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ゲートレッグテーブルとは

ゲートレッグテーブルとは、天板が折りたたみできるテーブル(≒ドロップリーフテーブル)の一種。天板下に格納された脚をスライドすることで天板の拡張ができるテーブルのことを指します。17世紀前半のイギリスにおけるジャコビアン期で登場したとされ、脚を開く様子が「門扉(ゲート)」が開かれるように見えることから「ゲートレッグテーブル」と呼ばれるようになりました。

ゲートレッグテーブルの特徴

構造

ゲートレッグテーブルは、左右の天板を持ち上げながら天板下に格納されている脚部をスライドして広げ、持ち上げた天板を支える仕組みになっています。必要に応じて天板を拡張することができるので、収納性や利便性の良さから、現代でも製作されているテーブルの一つです。

天板の形状

ゲートレッグテーブルの天板には、長方形、正方形、円形、楕円形、波形などがあげられます。また、大きさも大小さまざまで食卓やサロンなどあらゆるシーンで重宝されました。

装飾

ゲートレッグテーブルのデザインは、作られたその時代に流行した建築様式が使われています。ルネサンス、バロック、ロココ、新古典主義、折衷主義、復古様式などがあげられ、いずれにしても実用性を優先して、装飾は比較的控えめであることが多いようです。しかし、脚や天板の縁、架台などテーブルの機能性を遮らない場所には、オリジナリティを出すために緻密な彫刻や挽物(ロクロを使って木を加工すること)などが施されていました。なお、装飾のモチーフには、貝殻、アカンサスの葉、人面、唐草、幾何学模様、東洋風景などが使われました。


また、脚の形状には、円柱、角柱、S字(猫脚)、円錐、角錐形などがあげられます。脚部に施される意匠はゲートレッグテーブルにおいていわば職人の腕の見せどころ的な役割も兼ねており、精巧な彫刻や手の込んだ挽物加工は、テーブルそのものの希少性より高めることにも繋がり、家具がステータスの一部だった富裕層や貴族階級から特に注目を集めました。

彫刻以外の装飾


彫刻以外の装飾には、寄木細工(マルケトリー)や象嵌(インレイ)、板貼り(ベニアリング)、組格子(フレット)、金箔貼り(ギルディング)、着色、漆塗り、蒔絵なども用いられました。

材料

ゲートレッグテーブルに使われた木材には、オーク、ウォールナット、マホガニー、サテンウッドがあります。

ゲートレッグテーブルの歴史

ゲートレッグテーブルのルーツ

ゲートレッグテーブルのはっきりした起源は定かではありませんが、中世ヨーロッパでは天板が取り外せる食卓が使われており、これが徐々に折りたたみ式テーブルに変化していったとされています。
16世紀初期になると、イギリスでゲートレッグテーブルの原型となる小型の折りたたみ式テーブルが登場しました。その後16世紀後半になると、12本から20本ぐらいまでの脚をもつ大型の折りたたみ式テーブルに進化していきます。
当初は「フォールディング(折りたたみ)テーブル」という名称で呼ばれており、17世紀のイギリスでジャコビアン様式期(1603-89年)が台頭すると、ゲートレッグテーブルは本格的に発展し、現在に続く外観が確立されます。

なお、「ゲートレッグテーブル」の名称が使われはじめたのは、19世紀半ばごろからと推測されています。

公爵夫人も愛した「サザーランドテーブル」

ゲートレッグテーブルの歴史を辿ると、かつての公爵夫人の名を冠した「サザーランドテーブル」があります。19世紀に活躍した、ヴィクトリア女王の女官長であり、また親友でもあったハリエット・サザーランド公爵夫人が注文したことから、「サザーランドテーブル」と名が付けられました。

サザーランドテーブルは、中央部の天板を細く作り、左右の天板を閉じた時に非常にコンパクトになるのが特徴で、収納スペースを最小限にするための工夫が見られます。また、当時のゲートレッグテーブルにはオーク材が使われるのが主流だったことに対し、サザーランドテーブルには独特の艶感と密に詰まった杢目が特徴のマホガニー材が度々用いられました。

そんなサザーランドテーブルは、貴族としてのエレガントさや、ヴィクトリア女王を支えるしなやかな精神、ゆるがない品格を誇るサザーランド公爵夫人の想いが込められテーブルといえるでしょう。

ゲートレッグテーブルとバタフライテーブルの違い

ゲートレッグテーブルと似たテーブルの一つに、「バタフライテーブル」というものがあります。ゲートレッグテーブルもバタフライテーブルも、同じく天板を拡張できるテーブルとして、現在では「ドロップリーフテーブル」というカテゴリーに分類されています。

両者はとても似た外観ともあり、現在のアンティーク家具シーンでは明確な使い分けがされていないこともしばしばあります。しかし、ゲートレッグテーブルは、脚をスライドできる特徴を有するのに対し、バタフライテーブルの脚部は開閉せず固定されたものがほとんど。そのため、両者の見分けがつかないと思ったときは、脚部の構造に目をやるとその違いが一目でわかります。

バタフライテーブルについてもっと詳しく知りたい方は以下のページもご覧ください。

⇒RAFUJU MAG 辞典『バタフライテーブル』ページはこちら

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