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チーク

チークとは、シソ科チーク属の樹木を原料とした木材です。
インド~東南アジアが原産の落葉高木で、ウォールナット、マホガニーと並ぶ「世界三大銘木」のひとつとして有名です。
古くから豪華客船や高級列車の内装、歴史的建造物やそれに使われる家具に使われてきた木材ですが、近年は原産地の森林減少に伴い伐採と輸出の制限がかかっている地域もあり、流通は減少しています。また、ミャンマーの固有種は絶滅危惧種にも指定されている為、希少価値の高い木材でもあります。

チークの種類

チークの種類は産地によって分けられており、今回はその代表的なものをご紹介します。

ミャンマー(ビルマ)チーク

チークの中でも最高級品と言われ、「本チーク」とも呼ばれているミャンマー産の天然チーク。
自然界の中で時間をかけて育ったものは杢目がより詰まっていて、200年の耐久性があると言われています。大きなもので樹高は45m、胴回り3.7mほどのものも。長い時間をかけてゆっくりと成長した杢目は、早く成長する植林では見られない濃さがあり天然オイルの含有量が高くしっとりとしています。
色は、金褐色とも言われる濃い茶色で艶もあります。
インドにある1,000年以上も昔に作られた寺院でも、当時のチークが現存していることから耐久性にも優れていることが分かります。
また、耐水性も高いことから17世紀頃からヨーロッパにも知れ渡り、次第に世界的に有名に。豪華客船タイタニック号のデッキやダイニングテーブルなどの家具にも加工され使われていました。日本では、第一次世界大戦前頃に初めて輸入され、国会議事堂やリゾートホテルの建築に利用されました。

インドネシアチーク(ネシアチーク)

インドネシアチークは、商品化のために植林により成長したチークです。
木の成長速度が天然のミャンマーチークよりも早いことから、大きな一枚板を採ることは難しい反面、高価ながら比較的手に入りやすいものとなっています。
色はミャンマーチークに比べるとやや薄く、密度も少し低くなりますが、それでもチークそのものの頑丈さや加工性は十分にあります。また、チークの特色としての経年変化もあり、長く使っていくと飴色に色を深めます。
現在日本に流通しているチーク材の多くがインドネシアチークと言われています。

オールドチーク

オールドチークは、高い耐久性があり長い間使うことのできる特性を活かし、建物や船での役目が終わったチーク材を再利用したものです。
中には数十年から数百年経ったものもあり、独特の経年変化に味があり高い人気があります。時を経て色が深まったオールドチークを使った家具は、絶妙な重厚感を演出してくれます。

チークの魅力

耐水性・耐久性が高い

1,000年以上前に建てられた寺院で現存していること、大型船に使われていたことから、耐水性、耐久性ともに優れていることが分かります。
単純な強度もそうですが、一度乾燥すると反ったり割れたりすることもほとんど無いのです。狂いが少なく、建築にも家具にも重宝する優秀な木材と言えるでしょう。

耐腐食性がある

チークは非常に油分を含んだ木材のため、酸化や虫、水分、腐食に対しての耐性を持っていることも魅力の一つです。
チーク材に含まれる木製タールの油分(オイル)によって水に強く腐らず、 シロアリなどの害虫の浸食を防いでいます。そのため、チーク材で作られた家具などは耐用年数が長く、アンティーク家具として現在までしっかりと残っているケースが多いのです。

見た目の美しさ

チーク材は、強さはもちろんその杢目の美しさに惹かれる木材でもあります。
ツヤ感のある木肌は、使っていくと経年変化により色を深めてより濃厚な飴色になってゆきます。
良質な油分を含んでいるため、しっとりとした触り心地と光沢感を持ち合わせ優雅な印象があるのも魅力です。

加工のしやすさと扱いやすさ

しっかりと乾燥させたチーク材は、油分のおかげで薄くスライスしたり加工したりしても反りが出ません。そのため、チーク材で作られた家具は何世代にも渡って受け継ぐことができます。
船や建築など様々な形で使われているチークですが、私たちの生活の中でも、テーブルの天板や家具の突板としてチークの特性が活かされます。チーク材の家具は、その耐水性の高さから、木製テーブルや棚の悩みのひとつである輪染み(木製テーブルにコップや皿、花瓶等を置いた後にできるリング状のシミ)ができにくいのです。これは、木製家具を使う上でのストレスが減る大きなメリットですね。
また、温度・湿度変化に強い点から、現代の生活で当たり前の連暖房や床暖房、加湿器などの影響を受けにくい事も嬉しい点です。木材によっては環境で反りや割れが起こる事もあるので、その心配が少ないのも強みとなっています。

チークでつくられた家具のご紹介

チークを使ったアンティーク家具・ヴィンテージ家具

ヨーロッパアンティークをはじめ、和製アンティークでもチーク材で作られたものが多く残っています。
また、イギリスを代表するブランド「G-PLAN」や「ネイサン」もチークの家具を数多く作っています。戦後に作られたイギリスヴィンテージのチーク家具は、シンプルでナチュラル感のある、コーディネートしやすいデザインが主流なことから、国内でも定番の人気があります。

チークを使った現代の家具

現代でもインドネシアチークを使ったものが高級家具として作られています。加工のしやすさから、彫刻などの凝った装飾があるものも多く、木目の美しさと共に豪華さを味わえます。
新しいチーク材は色が明るく、これから時間をかけて深い飴色に変化していく様子を楽しめる家具になっています。


⇒ラフジュ工房のチーク材の家具はこちら

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