ほっこりとした絵柄、おしゃれでやさしい雰囲気の質感…北欧の食器は他にはない魅力に溢れていますよね。温かみのあるデザインは日本でも人気があります。しかし、具体的にどんなブランドがあるのか、それぞれの特徴まで分かるという方は少ないのではないでしょうか。そこで今回は北欧の食器ブランドをピックアップして記事にしてみました。それぞれの魅力をご紹介しますので、是非参考にしてみてくださいね。
フィンランドの食器ブランド
ARABIA(アラビア)
アラビアは150年の歴史を持つフィンランドの老舗北欧食器ブランドです。
アラビアの食器の特徴は、パターン化されたモチーフが描かれているものや、黒い縁取りのあるイラストに色を足したデザインが多いことです。赤、紺、緑に黄色といった色の組み合わせを良く使い、はっきりとした色合いはどこかレトロな雰囲気があります。花柄や植物を題材にした絵付けが華やかな印象です。
人気のシリーズとしては、パラティッシ、トゥオキオ、アネモネなどがあります。パラティッシは果実と花を食器全体に描いたデザインで、華やかさと大らかさを感じさせるデザインです。トゥオキオは食器の縁にパターン化した粒模様を描いたシリーズ。個性的でありながら主張しすぎず普段使いしやすいのが嬉しいですね。アネモネは現在はヴィンテージとして手に入れられるのみとなりますが、藍色の抽象的な花が目を惹きます。
いずれのシリーズもどこか温度を感じるデザインで、心に残る食器が多いブランドと言えそうです。
iittala(イッタラ)
イッタラは同じくフィンランドのガラス食器がメインのブランドです。1世紀以上の歴史があるブランドで、手作りガラスに関する知識や技能・技術はユネスコの無形文化遺産にも登録されています。色ガラスの精製に長けていたイッタラは、カラーガラスのグラスやボウルだけではなく、磁器に色ガラスをかけた食器なども開発しています。日本にも店舗を構えているので、実物を見に行くこともできますよ。
人気のシリーズにはカステヘルミ、カルティオ、ティーマなどがあります。カステヘルミはつぶつぶとしたリズミカルな装飾が特徴のシリーズ。ボウルやグラス、カップとソーサーのセット、ジャーなどを展開しており、食器以外にも花瓶やキャンドルホルダーなど、装飾を活かしたインテリアグッズも揃っています。カルティオはごくシンプルなグラスにイッタラならではの色ガラスを用いたシリーズです。非常にベーシックなデザインだからこそ繊細な色合いが映えます。ティーマは磁器にガラスの釉薬をかけたシリーズで、マグカップや深さのある皿、ティーポットなど様々なアイテムが揃います。いずれも無駄のない洗練されたデザインが特徴です。
marimekko(マリメッコ)
あまり食器のブランドに詳しくな方でも、一度は聞いたことのあるブランドの一つがマリメッコではないでしょうか。特に抽象的なお花の模様が可愛らしいUNIKKO(ウニッコ)シリーズは、誰もが目にしたことがあるかもしれません。日本でも大変人気なブランドですが、磁器の食器だけでなくガラス食器、ランチマットやエプロンなど台所周りのものが一通り揃えられるのが嬉しいですね。
ウニッコ以外にも人気のシリーズは多く、Vihkiruusu(ヴィヒキルース)やSIIRTOLAPUUTARHA(シールトラプータルハ)なども有名です。ヴィヒキルースはウェディングローズをモチーフにしたシリーズで、結婚祝いなどにも喜ばれるアイテムです。マグカップのセットやプレートのセットなどセット販売されていることも多いので贈り物にも良いですね。シールトラプータルハは繊細な植物を描いたボタニカル、不揃いなドットを並べたデザインのラシィマットの2種類を展開しているシリーズ。どちらも北欧デザインの感度の高さを感じます。
FINLAYSON(フィンレイソン)
フィンレイソンはフィンランドで最古のテキスタイルメーカーです。創業200年という歴史あるブランドで、日本でもなじみ深くご存じの方が多いかもしれません。動物や植物をくっきりとパターン化したデザインが特徴的で、規則性が続いている絵柄だからこそ、様々な製品に加工ができたと言えるでしょう。シンプルで明瞭なモチーフは誰にでも親しみやすく、フィンランド中の家庭でフィンレイソンのアイテムを見ることができます。
特に人気なのがエレファンティシリーズ。象のイラストがなんとも可愛いデザインで、平皿やボウル、マグカップなど様々なアイテムで楽しむことができます。また、コロナもフィンレイソンの代表的な模様。線と線が交わる大人っぽい雰囲気が人気です。パンダやくま、リンゴといったモチーフはかわいいので、キッズ用の食器としても良いのではないでしょうか。
また、フィンレイソンのアイテムには、お茶碗や箸置き、豆皿といった和風の食器があることにも注目です。北欧調の和食器が欲しいという方は要チェックですよ。
スウェーデンの食器ブランド
Gustavsberg(グスタフスベリ)
グスタフスベリは約200年前にストックホルムに設立された老舗の北欧食器ブランドです。スティング・リンドベリやリサ・ラーソンなどがデザインに携わっていることでも有名なブランドですよ。現在も手作りに近い製法でテーブルウェアを製作しており、ひとつひとつ表情が異なる味わい深い食器を作り続けています。
有名なのが葉っぱをモチーフにしたベルサシリーズ。グスタフスベリの中でも代表的なデザインで、直線で描かれた葉脈が心地よいシリーズです。アダムは均一に並んだドット模様がミッドセンチュリー期の北欧デザインらしいシリーズです。さりげなく遠近法を用いており、立体感のあるデザインに仕上がっています。アスターは菊の花を描いたシリーズ。くっきりとした黒のラインで縁どられており、モダンな印象が魅力的です。
また、2023年からはリサラーソンによる新しいシリーズを展開。白い食器にサークルを描いたデザインで、普段使いしやすい食器を目指して作られたそうですよ。
Rorstrand(ロールストランド)
ロールストランドはスウェーデンで最も古い食器のブランドです。その歴史は300年近くになりますが、現在でもスウェーデンでは人気のブランドとして活躍しています。人気の秘密はクラシカルでありながら、常に最新のトレンドを取り入れたデザインにあるようです。
そんなロールストランドの人気のシリーズには、Mon Amie(モナミ)があります。70年ほど前にデザインされたものですが現在復刻されています。愛らしいネイビーの花の模様をちりばめた食器は、ほっこりとした気分にさせてくれます。Eden(エデン)シリーズはロールストランドのファンに人気のあるデザインで、半分に切ったリンゴと生い茂る葉のモチーフが印象的。また、Ostindia(オスティンディア)は繊細な花の絵と縁取りのデザインが特徴。ロールストランドを象徴するシリーズでもあり、食器だけではなくテーブルクロスやナプキンなどのアイテムも展開していますよ。
House of Rym(ハウス オブ リュム)
ハウスオブリュムは、現代の北欧デザインを反映させたブランドです。チュニジア人の夫妻がスウェーデンを訪問した際に北欧のデザインに惹かれて、母国チュニジアでハウスオブリュムを設立した異例の北欧ブランドですよ。デザインは北欧のデザイナーが手掛けており、そこにチュニジアの手仕事が加わった北欧とアフリカのミックススタイルが新しいですね。
明るくポップな色柄が印象的で、テーブルに置けばパッと華やかな印象になります。また、子供が好むキュートなデザインのものも多く、キッズ用の食器にしても喜ばれるでしょう。
ハウスオブリュムの特徴は、様々なシリーズのアイテムをミックスしてもおしゃれに決まること。組み合わせはあれこれ考えなくても、好みのデザインを好きに取り入れればOKです。どんな組み合わせでも不思議とマッチして、おしゃれに決まるのが嬉しいですね。例えばカップとソーサーをバラバラなシリーズにしても楽しいですよ。
Upsala Ekeby/Gefle(ウプサラエクビー/ゲフレ)
ウプサラエクビーはそもそもはスウェーデンのレンガのお店でした。それが、タイルやテーブルウェア、陶磁器など事業を拡大していき、様々な名作シリーズを生み出しました。事業の成長の中でテーブルウェアのブランドゲフレを買収し、ウプサラエクビー/ゲフレと二つのブランド名を掲げることになります。1978年には惜しまれつつ閉鎖していますが、現在も多くのファンやコレクターを抱えるブランドです。
ウプサラエクビー/ゲフレの食器は、全体的に落ち着きのある印象でブラウン系の色を縁取りやアクセントに使うことが多いのが特徴です。温かみがありほっこりとした北欧らしいデザインが素敵ですね。
ゲフレの代表作とも言えるシリーズがアグネッタ。愛らしい花柄をワントーンで描き、可愛いだけでなくシックな雰囲気に仕上げています。コスモスシリーズは様々なアイテムを展開。お皿やティーセットだけでなく、グラタン皿やミルクパンなど熱に強いアイテムも揃っていますよ。
KOSTA BODA(コスタ ボダ)
コスタボダはスウェーデンで300年もの間ガラス製品を作り続けているブランドです。ガラス製の食器はもちろんですが、花瓶やアート作品など幅広いコレクションを展開しており、様々なガラスの輝きを見ることができます。ガラスを用いたライフスタイルブランドでもあり、日常の中で映えるアイテムを多く生み出していますよ。
コスタボダの食器はガラス製のアイテムということもあり、ワイングラス、シャンパングラス、タンブラーなどの品ぞろえが豊富です。また、ガラスのデザインを活かした涼やかなお皿やボールなどの用意もあります。
ガラスの表面にイラストをペイントした少しポップな印象のALL ABOUT YOUシリーズや、でこぼことした表面が楽しいMOSSシリーズ、20年以上不動の人気を誇るMINEシリーズなど魅力たっぷりのコレクションが多くありますよ。
SAGAFORM(サガフォルム)
サガフォルムは日常使いしやすい価格帯の食器類を揃えたブランドです。シンプルな北欧デザインが心地よく、どんな家庭でも使い勝手の良い製品を作ることに熱心なブランドですよ。そのやりすぎ感の無い北欧デザインは、日本でも違和感が無く気軽にチャレンジができます。手の届きやすいプライスで北欧スタイルを楽しむことが可能ですよ。
注目は花のフォルムが愛らしいDagnyシリーズ。平皿や深皿、ボウルなど全てデイジーの花をそのまま食器にしたようなデザインになっています。また、Billiシリーズは細かなストライプが繊細な表情のクリア食器。ガラスと見間違えそうですがリサイクルプラスチックを使用しており、屋内だけでなくアウトドアにも気軽に持っていけるタフさも魅力的です。Coffee&Moreシリーズは直線的な模様を組み合わせた北欧デザインを感じられるシリーズです。いずれも比較的お手頃な価格なので、北欧デザインを気軽に試したいという方にもぴったりですね。
デンマークの食器ブランド
ROYAL COPENHAGEN(ロイヤルコペンハーゲン)
ロイヤルコペンハーゲンと言えば、デンマークの代表的な食器のブランドですよね。王室御用達のブランドとしても名高く、白磁にブルーの絵柄を描いたイメージが強いかと思います。非常に繊細な模様が特徴的で、食器のコレクターなら一度は手に入れたいアイテムの一つと言えそうです。細やかな模様は今も手描きがメインだということには驚かされますね。
そんなロイヤルコペンハーゲンの人気のシリーズはブルーフルーテッドプレインシリーズ。繊細な植物の絵柄ももちろん手描きによるもの。ロイヤルコペンバーゲンが窯を開いた1775年に初めて制作されたシリーズで、食器の背面にはNo.1の書き込みがあります。ブルーラインシリーズは、このブランドの中ではかなり手頃なコレクションになります。シンプルで使いやすく実用的なアイテムが揃います。最高級シリーズとして君臨するのがフローラダニカ。精密画のような美しい植物の絵柄が描かれていて、うっとりとしてしまいますね。
ROSENDAHL(ローゼンダール)
ローゼンダールは1992年に設立された比較的新しいライフスタイルブランドです。シンプルかつ機能的なデザインが、普遍的な魅力を引き出しています。いつまでも愛されるデザインを誇るブランドで優れた耐久性も注目のポイントですよ。非常に明瞭なモチーフを好み、無駄のない美しさが北欧のデザイン力の高さを物語っています。
日本で人気があるのはワイングラスやブランデーグラスなどのガラス製品。特にプレミアムシリーズのグラス類は、細い脚と透明度の高さが魅力的で、日々の生活にも特別な日にもテーブルを華やかに彩ってくれます。ローゼンダールの食器の基本となるグランクリュシリーズは、食器に直線の筋の装飾を入れていることが特徴。シンプルな中にワンポイントのアクセントになっています。平皿や深皿、ボウル、スープボウル、コーヒーセットなど、何でも揃うアイテム展開で食器のトータルコーディネートがしやすいのが嬉しいですね。
Kronjyden(クロニーデン)
そもそもは植木鉢の製造会社として設立したという、変わった経緯をもつ北欧食器のブランドがクロニーデンです。耐火粘土を使った食器づくりを得意とし、独特のマットな質感が魅力的な食器を作ってきました。残念ながら1988年には閉業しており、現在はビンテージ品が市場に出回るのみとなりました。
そんなクロニーデンの人気のシリーズは、Reliefシリーズです。葉っぱのモチーフがきれいに並んだデザインは、いかにも北欧らしいほっこりとした味わいがあります。釉薬のかかり方によって、個体ごとに表情が変わるのも魅力の一つ。とても人気があるため、中古で販売されてもすぐに売れ切れてしまうので、見つけたときは購入のチャンスです。
粘土の表面にモチーフを浮かせたスタイルがクロニーデンのトレードマークとなり、Reliefシリーズ以降も、Azur、Rune、Cordialと人気シリーズを誕生させました。いずれも落ち着きのある色合いと模様が生活に馴染むデザインですよ。
DANSK(ダンスク)
ダンスクとはデンマークのキッチン用品、食器のブランドです。ブランド名は「デンマーク風」という意味であり、ストレートにデンマークらしさを表現したアイテムが揃います。スカンジナビアのモダンアートを主軸として、各国の気鋭のアーティストがデザインをしているのが特徴。そのキッチン用品、食器はシンプルながら優美で使い勝手も良いのが魅力です。
ダンスクの食器は、4人分のセットアイテムが多く用意されています。多いものだと16ピースものアイテムがセットになって販売されていますよ。しかも、手の届きやすい値段であることも嬉しいですね。深みのある皿はパスタを盛りつけたりスープ皿にもぴったり、平皿にはメイン料理を盛ったりと使い勝手も抜群ですよ。また、日本のデザインと似た雰囲気のものが多いのも特徴的。和室でも違和感がなく使えますし、和食器と一緒に出してもしっくり来るのが日本の家庭には嬉しいポイント。気軽に北欧の食器を使ってみたい方におすすめのブランドです。
Kahler(ケーラー)
ケーラーはデンマークを代表する180年の歴史を持つ陶磁器のブランドです。設立当初はお皿やジャム瓶などを主に作っていましたが、現在は花瓶なども有名になっています。デンマークではどの家庭にもケーラーの製品が一つはあるという人気のブランドで、日本でも横縞模様の花瓶オマジオは人気の高いアイテムとなっています。
そんなケーラーが手掛ける食器はシンプルな中に繊細さを感じるデザイン。人気のハンマースホイシリーズは、縦に細かく入った筋状の模様がエレガントです。プレーンのデザインから、季節もののイラストが入ったデザインのものまで、幅広く用意されています。コロレシリーズのコロレとは色彩という意味ですが、その名の通り鮮やかな色彩が特徴。黄色やネイビー、グリーンにピンクなどを、北欧らしいニュアンスカラーで表現しています。ウルスラシリーズは、柔らかな曲線が美しいデザイン。形状はユニークですがシンプルなので、使い勝手が良いのが良いですね。
aida(アイーダ)
日常使いを意識して作られている北欧デザインの食器が欲しいのなら、おすすめのブランドはアイーダです。高品質の陶磁器、ガラス食器、カトラリー類、キッチン用品などを普段使いできる価格帯で提供しているため、デンマークではお馴染みのブランドになっています。
アイーダの食器の特徴は、シンプルな形状ながら遊び心のあるデザインを施したものが多いことです。鮮やかなカラーの釉薬だけではなく、ざらつきを感じるような独特の色味があるものも用意されています。
コンフェッティシリーズは、明るくポップな色合いが特徴です。食器の端にはランダムな線を飾り付け、まるで花火のような華やかさがありますよ。ソニアブルーシリーズは美しい青が神秘的。端正なルックスですが、レンジも食器洗浄機にも対応しているというので安心ですね。ソルヴェイシリーズは可憐さにときめく方も多いと思います。花びらを思わせるデザインと軽やかなパステルカラーがおしゃれです。
Soholm(スーホルム)
スーホルムは1996年までボーンホルム島で活躍していた窯です。様々な陶器を産出していた名窯であり、食器だけでなく置物や壁飾り、ランプなども作っていました。この地の陶土は重みのあるデザインに向いており、スーホルムの作品の多くは重厚な雰囲気に仕上がっています。現在は新品を手に入れることはできませんが、なおも人気が続いていますよ。
特に名作と言われているシリーズに、グラニットというシリーズがあります。美しい青色にブラウンの組み合わせが心地よいデザインです。カップやポットには、逆三角形状のモチーフが並びリズミカル。アイテムの展開が豊富なので、上手に探せばティーセットを作ることもできるかもしれません。ソニアシリーズは淡いホワイトとブラウンの組み合わせがおしゃれです。温かみのあるデザインでお茶の時間が楽しみになりそう。
スーホルムの陶器はいずれも厚みのあるぽってりとしたルックスをしています。見ているだけでもほっこりしますね。
ノルウェーの食器ブランド
Cathrineholm(キャサリンホルム)
キャサリンホルムはホーロー製のキッチン用品を製造していたブランドです。1960年には閉鎖となったものの、明るくポップなデザインは今も人気がありますよ。主に鍋やフライパン、ポットなどを作っていましたが、コンパクトなボウルなどはそのまま食卓に並べても映えるデザインです。
特に人気があるのが、ロータスシリーズです。側面に葉のイラストを並べポップな色遣いをしたデザインは、当時のキッチン用品のイメージをガラリと変える衝撃がありました。衝撃なのは見た目だけではなく、蓋を鍋敷きとして使えたり、取っ手を外して洗えたりと機能面でも驚かせました。当時の主婦の間では一大ブームを巻き起こし、こぞってキャサリンホルムのキッチン用品を買い求めたそうですよ。
そんなキャサリンホルムのシリーズはロータスだけではなく、探すといろいろなデザインが出てきます。ロータスと比較するとレアなアイテムですが、ちょっと変わったキャサリンホルムが欲しい方は調べてみてはいかがでしょうか。
Figgjo(フィッギオ)
フィッギオは磁器の食器を作り続けているノルウェーのブランドです。1941年の設立当初は家庭向けの食器を主に生産していましたが、1980年からは業務用の食器の製造がメインになっていきます。家庭向けの食器はカラフルで絵柄が可愛らしいのに対し、業務用食器はシンプルで素材や形状を見せるデザインが多くなっています。フィッギオの食器は非常に頑丈なため、レストランなどではもちろん、介護施設、学校、社員食堂などハードに食器を使うシーンでも重宝されていますよ。
そんなフィッギオの現在注目のシリーズは、フロムシリーズ。ノルウェー語で洪水を意味する言葉で、釉薬を流した跡をそのままに残したデザインが斬新です。一つひとつ柄が異なるのもおもしろいですね。また、グラデーションが美しいシェッゲシリーズも素敵です。白をベースにカラーの釉薬を吹き付けたデザインで、静かながら華やかさも演出してくれますよ。
Porsgrund(ポシュグルン)
ポシュグルンは130年以上の歴史がある老舗の陶器食器のブランドです。ノルウェー王室、大使館の御用達の陶器メーカーで、現在ノルウェー国内ではお馴染みのブランドになっています。食器の裏に入れられた船の碇のロゴマークが目印になっていますよ。
人気のシリーズは、ポシュグルンで初めて作られたボーグスタッドストローシリーズです。ブランドで初めて作ったデザインのものが、今も製造されていることに驚かされますね。白い陶器に青色で描かれた模様は、現在も全て手作業で描かれているとのこと。繊細な絵柄にうっとりとしてしまいますね。ファーマーズローズシリーズは、雰囲気が変わって温かみのある暖色系のデザイン。縁取りの金色も華やかで、食卓がパッと明るくなりますよ。イングリットシリーズは明るく軽快な印象の模様が並ぶデザインです。ノルウェーの民族衣装であるブナドの刺しゅうからインスピレーションを得たという模様は、北欧らしい可愛らしさがありますよ。
今回はフィンランド、スウェーデン、デンマーク、ノルウェーと北欧の国の食器ブランドをご紹介しました。いずれのブランドも、それぞれに北欧の雰囲気があり素敵でしたね。憧れの北欧スタイルを、まずは食器から実践してみてはいかがでしょうか。