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両袖机・片袖机とは

両袖机・片袖机とは、デスク本体の左右または片側に収納スペースが備わった机のことを指します。重厚感のあるデザインが特徴で、主にオフィスや書斎、学習机として使用されてきました。両側に収納スペースがある机を両袖机と呼び、片側のみに収納スペースがあるタイプのデスクを片袖机と呼ぶのが一般的です。

両袖机・片袖机の特徴

両袖机・片袖机は、デスクの天板と収納スペースが一体化しているのが特徴です。両袖机の場合、左右対称に引き出しや扉付きの収納スペースが配置されます。また引き出しは、大小さまざまなサイズが複数備わっていることが一般的です。主にオフィス作業で使うことを想定して作られているため、書類や文房具、小物などが整理しやすい工夫がなされています。

なお片袖机の場合は、片側のどちからに収納スペースが付きます。コンパクトな設計のため、狭いスペースにも置ける点がメリットです。

両袖机・片袖机の歴史

両袖机・片袖机の歴史は、西洋のオフィス家具にさかのぼります。はじめに両袖机が登場し、遅れて片袖机が登場しました。

両袖机の原型は、17世紀後半のフランスで誕生したと考えられ、当時の宰相マザランが使っていた「マザラン・ビューロー」が、起源の一つとされています。

18世紀以降、両袖机はヨーロッパを中心に普及し、高級家具として王侯貴族や富裕層に愛用されはじめました。19世紀に入ると、産業革命の影響で事務作業やオフィスが増加し、一般市民層も使いはじめます。

やがて時代が下り、オフィスで働く人がさらに増えると、省スペースで利用できる片袖机が登場しました。

日本とのかかわり

日本においては、明治時代以降、西洋文化の影響を受けてオフィス家具が導入されはじめます。大正・昭和初期には、両袖机が役所や企業の事務机として一般的に使われるようになりました。現代でも、両袖机・片袖机はオフィスの定番家具として広く使われています。1台を独立させて使ったり、複数台を並べて使ったりと柔軟に使える点が長く重宝される理由でしょう。

また昭和中期ごろまでは、すべて木製で作られることが一般的でしたが、近年ではスチール製の本体とプラスチック製の天板を組み合わせた製品も登場しています。

17世紀に登場した際、両袖机のようなオフィス家具は高級品でした。しかし長い歴史を経て大量生産を可能にし、現在のような大勢の働く人々にとって身近な存在へと進化していったのです。

アンティーク両袖机・片袖机の魅力

アンティークの両袖机や片袖机には、現代の大量生産品にはない魅力があります。例えば、無垢材を使用した堅牢な作りと重厚感、経年変化による味わい深い風合いは、アンティーク家具ならではです。

また細部に施された装飾や、真鍮製の取っ手など、当時の職人技が光るディテールも、アンティーク家具だからこそ体感できる魅力です。特にイギリスやフランスのアンティーク両袖机は、猫脚や彫刻が施されたエレガントなデザインが多く、クラシックな美しさと高級感があります。

一方で、和製アンティークの両袖机や片袖机は、装飾を控えたシンプルなデザインが特徴です。また西洋のものと比べると、日本人の体格に合わせてやや小ぶりなサイズで作られています。

アンティーク両袖机・片袖机のインテリア活用法

アンティークの両袖机・片袖机は、ヴィンテージやクラシックなインテリアと相性抜群です。本項では、具体的なインテリア活用法を紹介します。

書斎デスクとして

レトロな書斎作りをしたいなら、アンティーク両袖机・片袖机の一択でしょう。ノートパソコンや本を置いて、落ち着いた作業スペースを演出できます。

ちょっとしたワークスペースとして

リビングや寝室で、ちょっとしたワークスペースがほしい時にも最適です。アンティークチェアと合わせると、よりレトロな雰囲気を楽しめます。

カウンターテーブルやディスプレイとして

お店のレジカウンターにすると、おしゃれな雰囲気でお客様をおもてなしできます。雑貨や観葉植物を並べたり、商品のディスプレイとして使うのにもぴったりです。

アトリエの作業机として

アートや裁縫のように、手作業系のワークをする方にもおすすめです。収納スペースがたくさん備わっているので、道具の収納もたくさんできます。

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