アンティークのスツールは、小ぶりで取り入れやすいのにアンティークらしい雰囲気が十分に楽しめる、魅力的な家具ですよね。金額も手頃なことから、初めてのアンティーク家具としてもおすすめのアイテムです。
せっかく購入するのであれば、小さなスツールでも数ある中からこだわりの一品を探し出したいもの。けれどシンプルな作りだからこそ、どんなデザインがあるのかあまり知られていないのではないでしょうか。
そこで今回のRAFUJU MAG ではあまり語られることがない、アンティークスツールのデザインについて、少し掘り下げて見ていきたいと思います。同じアンティークスツールでもそれぞれデザインによって見た目も使い勝手も大きく異なります。使うシーンを想像しながら眺めてみると、自分に合ったアンティークスツールが絞り込みやすくなりますよ。
それでは早速チェックしていきましょう!
目次
アンティークスツールの王道デザインは6種類
アンティークスツールの種類はだいたい6種類くらいに分類することができます。定番デザインから順番にご紹介していきますね。
シンプルな丸スツール・角スツール
アンティークスツールを探すと、まず登場するのがこのタイプではないでしょうか。丸型や四角型の座面に脚が付いた、シンプルな形が特徴です。木やアイアンなど素材の違いによって印象が大きく変わるので、たくさんのバリエーションの中から自分のお気に入りを探すのが楽しいですね。
硬い座面のものも多いですが、クッションが張ってあるタイプも見かけることがあります。こちらはきのこを連想させる愛嬌たっぷりの佇まいが人気です。
ひとつだけ取り入れるのはもちろんのこと、素材違いや色違いでいくつか置いて、空間にアクセントを加えるのも素敵ですよ。
すっと背の高いハイスツール
脚の長いアンティークハイスツールは、すっきりと背の高いデザインが洗練された印象。装飾が少なくてもどこかエレガントな雰囲気が漂うのが特徴です。高さがある分脚の構造を強めるための貫(※)が多めに備わっていることが多いのですが、この貫と脚の複雑な組み合わせが美しく、目を楽しませてくれます。座る人もエレガントに見せてくれる、優美な雰囲気のスツールです。
ちなみにアンティークのハイスツールは、先ほどご紹介した背の低いスツールよりも流通量が少ないです。気になった方はこまめにショップをのぞいてみるのがおすすめですよ。
- ※貫(ぬき)とは椅子の脚を繋ぎ補強の役割をするパーツのこと。貫同士を繋ぐためにさらに貫が設けられることもあります。
上品かつ機能的なピアノスツール
アンティークのピアノスツールはもともとピアノを弾く時に使うために作られたもの。ピアノを演奏するのに便利な機能が付いた実用的な作りのものが多いこと、そしてピアノと並べても見劣りしないエレガントな佇まいが魅力的です。
種類は大きく分けて2つ、座面が丸型か四角型かで分類されます。
丸い座面のタイプは座面の高さが変えられるのが特徴。座面をくるくると回すことでネジのように高さが上下するんです。脚の装飾が凝っていないちょっと素朴な作りのものは「回転スツール」と呼ばれて取り扱われることもありますよ。
一方座面が四角いタイプは座面の高さが変えられる機能は付いていませんが、座面の下に楽譜の収納スペースが設けられていることが多いです。
どれも高級感を感じさせるデザインなので、例えば優美さを演出したい大正ロマン風のコーディネートなどとも相性がよさそうですね。
しまえて便利な折りたたみスツール
その機能性で現代的なイメージが強い折りたたみスツールですが、実はその歴史は古く、紀元前から作られていたと言われています。もともとは王様や将軍など上流階級の人が座るための椅子だったそうですよ。ただし現在ではアンティーク品はほとんど流通しておらず、手に入るのはほぼビンテージ品のみとなっています。
座面の素材が多彩ですが、どれも横から見た際に脚がエックスの形をしているのが特徴。クロスした骨組みが、インテリアのちょっとしたアクセントにもなってくれます。
踏み台にも使えるステップスツール(ステップ)
アンティークのステップスツールは、脚立としても使えるよう考えられたスツール。段がいくつも備わっているユニークなデザインが特徴です。この段を座面と足載せ変わりに使って座るのが基本的な座り方ですが、中には足元の余分な段を収納することができる作りのものもあり、こちらは普通のスツールのように違和感なく使うこともできます。
木だけで作られたナチュラルな雰囲気のものと、パイプと木材を組み合わせたポップな印象のもの、テイストは2種類。好みで選べるといいですね。
ちなみにアンティークのステップスツールは飾り台としても優秀。高さと奥行が感じられる立体的あるディスプレイが楽しめ、インテリアにおしゃれな雰囲気をもたらしてくれますよ。
コンパクトなミルクスツール
あまり聞き慣れないかもしれないアンティークのミルクスツールはその名の通り、ミルク絞りの時に使うようデザインされたスツールです。腰を掛けてミルクを絞れるよう、非常に背の低いかわいらしい作りをしています。移動用の持ち手が付いたデザインもあり、置いておくだけで楽しい気分になりそうです。
かがんで作業しなくてはいけない時に活躍するほか、子ども用の椅子として使うのもおすすめです。
ここまでアンティークスツールの代表的な6種類の形について見てきました。この「形」以外にも、アンティークスツールのデザインに大きく影響する要素があります。それは「どの国で作られたか」です。
日本製とヨーロッパ製では違いがある
日本で手に入るアンティークのスツールは主に日本製とヨーロッパ製のどちらかになりますが、やはり国が違えばデザインの傾向も異なります。
日本製のアンティークスツールは素朴な印象のものが多い傾向にあります。これは日本では実用性に重きを置かれたから。一方のヨーロッパ製は見た目の美しさに重点を置いていたので繊細な印象のものが多いです。
素朴であたたかみのあるものが欲しいなら日本製のアンティークスツールを、上品で可憐なものがお好みならヨーロッパ製のものをチェックしてみるといいですよ。
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最後に
アンティークスツールのデザインについてお話をしてきましたが、いかがでしたか。自分の好みのデザインのアンティークスツールを探す参考になればうれしいです。
今回はデザイン面からアンティークスツールを掘り下げてみましたが、やはり見た目だけでなく実用性も大切ですよね。そこで次回は実用面からあなたに合ったアンティークスツールを見つけるポイントをご紹介します。ぜひお見逃しなく!