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北欧ビンテージなど海外アンティーク家具に多く見られる「突板」とは

突然ですがみなさん、「突板(つきいた)」ってなんだかご存じですか?
「板」と言う漢字が入っているから木材だと言うことは想像がつきますが、それ以上はさっぱり分からない上に、普通なじみのない言葉ですよね。アンティーク家具屋さんで働く筆者も、恥ずかしながら聞いたことはあっても、詳しい意味まではよく理解していませんでした。
でも、当店でも人気の北欧やイギリスなど欧米のアンティーク家具には大抵使われているこの木材。海外アンティーク家具を語るには、外せない必須知識と言えます。
そこで今回は、実は今の家具でも多く使われている「突板」について、その長所・短所も併せてじっくりとご紹介していきましょう。

海外アンティーク家具によく見られる「突板」とは?

家具の突板とは
突板とは単純に、木材を0.2~0.6ミリ程度に薄ーくスライスしたものを言います。でも木材ならなんでもいいわけではなく、檜(ひのき)やウォールナット、チェリーやメープル、チークなどの色合いや木目の美しい高級木材のものだけが突板と呼ばれます。
それよりももっと庶民的な、シナやナラなどのスライスを接着したものは「合板(ごうはん)」と呼ばれ、突板を貼る芯材として使われていることもあります。他にも例えば、北欧ビンテージ家具では木材の小片を圧縮接着させたパーティクルボードなどが、芯材として使われています。
こうして、高級木材から切り出した木材(無垢材)には手がでなくても、その美しい木目や自然な味わいを安価で楽しめるようにしてくれたのが、突板なんです。

高級木材の良さを安く軽く実現。突板のメリット

突板のメリット
自然な木の風合いが思い切り楽しめる無垢材の、数少ない短所のひとつが割れや反りです。それに対して、薄くスライスしているおかげで、割れやひずみの心配が最小限に抑えられているのが突板のうれしいところ。
それから先ほどもお話した通り、高級木材の風合いをお手頃な価格で楽しめるのも突板のメリットですよね。特に海外のアンティーク家具の突板は、0.6ミリ程度と比較的厚めなものが多く見られます。突板が厚いと自然と、木目も鮮やかで見栄えもよくなり、一目見ただけでは突板とは思えない味わいになっています。
そしてこの突板+芯材の構造は、無垢材の家具に比べて、家具全体の重量を軽くすることにもつながっています。大きなアンティーク家具を無理なく動かせるのは、インテリアの模様替えや引っ越しのとき助かりますね。

長く使い続けるにはちょっと問題が。突板のデメリット

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もちろん突板には、あまり歓迎できない要素もあります。例えば先ほど自然な割れや反りが起こりにくいとお話ししましたが、もし問題が生じた場合は、無垢材のように表面を削っての直しがきかないため、その部分の板全体を取り換える必要があります。家具表面全体の木目がきれいに揃っている北欧ビンテージ家具の場合など、これはかなり致命的な問題ですよね。
また無垢材と違って、経年の変化を楽しむと言うわけにはなかなかいきません。
そしてアンティーク家具では心配ありませんが、突板が使われた新品家具の場合、シックハウス症候群の恐れのある接着剤が大量に使われていることもあるので、十分注意が必要です。

最後に

無垢材とは真逆とも言える長所・短所を持つ「突板」、いかがでしたか?いいところもたくさんありますが、修理の問題などデメリットを考えると、北欧ビンテージ(ヴィンテージ)家具などのおしゃれな海外アンティーク家具を買うのをためらってしまう人もいるかもしれません。
突板が使われたアンティーク家具を初めて購入する際は、家具の状態はどうか、また子どもやペットなどが傷をつけてしまう心配はないかなどよく考えてみてくださいね。

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