こんにちはー!!
今年の夏もハンパなく暑かったですが、皆さんは大丈夫でしたでしょうか?
夏から秋に変わる冷たい風がなんとも切ない気持ちを誘いますね。ラフジュ工房の近くに咲く金木犀の甘い香りが今年も確かな秋の訪れを感じさせます。
ではでは、今期はどんな素敵な家具がラフジュ工房から誕生したでしょうか!厳選したBEST5を発表です!!
目次
第5位 好みにカスタム!五尺収納水屋をリメイク
Before
はい、5位にランクインしましたこちらは五尺収納箪笥のリメイクオーダーです!
ちょっとその前に、名前の前に付いた「五尺」って一体どういう意味なのでしょう…?
「五尺」とは箪笥の横幅を表す言葉で、「尺(しゃく)」とは日本で昔使われた長さを表す単位です。
一尺の長さは、正確には30.3㎝。つまりこの箪笥の横幅は約150㎝あるという意味ですね!
「〇尺箪笥」など、箪笥にはよく出てくる言葉なので覚えておきましょう!では、お勉強はここまでにして完成した収納箪笥のリメイク後の姿を見てみましょう!!
After
ジャジャン!!
深い茶色に仕上げられた事で雰囲気にもより深みと重みが出ましたね!!
今回の箪笥もいたる所にお客様のこだわりが沢山詰まっています。さぁ、じっくり見てみましょう。
After
ではまず、建具を取り外してみました!
はまった状態では分かりにくかったですが、建具の戸板をガラスへ変更してあります!しかもそのガラスもアンティーク物の貴重な「ゆらゆらガラス」に変更されています。
いいですね~、こだわってますねぇ(笑)
After
棚はこのような感じで二段の棚板が取り付けられてあります。
60mmピッチのダボ仕様の棚板なので、上下の高さの調節も可能です!
元々は取り外しのみしか出来ない棚板の仕様でしたが、お客様のご要望により上下にも高さの調整できるダボ仕様へとリメイクしています!!
戸板をガラスに変更したことで、中を見せる収納へと生まれ変わりました!
台所で使ったら、中で並んだ和物の食器がとても映えそうですね!書斎などで使っても中に並べられた本や小物を箪笥が引き立ててくれそうです。
どんな場所でも使いやすく、中に沢山の物が並んだ姿を想像するととてもワクワクしてしまう。そんな素敵なリメイク箪笥ですね!!
下段に付いた4杯の引き出しにもズームイン!
引手の金具は「蛭手(ひるて)」という時代箪笥の金具を象徴する形の一つです。
蛭がだらっとぶら下がったような様子からそう呼ばれていますが、硬い金属を打ち出してこんな柔らかな表現を作り出す当時の職人さんは本当に凄いですよね。
一つ一つに魂の籠った、技の光る貴重な取手です。
After
第5位にランクインしました、お客様のこだわりの詰まったリメイク箪笥はいかがでしたでしょうか!
モヤっぽい古くくたびれた状態から、どんな場所でも主役になってしまうような素敵な収納箪笥へと生まれ変わりましたね!!
今頃沢山の物が綺麗に収納されて、素敵に使ってもらえていることでしょう。
第4位 昭和中期のガラスケースを高品質リペア!!
Before
またまたやって来ました、ガラスケースの劇的ビフォーアフター!!
今回第4位にランクインしましたガラスケースはこちらになります。こちらもなかなか年期の入った物ですね…。
くたびれた表面、傾いたガラス棚板。「疲れたよ…、早くリペアして元気な姿に戻してくれ~…」と弱々しい声が聞こえてきそうです。
そんな訴えかけてくるような眼差しのガラスケースも、ラフジュ工房によってこんな風に仕上がりました!!
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After
ふらつくように弱々しかった姿から一変!ビシッと脚を力強く踏ん張る堂々としたガラスケースに仕上がりました!
色味はお客様のご要望により濃い茶色に着色!綺麗にリペアされた細部を見てみましょう!
Before
古いガラスケースはやはり大勢の人々の中で使われていた物です。
表面には人々の脂、タバコのヤニ、汚れ。それに付着して固まった埃とかなり汚れた状態なのはお決まりになっています。
ガラスケースだけはもう絶対条件の様にガラスも本体も全てシャワーを使って丸洗いから作業を始めます。
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After
表面の汚れや、かつて塗られていた塗料まで綺麗に洗浄し、傷んだ木材も取り換えられて、綺麗に着色されたガラスケースからはもうボロボロだった過去の姿を想像することが出来ませんね!!
Before
ガラス棚板を支えるだけで精一杯に見える、弱々しい金具のショーケース内…。
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After
ご要望によりガラス棚板は2段に変更!
真っすぐに調整された金具に力強く支えられたガラス棚板。陳列された商品を「オススメだよ!!」とお客様に呼びかける元気な声がガラスケース本体から聞こえてきそうです!
Before
上からも覗けるよう載せられたガラスの天板。
ガラスとの接地面には滑り止めらしきグレーのテープが張られ、端も大きく割れてしまっています。
天板には一枚、当時販売されていた商品の値札シールが残されていました!(笑)何の値段なんでしょうね?
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After
天板ガラスは新しく切り出した新品のガラスを載せました。ふちに貼られたグレーのシールも綺麗に剥がし、ガラスのズレ止め金具を新しく取り付けました!
下のそのまた下の棚の商品まではっきりとよく見えますね!
After
リペアされて生まれ変わったガラスケースは、購入してもらったお客様のお店へ行く日を胸を張って心待ちにしているようです!(笑)
さぁ、次のお店では中に何が陳列されるのでしょうね。
家具にはもちろん感情や表情という物は存在しません。しかし、このようにラフジュ工房でリペアする家具と向き合い続けているとそれを感じるものは確かにあります。
綺麗にリペアされた家具は皆明らかに笑っている様です。でも家具から最大の「喜」の感情を感じるのはリペアされ、新しいお家に迎えられたその瞬間が何より「喜」という感情を強く感じられる瞬間だと僕は感じています。
第3位 昭和中期の障子戸2枚をリサイズ・高品質リペア!!
Before
2枚組みの障子戸をリサイズ&リペアです!
こちらの障子戸はお客様のお家の間口へと合うようにサイズをリサイズするというご要望です。
では、完成した姿をご覧ください!!
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After
いかがでしょう!
ここが大きく変わった!と言うような目立った変化はありませんが建具本体の表面を洗浄し、着色しているので明るく綺麗に見えますね!
Before
では真正面から。
なんとこの障子戸には皆さんに紹介したい秘密があります。
実はこれ、普通の障子戸とは違った機能が付いているのです!その機能とは…⁉
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After
パカッ!!なんと障子戸に付いた、またまた小さな障子戸の後ろから小窓が出てきました!!
雪の降り積もる寒い冬、火鉢で暖かくした室内から外の雪景色を楽しむ為に付けられた小窓です。なんて「風流」な遊び心なんでしょう!!
こちらの小窓付きの障子戸は別名「雪見障子」とも呼ばれます。
小窓の障子戸は、取り外して床に置いていますが、実際は両サイドにスライドして外を覗く事が出来ますよ!
Before
障子戸に貼られているのは、もちろん障子紙です。
アンティークの障子戸をリペアする際にはまず初めに全体の汚れ落としや古い障子紙を剥がす為に全体を水洗いしています。
ちなみに作業はこんな感じ。社長のお母さんも工房で元気に建具を洗ってくれています!!
After
高品質リペアした障子戸は、障子紙も新しく張り替えているのでこのように真っ白で綺麗です!!
雪の様に真っ白な障子戸は気品があっていいですねぇ。
Before
では、最後に一番のポイント。リサイズした部分を見てみましょう!
Before 高さ:1770mm+20mm 幅:865mm+15mm 奥行:30mm
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After 高さ:1790mm 幅:880mm 奥行:30mm と、高さと幅のサイズを少し足しています。
After
建具の両サイドには7.5mmの材を足し、下部には20mmの材を足しています。
お客様のお家の間口の仕様に合わせて新品の戸車を平型の物にも交換してあります!
建具という物はそれぞれの家にある建具をはめる間口に合わせて建具職人が作り上げる物なので、こういったアンティークの建具を購入して使うとなるとこのようにリサイズしなければならないというケースがほとんどです。
ラフジュ工房ではそんな建具のサイズをお家の間口にリサイズする事が出来ます。もしもサイズが合わなかったとしてもご心配いりません!
あまりにも希望の建具とサイズが合わなかったり、古いのが嫌だというお客様にも、アンティーク建具をモデルにして、熟練のスタッフが新規製作することも可能です!!
第2位 木製フレームを活かし、生地を張り替えた3人掛けソファ
After
ランキング初登場、ソファの高品質リペアです!
艶やかな木製のフレームと、落ち着いたネイビーカラー生地の組み合わせが美しいスタイリッシュな三人掛けソファが仕上がりました!
おっと、今回はいきなり完成した姿からの紹介ですか…⁉
そうなんです。今回あえて先に仕上がったAfterの姿からの登場です。
なぜならこのソファ。リペア前の姿があまりにも衝撃的なので今回はあえて逆に紹介させて頂きます。
では、今回2位を飾ります!素敵な三人掛けソファの衝撃的なリペア前の姿がこちらになります!!!!
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Before
骨ー!!!?
まさにダイヤの原石をリペアしたと言っても過言ではありません。
それにしてもこのソファ、リペア前は想像以上に酷い状況だったんですね…!!
ここからどのように素敵な一台に仕上がったのか、完成したソファを見てみましょう。
作業の順番としましては、骨組みとなる木製のフレームからリペアを始めました!
傷みやガタツキなどが無いようしっかりとリペアをしたのち、過去に売約済みとなったソファの色を参考に再現したブラウンで着色しています。
フレームが仕上がれば、座面の作業に入ります。
布切れ一枚残っていなかったあの画像を見て頂いた通り、座面は全てラフジュ工房で新規製作しています!!
このようなクッションを使った物だってラフジュ工房は作れちゃうんですよ!!
座面にはこのように三分割するための縫い目を付けています!デザイン的にもメリハリがありますね!
スーッと滑らかな生地に思わず頬ずりしたくなってしまいますね。
丸みある優しいシルエットがいいですね!
このソファの座面は少し硬めに仕上げてみました!程よく反発する座面に、ふーっと一息ついてしまいます。
ラフジュ工房ではクッション用の中材として様々な厚みや硬さのウレタン(スポンジ)を用意しています。
オーダーでソファなど作られる際も厚みや硬さなどご要望にお応え出来ますよ!
背面に見所あり!
ソファなんて大体は壁付けして使い、背面を見る事はなかなかまいでしょう。
しかし、このソファは背中で魅せます!
背面を一周するように等間隔に打ち込まれたキラリと光る「飾り鋲」。
背面でこんなにもさりげなく魅せてくるソファは他になかなか無いのではないでしょうか!
レトロでありながら気品を感じるデザインに、完全に心を打たれてしまい見ていて僕も欲しくなってしまいました…!!
裏面も抜かりなくしっかりと作り込んでありますよ!
2位にランクインしましたこちらのソファ、いかがでしたでしょうか!もう一度、Beforeの画像に戻り改めて見返してもらいたいです(笑)
ラフジュ工房でソファをオーダーされるお客様も是非ご参考にしてください!!
第1位 リメイク水屋箪笥にカウンターテーブルを取り付け⁉
Before
さぁ、今期堂々の1位を飾りますリメイクオーダーの発表になります!!
こちらの五尺水屋箪笥の上段を、サイドボードに高品質リペアしていきたいと思います!
ちょっとその前に、水屋箪笥とは一体どんな箪笥なのかをご説明いたしましょう。
「水屋」とは水場で使う箪笥の事を言います。つまり、台所などで食器や調理器具などとしまう為の現代で言うキッチン収納の役割の箪笥ですね!
普通の衣装箪笥とは違い、その収納機能の多さや特徴的なデザインから今なお人気の強い箪笥です。
さぁ、そんな水場箪笥はこのように生まれ変わりました!!
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After
建具の戸板は全てガラスに変更し、建具・引き出しと本体をツートンに塗り分けて仕上げました!!
パッとみた印象も見違えるほど良く変わりましたね!!
ではでは、お客様もこだわりの詰まった各部分にズームして見ていきましょう!
After
水屋箪笥の魅力と言えば何といってもこの収納の多さです!
こちらの水屋箪笥はご要望に合わせ、現代でもさらに使いやすくリペアしています。
After
まず、中段の棚板が付いた2ヶ所並んだ収納スペースです。
こちらはお客様のご要望により真ん中に1枚、取り外しの出来る棚板を取り付けました!
中段に区切る事でさらに多くの物を収納しやすくなりましたね。
右側の扉の様に開いた小さな建具は、元々は「倹飩式扉(けんどんしきとびら)」という独立した建具を、はめ込むようにして閉める水屋箪笥独特の収納扉でした。
倹飩式扉も蝶番を取り付け、扉の様にパタパタと開閉しやすい仕様に作り変えてあります。
After
一番上の収納戸棚の建具には、戸板をラフジュ工房オリジナルの麻の葉模様のガラスへ入れ替えました!
ガラスに変更したことにより、建具には新しく彫り込んだ引手を取り付けています。
After
その下は、濡れた食器でも、中で乾燥しやすいよう金網となった水屋を象徴するような建具があります。
そこにもクリヤガラスをはめ込んで、水屋箪笥の魅力をしっかりと残した仕様になっています!
After
さぁ!いよいよ最大の見所です!!
今期1位を獲得した一番の理由としても過言ではない場所です。
くるっと回って、背面に注目です!
After
なんと、背面に現れたのは折り畳み式のカウンターテーブルです!!
こちらは栗材(栗の木)によって製作した天板で、本体と同じ色に着色後ウレタン塗装も行い汚れにも強い保護もしてあります!!
After
キッチンとリビングを仕切るようなイメージでこちらを使うのでしょうか!
お客様の奇抜なアイデアが、今回のランキング1位を飾るリメイク案件となりました!!
どのように使っているのか、その後の姿がとても気になるリメイク水屋サイドボードです。
最後に
いやぁー!今期のランキングも全て、目を見張るものばかりの連続でした!!
多くのお客様はまだボロボロの未仕上げ状態、いわゆる「ダイヤの原石」の状態から、どのようにリメイクしていくか話を我々ラフジュ工房のスタッフと煮詰めていく訳です。
誕生する家具の一台一台に、出会いと完成するまでの長い物語がそれぞれにあるんですねぇ。
お客様の運命の一台の為ならどんな奇抜なアイデアでも、ラフジュ工房のスタッフは挑んでいきますよ!!
そして、全国から集まるアンティークの未来の懸け橋となるためにもお客様からのご注文どんどんお待ちしています!