「また枯らしちゃった…」「葉が黄色くなって腐ってる…」
簡単なように見えて、育てるのが難しい多肉植物。値段が手頃なのはとても嬉しいのですが、イマイチ育て方のコツが掴めずに何度も失敗している方も多いのではないでしょうか。
インテリアという観点でも、今や当たり前に欠かせない存在。コーディネートテクニックもあまり要らないので、そのさじ加減をちゃんとマスターしておきたいところです。
今回は、初心者でも失敗しない育てる際の簡単なコツをご紹介!幾度の失敗を経験した筆者が、「もっと早く分かっていれば…」を思ったポイントを、まとめてみました。
水をあげるタイミングはどうしたら?
可愛くてついつい水をあげすぎて枯れてしまう原因のほとんどは、「根腐れ」によるもの。もともと多肉植物は乾燥した土地で育つものなので、水のあげすぎは根を傷めることに繋がります。
多肉植物がぷっくりしているのは、水分をたくさん含んでいるから。「葉がちょっとしおれてきたかも」と思うまで放っておいても大丈夫です。多肉がグングン育つ成長期でも、土の表面が乾いてから7~10日経ってからでもOK。表面が乾いていても、土の中にまだ水分が残っていることが多いので、水あげが好きだと自覚がある方はグッと我慢です。
あとは購入の際に、植物の成長期をきちんと把握しておくことも大切です。「温かい時期=植物が成長する時期」というのは全ての種類に言えることではありません。多肉が成長を止めている時に水をあげてしまうと、枯れさせてしまう危険性があるので気をつけてくださいね。
その他に枯らせてしまう原因として、ズボラで放っておきすぎて水やりを忘れる以外では、次でお話しする原因が考えられます。
多肉植物が元気に育つ場所は?
「あれ?こんなに茎が伸びちゃった」と思った経験、ありませんか?それは日光不足が原因のことが多いです。多肉植物は日光が基本的には大好き。でも実は、直射日光が当たりすぎてもダメなんです。
先ほど枯れる原因のお話しをチラッとしましたが、葉が白っぽくなったり、黒ずんだりしているのは、干からびたというよりも葉が”やけど”した状態であるということ。昼の直射日光よりも強いと言われる西日に当てるのはもってのほか。適度に日が差しこむ窓辺などに置くのがベストです。
ただし、中には日光があまり得意でない種類もいます。きちんと理解した上で部屋での置き場所を決めてあげてくださいね。
水栽培でもちゃんと育つものなの?
一番最初に”水はそんなに要らない”とお話ししたのに、水栽培で育つわけがない!と思いますよね。でも実は、水栽培でも多肉植物を育てることは可能なのです。
そもそも土植えした多肉植物が腐るのは、土に溜まった水が腐ったり、雑菌が繁殖することが原因。なので水さえキレイな状態に保っておけば問題なく育てることができます。
ポイントは、水栽培を行う前に、根を短く切り落とすこと。というのも、水には水に合う根をきちんと生やすためで、環境に合わせて根の種類を変えているんです。とても賢いですよね。葉が水に浸からないように気をつけ、切り口を水面ギリギリあたりにくるようにすると、腐るのを防げます。ただし、水栽培は土植えに比べ、十分な養分が摂取できないため、大きく成長させるのは難しいかもしれません。
口が狭い古い試薬瓶や試験管などを使って、幾つか並べるとおしゃれに楽しめますよ。
底に穴が開いていない器でも楽しめる?
ここ最近は、マグカップやそば猪口などの食器に多肉植物を植え込んで楽しむスタイルも人気があります。ただ、底穴が無いので根腐れを起こさないかどうしても心配になりますよね。たしかに、底に穴が開いている通常の植木鉢よりは通気性も悪く、そういうリスクは無いわけではありません。
上手に対処するコツは、風通しが良い、日光が当たる場所にちゃんと置いてあげること。あとは水やりのタイミングを、心もち間隔を開けてあげることを意識しましょう。あげる時は、土の中の空気が循環するように水はたっぷりと。そして、器を傾けて余分な水分を捨てればばっちりです。
縁が欠けてしまった器を使うのも良いですし、これから春にかけて各地で開催される陶器市などで、多肉のためのお気に入りの器を調達するのも楽しそうですね。
最後に
多肉植物を元気に育てるために知っておきたい、簡単な4つのことをお話ししました。失敗しない方法としてこうしてピックアップしてみましたが、まずは「葉の状態」を良く見ることが大切。
手塩にかけすぎず、植物自体が持つパワーを引き出すような環境を作ることが、長く多肉植物を楽しむ秘訣ですよ。