ラウンジチェアとは、背もたれに傾斜があり、ゆったりとした座り心地が特徴の1人掛けの椅子です。ホテルのロビーや空港、待合室、オフィスなどのエントランスなど、ラウンジと呼ばれる場所で使用されます。
ラウンジチェアの特徴
本項では、ラウンジチェアの2つの特徴を解説します。
リラックスできる設計
ラウンジチェアの最大の特徴は、座り心地の良い設計です。背もたれには傾斜があり、座面は低く、幅や奥行きがあります。体にフィットする形状やデザイン、アームレストが付けられるなど、リラックスして過ごせるよう設計されているのが特色です。
多様なデザイン
ラウンジチェアは、多様なデザインが見られることも特徴です。シンプルな木製フレームだけのものから、モダンな金属やレザーを使用したデザインまで、さまざまなスタイルがあります。
また座面や背もたれに使われるクッションも、厚みや生地の質感によって座り心地が大きく変わるため、シーンや好みによって使い分けが可能です。
ラウンジチェアの歴史
ラウンジチェアは、19世紀から20世紀初頭にかけて発展した歴史があります。具体的な起源は定かではありませんが「くつろぐための特別な椅子」として、現代的なラウンジチェアのデザインへと進化してきました。
特に、20世紀のモダニズム運動による影響は多大です。機能性と美しさを兼ね備えたデザインが数多く登場しました。代表作としては、デザイナーであるチャールズ&レイ・イームズ夫妻が1956年に発表した「イームズ・ラウンジチェア」があります。快適さとデザインの融合を追求したデザインが、現代ラウンジチェアの象徴として今なお賞賛されています。
日本でも人気の名作とは?
日本でも、ラウンジチェアはインテリアの鍵を握る家具として高い人気を誇ります。特に有名な作品やデザイナーは、以下の通りです。
イームズ・ラウンジチェア
ミッドセンチュリー期を代表するイームズ夫妻の名作である「イームズ・ラウンジチェア」。1956年に発表されて以来、日本でも人気のデザインです。木製のフレームにレザーのクッションが組み合わされ、モダンでありながら温かみのあるデザインが特徴です。イームズ夫妻のシンボル的な作品でもあり、20世紀の家具を象徴するデザインとしても知られています。
ハンス・J・ウェグナー(Hans J. Wegner)
デンマーク出身の著名デザイナーであるハンス・J・ウェグナーは、名作のラウンジチェアを生み出した人物です。彼は「椅子の詩人」として知られ、北欧家具の黄金期を築き上げました。
1954年に生まれたデザイン「CH78」は、現在も生産が続く人気モデルです。シンプルでありながら、美しい曲線と木材の質感が際立ちます。和室にも洋室にも自然に溶け込み、タイムレスなデザインが魅力です。