インテリアABC

冬の準備に。知恵と工夫が満載、作り方もシンプルな保存食のすすめ

秋が駆け足で去っていき、冬が近づいてきましたね。
冬を迎える準備は進んでいますか?…といっても、エアコンのスイッチ一つで暖房が入ってしまう現代の生活では、準備といっても衣替え程度。それほど大変な準備は必要ないかもしれません。
でも、四季のある日本では、秋が終わるまでに、冬を迎えるさまざまな準備をしていました。なかでも一番重要だったのは、冬の間の食糧確保、つまり「保存食作り」です。
今回は、そんな季節感を感じるそんな生活をちょっと懐かしく、そして身近に感じてみたいと思います。

先人の知恵、保存食

アンティーク蓋物瓶
今でこそ、鮮度の良い食材を、必要な時に必要なだけ買いに行き、冷蔵庫や冷凍庫で保存するということが可能です。でも、ほんの一昔前までは、食品を長く保存するということが人々の一番重要な課題でした。
新鮮な食材が手に入らなくなる冬を乗り越えるために、あるいは旬の季節に大量に取れた魚や野菜を無駄にしないために、食品を「保存」するための様々な方法が考えられてきました。保存食は、その土地土地の気候や食材に合わせて作られてきた、そこに暮らす先人たちの知恵の結晶なのです。

保存食を保存するための家具

アンティーク3尺水屋箪笥
冷蔵庫がない時代、食品は “箪笥(たんす)” で保管していました。…と聞くと、驚かれるかもしれません。箪笥といっても、今でいう、服を収納するためのものではなく、食器や食品を収納するための箪笥、つまり食器棚の元祖のことです。
その代表に、水屋箪笥と呼ばれるものがあります。今でも食器棚として活躍している箪笥たちですが、虫よけの網が張られていたり、風通しを良くするように作られていたりと、食品を収納するための工夫がされていました。
そんな元祖食器棚の「アンティーク水屋箪笥の使い方」については、以前のRAFUJU MAGに記事がありますので、そちらもぜひ参考にしてみてくださいね。

保存の方法。基本的な保存食の作り方

保存食瓶
基本の作り方は大きく分けて3つ。「干す」「漬ける」「燻す」のいずれかです。
「保存食」を作る目的は、食べ物を腐らせずに長持ちさせること。つまり、いかに “腐らせないか” 、そして食材を “おいしく楽しめるか” がポイントです。

作り方の基本①:干す

田舎の家の軒先に、野菜が吊るされている風景は、いかにも懐かしい日本の冬支度の風景ですよね。切干大根や梅干しなどが浮かびます。
“干す”、つまり食べ物の水分を抜くことで、人体に悪い微生物が生きづらい環境になります。乾燥機などなかった頃は、天日干しが主流でした。天候に左右され、時間もかかる方法ですが、太陽の光に当てると旨みや栄養が増すそうですよ。

作り方の基本②:漬ける

日本食代表のお漬物や果実酒。塩、砂糖、酢、酒…など、漬けるものはさまざま。塩や砂糖に漬けると、食品の中から水分が抜けることによって、酢や酒に漬けると、酸性やアルコールによって、微生物が繁殖しにくい環境をつくることができます。また、オイルに漬けて空気を遮断するのも、食品を長持ちさせる保存食の一つです。

作り方の基本③:燻す

木片を燃やした煙で乾燥させる方法。つまりスモークです。水分が抜けるだけでなく、煙による殺菌効果もあります。さらに、煙が食べ物をコーティングするので、外部からの雑菌の侵入が防げるのだそうです。”燻す” 食品としては、鰹節やいぶりがっこなどが有名です。サクラ、ナラ、ケヤキなど、それぞれの木による独特の薫りも楽しみの一つですよね。

地域によって特色のある保存食

保存食文化の発展
北は北海道から、南は沖縄まで、さまざまな気候や風土が存在する日本では、保存食と言ってもさまざまなものがあります。
例えば東北地方では、春から秋の野菜の収穫期間が短いため、野菜の保存食が多いそうです。海沿いの地域では、漁業で大量に採れた魚の保存食が発展しました。また、温暖で雨が多い地域では、香辛料をたくさん使ったものが多く生まれ、また、冬でも野菜が取れるため、野菜よりも、肉や魚の保存食が多く生まれたのだそうです。
他にも、海外から入ってきたジャムやピクルス、そしてキムチなども今ではすっかり馴染んだ保存食の定番になっていますね。

最後に

季節を感じる家しごと、保存食作り。冬を迎える準備をする必要もだんだんなくなってしまっているのも確かな事実です。でも、四季もあり、豊かな食文化もある日本にいるのですから、伝統的な保存食作りに挑戦してみるのも面白いと思いませんか。
保存食の詳しい作り方やレシピについても、いつかご紹介したいと思っていますので、どうぞお楽しみに!

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