ヨーロッパを思わせる優雅なデザインに、白やグレーなどの淡く儚げなペイントカラーが特徴の、フレンチチェア。白を基調とした「フレンチカントリー」や「フレンチシャビー」などといったインテリアスタイルの人気に伴い、今、注目の的となっています。
中でも、長年の時を経てきたアンティークのフレンチチェアは、その使い込まれた風合いが魅力。ひとつ上のフレンチスタイルを作るなら、この”アンティーク感”は見逃せないポイントなんです。
フレンチスタイルの基本でもある「白を基調とした清潔感漂う空間」と「優雅でロマンチックな家具」に加えて、アンティークならではの「ノスタルジックな雰囲気」や「かすれた風合い」が合わさることで、より味わいの増すインテリアを作ることができるんですよ。
今回の記事では、そんなフレンチスタイルのインテリアにおすすめのアンティークチェアをご紹介します。空間に深みをもたらしてくれる、素敵なフレンチチェアをお探しの方は必見です!
※この記事では、白いペイントチェアを中心に厳選したフレンチチェアをご紹介しています。より幅広いデザインのフランスアンティークチェアについては、「優雅なフランスアンティークチェア。おすすめデザインを一挙ご紹介」の記事でご紹介していますので、気になる方はこちらの記事もあわせてチェックしてみてください。
Contents
エレガントスタイルにおすすめの、アンティークのフレンチチェア
フレンチチェアといえば、ヨーロッパらしい優雅なデザインをイメージする方も多いですよね。はじめに、エレガントな雰囲気のフレンチチェアをご紹介します。
優美なフォルムと座面のファブリックが魅力。アンティークのフレンチダイニングチェア
優雅な雰囲気と可愛らしい雰囲気のある、アンティークのフレンチチェアです。大人の上品さと少女のような可愛らしさが同居している絶妙なデザインが魅力的ですね。曲線的なフォルムと清潔感のあるホワイトカラーがフェミニンな雰囲気を醸し出しています。
品のある彫飾りに流れるような猫脚(カブリオールレッグ)のデザインが、まるでお姫様のようなお部屋を演出してくれますよ。
座面には、ベージュ色のファブリックが施されています。温かみのある色合いで、やさしい印象や親しみやすさを感じさせてくれています。白を基調としたフレンチシックなインテリアでも、程よい生活感や温かみを作りたい方は、このように少しだけ温もりが感じられるようなチェアを選ぶと良いですよ。
アンティークならではのデコラティブデザイン!存在感あるフレンチダイニングチェア
豪奢なデザインのアンティークフレンチチェアです。フランスアンティークらしい豪華絢爛さが目を惹きますね。先ほどのチェアと比べると、フェミニンというよりも高貴な印象と言えるでしょうか。フランスが栄華を誇っていた時代の、貴族たちの暮らしぶりが想い起されるようです。
何と言っても、背もたれの支柱や脚のクルクルねじれたデザインはインパクトがあります。背もたれのトップに施されたレリーフも豪華。フランスアンティーク家具によく用いられるアカンサスの葉のモチーフからは、エレガントな雰囲気が漂ってきますね。
全体的にクラシカルな装飾が施されている中で、座面の白いレザーがピリッと効いています。その周りにも細かな彫りが施され、丁寧にこだわって作られたことが感じ取れます。こうした繊細なつくり込みは、本物のアンティークならではの醍醐味。ぜひ、現代の家具では見られないこだわりのデザインを見つけてみてください。
白色ペイントでフレンチテイストに変身。アンティークのベントウッドチェア
アンティークのベントウッドチェアに、白色のペイントを施したフレンチチェアです。ほっそりとしたフォルムが上品で、「大人のエレガンス」といった表現がぴったりとくるような佇まいですね。比較的シンプルなデザインにも見えますが、背もたれの上品なスポークや可愛らしい丸座面、ささやかな猫脚など、実はしっかりとこだわりが感じ取れます。
すっきりとしたフォルムと白いペイントカラーで、お部屋にすんなり馴染むのも魅力です。圧迫感を感じさせず、さりげなく取り入れることができますよ。ダイニングチェアやワークチェアにおすすめです。
ベントウッドチェアはたくさんの種類があるので、いろいろ集めてみるのも楽しいかもしれませんね。
グレーがかった白色が儚い雰囲気。アンティークのシンプルなフレンチチェア
グレーがかった色合いがおしゃれなアンティークのフレンチチェアです。真っ白ではない色づかいがどことなくシャビーで、落ち着いた大人の雰囲気を醸し出しています。
やわらかな曲線を描く背もたれのデザインはエレガントでありながら、一方で、脚のデザインは直線的で少々無骨な印象が残ります。その洗練されすぎていないバランスが絶妙で、優雅な雰囲気がありつつも親しみやすいチェアに仕上がっています。
背もたれはしっかりと背中を包み込んでくれるようなカーブの形に作られ、座面には座繰り(ざぐり)が施されています。座り心地も考えられたデザインであることがうかがえます。
形としてはシンプルなフレンチチェアなので、どんな場面にも合わせられそうですね。
フェミニンな佇まいに心奪われる。アンティークのフレンチサロンチェア
エレガントなフレンチチェアといえば、サロンチェアも忘れてはいけません。こちらは、アンティークらしい雰囲気のあふれるデザインのサロンチェアです。
優雅な曲線を描くフレームに、時を経て少し落ち着いたゴールドのファブリック、そしてふっくらとボリュームのあるクッションが、高級感を漂わせます。シャビーな風合いのホワイトペイントや可愛らしい彫刻も相まって、まさに憧れのサロンスタイルにぴったりなチェアです。
背もたれのトップや座面の下は、可愛らしい花のモチーフの彫刻で飾られています。これだけでもフェミニンな雰囲気がグンと増しますね。思わず心奪われてしまうような意匠が素敵です。
ファブリックのデザインも優雅です。もともとは水色の張り地にゴールドの絵柄が施されていたようですが、時の経過とともに色が落ち、全体的に白っぽい見た目になっています。これにより、シャビーな雰囲気が格段に増しています。当時のままの姿では、もしかすると派手過ぎてしまったかもしれませんが、時を経たことによって、現代のお家でも取り入れやすいデザインに変化したと言えるでしょう。
サロンや書斎など、特別な空間でアンティークならではの味わいを楽しんでみてください。
ガーリースタイルにおすすめの、アンティークのフレンチチェア
甘い雰囲気のあるフレンチチェアも人気があります。女の子らしいガーリーなスタイルにぴったりなアンティークのフレンチチェアをご紹介しましょう。
かすれた白色ペイントがシャビーな、アンティークのフレンチチェア
遠目にもかすれた質感が伝わってくるシャビーなフレンチチェアです。古びた雰囲気はありますが、アイボリーのような温かみのあるホワイトカラーからは、アンティークらしい温もりとガーリーな可愛らしさが感じられます。
背もたれは上に向かってすぼまっていくような形になっており、すっきりとしたデザイン。反対に、足元には四角く削り出された装飾が施されており、視覚的に重さが生まれて、安定感がありますね。
シンプルな中にも、緩やかな波線を描くラダーバックのデザインと小さな丸いギボシの愛らしいデザインが光ります。
ひび割れた質感も味わい深く、ただ可愛いだけではない、どこか憂いを帯びたような雰囲気のあるチェアに仕上がっています。
座るだけでなく、インテリア雑貨や植物を飾ったりしてもおしゃれですよ。お部屋の片隅や玄関先のディスプレイとしてもいかがでしょうか。
白いペイントに花柄のファブリックが映える。アンティークのフレンチダイニングチェア
こちらもガーリースタイルにぴったりの、可愛らしいアンティークフレンチチェアです。
かすれた風合いの白いペイントに、多彩な色合いの花柄ファブリックがよく映えています。ファブリックも地の色はクリームがかった白なので、ペイントが施されたフレームとよく馴染みながら、そのカラフルな花柄が良いアクセントとして効いています。
様々な花がカラフルに描かれた座面のファブリック。白いチェアの中で目を惹くように、大振りで華やかなデザインがおしゃれですね。
この椅子のように、座面のデザインにこだわるのも素敵ですね。たとえば、お好みの生地で座面を張り替えてオリジナルのフレンチチェアに挑戦してみるのも楽しそうです。DIY好きな方はぜひ試してみてはいかがでしょうか。
ぷっくりとした丸い装飾の付いた脚は、「バルボスレッグ」と呼ばれるデザインです。バルボスとは、「球根型」という意味です。西洋アンティーク家具によく見られるデザインで、そのインパクトの強さから現代でも人気があります。現代物にはない個性的なデザインのフレンチチェアをお探しの方にはとくにおすすめですよ。
水色ペイント+リネン座面が可愛らしい。アンティークのフレンチチェア
このような水色ペイントのフレンチチェアもいかがでしょうか。白いペイントチェアとはまた少し違った存在感がありますよ。お部屋のアクセントにもぴったりのデザインです。
こちらは、背もたれの装飾や猫脚がエレガントなフランスアンティークのチェアです。爽やかな水色のペイントカラーとシックなグレージュ色の座面が相まって、上品なフレンチシックスタイルにおすすめです。
こちらは、座面にリネンを用いた水色ペイントのフレンチチェアです。
実は和製アンティークの椅子にペイントを施したもので、そのため、先ほどのフランスアンティークチェアのような優雅な装飾はありません。エレガントさには欠けるものの、日本のレトロな椅子が得意とするような、素朴でやさしい雰囲気が感じられます。
淡い水色のペイントと、温かみを感じさせるリネン座面の組み合わせが可愛らしいですね。
日本のレトロチェアは、5章でお話しするナチュラルテイストのフレンチチェアのところでも登場します。気になる方はぜひチェックしてみてください。
甘さ控えめなシャビースタイルにおすすめの、アンティークのフレンチチェア
続いては、大人の女性にもおすすめな、甘さ控えめなシャビーシックなフレンチチェアをご紹介します。
こげ茶色の座面で落ち着いた印象をプラス。アンティークの白色ペイントチェア
シンプルさが格好良いこちらのフレンチチェアは、実は北欧ヴィンテージのチェア。シンプルといっても、背もたれの支柱や脚などは直線的でありながらも丸く滑らかに処理されており、先ほどの日本のレトロな椅子のような無骨で素朴な感じはありません。
茶色がかったアイボリーペイントとブラウンカラーの座面の組み合わせが落ち着いた雰囲気を醸し出し、洗練された大人にぴったりのデザインです。
座面はボタン留めのデザインで、程よく可愛らしい印象が感じられます。適度にふっくらとしていて、ダイニングチェアやワークチェアとして活躍してくれますよ。
シンプルなデザインと絶妙な色合いで、フレンチカントリースタイルやシャビーシックスタイルなど、様々なインテリアに取り入れやすいのもポイントです。
シンプルで洗練された雰囲気がお好きな方におすすめのフレンチチェアです。
退廃的な雰囲気を醸し出す、フレンチシックなアンティークチェア
こちらもシンプルな形の和製アンティークチェアです。フレンチスタイルに合わせやすいように、淡いグレーのペイントカラーが施されています。座面もペイントカラーと溶け合うようなニュアンスカラーで、全体的に儚い雰囲気が伝わってきます。ペイントのかすれた質感もシャビーシックな雰囲気作りにぴったりですよ。
程よく硬さのある座面なので、長時間座っていても疲れにくいのがポイントです。ダイニングチェアやワークチェアなど、長時間過ごす椅子としてもおすすめですよ。
お子さんの勉強用のチェアなどに取り入れるのも良いかもしれません。デザイン性だけでなく実用性も兼ね備えているアンティークチェアは、雰囲気を壊さずインテリアに取り入れられるのが嬉しいですね。
ひと味違うフレンチシャビー。ブルーグレーペイントのアンティークベントウッドチェア
はっきりとしたブルーグレーのペイントがおしゃれなフレンチチェアです。1章でベントウッドチェアをご紹介しましたが、こちらはまた別のデザインのベントウッドチェア。背もたれやアーム部分など、くるんと印象的なカーブが目を惹きます。この曲線は、蒸気で木を曲げることによって作られているんですよ。木を切り出すだけでは表現できない繊細で滑らかなカーブが魅力的ですね。
鮮やかなブルーグレーのペイントカラーが、エレガントな曲線のフォルムとよくマッチしています。フレンチシャビーなインテリアや、ややクラシカルな雰囲気を感じるシックなお部屋などにおすすめですよ。
座面に描かれたエレガントな模様もポイントです。ペイントの下に隠れているさりげなさが良いですね。近くで見ないと分からないようなデザインが粋でおしゃれなフレンチチェアです。
ネイビー×花柄のアンティークチェアで、大人のフレンチスタイルに
濃いネイビーのペイントカラーがシックな雰囲気の、アンティークフレンチチェアです。上品な透かし彫りが施された背もたれと、くるんとしたアームや猫脚(カブリオールレッグ)など、曲線を多用した優雅なデザインですが、シックなネイビーカラーによって、甘さが抑えられています。サロンチェアやダイニングチェアのほか、ゆったりと落ち着いて過ごしたい書斎や寝室などに置いておくのもおすすめですよ。
大振りな花柄の座面がエレガントです。先ほど2章でご紹介した白いペイントチェアと同じ柄の布地が使われていますが、椅子のペイントカラーが異なると、雰囲気もガラリと変わりますね。
こちらのネイビーペイントのフレンチチェアのほうが、クラシカルなデザインも相まって、大人の女性に合うシックな印象。やはり白いほうは、ガーリーな可愛らしさが感じられます。
フレンチカントリースタイルにおすすめの、アンティークのフレンチチェア
続いては、温かなフレンチカントリースタイルにぴったりのアンティークフレンチチェアをご紹介します。
シンプルなウィンザーチェアに白色ペイントを施した、アンティークのフレンチチェア
カントリーチェアの定番であるウィンザーチェアにペイントを施したフレンチチェアです。
こちらのウィンザーチェアは、背もたれが弓のように弧を描いた「ボウバック」と呼ばれるデザインで、背もたれの車輪のモチーフの透かし彫りも可愛らしいアクセントになっています。
その他にも、上品な挽き物加工の脚に、こちらも弧を描いた珍しい形の貫など、イギリスの伝統を感じさせるようなクラシカルなデザインが見て取れますが、温かなモカベージュの色合いのおかげで、マイルドでやさしい雰囲気に仕上がっています。
こちらもウィンザーチェアですが、背もたれの形は直線的な「コムバック」と呼ばれるデザイン。先ほどのチェアに比べてシンプルな印象を受けますね。脚には同じく挽き物加工が施され、クラシカルな雰囲気が添えられています。
こちらのフレンチチェアのペイントカラーは、やや茶色がかったアイボリーで、先ほどのモカベージュと比べると、より明るく白く感じられます。このように、同じホワイト系のペイントカラーでも、微妙な色の違いで印象が異なることもあるので、色々と見比べてお部屋に合う色合いを見つけてみてくださいね。
白×木肌のバイカラーがおしゃれな、アンティークのフレンチチェア
ホワイトペイントと座面の木肌のバイカラーがおしゃれな、アンティークのフレンチチェアです。
明るく清潔感の漂う白色と、木味そのままの座面が、ナチュラルな雰囲気を醸し出しています。フレンチカントリースタイルをはじめ、ナチュラルスタイルのインテリアなど、現代のインテリアにも取り入れやすいデザインが魅力的です。
シンプルなつくりのチェアですが、背もたれの透かし彫りが程よいアクセントになっています。ダイニングチェアなどとして使う際にも、テーブル越しの姿や後ろ姿などからもおしゃれなデザインが楽しめますよ。
また、座繰りのない平らな板座面なので、座って使う以外に植物を飾るなどの使い方で楽しむのもおすすめです。
こちらも同様に、白色ペイントとナチュラルな木肌の組み合わせが素敵なフレンチチェア。人気のアーコールチェアにペイントを施してアレンジしたものです。アーコールのクエーカーチェアならではの、背もたれが長く伸びたユニークなデザインと、バイカラーの色づかいが相まって、他にはない特別なチェアに仕上がっています。座面の木肌は明るく、木目の表情もしっかりと楽しめますよ。
他のアンティーク家具と違って、アンティークでも同じ形を集めやすいアーコールチェアは、数を揃えやすいのも魅力のひとつ。何脚かそろえて、それぞれ違ったペイントを施してみるのも楽しそうですね。
白いペイントでさらに可愛らしく!アンティークのチャーチチェア
アンティークのチャーチチェアに白色のペイントを施したフレンチチェアです。おしゃれなインテリアに取り入れられていることも多いアンティークのチャーチチェアですが、このようにペイントされているものはあまり見かけないのではないでしょうか。木味そのままの状態とはまた少し違った、シャビーな雰囲気が楽しめますね。
こちらも先ほどご紹介したフレンチチェアと同じように、座面にはあえてペイントを施さずにそのままの木味を残したバイカラーのデザインです。躍動感のある木目がアンティークの味わいを感じさせます。このように、自然が生み出すデザインを存分に楽しめるのもアンティークならではのポイント。インテリアのおしゃれなアクセントとして、ぜひ活かしたいところです。
白い色と自然の木味を活かしたデザインのフレンチチェアは、心安まるようなカフェ風スタイルと相性抜群。ほっとくつろげるようなインテリア作りにいかがでしょうか。
フレンチカントリースタイルの名脇役。白色ペイントのアンティークスツール
クラシカルな挽き物加工の脚が上品なイギリスアンティークのスツールです。ホワイトカラーのペイントを施したことで、明るくやさしい雰囲気のフレンチスタイルに生まれ変わりました。これなら、白を基調としたフレンチカントリーやフレンチシャビーといったテイストのお部屋にも馴染ませやすいですね。
小振りなスツールは、ちょっとしたスペースさえあれば簡単に取り入れることができるが嬉しいポイント。ちょっとしたときのサブチェアとしてや、グリーンを飾る花台としてなど、アイディア次第で様々な使い道が考えられます。
アンティークスツールなら、小さな存在でもこだわりの詰まった素敵なデザインがたくさん。イギリスアンティークのクラシカルなものや、和製アンティークの素朴なものなど、ぜひお好みのデザインを見つけてみてくださいね。
ナチュラルスタイルにおすすめの、アンティークのフレンチチェア
最後は、フレンチスタイルだけでなくナチュラルな雰囲気のインテリアにも合わせやすいフレンチチェアをご紹介しましょう。アンティークならではの木味を活かしたお部屋におすすめです。
ナチュラルフレンチスタイルのアクセントに。白いペイントの和製アンティークチェア
まずは、ここまでと同様に白色のチェアをご紹介します。こちらは、ペイントカラーも座面のファブリックも白く、清潔感の漂う和製アンティークチェアです。2章でお話ししたとおり、昭和レトロな日本のアンティークチェアは、洗練されていないカクカクとしたフォルムが特徴的。木味のままではレトロになりすぎてしまうものは、このようにペイントを施すだけでも雰囲気がガラリと変わります。
白色で統一したフレンチスタイルのインテリアに取り入れるのはもちろんのこと、このように木味の活きたダイニングテーブルやダイニングチェアと組み合わせて、コーディネートのアクセントとして取り入れてみるのもおしゃれです。レトロな家具の温かみが、ほっと心安らぐような空間を作ってくれますよ。
明るい木肌とリネン座面で、ナチュラルなフレンチスタイルに。和製アンティークのダイニングチェア
こちらは、古い木の質感をそのまま残した、リネン座面の和製アンティークチェアです。ここまでにご紹介してきたフレンチチェアと違ってペイントが施されていない分、より一層、素材を活かしたナチュラルテイストのインテリアに合わせやすいデザインとなっていますよ。
座面には、赤いラインが可愛らしいアンティークリネンが使われています。リネンの素朴な風合いがやさしい色合いの木肌とよく馴染み、ナチュラルテイストにぴったりの温かみを感じさせますね。
こちらのチェアは、ペイント家具との相性も抜群です。木味の家具とペイント家具をバランスよく取り入れれば、このようにナチュラルな要素の強いフレンチカントリースタイルのインテリアを作ることができます。
アンティークのチャーチチェアは、木味そのままでもフレンチスタイルと相性抜群
4章でホワイトペイントのチャーチチェアをご紹介しましたが、ペイントが施されていないアンティークのチャーチチェアも、フレンチチェアとしておすすめです。
背もたれに聖書を入れるための「バイブルポケット」が付いているデザインのチャーチチェアなら、それだけでインパクトは抜群。木味の家具で作るナチュラルな雰囲気に溶け込みながらも、空間の中でしっかりと存在感を示してくれます。
背もたれのポケットは、おしゃれなだけでなく実用的に使えるのもポイントです。新聞や本、リモコンやランチョンマットなど、毎日手にするちょっとしたものをしまっておけて便利です。
こちらは、先ほどご紹介したリネン座面のチェアとチャーチチェアを用いたダイニングのインテリア実例。ダイニングは、このようにバラバラのチェアを集めてコーディネートするのもおしゃれです。白いチェアを使わなくても、ナチュラルなフレンチスタイルのインテリアは作れますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ナチュラルな雰囲気のフレンチスタイルには、アンティークのアーコールチェアもおすすめ
アーコールチェアも、ナチュラルな雰囲気のインテリアと相性の良い椅子です。木味を活かしたフレンチカントリースタイルなどにはぜひ取り入れたいアイテムですね。
4章でご紹介したバイカラーデザインのものだけでなく、木肌そのままの本来の姿のものや、丸々ペイントを施したものなども可愛らしくておすすめです。作りたいお部屋に合わせて選んでみてくださいね。
アンティークって安全?アンティークのフレンチチェアを安心して使うために、ダメージの確認はしっかりと
ここまで、おすすめのアンティークフレンチチェアについてご紹介してきましたが、「アンティークのフレンチチェアが素敵なのは分かったけれど、やっぱり古いものはちょっと心配…」と思っていたりしませんか?
そこで6章と7章では、気になるアンティークチェアの選び方やお手入れ方法について解説していきます。
アンティークチェアに付き物の「ぐらつき」「がたつき」を事前にチェック!
どんなに素敵なアンティークのフレンチチェアでも、言ってしまえば中古品。長年の使用の中で、目に見えない消耗やダメージが積み重なっているものなので、購入時には状態の確認が欠かせません。
とくに、「ぐらつき」と「がたつき」の2点をしっかりと確認しておきましょう。
アンティークチェアの安全面を考慮するとき、必ず確認しておきたいのが「ぐらつき」です。4本の脚が全て床についているのにグラグラと揺れてしまう場合には、この「ぐらつき」を疑いましょう。ぐらつきがある場合には、チェアの座面と脚の接合部分にゆるみや隙間が生じている証拠なので、しっかりと修理しておく必要があります。きちんとプロの手で直しておくと安心ですよ。購入時にお店の人にお願いできないか確認してみると良いでしょう。
ぐらつきとは異なり、1本の脚が床から浮き、ガタガタと若干段差があるように感じられる場合には、「がたつき」であると考えられます。古い椅子にはよく見られる症状で、経年によって全体的に歪みが生じてしまっているのが原因です。安全面においては、ぐらつきほど致命的ではありませんが、座り心地としては気になりますよね。購入したショップに相談して調整してもらうか、あるいは、市販のクッション材を脚の下に挟んで自分で対処するという方法もあります。
安心してフレンチチェアを買えるアンティークショップの選び方
安心して使えるアンティークチェアを購入するためには、きちんとメンテナンスを行っているお店を選ぶことが大切です。ショップに出向いて、実際に見て触れてその品質を確かめたり、疑問点はお店の人にたずねるなどして、不安な要素がない状態で購入できるのがベストですね。
インターネット通販を利用する場合には、商品画像や説明文をはじめ、そのショップが発信しているあらゆる情報から、そのショップが信頼に値するかを見極めることが重要です。また、少しでも不安なことがあれば、電話やメールなどで問い合わせてみることも大事です。このときの対応も、信頼できるショップかどうか見極める手がかりとなります。
さらに、お店選びの際には、購入後の修理やメンテナンスに対応してくれるかどうかもチェックしておくと良いでしょう。せっかくアンティークの椅子を気に入って購入するなら、長く大切に使っていきたいもの。使っていく中で何か不具合が生じても、気軽に相談できるプロがいると分かっていれば、安心できますよね。
アンティークフレンチチェアのお手入れ方法
最後に、アンティークのフレンチチェアのお手入れ方法を確認しておきましょう。アンティークと言っても、特別なことは必要ありません。気負わず実践できるお手入れ方法をご紹介しますので、ぜひフレンチチェア購入後の参考にしてみてくださいね。
一般的な木製アンティークチェアのお手入れ方法
一般的な木製のアンティークチェアの場合は、普段のお手入れは軽くホコリを落とす程度でOKです。やわらかい布などで乾拭きしてホコリを落とします。
頑固な汚れがついてしまった場合には、中性洗剤をぬるま湯で薄めたものを、やわらかい布に染み込ませて固く絞り、汚れをやさしく拭き取ります。仕上げに乾拭きしてしっかりと水分を拭き取れば完了です。
アンティークフレンチチェアの、ペイント部分のお手入れ方法
ペイントのフレンチチェアの場合も、基本は乾拭きです。 汚れを落としたいときには固く絞った布で拭き取りましょう。ペイントの椅子は、木材の上からペイントを施すことで仕上げているので、強く拭き取ると、ペイントが剥がれる可能性があります。力の加減には注意してください。
また、どうしても落ちない汚れがある場合には、上からペイントし直してしまうという手もありますよ。
とくに白いペイントのフレンチチェアは、汚れが気になる方も多いと思いますが、アンティークなら、もともとペイントがかすれていたり、多少のキズなどもあるもの。ちょっとした汚れ程度なら、それもまた新たな歴史や味わいとして残していくという考え方も良いものです。
アンティークフレンチチェアの、ファブリックのお手入れ方法
細かいホコリやゴミが付着しやすいファブリック部分は、毛先がやわらかいブラシなどを使いましょう。生地が傷まないように、やさしく行うのがポイントです。ブラシタイプの掃除機を使うのも良いですね。アンティークのような古い生地は傷みやすいので、水洗いは避けたほうが無難です。
食べこぼしや飲みこぼしなどの汚れがある場合には、中性洗剤を使います。ぬるま湯で薄めた中性洗剤を、やわらかい布に染み込ませ、固く絞って、汚れが広がらないようにトントン叩くようにして拭き取ってください。このとき、外側から内側に向かって円を描くようにすると、汚れが広がるのを防げます。汚れが落ちたら、別の乾いた布で洗剤を吸い取るように拭き、自然乾燥させて完了です。
最後に
白やグレーなどにペイントされたアンティークフレンチチェアについてご紹介しました。アンティークならではのデコラティブなデザインや、古びたシャビーな質感など、その魅力や味わいが少しでも伝わったでしょうか?
アンティークなら、このように幅広いデザインや他にはない魅力的なデザインのフレンチチェアが見つかるんだということを感じていただけたら嬉しいです。
皆さんもぜひお気に入りの一脚を見つけて、こだわりのフレンチスタイルのインテリアに取り入れてみてくださいね。
※今回ご紹介したフレンチチェアの中には、すでに売約済みとなってしまっているものもあります。その点はどうぞご了承ください。