とあるギャラリーショップなどに足を運ぶと、個性豊かな作品以外に、素敵な什器にもつい目が行ってしまいますよね。そんな陳列棚やショーケースとして、よくアンティークのものが置かれているのをよく見かけます。
でも、どこかで見たことがあるその形。実は、昔の洋品店や病院で使われていたガラスケースやケビントが、そういった形で現代で使われていたりします。
活用法として、どうしてもコレクションのディスプレイのイメージが強いですが、そのメリットを上手く使えばご自宅でも飾りながら雰囲気良く収納を楽しむことができますよ。
今回のMAGでは、店舗の什器をヒントに、食器やアクセサリー収納でのアンティークガラスケースの使い方をご紹介します。
目次
脚長でスリムな立ち姿の古いケビント
ケビントとはドイツ語で「キャビネット」の意味で、日本では医療棚や薬棚と呼ばれることもあります。名前の通り、消毒液や薬、医療用品などの保管に使われているものです。
なぜ脚長なのかは不明ですが、造りの良い丸みを帯びたろくろ脚を特徴とするものが多いです。
アンティークペイント&壁紙を貼ればナチュラルな飾り棚に変身
アンティークの中には、現代に合うアレンジを施しているものもあります。たとえば、このようにボタニカルなウィリアムモリス柄の壁紙を貼ってみたり。シャビーなアンティークペイントとのミックスで、医療用品や工業系独特の冷たい印象も無くなりました。
このタイプのケビントは、陳列したものに一体感を生んでくれるのがメリットですよ。
変わり型の2段重ねケビントガラスケース
先ほどケビントは脚付きが特徴とお話ししましたが、中には”変わり型”も存在するのがアンティークの面白いところです。
上部はガラスケース、下部は戸棚のちょっと変わったアンティークケビント。可愛らしい脚は付いていませんが、収納が増えたおかげでより実用的な家具として取り入れられます。
前後左右ガラス張りで、食器収納もスッキリ見せてくれる
豊富な収納を利用し、食器棚として活用した例です。
通常の食器棚と大きく違うのは、背面、側面がガラス張りであること。光が入り込むおかげで食器を美しく見せてくれます。ディスプレイに長けているところを存分に活かした、食器の見せる収納術ですね。
ガラスケースと温度感の近い、グラスや磁器製の食器をしまえば清潔感が漂いますよ。
デットスペースにもすっぽり収まる縦型ガラスケース
スタンダードな縦型の木製ガラスケースは、幅広いテイストのディスプレイ什器として人気です。なかなか広さの取れない小さなギャラリーショップでも、こういった小型の陳列棚は重宝します。
陶器やガラス素材のものを引き立てるのはこれまでのお話しでもよく分かったかと思いますが、その他にこんなものを飾るのにも適しています。
ディスプレイのプロは、アクセサリーのコレクションにも最適
このようなシルバーアクセサリーのコレクションにも、アンティークガラスケースはぴったりです。ガラスの棚板に反射したシルエットや、棚板の上下から透けて見える様子など、つい見とれてしまう部分がいっぱいです。
指輪やブレスレットなどを飾る時は、棚板の余白を埋めすぎないように気をつけると、魅力あるディスプレイができますよ。また、照明などを使うと自然光とはまた違う表情を楽しめるので、スタンドライトなどを置いて試してみてくださいね。
最後に
メリットと特徴をきちんと活かしたアンティークガラスケースとケビントの収納術、いかがでしたか?ペイントの色、アレンジによってもそれぞれ違う個性が引き立つことが、お分かりいただけたでしょうか。
今回ご紹介した以外にも、さまざまな形・デザインのものがあるので、それはまたの機会にご紹介しようと思います。