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クロウアンドボール (クロウ&ボール)とは


クロウアンドボールとは、ガブリオールレッグ(猫脚)の脚先に施されたデザインの一種です。
ボールアンドクロウと呼ばれることもあります。
その存在感のある独特のデザインで、アンティークの時代から現代に至るまであらゆる家具の脚元を華やかに飾ってきました。

「カブリオールレッグ」について、以下でも解説しています。こちらもぜひご覧ください。

⇒RAFUJU MAG 辞典「カブリオールレッグとは」のページはこちら

クロウアンドボールの特徴

ガブリオールレッグというS字曲線の脚の先部分には、様々な装飾が施されましたが、クロウアンドボールもその中の1つです。
「クロウ(claw)=爪」「ボール(ball)=珠」の名の通り、龍が爪で珠を掴んでいる様子がモチーフとなっています。
素材には、オーク・ウォルナット・マホガニーなどの硬くて強度のある高級木材がよく使われました。
そうした高級木材は木目や色味も美しく、当時の家具職人の高い技術で丹念に彫られた装飾はまるで芸術品のようで、クロウアンドボールのある家具は高級品の証ともされてきました。

クロウアンドボールの種類

クロウアンドボールは手彫りで作られていたため、1つ1つのデザインに微妙な違いが見られます。
また国や時代によっては龍だけでなく、ライオンや鷲など他の動物の足もモチーフとなり、多彩なデザインが生み出されていきました。

クロウアンドボールの歴史

エジプトや中国では古代から動物の足をモチーフとした家具の脚が作られてきましたが、17世紀に盛り上がりを見せた東洋交易をきっかけに、そうした中国の美術様式や家具作りの技術がヨーロッパに伝来しました。
中国では守り神のような存在である龍。その龍が爪で掴んでいる珠は「如意宝珠」といい、あらゆる願いを叶える力があるとされています。まさにクロウアンドボールは縁起の良い幸運の象徴といえるデザインなのです。
ヨーロッパの人々の目にはそうしたデザインが神秘的かつ新鮮に映り、自国の美術様式に取り入れながらそれぞれに変化させていきました。例えば、クロウアンドボールのデザインは主にフランスやオランダで大流行しましたが、イギリスでは王の象徴であるライオンの足が、アメリカでは国鳥である鷲の足がモチーフとなり独自のデザインを生み出していきます。
元々東洋で親しまれてきたクロウアンドボールは、ヨーロッパテイストだけでなくアジアンテイストの空間にもマッチし、現代でもなお優雅に力強くインテリアを彩ります。

様々な所で見られるクロウアンドボールの使用例

クロウアンドボールは様々な家具で見ることができます。クロウアンドボールを取り入れた家具の例を見ていきましょう。

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