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マホガニー

マホガニーとは、センダン科マホガニー属に属する木の総称です。
主に中米から南米を原産地としており、生育地域によって3種に分類されます。
ウォールナット、チークと並ぶ世界三大銘木の1つとして、一度は耳にしたことのある方も多いのではないでしょうか。
カリブで初めて発見されたことから「カリブの宝」と称されるほど美しく、加工もしやすい非常に丈夫な希少性の高い高級木材である
マホガニー。
長年にわたり高い知名度を誇り、たくさんの人々に愛されてきたマホガニーについて詳しくご紹介していきます。

マホガニーの種類

センダン科マホガニー属に属する広葉樹で、樹高は20~45mほどあります。
大きく3種類に分かれます。

キューバンマホガニー

キューバやフロリダ半島原産のマホガニーで、別名スパニッシュマホガニー、スモール・リーフ・マホガニーと呼ばれることもあります。
見た目も耐久性も優れた性質で人気を博し、マホガニーの中でも最高級の材種とされています。
古くから多くの木工品の材料として伐採が行われてきたため、現在は絶滅に近い状態です。
時が経てば経つほど深みを増した赤褐色へと変化していくその美しい姿は、まさに稀代の銘木といえるでしょう。

オオバマホガニー

北米から中南米にかけて広く分布しているマホガニーで、その名の通り大きな葉が特徴的です。
他にもビック・リーフ・マホガニー、ジェニュイン・マホガニー、セントラル・アメリカン・マホガニー、ホンジュラス・マホガニーと、様々な呼び方があります。
ワシントン条約によりキューバンマホガニーが入手困難になったことで、一気に需要が高まりました。
現在では東南アジアなどで植林が行われ、マホガニーの中では比較的に安価で供給量の多い木材といえます。

メキシコマホガニー

メキシカン・マホガニー、パシフィック・コースト・マホガニーとも呼ばれ、メキシコ南部やグアテマラなど中米で育つマホガニーです。
こちらもワシントン条約によって取引が制限され、希少性の高い木材となっています。
高級木材として、家具・建築・楽器・車など幅広い分野で用いられます。

マホガニーの魅力

美しい赤褐色

何といっても深みのある赤褐色が最大の特徴といえます。
マホガニーの語源である「mahogony」は「黄金色」を意味し、初めは淡い色だった木肌も経年とともに深みと艶が増していき、光沢が出てきます。上品で高級感があふれるその木肌は、息をのむほどの美しさです。
マホガニーという色名も存在し、芸術やファッション、メイクなど様々な業界でよく使われています。このことからも、分野を問わず多くの人を魅了する色だということがわかります。

特徴的な木目

色だけでなく、リボン杢という独特な縞模様も特徴的です。
リボン杢とは、交錯木理(*)という現象によって生まれる縞模様のことで、光の反射の仕方や見る方向によって木目の濃淡が逆転して見えます。
そのはっきりとした濃淡が、光が当たるとキラキラと美しく輝きながら浮き出て、立体感を持たせます。見るたびに表情を変える木目は、長い月日を経ても飽きることなく私たちを楽しませてくれるでしょう。
(*交錯木理 … 年輪層が周期的に反転して回り、その縞模様が交互に入り混じる木目のこと)

優れた加工性と耐久性

マホガニーは、硬くて頑丈でありながら重さは軽く、加工しやすい木材です。
乾燥するのも早く、乾燥に伴っての狂いや割裂も非常に少なく、扱いやすいとされています。
そのため繊細で細やかなデザインを施すことができ、家具はもちろんのこと、楽器・模型・彫刻・高級車の木部・内装材・床材といった様々なところに用いられています。
また木目が締まっているため耐久性があり、腐れにくく、実用性という面から見てもとても優秀な木材といえます。

マホガニーでつくられた家具のご紹介

マホガニーを使ったアンティーク家具

17世紀ころの家具の主流はオーク材やウォールナット材でしたが、大寒波による木材の激減により、それに変わるものとしてマホガニーが脚光を浴びるようになりました。
18世紀にはすぐに貴族の間で人気が高まり、クイーンアン様式やジョージアン様式の家具に用いられました。
オークやウォールナットではできなかった、マホガニーの特性を活かした繊細なデザインや彫刻が可能となってからは、今までにない様々なスタイルの家具が生まれ、ますます人気と需要が高まりました。
その後家具の主流は、華美な装飾よりも直線的でシンプルなデザインが好まれる時代に入っていきますが、そこでもなおマホガニーの人気は衰えることはありませんでした。

マホガニーを使った現代のブランド家具

美しい見た目を活かし、テーブルや椅子、チェスト、シェルフと様々な種類の家具に用いられています。しかし需要があるがゆえに過剰な伐採が行われたことで、希少な存在となったマホガニー。
19世紀ころには、キューバンマホガニーに似た木材を輸入するようになります。
本来マホガニー材と呼ばれていた木材以外のものもマホガニーという名が付いたため、現在マホガニーとして残る家具の中にも、代替材が使われているということが頻繁にあります。
中でもアフリカンマホガニーが使用されることが多く、天然で最も本物のマホガニーに近いと言われています。マホガニーと同様にリボン杢があり、木肌の美しさなど性質がとても似ています。
現在製造されている家具に、本物のマホガニーを用いることはできませんので、アンティーク家具でしか本物のマホガニーの質を楽しむことができないでしょう。
アンティーク家具におけるマホガニー材の貴重さが伝わってきます。
マホガニー材を用いた家具を製造したメーカーは、アメリカの最高峰とされる高級家具ブランド「ドレクセルヘリテイジ」をはじめ数多くあり、様々な国やメーカーでつくられ続けてきました。

⇒ラフジュ工房のドレクセルヘリテイジの家具はこちら

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