刻まれたキズ一つひとつや、濃い木の色味。今回は、そんな木製のアンティーク家具ならではの静けさに重きをおいたダイニングをコーディネートしてみました。
食卓から見渡せる壁面は、自然と視線が集まりやすい場所。生活に必要な物の収納を担いつつ、「空間の絵」を作ることを心がけました。ナラ材のレトロなアンティーク食器棚を主役に、隣にはダークネイビーカラーのペイントキャビネットを置いて収納はたっぷりと。レトロガラスや家具の細かな装飾が、落ち着いた雰囲気の中にほど良くアクセントを加えています。
壁掛けの飾り棚には、古いガラスビンたちを並べてみました。お気に入りのコレクションも、道具一つでまとまるディスプレイに変身させることができます。
収納家具やダイニングテーブルをシンプルなもので整えたことで、あえて遊びを取り入れたのがダイニングチェア。このお部屋では、フランスアンティークやベントウッドチェアなど、年代もフォルムも違うものを一緒に合わせてみました。
アンティークチェアはどうしても同じデザインの物を入手するのが難しいですが、このようにバラバラにするのも王道の楽しみ方の一つです。統一感を重視するのであれば、木の色味が近いもの同士を合わせるのがおすすめですよ。
シックな色味でまとめながらも、素朴なアンティーク家具のあたたかさが包む空間。訪れた友人との穏やかなティータイムに、つい時間が過ぎるのを忘れてしまいそうです。