古くは江戸時代から、私たち日本人の暮らしのそばにあった桐箪笥。
燃えにくく丈夫、その上防虫性にも優れる桐箪笥は、大切な衣類を守る収納家具として多くの家庭で重宝されてきました。
日本人を取り巻く住環境や生活スタイルの変化によって、だんだんと活躍の場が減りつつある桐箪笥ですが、それでも収納家具としての実力は折り紙つきです。
それに、昨今人気の古民家風や昭和レトロなインテリアには、アンティークの桐箪笥はまさにうってつけ!
ということで今回は、桐箪笥の賢い選び方やおしゃれに取り入れるためのポイントなど、簡単にお話させていただきたいと思います。
「昔ながらのデザインで野暮ったい」「サイズが大きくて使い勝手が悪い」etc…
桐箪笥にそんなネガティブなイメージをお持ちの方も、これを読めば印象が変わるかも。
目次
桐箪笥の選び方
桐箪笥を衣類収納として使うなら
まずは基本に忠実に、桐箪笥を衣類収納として活用したい場合のポイントから。
桐箪笥の中には、着物の収納に便利な衣装盆付きタイプもありますよね。
しかしながらこの衣装盆、着物を普段着にされていたり、お仕事等で着用の機会が頻繫にあるという方ならばともかく、日々のほとんどを洋服で過ごされる方にとっては、かえって使いにくく使い道に困ってしまうことも。
着物が取り出しやすく、シワになりにくいというメリットがある衣装盆ですが、今後もずっと和装メインというわけではないのなら、ベーシックな引き出しタイプの桐箪笥をおすすめします。


Check! 使い分けが便利な2way
ちなみに当店ラフジュ工房では、衣装盆と棚板の2wayタイプの桐箪笥も販売しています。
2wayタイプは当店オリジナルのリメイク品。
気分次第で衣装盆と棚板を自由に変えられるので、使い勝手抜群なんですよ。
桐箪笥をテレビ台として使うなら
タフな桐箪笥は、実はテレビ台としてもお使いいただけます。
テレビ台として実用的に使えるよう押さえておきたいポイントは、桐箪笥の高さ。
目安は床座の場合で40cm以内、ソファに座って見る場合で40~50cm、椅子に座って見る場合で50~70cm程度です。
高すぎても低すぎても、疲れてしまったり画面が見にくかったりと不便なので、しっかり確認しておきましょう。
Check! お好みの高さに加工OK
万が一気に入った桐箪笥の高さが合わなくても、ラフジュ工房なら大丈夫!
ご希望の高さにカットしたり脚を取り付けたり、有料リメイクでテレビ台として使いやすい高さに調整することができます。
他にも、配線をスムーズにする背面の穴あけ加工や、引き出しをフラップ扉へ変更することも可能。
多彩なリメイクメニューをご用意していますので、気になった方はぜひお気軽にお問い合わせください。


桐箪笥を押入れ収納として使うなら
皆さんは、桐箪笥をお部屋に置こうと思ったらどんな風に置きますか?
「どんな風にって言われても、壁付けで端の方に寄せて置くぐらいしか思いつかない」
桐箪笥に限らず、収納家具は壁にそって並んで置く。
たしかにそんなイメージがありますね。
でも最近は、押入れやクローゼットに箪笥・チェストを収めて使うのも人気なんですよ。
押入れに収めてしまえばその分空いたスペースを他のことに活用できますし、襖を取り払えば最近流行りの見せる押入れ収納も楽しめます。
クローゼット・押入れは大抵上下段に分かれているので、桐箪笥を選ぶ際には背が低くコンパクトなものを探すのがベスト。
おすすめなのは、衣装箪笥や小袖箪笥と呼ばれるタイプの桐箪笥です。
小ぶりなものが見つかりやすく、効率的にお目当ての商品を探すことができます。
また、たとえ小さめサイズでお気に召す桐箪笥がなかったとしても、あきらめるのはまだ早いですよ!
なぜなら、大型の桐箪笥は上下段(あるいは上中下段)で分割できる、いわゆる『重ね』タイプが多いから。
重ねの中には、分解できても別々での使用はできないものもありますが、ラフジュ工房では重ねの桐箪笥を個別で使えるよう天板を付けたり、脚や台輪を付けたりといった加工も可能です。
並べて置いても良いですし、上段は寝室のクローゼットに・下段はリビングに、なんて便利な使い方もできちゃいますので、ぜひ重ねの桐箪笥も候補に入れてみてくださいね。
Check! キャスター付きの桐箪笥??
桐箪笥をクローゼットや押入れの中に入れて使う場合、取り出しやすさや掃除のしやすさを考えると、キャスター付きだととってもありがたいですよね。
なんと当店では、桐箪笥にキャスターを取り付ける加工も承っています!
桐箪笥のデザインを損ねないよう、透明素材のキャスターを位置にこだわり取付けますので、見た目を重視する方にもきっとご満足いただけますよ。
桐箪笥をおしゃれに取り入れるためのポイント
桐箪笥のデザインにこだわる
さて。桐箪笥をおしゃれに取り入れるなら、デザインには当然こだわりたいところ。
桐箪笥のデザインは産地やブランド・時代によって特徴があり、似ているようでも少しずつ異なります。
ここでは、アンティークの桐箪笥を例にそのデザインの違いを見てみましょう。



例えば、和箪笥の名産地として知られる庄内地方で作られた桐箪笥は、重厚で存在感ある金具を用いたものが多い傾向にあります。
一方、会津桐で有名な会津地方の桐箪笥は全体的にこざっぱりとしたデザインで、カジュアルに取り入れていただけます。
こちらも箪笥で有名な佐渡の桐箪笥は、まるでレースのような透かし金具がひときわ目を引きますね。
一口に桐箪笥と言っても、『こってりタイプ』と『あっさりタイプ』どちらを選ぶかで印象も大きく変わりますので、作りたいお部屋のイメージに合わせて吟味してみてください。
桐箪笥の色にこだわる
もう一つ、桐箪笥の色味も忘れてはいけない重要なポイントです。
桐箪笥の色はざっくり、明るい茶色か濃い茶色かの2種類。
表面の仕上げ方法も砥の粉や浮造り、漆、オイルステインなどいくつかパターンがあるので、しっくりくるものを探してみましょう。
例えば、加茂桐箪笥など伝統的な塗装方法である「砥の粉」で仕上げられた桐箪笥は、明るくやわらかなお色が印象的ですよね。
また、上述の庄内箪笥のように金具の数が多く堅牢な見た目の桐箪笥だと、濃いめの茶色はより重たい雰囲気に。
シックな雰囲気にしたいのか、ナチュラルな雰囲気にしたいのか、じっくり考えて選んでみると楽しいですよ。
Check! 思い切って好きな色に変えてみよう
当店では、ご希望なら茶色以外のお色にも仕上げることができます!
まるでフレンチアンティークを思わせるブルーや、清潔感あふれるホワイト、クールなブラックなど、お好みのカラーでペイント可能。
使い込まれたそのままの風合いをいかしたい場合には、素朴な味を残すためにあえてワックスのみで仕上げることもできますよ。