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ボウバックチェアとは

ボウバックチェアとは、イギリス発祥の木製椅子「ウィンザーチェア」の一種のこと。背棒を曲木でぐるりと囲んだ背もたれが特徴的で、弓(ボウ)のように見えることから、「ボウバックチェア」と呼ばれるようになりました。18世紀半ばごろイギリスの庶民のあいだで生まれ、のちに階級や国境を越えて世界中に広まりました。

ボウバックチェアの特徴

ボウバックチェアの特徴は、ウィンザーチェアの基本的な構造に加え、背もたれに弓(ボウ)を強く引いたような、逆U字型の背もたれを有していることにあります。

ボウバックチェアについて、以下の記事でも詳しく解説しています。もっと知りたい!という方はぜひご参考ください。

⇒「アンティークでも人気のウィンザーチェアとは?厳選デザイン16選」ページはこちら

種類

ボウバックチェアの種類には、ひじ掛けのあるアームチェア型の「ダブルボウバック(アメリカではサックバック)」、ひじ掛けが無いサイドチェア型の「シングルバック」のほか、振り子構造のロッキングチェア型、長椅子型のセティなどがあります。

材料

ボウバックチェアに使われた木材は、ビーチ(ブナ)、アッシュ(タモ)、ユー(イチイ)、エルム(ニレ)などがあります。また、アメリカではメープル、ヒッコリー、オーク(ナラ)、ポプラ、パインなども使われました。

ボウバックチェアの歴史

ボウバックチェアのはじまり

ボウバックチェアは、18世紀半ばにウィンザーチェアの派生デザインとして登場しました。それまで主流だった初期型の「コムバックチェア」は、背もたれの強度が低いという弱点があり、ボウバックチェアはこれ増すために考案されたとされています。

ボウバックチェアの曲木は、蒸気で木枠を曲げるとう革新的な技術によって生み出され、この背棒で保護することによって椅子そのものの耐久性が向上したのでした。また、ボウバックチェアは丈夫なうえ、安価で生産できたために、同世紀末にはコムバックを抜き主流のデザインとなっていきました。

ボウバックチェアの衰退と再評価

18世紀半ばに登場して以来、ボウバックチェアはイギリス定番の家具として広く普及していました。ところが20世紀後半になると、パイプ椅子などの普及により、ボウバックチェアをはじめウィンザーチェアの需要は陰りを見せるようになります。一時は「幻の家具」とまでいわれたウィンザーチェア。しかし同じころ、北欧や日本などでは、ウィンザーチェアがもつ実用性と工芸的価値が注目され、やがて伝統的な技術や意匠を再構築する「リデザイン」の動きを生みます。この「リデザイン」に影響された著名デザイナーや新鋭家具メーカーによって、ウィンザーチェアのポテンシャルを取り入れた、優れた製品が数多く創作されていくのでした。

ボウバックチェアはこうして、衰退と再評価を繰り返しながらも、諸外国における木製家具製作の技術向上に繋げる役目も果たしていったのです。

日本の家具産業を育んだボウバックチェア

ちなみに日本では、ボウバックチェアは1930年ごろに持ち込まれたとされ、同じころ流行していた用の美を尊ぶ「民芸運動」と結びつき、一気に注目を浴びます。地方の職人や家具メーカーがこぞってウィンザーチェアをまねた椅子を製作し、やがて海外へ輸出するほど産業に発展していきます。現在では、日本は家具の輸出産業の第一線を退いてはいるものの、松本民芸家具や柏木工など、日本有数の老舗家具メーカーによって製作され続けています。

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