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岩谷堂箪笥とは

岩谷堂箪笥とは、岩手県の奥州市江刺区や盛岡市で作られている箪笥を指す伝統的工芸品のことです。金具の装飾がインパクトのある箪笥で、重厚なデザインと強い存在感を持つため、インテリアの主役としても活躍します。

岩谷堂箪笥の特徴

岩谷堂箪笥の特徴と言えば、なんといっても豪華な飾り金具でしょう。この金具は2種類を使い分けており、手打ち彫りのものと南部鉄器のものがあるのが特徴です。手打ち彫りの金具は立体感があり、生き生きとした模様が魅力的です。これらの金具は装飾的な意味だけではなく、堅牢さの象徴でもあります。また、鍵が付いた金具も多く見られますが、もともと金庫のような役割も果たしていました。
また、岩谷堂箪笥は古くは階段箪笥や車箪笥など、機能性のある箪笥を作っていたことでもお馴染みです。現在も熱烈なファンのためにこれらの箪笥を作り続けていることは、他の地域の箪笥には見られない特徴でしょう。

素材・装飾など

岩谷堂箪笥に使われる木材は、欅、桐、タモ、栓、朴、杉などがメインです。なかでも欅は岩谷堂箪笥の代表的な材料と言えます。欅の持つ美しい木目と堅牢さが岩谷堂箪笥の魅力になっています。また、内部には調湿性に優れた桐材を使用しているので、様々なものの保管に適しています。
手打ち彫りの金具や南部鉄器の金具は、箪笥一棹に対して60~100個程度飾られるのが岩谷堂箪笥の特徴。装飾の華やかさ、美しさは岩谷堂箪笥ならではと言えそうです。

岩谷堂箪笥の種類

岩谷堂箪笥の衣装箪笥

岩谷堂箪笥らしいインパクトのある衣装箪笥です。観音開きの扉部分の装飾はやや控えめなため、他の岩谷堂箪笥と比較するとすっきりと軽やかな雰囲気。内部は桐で作られており、大切な着物や衣類を保管するのに最適です。

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岩谷堂箪笥の整理箪笥

全面が引き出しになった整理箪笥は、岩谷堂箪笥らしさを満喫するには最高の箪笥です。引き出しの一つひとつに飾り金具が取り付けられ、重厚感と華やかさを感じることができます。

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岩谷堂箪笥の階段箪笥

階段としての機能と収納を掛け合わせた箪笥です。岩谷堂箪笥では古くから作られていましたが、今もなお作り続けられているのが印象的です。古来の日本人の生活の知恵を今に見られるのは岩谷堂箪笥ならではでしょう。

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岩谷堂箪笥の車箪笥

箪笥の足元に車が付いたデザインです。火事が多かった江戸時代、箪笥を引いて避難するために作られたものです。こちらの特徴的な箪笥も、岩谷堂箪笥では現在も作っています。コレクターに嬉しい箪笥の一つです。

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岩谷堂箪笥の歴史

岩谷堂箪笥の歴史は江戸時代中頃まで遡ります。当時の領主の命により制作を開始されたのが始まりとされています。それというのも、それまでこの地域では米の生産によって生計を立てていましたが、米だけに頼らない政策を領主が打ち出したためです。1820年代に彫金金具を飾るようになり、現在の岩谷堂箪笥の土台ができていきました。
明治時代に入ると、装飾性の高い岩谷堂箪笥は人気を伸ばしていきましたが、1950年代に一時低迷するように。しかし、時代に左右されず伝統の技術を守っていこうという強い志で苦境の時代を乗り切ります。そして昭和57年に通商産業省(現経済産業省)より伝統的工芸品の指定を受けることになりました。

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