪笥と言えばまず思い浮かべるのが衣装箪笥ですよね。観音開きの扉の中には、衣装盆が幾重にも重ねられており、着物をきれいに収納できるのがポイントです。桐の温かみを感じるデザインで、部屋に置いても圧迫感が少ないのも嬉しいですね。

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加茂桐箪笥の整理箪笥

引き出しをたっぷりと並べた箪笥です。着物をしまうこともできますが、洋服をしまうのにも便利です。それ以外にも小物を入れられる小さな引き出し、引き違い戸の収納を備えたものもあり、あらゆるものを整理・収納しやすくなっているのが特徴です。また、上下に分解できるものも多く、引っ越しが多い家庭にも取り入れやすくなっています。

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加茂桐箪笥の洋服箪笥

観音開きの扉を開くと、衣装盆ではなくポールが1本上部に取り付けられているデザインです。奥行きも深めでハンガーにかけた洋服をポールに引っかけて保管できます。下段に引き出しを取り付けたデザインも多く、こまごまとしたものの整理にも役立ちます。

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加茂桐箪笥の小袖箪笥

小ぶりの衣装箪笥、整理箪笥を小袖箪笥と呼びます。背が低くコンパクトなため、他の箪笥より軽やかな印象が特徴的。圧迫感が少なく、シンプルなデザインのものが多いため、様々なインテリアにマッチするのが嬉しい箪笥です。

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加茂桐箪笥の歴史

加茂市で桐箪笥を作るようになったのはおよそ200年前の江戸時代中期とされます。その頃、加茂の大工である丸屋小右エ門が初めて杉材で箪笥を作り、このことが加茂市の箪笥づくりのきっかけとなりました。その後、箪笥の材木を桐に変えて桐箪笥の生産が盛んになっていきました。
桐材で箪笥を作るようになり間もなく、賀茂川から信濃川へと船によって桐箪笥が運び出され、新潟をはじめとした東北地方へと送り出されるようになります。
江戸時代の末期になると、加茂桐箪笥の名は全国に広まり人気を博すことになりました。
現在では、日本の桐箪笥の約7割を占めるまでに発展した加茂桐箪笥。これからも進化を続ける日本が誇る伝統工芸品です。

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