ヴィンテージ家具でお部屋を格好よく決めたなら、テレビを載せるためのテレビ台やローボード、ローチェストだって大好きなヴィンテージ家具でまとめたい。ヴィンテージファンの方でしたら、そう考えるのももっともです。
「こんなアンティークテレビ台欲しかった!理想のローボードを探す方法」では、なかなか見つけられないアンティークのテレビ台やローボードの探し方を詳しく紹介しましたが、今回のANTIQUE LOGでスポットを当てるのは“ヴィンテージテレビ台”。
テレビ台・ローボードとしておすすめのヴィンテージ家具やインテリア実例、日々のお手入れ方法まで、あなたの好みにぴったりなヴィンテージテレビ台を見つけるためのお役立ち情報をお届けします。
「思うようなヴィンテージのテレビ台が見つけられない」とお悩みの方はもちろん、「ヴィンテージ家具にテレビを載せても大丈夫なの?」「格好いいローボードはほしいけど、ヴィンテージ家具を購入するのはハードルが高い…」など、なかなか購入まで踏み切れないという方もぜひ一度目を通して、ヴィンテージ家具をテレビ台やローボードとして使う参考にしてみてくださいね。
Contents
- 1 あなたの「好き」がきっと見つかる!テレビ台・ローボードとしておすすめのヴィンテージ家具
- 2 テレビ周りを彩る、ヴィンテージテレビ台を取り入れたインテリア実例3選
- 3 要注意!ヴィンテージ家具をテレビ台として選ぶときのチェックポイントとは
- 4 ヴィンテージテレビ台・ローボードと長く暮らすために押さえておきたい、塗装とお手入れ方法
- 5 最後に
あなたの「好き」がきっと見つかる!テレビ台・ローボードとしておすすめのヴィンテージ家具
クールだったりジャンクだったりスタイリッシュだったり、タイプによってそれぞれの趣があるヴィンテージ家具。古びた味わいとモダンな印象が調和したヴィンテージ家具には、アンティーク家具とはまた違った魅力がありますよね。
この章ではそんなヴィンテージ家具の中でも、テレビ台・ローボードとして取り入れやすいものをピックアップしてご紹介!
「こんなアンティークテレビ台欲しかった!理想のローボードを探す方法」と同じくインテリアの種類ごとにまとめましたので、好きなデザインのヴィンテージ家具を見つける指針にしてみてくださいね。
それでは、さっそく見ていきましょう。
北欧インテリアのテレビ台・ローボードにおすすめのヴィンテージ家具
デンマークやフィンランド、スウェーデンなど、北欧で作られたヴィンテージ家具は、独創的なフォルムやディティールが目を惹くスタイリッシュな佇まいが魅力的ですよね。
洗練された雰囲気がおしゃれな北欧インテリアに取り入れるテレビ台なら、やはり北欧ヴィンテージ家具がおすすめです。
ヴィンテージ家具といえば北欧ヴィンテージ、といっても過言ではないほど確固たる地位を築いている北欧ヴィンテージ家具ですが、具体的にどんな家具だったらテレビ台やローボードとして使いやすいのでしょうか?
人気の高いものから順にご紹介していきますよ。
イギリス老舗ブランドの北欧デザイン家具にも注目!ヴィンテージサイドボード
テレビ台・ローボードとして使うなら、ヴィンテージサイドボードは定番のひとつ。
古くは配膳用の作業台として食器やカトラリーの収納にも用いられていたサイドボードの多くは、横長なフォルムで収納スペースが豊富です。
戸棚や引き戸といった複数の収納スペースが融合しているので、細々とした小物からかさばりがちな日用雑貨まで、様々なものを一挙に整理してくれる使い勝手の良さが嬉しいですね。また、ワイドなフォルムのものが多いので、大きめのテレビを置いても安定感があります。
ローボードとしてリビングに取り入れれば、テレビ台としてだけでなくマルチな収納棚としても活躍してくれますよ。
北欧ヴィンテージのサイドボードをテレビ台やローボードとして欲しいとお考えの方には、イギリスの老舗家具ブランドに注目してみることをおすすめします。
「北欧ヴィンテージが欲しいのに、なんでイギリスヴィンテージ?」と首を傾げる方も中にはいらっしゃるかもしれませんが、実はイギリスは北欧デザイン家具の第二のメッカ。第二次世界大戦後のイギリスではモダンデザインが爆発的に流行し、北欧デザインの元祖であるスカンジナビアデザインを色濃く反映した家具がこぞって作られるようになったのが始まりです。
イギリス原産の北欧デザインブランドなら、代表格である「G-PLAN(ジープラン)」や質の高さに定評がある「A.H.McIntosh(マッキントッシュ)」、上品な佇まいが魅力の「ERCOL(アーコール)」などがおすすめ。テレビ台として北欧ヴィンテージサイドボードを購入しようと思っている方は、ぜひこういった老舗ブランドのヴィンテージ家具にも注目してみてくださいね。
スタイリッシュなデザインを楽しむ、コンパクトなヴィンテージローチェスト
サイドボードほどの横幅はなく、キャビネットほど背が高くない、比較的コンパクトなサイズ感のものが多いヴィンテージチェスト。
アンティーク家具やヴィンテージ家具の中でも、特にテレビ台やローボードとして使いやすい家具です。引き出し収納がしっかり収納面もまかなってくれるため、スペースが限られたお部屋にも取り入れやすいですね。
ヴィンテージチェストの中でもさらにローチェストにターゲットを絞って探してみると、テレビ台として無理のない60cm前後の高さのものも多く見つけられるのでおすすめですよ。
北欧デザインらしいスマートで洗練された佇まいが魅力のヴィンテージローチェスト。西洋アンティークのような華美な装飾は施されておらず、ごくごくシンプルなデザインでまとめられているものがほとんどです。
そんな北欧ヴィンテージローチェストで注目してもらいたいのが、取っ手や脚といった細部のデザイン。
こういった細部にデザイナーそれぞれの個性が宿るのも、北欧ヴィンテージ家具の面白いところです。
北欧ヴィンテージ家具の取っ手のデザインは、個性が光るクールな印象のものから、ころんと丸っこい可愛らしいものまで様々。
計算しつくされた美しくもユニークなフォルムが、シンプルにまとまったヴィンテージローチェストにぴりりとスパイスを利かせています。
そういった観点からデザインの違いを楽しめるのも興味深いですね。
加えて、北欧ヴィンテージローチェストの多くに取り付けられた脚のデザインも、モダンな雰囲気を高めてくれる重要なエッセンスです。
すらりとしたスレンダーな脚のデザインが、お部屋にいっそうアーバンな印象をもたらしてくれますよ。
床まわりに空間ができるため圧迫感が緩和されること、掃除が簡単なことも、脚付きヴィンテージ家具の嬉しいメリットですね。
床に座ってくつろぐお部屋にも取り入れやすい、ヴィンテージセンターテーブル・サイドテーブル
北欧ヴィンテージ家具でテレビ台・ローボードを探すなら、センターテーブルやサイドテーブルも押さえておきたいところです。
上記で紹介したヴィンテージローチェストやヴィンテージサイドボードの多くは高さが60cm~100cmほどで、テレビ台やローボードとしては少し高め。椅子やソファに座って生活するリビングなどのテレビ台としておすすめのヴィンテージ家具です。
対して、30cm台~50cm台の高さのものが品数豊富なヴィンテージセンターテーブル・サイドテーブルでしたら、目線が低い床座中心の生活スタイルにもストレスなく取り入れることができます。ワンルームなど、スペースが限られた空間のテレビ台なら、ヴィンテージセンターテーブルやヴィンテージサイドテーブルがおすすめですよ。
テーブルは天板の下が広く開いているので、床が広く見えるぶん空間が広々とした印象になるのも嬉しいですね。棚板付きのものを選べば、AV機器などを収納することも可能です。
シンプルで洗練された雰囲気が素敵な北欧ヴィンテージ家具ですが、特にセンターテーブルやサイドテーブルに限っては、その魅力がいっとう際立っているといっても過言ではありません。
極限までブラッシュアップされたスマートなデザインだからこそ、曲線を活かした美しいフォルムもいっそう映えるというもの。
また、北欧ヴィンテージ家具に多く使われているチーク材やウォールナット材、オーク材などの高級素材の風合いも存分に堪能することができますよ。
時には、希少価値が高く、現在はなかなか市場にも出回らない、最高級木材であるローズウッド材が使われたものと巡り合えることも。
こういった貴重なものに出会えるのも、ヴィンテージ家具の醍醐味ですね。
そのシンプルさゆえにどんなインテリアにも合わせやすく、ヴィンテージ家具やアンティーク家具を初めて購入するという方にも取り入れやすいのも嬉しいポイントです。
スタイリッシュな佇まいとやわらかな木のぬくもりが、空間に安らぎとシックな印象をもたらしてくれますよ。
ハイタイプのテレビボードとして使えるヴィンテージルームディバイダー
続いて、テレビ台としては少し変わり種のヴィンテージルームディバイダーを紹介します。
このルームディバイダー、おそらく多くの方はあまり馴染みのない家具でしょう。
ルームディバイダーとは、空間を間仕切るために使うパーテーション家具のこと。飾り棚と戸棚が付いた薄型のフォルムをしていて、間仕切りという役割ゆえに2m近い高さのものが多いのが特徴です。背板がないつくりのために視界の“抜け”が生まれ、お部屋を広々と開放的に見せてくれるのが魅力です。
以前の記事で「アンティーク家具の中にハイタイプのテレビボードはない」というお話をしましたが、今回はこのヴィンテージルームディバイダーを使って、ハイタイプのテレビボードのようにテレビを置く方法を考えてみましょう。
飾り棚に引き戸、吊り棚、戸棚…と、様々なタイプの収納スペースが細々とひしめき合っているヴィンテージルームディバイダー。
24インチ以下程度のコンパクトなサイズのテレビであれば、吊り棚の中にテレビを収納することもできます。
また、吊り棚を外して高さを調節できる構造のものが多いので、棚を外せば大きなサイズのテレビを置くことも可能です。
棚の中にテレビがすっぽり収まることで家具との一体感が生まれ、テレビ特有の無機質で冷たい印象をうまく隠すことができますよ。
多くのヴィンテージルームディバイダーには、見せる収納と隠す収納、どちらのスペースも備え付けられています。生活感の出やすい生活雑貨は戸棚に、飾り棚にお気に入りの小物を飾ってと、収納したいものに応じてスペースを使い分けられるのが便利ですね。
注意点として、スペースに限りがあるため、置けるテレビの大きさに制限があることは覚えておきたいところ。大きな画面でゆったりテレビ鑑賞を楽しみたいという方は、別タイプのヴィンテージテレビ台を探すことをおすすめします。
また、強度が心配なものも中にはあるので、ヴィンテージルームディバイダーをテレビ台として使いたい場合は、購入前に一度ショップに相談してみるといいですよ。
ヴィンテージのルームディバイダーは数が少なく、なかなか市場にも出回らない希少なヴィンテージ家具です。もしお気に入りのものを見つけたときは、チャンスを逃さないようにしてくださいね。
ミッドセンチュリースタイルのテレビ台・ローボードとして。アメリカヴィンテージ家具もチェック!
北欧ヴィンテージ家具のスタイリッシュな雰囲気がお好きなら、アメリカヴィンテージ家具をテレビ台・ローボードとして選ぶのもおすすめです。
モダンながら趣あるレトロな味わいが楽しめるアメリカヴィンテージ家具は、高級素材が惜しげもなく使われた贅沢な味わいと質の高い作りが人気で、現代のヴィンテージ家具愛好家にもファンが多いジャンルです。そのシンプルで洗練された佇まいは、有名なミッドセンチュリーデザイナーを数多く輩出した北欧ヴィンテージ家具のデザインにも通じるものがありますよね。
北欧インテリアの章でもご紹介したヴィンテージのローチェストやサイドボード、センターテーブルなどを中心に探すと、テレビ台やローボードとして使いやすいアメリカヴィンテージ家具を見つけることができますよ。
アメリカヴィンテージ家具を探すときは、サイズに注意
スマートなモダンデザインが楽しめるアメリカヴィンテージ家具ですが、少々悩みどころなのが家具のサイズ感。
狭いスペースをうまくやりくりして生活しなければならなかった日本の住宅事情とは違い、欧米では広々とした大きな家が昔から主流です。そのため、アメリカなどで作られた家具は、大きなサイズのものが多いのです。
もちろん、スペースに余裕があるお家であれば問題ありませんが、お部屋の広さや間取りによっては大きすぎてインテリアから浮いてしまったり、空間を圧迫してしまうことも。
スペースが限られたお部屋に取り入れるテレビ台なら、同じミッドセンチュリーテイストでも北欧で作られたヴィンテージ家具の方がおすすめです。日本と同じく住居スペースが限られている北欧で作られたヴィンテージ家具は、他の国のものに比べてコンパクトなつくりのテレビ台を見つけやすいですよ。
アメリカヴィンテージ家具をローボードとして取り入れたいとお考えの方は、欲しいテレビ台のサイズ感をしっかり吟味するようにしましょう。
日本人向けのアメリカヴィンテージ家具を販売しているショップもありますので、根気よく使いやすいサイズのテレビ台を探してみてくださいね。
インダストリアルインテリアのテレビ台・ローボードにおすすめのヴィンテージ家具
「工業的」という意味を持つインダストリアル系のヴィンテージ家具は、洗練された北欧ヴィンテージやアメリカヴィンテージとはまた違う「使い古された」味わいが魅力的ですよね。無骨な印象ながら、肩の力が抜けた様なラフな雰囲気が格好よく、性別問わずに心惹かれるユニセックスなインテリアです。
そんなインダストリアルインテリアに欠かせないのが「錆びたアイアン」と「古材の味わい」。このインダストリアル系家具特有のジャンクな雰囲気が、テレビや電化製品のドライな雰囲気と相性抜群なのです。
この章ではテレビ台やローボードにぴったりのインダストリアルなヴィンテージ家具を、人気の高い順に紹介していきますよ。
アイアンと古材の味わいを堪能するヴィンテージ鉄脚ローテーブル
インダストリアルインテリアに取り入れるテレビ台でしたら、鉄脚が使われたローテーブルもチェックしておきたいところです。
鉄脚の錆びた風合いや鈍色に輝く重厚な印象が、インダストリアルな雰囲気をいっそう高めてくれますよ。
北欧ヴィンテージの章でも紹介したヴィンテージセンターテーブル・ヴィンテージサイドテーブル同様、天板と鉄脚だけで構成されているごくシンプルなつくりなので、アイアンや古材の素材感を存分に楽しむことができるテレビ台です。
使用感のある味わいがヴィンテージものの最大の魅力でもありますが、使用感がありすぎて消耗してしまっているお品には注意が必要です。
多くのヴィンテージローテーブルは、テーブルとしてある程度は物を載せる想定で作られているため、テレビの大きさに見合うサイズのものであればテレビ台として使っても問題ありません。しかし、天板が極端に薄いもの、ヒビや割れといった致命的なダメージが補修されないまま商品として売り出されているものも中には見られます。
購入の際には天板の厚みがしっかりしたもの、古いなりにしっかり修理されて安心して使えるものを選ぶようにしましょう。
無骨でそっけない、そんな飾らなさがおしゃれなインダストリアルインテリアですが、もう少しナチュラル寄りの雰囲気のテレビ台が欲しいのなら、ペイントの鉄脚ローテーブルを取り入れてみるのはいかがでしょうか。
ペイントカラーが空間にやわらかな雰囲気をプラスし、ほどよいバランスのコーディネートをつくることができます。鉄脚にペイントを施していることでアイアンの質感が生き、柔和な印象の中でもインダストリアルな雰囲気を崩さずにまとめてくれますよ。
甘くなりすぎるのが心配な方は、くすんだ色合いやシックで落ち着いたペイントカラーのものを選ぶと、やわらかくもユニセックスな印象を保てるためおすすめです。
鉄脚のタイプでさりげなく個性を演出。ヴィンテージベンチ
インダストリアルな印象のテレビ台・ローボードが欲しいなら、ヴィンテージベンチもおすすめ。
上記で紹介した鉄脚ローテーブルと同じく、インダストリアルインテリアらしいアイアンと木材の調和を楽しむことができるヴィンテージ家具です。
人が腰掛けるために作られた家具なので、ヴィンテージローテーブルなどと比べても分厚い天板が使われており、しっかりとした作りになっています。安心してローボードとしてテレビを載せることができますね。
しかし、ヴィンテージベンチの奥行には注意が必要です。
あまりに薄型だとテレビを載せたときに安定感に欠け、最悪の場合ちょっとした弾みでテレビが倒れて怪我や故障の原因になりかねません。
ヴィンテージベンチをテレビ台として取り入れる際は、奥行がしっかりあるものを選ぶようにしましょう。
ヴィンテージベンチなど、奥行が浅い家具をテレビ台として使う際の注意点は記事の後半で紹介していますので、詳しくはそちらをご覧ください。
一見シンプルなヴィンテージの鉄脚ローテーブルやヴィンテージベンチですが、ぜひ注目してもらいたいのが鉄脚のデザイン。
普段何気なく見ている鉄脚ですが、実は色々な種類があるのですよ。
アイアン家具によく使われている鉄脚の代表的な種類をいくつか見てみましょう。
・ストレートタイプ
天板から垂直につけられたまっすぐなタイプです。定番ながらすっきりとした印象で、落ち着いた雰囲気が魅力です。
・L字タイプ
ストレープタイプと同じくまっすぐな鉄脚で、断面がL字の形をしているのが特徴的。
よりインダストリアルな印象が強く、無骨でどっしりとしたデザインがアイアンの味わいをいっそう際立たせます。
・スクエアタイプ
四角を描くように脚と脚が繋がったこちらのタイプは、直線的なデザインがスタイリッシュな印象。北欧インテリアと合わせて使うのもおすすめです。床との接着面が大きいため自重が分散され、テレビのように重いものを載せても床を傷つけにくくなっています。
・三支点タイプ
天板を支える支柱に、細いアイアンが添えられているこちらのタイプ。3本のアイアンで角を支えているので、安定感のあるしっかりとした作りが魅力です。シルエットが個性的で、無骨な印象のアイアンながらどこか華やかな雰囲気を漂わせています。
・末広がりタイプ
脚が斜めに広がっているこちらのタイプは、シルエットが裾広がりのようになっています。アイアンの無機質さの中にも表情が生まれ、どことなく可愛らしい印象を受けるデザインです。ほどよいユニセックス感がほしい方におすすめですよ。
・A字タイプ
末広がりよりもさらにキュートな印象が強いこちらのタイプ。脚の間に渡されている貫がデザインのアクセントになっています。貫でしっかり支えられているため、安定感は申し分ありません。ペイントがよく映えるタイプですね。
装飾などはほとんどないシンプルなデザインながら、さりげないこだわりが見えるアイアンのデザイン。お部屋に取り入れれば、インテリアのちょっとしたアクセントになってくれるはずですよ。
色々なタイプを見比べて、好みのヴィンテージアイアン家具を探してみてくださいね。
ずらりと並んだ引き出しが目を惹くヴィンテージドロワー
ひしめくように引き出しが並んだヴィンテージドロワーも、インダストリアルインテリアが好きな方に人気があるヴィンテージ家具です。四角い引き出しが整然と連なったデザインが、古い風合いの中にモダンな印象を演出しています。ネームプレートなどで錆びた金属の味わいをプラスすると、いっそうインダストリアルな雰囲気が高まりますね。
ヴィンテージドロワーは木製のものが多くインテリアにも合わせやすいので、インダストリアルインテリア初心者の方でもテレビ台・ローボードとして取り入れやすいですよ。
細々とした引き出しがたくさん付いていて、雑貨や小物をきれいに整頓できるのも嬉しいポイントです。
テレビ台としてヴィンテージドロワーを取り入れるなら、和箪笥の「薬箪笥」もチェック!
「ヴィンテージ ドロワー」で検索するとイギリスヴィンテージやフランスヴィンテージ、アメリカヴィンテージなど、様々な国で作られたドロワーがヒットしますが、その検索キーワードにぜひ加えてもらいたいのが、日本の古道具である「薬箪笥」。
名は体を表すと言いますが、薬箪笥とはその名の通り、漢方の分類と保管のために使われていた収納箪笥のこと。もともとは中国から伝承された、由緒ある時代箪笥です。
インダストリアルインテリアの章で日本の古道具が登場するのは少々意外な気もしますが、実は時代箪笥特有の古い木材の風合いと重厚な金具の組み合わせは、アイアンと古材を多用してつくるインダストリアルインテリアと相性がいいのですよ。
ヴィンテージドロワーのぞろりと並んだ引き出しの雰囲気が好きな方は、ぜひ薬箪笥もテレビ台・ローボードの候補に加えてみてください。もしかしたら、思いがけない掘り出し物と出会えるかもしれません。
薬箪笥をテレビ台として使用する際は、天板の強度は事前にしっかり確認しておきましょう。
西洋アンティークやヴィンテージと違い、多くの和家具は天板に物を載せる前提で作られていないため、テレビを載せるのには不十分な耐久性の天板も多く見られます。
ショップによっては新たに天板を取り付けて強度を上げているものもありますので、一度購入するお店に相談してみるのが吉ですよ。
テレビ周りのディスプレイも楽しめる、ヴィンテージアイアンシェルフ
インダストリアルな雰囲気でハイタイプのテレビボードがほしいと思っている方におすすめしたいのが、ヴィンテージのアイアンシェルフ。インダストリアルインテリアがお好きな方でしたら、いつかはお部屋に取り入れたいアイテムですよね。
こちらは北欧ヴィンテージ家具の章で紹介したヴィンテージルームディバイダーと同じく、棚にテレビを置いてテレビ台としてお使いいただけるヴィンテージ家具です。
隠す収納と見せる収納がどちらも付いているヴィンテージルームディバイダーとは違い、ヴィンテージアイアンシェルフは見せる収納が得意な飾り棚タイプ。テレビを置いた傍らに好きな雑貨や、インダストリアルインテリアと相性のいいグリーンなどを飾るのもおすすめです。
見せる収納だけでは使いづらいという場合は、バスケットや木箱を活用して隠す収納スペースを作ってあげると、ぐっと使い勝手がよくなるはずですよ。
ヴィンテージのアイアンシェルフをテレビ台として選ぶときは、棚板の位置が調節できるものがおすすめです。高さが細かく調節できるものであればテレビの高さに合わせやすいので、液晶画面の大きさにも選択肢が増えますよ。
もともと電化製品などを載せる前提で作られたものならば安心ですが、中には軽いものしか載せられないような薄い棚板が使われているものもありますので、購入前にしっかり棚板の厚みを確認しましょう。不安なようなら、購入前にショップに直接確認してみるのが確実です。
ヴィンテージのアイアンシェルフといえばまっすぐな支柱で支えられた四角いフォルムのものが一般的ですが、当店では裾広がりのように下段の棚板が広くなっていく、台形型の珍しいデザインも取り扱っています。
直線のフォルムに斜めのラインが加わったことでインダストリアルな雰囲気のなかにもスタイリッシュな印象を楽しむことができる、個性派アイアンシェルフです。ちょっとしたコレクションを無造作に飾るだけでも、まるで雑貨店の陳列棚のような垢抜けた雰囲気を演出することができますよ。
そんな都会的な印象が魅力的な台形型のヴィンテージアイアンシェルフですが、下段に行くにつれ棚板の幅が広くなっていくのも注目ポイント。
棚板の奥行が浅いものだとテレビを載せるのに躊躇してしまいますが、台形型のものならしっかりと奥行のある下段に安心してテレビを置くことができます。どっしりとした重心で、全体的に安定感があるのも嬉しいですね。ただし構造上、棚の高さは調節できないため、棚の高さとテレビのサイズはあらかじめチェックしておいてくださいね。
台形型アイアンシェルフを使って、ひと味違うインダストリアルインテリアを演出してみてはいかがでしょうか。
モダンインテリアのテレビ台・ローボードにおすすめ。シックなペイントのヴィンテージ収納棚
シックな雰囲気のモダンインテリアに取り入れるテレビ台・ローボードなら、ペイントのヴィンテージ収納棚がおすすめ。ペイントと聞くとどうしてもナチュラルなイメージが浮かびますが、ペイントカラーでガラリと雰囲気が変わるのもペイント家具の魅力です。
モダンテイストのインテリアをつくるときは、ブラックやブルーグレイなど、ダークトーンのペイントヴィンテージ家具をテレビ台として取り入れてみましょう。落ち着いたペイントカラーが、大人っぽいモダンな空間を演出してくれますよ。
ペイントのヴィンテージテレビ台を探すなら、箱型の収納家具が狙い目
テレビ台・ローボードとして使いやすいペイントのヴィンテージ家具を探すときは、今回のMAGでも紹介したヴィンテージローチェストやヴィンテージサイドボード、ヴィンテージドロワーなど、箱型の収納家具が狙い目です。
引き出しや天板など、ポイントで木色が使われたツートーンのペイント家具ならシックながらも柔和な印象に。掠れ感が残ったラフなペイントならシャビーシックやジャンクスタイル寄りの雰囲気に、と、同じペイントのヴィンテージ家具でも色合いや仕上げ方で印象は大きく異なるので、自分の好みにぴったり合ったデザインを探してみてくださいね。
テレビ周りを彩る、ヴィンテージテレビ台を取り入れたインテリア実例3選
テレビ台やローボードとして使いやすいヴィンテージ家具をここまで紹介してきましたが、実際にヴィンテージテレビ台を使ったインテリア実例もチェックしておきたいところ。
次の章では、ヴィンテージ家具をテレビ台やローボードとして使ったインテリア実例をお届けしていきます。
ぜひご自宅でのコーディネートの参考にしてみてくださいね。
シンプルなヴィンテージローチェストをテレビ台として。北欧家具でつくるナチュラルなリビング
北欧スタイルですっきりとまとめたこちらのお部屋。シンプルながらも目を惹くスタイリッシュな北欧ヴィンテージ家具たちが、洗練された空間を演出しています。
このコーディネートでテレビ台として使ったのは、北欧ヴィンテージのコンパクトなローチェスト。小振りなサイズなので、圧迫感なくお部屋に取り入れられるのが嬉しいですね。
やわらかく明るい木色でシックにまとめたこちらのお部屋ですが、家具のシンプルさも相まって、木製家具だけで揃えてしまうといささか単調で退屈な印象になってしまうことも。
ファブリックや小物など、家具以外のアイテムで適度に差し色を取り入れてあげるとぐっと華やかな印象になるのでおすすめです。
このとき、思い切ってパキッとした鮮やかな色味を使うと、本場の北欧インテリアのような大人っぽさとポップさが同居したバランスのいいインテリアをつくることができますよ。
彩度の高いカラーは難易度が高いように感じてしまいがちですが、小さなディスプレイに鮮やかな色味を持ってくるだけでも印象が違いますので、一度試してみてくださいね。
ヴィンテージサイドボードをテレビ台として取り入れた、重厚感のある大人の渋めリビング
上記と同じく北欧家具を中心にコーディネートしたお部屋ですが、黒のレザーや濃い目の木色でまとめ、同じ北欧スタイルでもよりクールで落ち着いた印象の空間に仕上げました。
ローボードとしてテレビを載せたのは、シンプルなヴィンテージサイドボード。北欧ヴィンテージらしい、完成度の高いスタイリッシュなデザインが格好いいですね。
サイドボードは横幅がしっかりあり、テレビ台として液晶を載せてもずいぶん余裕があるので、サイドにディスプレイなどを飾って楽しむことも可能です。スペースに余白があるぶん、全体的にゆったりとした印象になりました。
北欧ヴィンテージ家具が主役のこちらのコーディネートですが、さりげなく取り入れられた和のアイテムも注目してもらいたいポイント。
格子の引き戸や趣深いシンプルな小引き出しなど、ピンポイントで渋い和の要素を取り入れることによって、重厚感のある大人の空間を演出しました。濃い木色を意識して揃えたので、違うジャンルの家具でも違和感なくインテリアに溶け込んでいますね。
同じ北欧インテリアでも、やわらかな木色と明るいカラーアイテムを組み合わせるとナチュラル寄りに、深みのある木色とダークトーンを組み合わせるとシックな印象になりますので、自分の好みに合わせてコーディネートを楽しんでくださいね。
無骨さと上品さを楽しむ。ヴィンテージアイアンシェルフをテレビボードとして使った、シックなインダストリアルインテリア
アイアンやレザーを多用し、シックながらもインダストリアルな雰囲気にまとめたこちらのコーディネート。
アイアンラックの棚板を外し、下段をテレビ台として使用しました。
テレビやオーディオといった電子機器の無機質さとアイアンのジャンクな印象がうまく調和し、インダストリアルインテリアらしい無骨な雰囲気を生み出しています。
背板のないすっきりとしたデザインのため、空間をさりげなく間仕切りしつつもお部屋に閉塞感を与えないのが嬉しいですね。
このコーディネートのポイントは、アメリカヴィンテージやイギリスヴィンテージなど、モダンで洗練されたヴィンテージ家具を随所に取り入れたこと。
インダストリアルインテリア特有の無骨さの中にも上品さが感じられる、落ち着いた大人の男前インテリアを演出しました。
深みのあるダークグリーンのペイント家具も、シックな印象を壊すことなく空間にやわらかなニュアンスをプラスしています。
インテリアの世界観が強すぎて生活感に欠けるときは、観葉植物などのグリーンを積極的に取り入れるのもおすすめ。グリーンの活き活きとした生命力がインダストリアルな雰囲気を和らげ、ほっと一息つけるような“隙”を作ってくれますよ。
要注意!ヴィンテージ家具をテレビ台として選ぶときのチェックポイントとは
どれだけデザインが気に入ったヴィンテージテレビ台でも、あくまでテレビ台として実用的に使えなければ意味がありません。
それなりの重量がある家電を載せるのだから耐久性はもちろんですが、もともとはテレビを載せるために作られたわけではないヴィンテージ家具をローボードとして使うとき、一体どんなことを注意すればいいのでしょうか?
チェックポイントとして、「奥行」と「家具の高さ」の2点が挙げられます。
奥行が狭いヴィンテージテレビ台は危険な場合も
ヴィンテージベンチの章でもお伝えしましたが、奥行がなさすぎるヴィンテージ家具にテレビを載せるのは、危険が伴う場合もあるので注意が必要です。
液晶テレビが主流になり、テレビの奥行がどんどんスリムになっていく昨今。テレビがスリムなぶん、ついついテレビ台やローボードも併せて奥行の少ないものにしたくなってしまいますが、奥行がないとそれだけテレビの安定感が欠けてしまうため要注意ですよ。
特に小さなお子様がいるお家などでは、走り回っていた拍子にテレビにぶつかってしまったり、ちょっと目を離したすきに掴まり立ちをしていてグラリ…なんていうことにもなりかねません。
また、テレビと一緒にAV機器を使う場合、あまりに奥行がなさすぎるとAV機器が中に入りきらなくて扉が閉められなくなってしまったというトラブルもあり得ます。
現行品のテレビボードの奥行の多くは40cm~45cmほど。お部屋の広さやライフスタイルの違いによっても変わってきますが、ヴィンテージ家具をテレビ台・ローボードとして取り入れる際には、少なくとも奥行は30cm以上のものを選ぶことをおすすめします。
外国製のヴィンテージ家具は、基本的にローボードとしては背が高め
椅子に座っての生活が中心である海外製のヴィンテージ家具などは、ローボードとして使うには背の高いものがほとんど。
ダイニングやリビングで椅子に座ってテレビを観る分には問題ありませんが、床座の生活中心になりがちなワンルームやスペースの限られた空間では、ヴィンテージ家具はテレビ台としてあまり取り入れやすいとは言えないものも多いのです。
ヴィンテージ家具を販売しているショップによっては脚をカットしてちょうどいい高さに調節してくれるサービスも行っていますので、どうしても高さが気になる場合は一度ショップに相談してみるといいですよ。
ヴィンテージテレビ台・ローボードと長く暮らすために押さえておきたい、塗装とお手入れ方法
理想のヴィンテージテレビ台を見つけたら、なるべく長く、大切に使っていきたいですよね。
最後にお伝えするのはヴィンテージテレビ台・ローボードのお手入れ方法について。この章では塗装による特性の違いから日々のお掃除方法まで、ヴィンテージテレビ台のお手入れに関する情報を詳しく紹介していきますよ。
まずは確認。塗装の違いによるメリットとデメリット
アンティーク家具やヴィンテージ家具の仕上げの塗装方法は、大きく分けて「オイル仕上げ」と「ワックス仕上げ」、「クリア塗装」に分けられます。
塗装によってどんな違いがあるのでしょうか?
木の風合いがそのまま楽しめるオイル仕上げ
オイル仕上げとは、木材にオイルを染み込ませることによって表面を保護する塗装方法のこと。
オイル仕上げの家具は木の呼吸を止めることなく表面を保護できるため、木材そのものの風合いを味わうことができるのが最大の魅力です。木が生きているので、使っていくうちに深みや味わいが増していくのも楽しいところ。家具を自分の手で育てていく楽しさを味わうなら、やはりオイル仕上げの家具がおすすめです。
オイル仕上げの欠点としては、クリア塗装に比べて水分や熱、汚れなどに弱い耐久性の低さが挙げられます。
表面に膜をつくって家具を保護するクリア塗装とは違い、オイルを染み込ませているだけのオイル仕上げはどうしてもキズや汚れがつきやすくなっています。
結露したコップや温かい飲み物が入ったマグカップなどをうっかり天板に置いてしまうと、傷みの原因に。水気や熱を帯びたものは、不用意に置かないよう気を付けましょう。
また、オイル仕上げの場合、時間とともに染み込んだオイルが抜けてきてしまうので、定期的なメンテナンスが必要になってきます。あまり過度に神経質になる必要はありませんが、時々少し気合を入れてオイルメンテナンスをしてあげてくださいね。
オイルメンテナンスの詳しい方法については「覚えておきたい!ヴィンテージテレビ台を長持ちさせる日々のお手入れ」の章で紹介していますので、そちらをご覧ください。
キズを味わいに変えられるワックス仕上げ
ワックス仕上げとは、オイル仕上げの家具の上にさらにワックスを塗る仕上げ方法のこと。ワックス(蜜蝋)を塗ることで薄い膜をつくり、木材の表面を保護します。
ワックス仕上げのアンティーク家具は、「キズ」を「味わい」に変えてくれるのが最大の魅力と言えるでしょう。
色つきのワックスの場合、ワックスの色がキズにしっかり入り込み、古いものならではの“味わい”を生み出してくれるので、使い込まれた独特の風合いをお楽しみいただけます。
また、気になる汚れやキズがあった場合、サンドペーパーで表面を削る大掛かりな作業が必要になってくるオイル仕上げのヴィンテージ家具に対し、ワックス仕上げのヴィンテージ家具なら、ワックスをそのまま塗り込んであげればキズや汚れを目立たなくしてくれるのが嬉しいですね。
ワックス仕上げの場合、ワックスを塗っているぶんオイル仕上げのものよりは耐熱性や耐水性も増しますが、下記で詳しくご紹介するクリア塗装と比べると強度としては弱いのもまた事実です。
オイル仕上げと同じく、熱い物や水気の多いものは置かないよう心がけましょう。
また、ワックス仕上げはオイル仕上げと同様、塗り込んだワックスが徐々に抜けていってしまうので、定期的にワックスを塗り直してあげる必要があります。
そういった作業を行うのが難しいという方は、次章で紹介するクリア塗装仕上げのものが扱いやすくおすすめですよ。
強度に優れたクリア塗装
表面にオイルを染み込ませて木を保護するオイル仕上げとは違い、合成樹脂で表面を覆って膜をつくる塗装方法のことをクリア塗装(クリアウレタン塗装)といいます。
クリア塗装の魅力は、なんといってもその強度の高さ。
耐熱性・耐水性ともに優れており、水拭きをしたり多少熱いものを置いても傷むことが少ないので、日常生活の中でも気軽に使えるのが嬉しいですね。
日々のお手入れも簡単で、アンティーク家具やヴィンテージ家具初心者の方でも扱いやすいというメリットもあります。
そんな耐久性を誇るクリア塗装ですが、表面が完全に樹脂で覆われてしまうため、木そのものの味わいや質感が失われてしまうことは覚えておきたいところです。
表面に均一な艶がありツルツルとしているため、オイル仕上げの家具に比べるとやや人工的な印象は否めません。経年による風合いの変化もないので、家具を自分の手で育てていきたいという方には少々物足りないかもしれませんね。
また、クリア塗装の場合はオイル仕上げのように自分でメンテナンスができないため、劣化により塗装が剥がれてしまった際は専門店で塗装し直してもらう必要があります。
このように、塗装方法によってもその特色は様々です。
ライフスタイルをしっかり見極めて、自分にぴったりのヴィンテージ家具を探してみてくださいね。
覚えておきたい!ヴィンテージテレビ台を長持ちさせる日々のお手入れ
塗装ごとの特色をチェックしたところで、次は日々のお手入れ方法を押さえておきましょう。
ひとつひとつはちょっとしたことでも、少し気を配ってあげるだけで家具のいい状態を保っていくことに役立ちます。家具の部位ごとに紹介していきますよ。
天板・扉のお手入れ
天板・扉の普段の日常のお手入れとしては、乾拭きをしてあげるだけで十分です。
ヴィンテージ家具によっては水に弱いオイル仕上げが施されているものもありますので、その場合は極力水拭きはせず、乾いた布で拭いてあげましょう。
もしどうしても気になる汚れがある場合は、かたく絞った布で水拭きを行ったのち、乾いた布で水気を拭き取ってください。
この際、化学薬品や化学雑巾などはヴィンテージ家具を傷める可能性があるので、使わないよう注意してくださいね。
引き出しのお手入れ
ヴィンテージローチェストやヴィンテージサイドボードのように引き出しが付いているヴィンテージ家具は、引き出しのお手入れもしっかりしてあげましょう。
湿気や水気に特に敏感な引き出し内部は、乾拭きが基本です。
季節や天候によってはどうしても湿気がたまり、引き出しの開け閉めがしにくくなることがありますので、その際はカラリと晴れた日に部屋の換気を行ってください。同時に引き出しを陰干しすることで、内部の湿気を飛ばすことができますよ。
ガラス扉のお手入れ
ガラス部分は、できるだけ毎日やわらかい布で水拭きをしてください。その後、乾いた布で水気を拭き取ります。ガラス扉をきれいな状態で保つには、まめに埃を取り除いてあげることが重要ですよ。
水気を拭き取る際、マイクロファイバーの布で乾拭きしてあげると、細かな汚れから水拭き跡まで、きれいにふき取ることができます。
アイアンのお手入れ
ヴィンテージ家具にまま使われているアイアン素材。錆びた金属のダメージ感は「味」でもありますが、あまりに汚れが目立つようならその折に手を入れてあげましょう。
まずは中性洗剤を薄めた水をやわらかい布に染み込ませ、かたく絞って汚れを拭き取ってください。その後乾いた布で水気を取り、しっかり乾燥させましょう。このとき、家具の木材部分に洗剤や水分が付かないように気を付けてくださいね。
また、鉄脚などにネジが使われている場合、振動によってネジが緩んでしまうことも。引っ越しや模様替えなど、家具を動かした際にはネジを確認し、もしも緩んでいた時はしっかり締め直してあげるといいですよ。
日々のお手入れ番外編。たまの日のスペシャルメンテナンスデー
最後に、前章で少しだけ触れたオイル仕上げやワックス仕上げのヴィンテージ家具の「スペシャルメンテナンス」のお話もしておきましょう。
それぞれのメンテナンス方法についてご紹介していきますよ。
オイル仕上げのメンテナンス方法
先ほどもお伝えしましたが、オイルが次第に抜けていくオイル仕上げのヴィンテージ家具は、普段のお手入れに加えて、特別メンテナンスとしてオイルを塗り直す「オイルメンテナンス」の日を設けてあげてください。
頻度は使い方や設置場所によっても変わってきますが、表面がカサカサと乾燥してきたかな、と思ったタイミングでメンテナンスをしてあげれば十分です。
ちなみに、ケア用品は原料が植物性であればどのケア用品を使っても問題ありません。
もし何を選べばいいのか不安な場合は、ヴィンテージ家具を購入したショップにどの製品を使っているのか問い合わせてみるといいですよ。
さて、オイルメンテナンスの手順を見ていきましょう。
やることは案外簡単で、たっぷりケア剤を付けた布で表面に塗っていくだけ。まんべんなく塗ったら、何もついていない布で余分なケア剤を拭きとります。
もしどうしても気になる汚れがある場合は、サンドペーパーで汚れを削ったうえでケア剤を塗りこんであげるという方法もあります。(※)
オイルメンテナンスを行った後は、しっかり乾燥するまで、少なくとも数時間程度は天板などに物を置くのは控えるようにしてくださいね。
(※)目の粗いサンドペーパー(#240)で研磨してから、#320~360のサンドペーパーを使うようにしましょう。
汚れた部分だけ集中的に削ってしまうと、かえって汚れが目立つようになってしまうことも。全体のバランスを確認しながら、少しずつ作業を進めていくといいですよ。
ワックス仕上げのメンテナンス方法
ワックス仕上げのメンテナンスもオイル仕上げのものと同じく、ワックスがすり減ってきたら定期的に塗り直してあげるのがいいでしょう。
ポイントとしては、ワックスを表面に塗り込んだのち、木材に染み込ませるように繰り返し布で拭いて磨きあげること。
サンドペーパーでキズなどを削る工程が必要ないぶん、ワックス仕上げの家具の方がメンテナンスしやすくはありますね。
メンテナンスにどんなワックスを使えばいいのか迷った方におすすめなのが「ブライワックス(BRIWAX)」。
一度に着色と表面の保護やツヤ出しを行うことができる優れものです。半固形でやわらかいので、初心者の方にも扱いやすいのが嬉しいですね。
ホームセンターなどでは取り扱いが無い場合も多いので、ネット通販で購入するのが確実ですよ。
オイル仕上げやワックス仕上げの家具はどうしても手入れに手間がかかりますので、手軽に日常生活で使っていきたいという方には、耐久性が高くお手入れも簡単なクリア塗装のヴィンテージ家具がおすすめです。
最後に
どんなお部屋で使いたいのか、どんなふうにテレビを観たいのか。好みや生活スタイルによって、相性のいいヴィンテージテレビ台の条件は変わってきます。
いろいろな条件を吟味して、あなたにぴったりのヴィンテージテレビ台を探してみてくださいね。
次回はレトロな雰囲気のテレビ台・ローボードをご紹介していきますので、どうぞお楽しみに。