RAFUJU MAG

ANTIQUEFURNITURE RAFUJU STUDIO MAGAZINE

坂の上のツリーハウスと木のテーブル

小高い丘の上に、平さまのご自宅兼仕事場はあります。
傾斜が急な坂道を登りきり、親切なご近所の奥さまに教えていただいた角を曲がると、青々と茂る林を背景に、木目の壁面が印象的な建物が現れました。
入り口はどこかな...?と一瞬迷ってから、インターフォンを見つけて押してみると、大きな窓のように見えたガラス扉の内側のブラインドが引き上げられました。

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小高い丘の上の、まるで緑に囲まれたツリーハウス

一歩足を踏み入れると、目の前に広がるのは斜面に広がる緑。
六角形の家の林に面した3面をガラス窓が覆い、まるで子供の頃大好きだった絵本「おおきな きが ほしい」の主人公になった気分です。

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緑に囲まれて、爽やかな風が吹き抜けているかのようなお宅です

犬のトレーナーのご主人と、一級建築士の平さま。
ご自宅がそのままお二人にとっての仕事場でもあります。
そして、その仕事と生活の中心にあるものが、ラフジュ工房でお求め下さったアンティークのG-PLANエクステンションテーブルです。

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ポップな色の食器との相性も良いです

仕事柄、お客様の家具を探していた時に出会ってしまった、という平さま。
「その時はまだ前の事務所にいた時で、新しい家を建てることだけは決まっていましたが、場所も設計も何も決まっていない状態だったんです」
その段階でこんな大物を購入してしまうのは冒険な気がしますが...?
「でも、アンティークの家具は一点ものですよね。今しかない、と思って決めました」
結果論から言えば、その選択は大正解。
以前の事務所からあるもの、新しい家用に揃えたもの、順番から言うとそのちょうど真ん中で購入したのがこのテーブル。
新しい家を方向性づける1点だったのかも...?なんて言うと大袈裟かもしれませんが、それほどにいま全てが調和して収まっているように感じられます。

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エクステンションを付けた状態のテーブル。写真右は愛犬ピー君

さて、冒険はそれだけではありません。
なんとウェブショップで家具を買うのも初めてだったそうです。
「色やサイズ感、実物が見られない不安はありましたね」とご主人。
「でも、メンテナンスもしている様子だったし、細部のアップもあったので、大丈夫かなと思いました」と平さま。
実際に届いた時には、違和感はなかったそうです。

これをきっかけに出会ったイギリスのメーカー、G-PLANのファンになってしまったのだとか。
「いわゆる北欧家具のシンプルで素朴な感じとは少し違う、エレガントな形が気に入っています」とのこと。
確かに、ディテールに目を止めると、真鍮製の脚カバーやビスに、チークの重厚感など、存在感があります。

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テーブルの移動は二人掛かりです

さて、家の中央にあるこのテーブルを中心に、お二人と愛犬のピー君の生活は回っています。

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ディテールのひとつひとつが美しいテーブル

「普段はこんなにきれいにしてないです」と笑いながら平さま。
「食事用のランチョンマットを引いて、その余ったスペースでパソコンを広げたり、設計図を引いたり模型を作ったり」と食事からお二人の仕事まで、ほとんどをこのテーブルの上で過ごすそう。
しかも天板を両側に引いて、広げると「10人くらいのパーティーなら十分」だそう。
こんな素敵な空間で開かれるホームパーティー、呼ばれてみたいものです。

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お仕事もこのテーブルで

お二人にお願いして、天板の取りつけをしてもらいました。
少し重さはありますが、女性一人でも取り付けられます。

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天板を両脇にずらして、真ん中に追加できる仕組み

「そうそう、1つだけ不安なことがあったんです」と平さま。
「脚も少し華奢な印象だし、ピー君がすり抜けようとして倒しそうだなって」
脚の横棒を噛みそうになっているところをご主人が発見したこともあったそうです。その後プロのご主人に躾けられたこと、テーブルもしっかり安定感があったことで、やんちゃな時期を過ぎたピー君は、家具との付き合い方も身につけたようです。

「馴染んだよね」とテーブルの表面を撫でながらご主人がおっしゃいます。
もともと山や自然が好きで、木のものも好きなご主人ですが、なんと、中古品全般は苦手だったのだそうです。
「本でもなんでも、人が使ったものがダメだったんですよね。
でも、私は古いものが好きだし、自然と増えてしまって。」
新品の家具のベニヤの匂いがいつまでも取れないのが気になったり、某大型家具店のストックルームで息がつまるような思いがすることもあって、奥様の好みを尊重するだけでなく、ご主人自身もだんだんとアンティークの魅力に目覚めたそうです。
「醤油が垂れていても、熱いマグカップでも、昔は平気でそのまま置いていた」そうですが、今では木の家具の扱いも慣れたもの。

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家と、生活の真ん中にあるテーブル

「無垢の木の新品の家具って、とても高いんですよね。
それだけじゃなく、たとえば素晴らしい一枚木を使った家具だとしても、
その木の寿命をしっかり使い切ってあげられるか、と考えると...。その点、アンティークの家具は前の人が使っていたものを、また次に渡してあげれば良い、という気持ちがするんですよね」

お仕事柄、素材の価値を分かり、それを大切に活かすことを常に考えている
平さまならではのお話が、とても印象に残りました。

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ラフジュ工房 もりたより

以前テレビでも拝見したことがある、敏腕の建築士でいらっしゃる平さま。
今回のご訪問はライター吉沢一人で伺いました。
六角形のお家の中央にある、ラフジュ工房のエクステンションテーブルを囲む平さまとご主人、愛犬ピーくんとの暮らしが伝わってきて大変嬉しい気持ちです。
平さまのホームページでは、こちらのエクステンションテーブルでホームパーティを楽しむ平さまとご友人のみなさんの様子をご覧いただけます。

http://www.tairaken.com/concept/

筆者のご紹介

吉沢朋

「物買って来る 自分買って来る」 大好きな京都の陶工・河井寛次郎の言葉です。 家具との出会いについて伺うと、家具ひとつが使い手の価値観をいとも簡単に明らかにしてしまうので驚くほどでした。
アンティーク家具と、そこから育ったストーリーは、私にとってワクワクするものばかり。
きっと、読む人の暮らしも楽しく豊かにするヒントが隠れているはずです。

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