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店長ブログ

ラフジュ店長が伝えたい!社員と会社が良好な関係を築くための基本原則

こんにちは!ラフジュ工房店長の岩間守です。

今回の店長ブログは対お客様ではなく、弊社の社員へ向けた内容になっています。

私は、会社という組織の中で皆が気持ち良く自分の仕事に打ち込むためには、社員と会社=社長の関係が良好であることが大前提だと思っています。

では良好な関係性を築くためには、いったいどうすれば良いのか。

ここで大事なのが、プロとして仕事にこう向き合うべきという視点と、組織の一員・仲間としてこうあるべきという視点です。

今回はそのあたりをラフジュ工房に落とし込んでお話します。

内容的にはがっつり社内向けではありますが、お客様目線でも楽しめる読み物になっているんじゃないかな、と思います。

もし良かったら暇つぶしと思って、弊社の社員になったつもりで読んでみてください。

最初に言っておきます

さて。まず本題に入る前に、伝えておきたいことがあります。

それは、この店長ブログが「だから俺に気を遣え」と言いたいがためのコンテンツではない、ということ。

このコンテンツは、あくまでも社員の皆と会社(私)が良好な関係性を保つために作ったものであって、「俺に気を遣って気分良くさせろ」といったしょうもない意図は一切ありません。

また、「会社のことに意見するな」と圧をかけたいわけでもありません。

その点は誤解しないでください。

私や会社に対する不満も、言われて当たり前・仕方のないことであれば受け入れるし、必要なら改善もします。

これから私の持論が長々と展開されるわけですが、結局言いたいのは、単なる不平不満を感情にまかせてぶつけたり、的外れな批判をするのはやめようね、ということなんです。

そういうことをされると気持ちが荒むし、私も言われっぱなしでニコニコ笑っていられるような性格ではないので、言われたらその分反論してしまうんですよ。

でもそんなの、お互い嫌な気持ちになるだけで不毛じゃないですか。

社員の皆にはこれを読んで、会社ひいては私との付き合い方のヒントにしてもらえたら嬉しいです。

ポイントは「仕事への向き合い方」と「仲間としての在り方」

冒頭でお話したように、会社という組織の中でうまくやっていくためには、「仕事への向き合い方」と「仲間としての在り方」が非常に重要です。

ここでは、ラフジュ工房で働く上で最低限これだけは意識してほしい、というものをピックアップしてみました。

さっそく各項目ごとに深掘りしていきましょう。

仕事への向き合い方

その一. お客様の満足度より社員同士の馴れ合いを優先するべからず

社員の皆さんに聞きます。

もし自分がお客様の立場だったら、自分よりも社員同士の関係性を優先するような会社でモノを買いたいと思うでしょうか。

私なら絶対嫌です。

会社はあくまでも、お客様に満足いただける商品・サービスを提供した結果として、お金という対価を得ている組織です。

そして、その得たお金から社員の給料が支払われています。

言ってしまえば、お客様という存在がなかったら会社は終わりなわけです。

にもかかわらずお客様をないがしろにするなど、もってのほかでは。

そりゃあ、例えば自身の安全面や健康面に害が及ぶようなことであれば、お客様の満足度もへったくれもないですよ。

良い商品もサービスも、全てはそれを提供する側が安全かつ健康であってこそですから。そこが損なわれてしまったら本末転倒です。

しかし、自身の安全・健康がきちんと担保されている以上は、まずはお客様を優先するのがプロというものではないでしょうか。

昔、いつも同じ仕事をしている新人が不憫だと抗議されたことがありました。

当時のラフジュ工房では、新人リペアスタッフはまず社内の備品製作やオリジナル家具の下準備・サポート等の基礎的な業務を通して経験を積み、技術が身に付いたらリペアを任せる、という方針でした。

リペアスタッフの皆は嫌と言うほど身に染みているでしょうが、リペアって、新しく家具を作るより難しいんです。

ただ綺麗にすれば良いってもんではなく、その物が持つ味わいとか雰囲気は残しつつ、実使用品としての使い勝手も良くしていかなきゃならない。

しかも一点ものだから、作り直しも効かない。

だから入って間もない未熟な人にいきなりリペアを任せる、なんてことはまずありません。

というわけで、当然件の新人の場合も順を追って…と思っていたのですが、ある日それを見ていた先輩社員が突然「かわいそうだからたまにはリペアもやらせてあげましょうよ!」と言い出したんです。

方針自体は周知の事実だったし、本人にも「まだリペアは任せられない」と伝えていたのに、です。

普通に考えたら、「かわいそうだしリペアやらせてあげよう!」なんて通るはずないじゃないですか。

仲間思いで優しい先輩のように思えるかもしれませんが、こんなのは私からしてみれば、優しさでもなんでもないただのエゴです。

まだリペアを任せられるほどの腕がないからあえてやらせていないのに、なぜそんな無責任なことが言えるのか。

お客様は良い商品・サービスのためにお金を払っているのだから、腕の良いスタッフに任せようと思うのが当然ではないのか。

正直、プロ意識に欠けると言わざるを得ません。

ラフジュ工房という組織の一員である以上、そして自身の安全・健康がきちんと担保されている以上、まず考えるべきはお客様ということは忘れないでください。

お客様にも、自分の仕事にも真摯に向き合ってほしい。だからラフジュでは、いわゆる「派閥」を作るのも禁止しています。

派閥って、馴れ合いの最たるものだと思うんです。

なまじ人の好き嫌いで集まり形成された集団なので、仲間意識というか団結力がやたら強い。

けれどそれが行き過ぎると、

・外的には → グループに属さない人を排除しようとしたり、対立構造を煽る
・内的には → 何かミスがあったときに同じ派閥の人をかばおうとしたり、見逃そうとする

ということが起こり得ます。

こんなの、会社として不健全極まりないですよね。

派閥なんか作っているからお客様を二の次にして馴れ合いを優先したり、自分たちの保身に走るようになってしまうんです。

社員の皆には派閥禁止と口酸っぱく伝えていますが、なぜダメなのかということも知っておいてほしいです。

その二. 変化を避けるべからず

ラフジュ工房は常に変化し、動き続けています。

新しい商品、サービス、そして社内の制度も、良いと思ったらすぐ取り入れる。

で、ダメだと思ったらすぐやめる。

それを何度も繰り返してここまで成長してきたし、この先も確実にラフジュは変わり続けていくと思います。

もしかしたら社員の皆の中には、「変わること」をあまり好ましく思っていない人もいるかもしれません。

でも、私たちが身を置くこの時代は今もおそろしいスピードで変化していて、「今」にあぐらをかいていたら、あっという間に置いていかれてしまいます。

まさに、停滞は死。

「ここまでやったらもう大丈夫、一生安泰」というゴールがない以上、置いてけぼりにならないように食らいついていくしかないんです。

ある日突然私や上司に呼び出されて、新しい仕事の打診をされる…なんてこともきっとあるでしょう。(既に経験済みの人もいるでしょうが)

ただ一つ伝えたいのが、やってみてもし失敗したとしても、その人を適任と考え担当に指名したのは会社なんだということ。

会社の責任なのだから、失敗を過度に責めたり「残業して取り返せ!」なんて言うことはありません。

それに、業務命令とは言えある程度は当人の感情にも配慮しますよ。

例えば、長年ラフジュで勤めていて一定の成果を出してくれている人に、別の新しい仕事を振りたいなと思った場合。

その人が快く引き受けてくれれば万々歳ですが、もし乗り気じゃないにしても、無理やり・何が何でもやらせたりはしないです。

「試しにやってみたけどやっぱり自分にはこの仕事向いてないな」という場合も、言ってもらえれば対処します。

だからあんまりビビりすぎないでください。

その三. 安易に「モチベーション」という言葉に逃げるべからず

「モチベーション」。

ことビジネスの世界においては、仕事への「意欲」や「やる気」といった意味で使われがちな言葉ですね。

ただ正直言うと、私はこの「モチベーション」にめちゃくちゃ懐疑的です。

というか、もはや嫌いと言っても良いぐらいかもしれません。

なぜなら「モチベーション」とか「やる気」とか、そんなものはそもそも虚構だと思っているから。

「やる気」という言葉は、「やる気」のない人間によって創作された虚構

これは、東大教授兼脳研究者である池谷裕二氏の言葉です。

池谷氏いわく、『人間は行動を起こすから「やる気」が出てくる生き物』なんだそう。

つまり、行動の前に「やる気」は存在しないという理屈ですね。

たしかに掃除にしても勉強にしても、最初は面倒だったのにやり始めたら気分が乗って、気が付いたら1時間経ってた…なんてのはよくある話です。

「やる気」は行動によって引き起こされるもの。

だとすれば、『「やる気」という言葉は、「やる気」のない人間によって創作された虚構』という池谷氏の言葉も、なるほどうなずけます。

自分以外の何かに、「やらない」「できない」の原因を求めようとする他責思考。

その結果が「やる気」、そして「モチベーション」なる虚構を創り出し、「やる気が出ないからやらない」「モチベーションが上がらないからできない」と、ていの良い“言い訳”を生む。

「モチベーション」って、要はちょっと耳障りの良い言葉で誤魔化してるだけだと思うんです。

例えば、ラフジュの面接では前職の退職理由を必ず聞いていますが、「前の会社はどうもモチベーションが上がらなくて」とか、そんな回答をする人がけっこう多くて。

で、「じゃあ会社の何が原因でモチベーションが上がらなかったのか」を深掘りしていくと、驚くほど何も出てこない。

結局、特に深い理由があるわけではないけど、なんとなく格好がつくような気がして「モチベーション」という言葉を使ってみた、そういうことなんですよね。

そこで、どんなに成果を出しても一向に評価してもらえない、だからモチベーションが上がらない・やる気が出ない、と言われたら私も納得できます。

それは社員の頑張りを正当に評価できていない会社が悪いし、報われない仕事ほど辛いものはないですから。

今ラフジュにいる皆も、もし万が一会社のせいでやる気をそがれるようなことがあったら、そのときは遠慮なく相談してください。

会社として、改善できるところ・すべきところはしっかり改善しますので。

「あーしんどいな」「だるいな」とか、私も人間ですから、たまにはネガティブな感情で始まる日だってあります。

そう思っても、とりあえず動いてみる・アクションを起こしてみることが大事なんですよ。

さっきも言った通りやる気なんて後からついてくるんだから、「やる気が…」「モチベーションが…」と逃げようとせずに、とにかく一回行動してみたら良いんです。

それでもどうしても「嫌だ!」「できない!」ってことなら、それはもう自分自身の課題として真摯に受け止めるべきだし、簡単に「モチベーション」なんて言葉を使うべきではありません。

ましてやそれを会社のせいにするなんて、言語道断です。

その四. 教えてもらって当たり前と思うべからず

後輩や部下がいる立場なら、彼らがやったことのない・分からない仕事を教えるのも、重要な役目ではあります。

そんなことは百も承知の上で、ただ、それを「当たり前に」享受しようとするのはちょっとどうなの?ということなんですよ。

例えば、相手が気付いて教えに来てくれるのをただ黙って待っていたり、親切丁寧に教えてもらえないと文句を言ったり。

会社は学校ではありません。

独立した一社会人として、自分の仕事に主体性をもって取り組むことが求められます。

「主体性をもつ」って何も難しいことではなくて、

① 思考停止ですぐ人を頼るのではなく、一旦自分なりに考える
② 自分の頭では解決できないと分かったら、すぐに切り替えて解をもつ人に教えを乞う

これを意識付けて行動するだけで良いんです。

だから、私含む管理職には24時間いつでも連絡して良し、というルールも作りました。

できるだけ「聞くこと」のハードルを下げ、社員の皆が能動的に仕事に取り組めるように。

教えるのが上司の仕事なら、聞くのが部下の仕事です。

教えてもらって当然という受け身の姿勢は、少なくともうちでは通用しないということは覚えておいてください。

その五. 給料・仕事の不満を不満のまま終わらせるべからず

ラフジュ工房では地域・職種の相場、そしてその人の働きぶりや会社への貢献度等を踏まえて、慎重に給与額を決定しています。

ただこれ、だから文句言うな!ということではなくて。

ときに給与に不満を感じてしまうのは一定仕方ないことだと思いますし、それ自体をとやかく言う気はありません。

私が言いたいのは、自分は今の働き以上のことをするつもりはないのに、「給料上げろ」と文句だけ垂れるのはやめてくれ、ってことなんです。

だって、不満をぶつけたらその時は多少スッキリするかもしれませんが、何の解決にもなっていないじゃないですか。

どれだけ文句を言ったところで、残念ながら給料は変わりません。

ただただ私が嫌な気分になるだけです。

だから、もし現状の給与に納得できないというのなら、それを単なる不満として会社にぶつけるのではなく、そもそもなぜその金額なのか?どうしたらもっと給与が上がるのか?を相談してください。

「今やってる仕事のほかに○○もするので給料上げてもらえませんか?」とか、「同じ業界の○○っていう会社の給与水準がこれだからうちもそれに合わせてほしい」とか。

要は裏付けとなる客観的事実や、給料を上げるに見合うだけのアピールポイントがあれば良いんです。

実際、それで給与が上がるどうかはケースバイケースではあるものの、相談してみる価値はあると思いませんか?

ちなみにこれ、仕事に不満がある場合も同じことが言えますよね。

鬱屈とした気持ちのまま仕事してても、本人にとっても会社にとっても悪い影響しかありませんから。

思っていることを相手に誤解なく伝える、言語化するってけっこう難しいし面倒くさいものです。

でも、何かあるならきちんと言葉で伝えてくれないと、察してちゃんでいられてもこっちは分かりようがないんですよ。

給与にしても仕事のことにしても、申し訳ないけれどそこまで踏み込んで社員の気持ちを汲み上げたりはしないので、不満は意見として伝える努力をしてください。

不満があればこそ、建設的な話し合いにもっていきましょう。

仲間としての在り方

その一. 会社の侮辱はするべからず

他人の悪口を言ったり、バカにしたりする人って嫌ですよね。

しかしこれが会社相手となると、途端に「言っても良い」空気感になるのはなぜなのか。

一企業の社長という立場から言わせてもらうと、会社って自分が魂こめて作ったもので、言うなれば我が子同然の存在なんです。

それを堂々と貶める発言をされたら、気持ちが荒むのは当たり前のことですよね。

ラフジュ工房の場合、完璧で非の打ち所がない会社!というわけでは決してないので、一定の不満は致し方ない部分もあるとは思うのですが…。

だからと言って人が一生懸命作り上げたものをバカにしたり、蔑んで良いなんてことはないはずです。

例えば、「こんなブラック企業早く潰れろ」とか「経営陣は全員無能」とか、そんなのも侮辱ですからね。

ありがたいことに、今ラフジュ工房にいるスタッフからはそういう言葉を聞いたことはありません。

ただ、万が一にもうっかり侮蔑的な発言をしてしまったとして、しかもそれが私の耳に入ってしまったら、そのときは覚悟しておいてください。

怒鳴りつけるようなことこそありませんが、しっかりじっくり時間をかけて話し合うことになります。

場合によっては発言に対する謝罪も求めますよ。

たとえ本人は軽い気持ちだったとしても、到底看過することはできませんので。

逆に、もし私が社員のプライベートや人間性を否定したり、侮辱してしまうようなことがあれば、そのときはすぐ言ってください。

自分の言動には人一倍気を配っているつもりですが、万が一そんなことがあれば直ちに謝罪します。

その二. アンフェアな意見・思考はするべからず

フェアかアンフェアか、長年ラフジュにいる人は耳にたこができるぐらい聞かされている話ですね。

私は社員や取引先、またお客様とお話するときであっても、常に「対等」「フェア」であることを意識するようにしています。

「対等である」「フェアである」とはどういうことなのかと言うと、お互いがお互いを尊重し、敬意をもって接すること。

相手に求めるのなら自分も与えるべきだし、相手にルールを課すのなら自分もそのルールに従うべきですよね。

これが対等であり、フェアな状態です。

つまりアンフェアな思考・アンフェアな意見とは、その逆。

自分本位で相手をないがしろにするような思考や意見ということです。

例えば、自分は会社を二の次三の次に置いておきながら、会社には「社員を一番に考えろ!」「大事にしろ!」と求める社員。

例えば、安い給料でブラックな働き方を強要しているのに、「もっと愛社精神を持て!」「もっと俺を敬え!」と忠誠心を求める社長。

先ほどのルールの話でいうと、社員には「挨拶しろ!」と言うのに社長は挨拶しない、なんてのもアンフェアです。

自分は良いけどお前はダメだ、なんてまるでジャイアンですよ。

そういう一方的な搾取、ジャイアニズムは絶対にやめてほしいですね。

これって何もラフジュ内に限った話ではなく、人間関係全般において言えることなんじゃないかなと思います。

その三. 他人の人事に無責任に口を出すべからず

その人事に直接関係がある立場でもない第三者が、噂などの不確定な二次情報を頼りに、感情論で口を挟む。

私の言う「無責任」とは、つまりそういうことです。

社員の退職、配置転換、それに伴う給与や労働時間の変更などなど、社内の人事に関することは全て、会社(私)と当人が真剣に話し合いを重ねた上で決定しています。

だから、話はそこで済んでいるんですよ。

にもかかわらず何の事情も知らない人に口を出されたら、「いや急にどうした」と思うのも無理はないですよね。「え、どの立場からそれ言ってるの?」って。

退職なんて特にネガティブに思われがちな人事決定なので、昔はけっこう言われました。

「なんで辞めさせたんですか、かわいそうじゃないですか!」と。

しかし退職に至るまでには、わざわざ触れ回ったりしないだけでそれなりの経緯と理由があるんです。

そういえば昔、どうしても仕事についていけず辞めることになった人がいたのですが、そのときもやっぱり他の社員から「もっと会社がしてあげられることがあったんじゃないですか」「冷たすぎる」と声が上がって。

別に、「かわいそうだな」と思うこと自体は良いんです。

一緒に働いていた仲間が辞めることになったら、誰だって気にかかるでしょうから。

ただ、会社と当人がきちんと話し合って出した結論なのに、まるで会社が悪者かのように一方的に責め立てるのはいかがなものかと。

その人の場合、言ってしまえば適性がなかったんですよね。

仕事における適性の有無ってめちゃくちゃ大事で、どれだけ時間をかけても適性のない人は思うように成果を出せないんです。

人間、自分が役に立っているという実感があるからこそ、多少しんどいと思っても仕事を続けられるわけで。

適性がない仕事だと、そういう実感を得ることもないままくすぶり続ける羽目になるんですよ。

そんなの辛すぎるし、それこそ「かわいそう」だと思いませんか?

もしかしたら、本人が私の見えないところで「辞めさせられた」と言っていたのかもしれません。

でもたとえそうだったとしても、背景も何も知らない以上はむやみに口を出すべきじゃないですよね。

それでも、どうしても一言モノ申したいなら、どちらか一方ではなく両者の話を聞き、確かな一次情報に基づいて意見を言ってほしいです。

それであれば私もいくらでも聞きますよ。

あとはもう、人事に口出ししたいなら出世するしかないです!

出世して管理職になれば、否が応でも人事に関わらざるを得なくなりますから。

その四. 注意や意見の仕方に過度な配慮を求めるべからず

私含む管理職スタッフは、このラフジュ工房という会社の中では「上司」の立場です。

責任ある立場の人間として会社を正しく回すことが仕事なので、部下がミスしたらそりゃ注意ぐらいするし、言動に思うところがあれば意見だってします。

だから、

・論理的に正当性がある
・侮辱的、攻撃的な要素がない

この2点が守られている限りは、上司の言い方にとやかく口を出すのは我慢してほしいです。

だって注意するのが我々の仕事なんですから。

例えばこれが、「てめえふざけんな」とか「お前なんかとっとと辞めちまえ」とか、そういう言い方をされたということなら分かります。

そんなのは注意ではなくただの暴言。

明らかに行き過ぎた言動で、「上司」という立場をはき違えた恥ずべき振る舞いです。

しかし、純粋な注意に対してまで「言い方が悪い」だの「もっと優しく指摘するべき」だのと配慮を求められては、ぶっちゃけ仕事になりません。

会社には一人一人が自立した大人として、社会人として集まっています。

言い方が気に入らないから食って掛かる、それは大人ではなく子どものすることです。

実は昔のラフジュにも、そういう事例がありました。

当時、主任補佐という立場だったスタッフがある人に注意したところ、後日その人が私の元へやってきて、「社長、○○さんにこういうこと言われました」「言ってることは分かるんですけど、言い方がすごく嫌で」と直訴してきたんですよね。

でも、よくよく話を聞いていったら別に暴言を吐かれたわけでも、怒鳴りつけられたわけでもなかった。

というか、「言ってることは分かる」という時点で自分に非があったこと・それが原因で注意されたことは本人も理解できているわけです。

にもかかわらず、なぜそこで「分かりました。気を付けます」で終われないのか。

この「上司の言ってることは正しい。でも言い方が気に入らないから一言モノ申してやる」という思考、すごく幼いし自分本位ですよね。

これって結局、自分に正当性がないから反論はできない、だけど言われっぱなしは嫌だっていう心理からきてると思うんです。

幼稚な反抗心とでも言うべきか、自分の非は置いといて「一方的に攻撃された!」と被害者意識全開で相手を責める。

自分が同じことされたら、絶対「うわ、めんどくさい人だな」って思うはずです。

注意されて言い返したくなる気持ちも分からなくはないし、だから私も厳しく𠮟責するようなことはしません。

が、一ラフジュ工房の仲間としては、このような他責で自分本位な思考を認めることは絶対にありません。

ラフジュにおける「仲間」とは

ところで、ここまで散々「仲間」というワードが出てきましたが、そもそもラフジュ工房における「仲間」とは何なのか、そこを話していませんでした。

ネットで「仲間」の定義を調べると、おそらくこういう検索結果が出てくると思います。

『同じ目標や目的、将来のために支え合い協力し合う関係』
『感情を超えて同じ目的や未来のために支え合う協力者』

私の中での「仲間」は、一言で言うと目標を共にする者。

共通の目的があって、そのために自分の役割は何なのかを考え・行動できるのが「仲間」なんじゃないかな、と思っています。

感情的な繋がりというよりかは、利害によって構築された関係性と言った方が近いかもしれません。

例えば、もし私が給料を払うという役割を果たせなくなったら、皆辞めますよね?

まあこれはちょっと極端な例かもしれませんが、要はそういうことで。

お互いの利害や目的が一致しないのに無理やり一緒にいたら、不幸になるだけです。

利害関係が成り立っていて、かつ同じベクトルを向いているから「仲間」でいられるのであって、そこが揺らいだら離れるのは自然の摂理なんですよ。

皆はワンピース、読んだことあるでしょうか。

私の考え方って、けっこう週間少年ジャンプのヒーローに影響受けていて(笑)
実はワンピースもその一つなんですけど、あの世界における「仲間」もきっとそういうものなんじゃないかな、と思うんです。

乗組員それぞれに個人的な目標はあるものの、当面の大きな目的(世界の海を冒険する)は同じで、利害が一致しているから同じ船にいるし協力し合う。

でも、いつかの時点で利害が一致しなくなったり、目指す場所が変わったら、船をおりて別々の道を歩むことだってきっとあるはず。

私としては、それが自然だし健全な「仲間」の在り方なんじゃないかなと考えています。

「仲間」として皆にしてあげられること

そんなわけで私は社員の皆のことを、ラフジュ工房という船に乗り合わせた「仲間」だと思っています。

だから、もし皆の人生の中で何か困ったことがあったら、そのときは気兼ねなく相談してほしいです。

合理性ばかり考えていると思われがちな私ですが、やっぱり「仲間」としてうちで働いてくれている以上は、少なくともマイナスに振った人生を送ってほしくはないので。

たとえ大きくプラスにはならなかったとしても、プラマイゼロに近づけるぐらいのサポートはできるんじゃないかなと思います。

もちろんすでにプラマイゼロだったり、プラスに振っているような人に関しては、私があれこれ世話を焼くのもおかしな話なので、自助努力で頑張ってほしいですけど。

あくまでもマイナスになってしまっているから、何かしてあげたいな・手助けしたいなと思うわけですからね。

以前、全社集会の場で「平等」と「公平」について話したのを皆さん覚えているでしょうか。

「いやもう忘れました」という人のためにもう一度簡単に説明すると、

・平等とは → 個々人のバックグラウンドや能力等は関係なく、全ての人に同じ条件を提供すること
・公平とは → 個々人のバックグラウンドや能力等を考慮した上で、全ての人が同じ機会を得られるように調整すること

私がマイナスの状況にある人を手助けしたいと思うのも、言ってみれば公平を目指しているからなんですよ。

公平を目指すことによって、もしかしたら「あの人ばかりずるい」と不満に思う人が出てくるかもしれません。

ただ、そこは持ちつ持たれつ、お互いさま精神です。

今は不満に思ったとしても、この先自分だってどうなるか分からないんですから。

困っている人がいたら手を差し伸べ、その代わりに自分が困ったときはまわりに頼ることができる。

良い組織って、そういうものじゃないでしょうか。

最後に。「俺の立場も分かってほしい」という話

これだけ長々語ってまだしゃべることがあるのか、って感じですが、ごめんなさいもう少しだけ。

私はうちの社員の良いところって、他の社員に対する誠実さとか優しさ、つまり人柄の良さだと思っています。

私自身が悪口とか派閥を許さない空気感を作っている、というのも一定あるでしょう。

それでも同僚に対して気持ちを荒ませるような言動をする人が一人もいないって、改めて考えるとすごいことじゃないですか?

よくまあこれだけ人間のできたメンバーが集まったものだと思うし、社長冥利に尽きると切に感じます。

ただそうは言いつつも、これが下手な方に転ぶと会社対社員の構造になり得るのが、私の最も危惧するところであり永遠の課題でもあって。

私は会社のトップなので、ときにはぴしゃりと言わざるを得ないときもあるし、厳格な判断をしなければならないときもあります。

例えばさっき上の方で出た人事の話なんかもそうですね。

生産性の上がらない人に対して「いいよいいよそのままで」と言うのは簡単です。

でもそれを許してしまったら、他の頑張って生産性を上げてくれている社員への裏切りになってしまう。

それにボスである私が一時の感情に流されていたら、会社は倒産待ったなしです。

一人の社員に対する温情は、時として皆への裏切りになることもある。

社長というのは、常に理性的でなくてはならないんです。

…なのですが、どーーしてもこの厳しさが、はたから見ると「社長は冷たい」「社長が○○さんをいじめていた」となってしまうようで。

立場の弱い存在が強いもの(私)に追い込まれていると、とっさに庇いたくなる人間の心理もあるのでしょうね。

ただ、何もその人のことが憎いからとか、嫌いだから言っているわけじゃないということは分かってほしい。

全ては、会社全体にとっての最善を考えた末の結論なんです。

だから私は、どんなときもラフジュ工房に残る社員のことを第一に考えるし、優先します。

雇用主としての社会的責任を果たしこそすれ、辞める選択をした人に一定の配慮以上の温情をかけることはありません。

それが会社にとって、最善の選択だと思うから。

皆優しい、気の良い連中ばかりなので、「冷たい」と思われるのはもう仕方ないことなのかもしれません。

が、とは言え私の立場も理解してほしい。

色々こじらせてて申し訳ないですが、最後に私から皆へのお願いでした。

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