アンティーク家具について

どんな部屋にも合う理由。格子戸の基本的な知識とデザイン入門

日本風情のある街を歩いたり、レトロな日本家屋に入ってみると、そこには必ずといっていいほど格子戸がありますよね。
「え?どれが格子戸?」なんて思ってしまった方。そうなんです、「格子戸」と一口に言っても、実はすごくたくさんの種類があるので、どれが格子戸なのか分からなくても不思議ではありません。
格子戸についてもう少し詳しく知りたい、素敵な格子戸を見逃したくない、という方へ、格子戸の基本的な知識と、基本だけれども見逃してしまいそうなデザインをいくつかご紹介します。
「あれも格子戸」「これも格子戸」と、格子戸をさらに楽しんでいただけると思いますよ。

まずは格子戸の基本の知識から

中窓付格子戸
格子戸とは、その名のとおりタテヨコの木材が “格子” 状に組まれた引き戸のことです。格子の竪(タテ)の木を「竪子(たてこ)」、横(ヨコ)の木を「貫(ぬき)」といいます。
ちなみに “タテ” という漢字は「縦」じゃないの?というご質問が出てきそうですが、ここでは「竪」と書くのが適切です。「竪」という漢字には「立っている、垂直に立つ」という立体の意味が含まれているので、「縦」よりも端的に表現できるのです。
竪子と貫を組み合わせた部分は総称して組子とも呼ばれますが、格子戸に限定すると「格子子(こうしこ)」と呼ばれます。格子子の形が四角いのが、格子戸の基本の形です。四角い格子子の間が吹き抜けていて、光や風を通すのが格子戸の特徴ではありますが、ガラスや板が貼られたりはめ込まれたりしているものも広く格子戸に含まれます。
また、戸の真ん中あたりに「帯桟(おびさん)」と呼ばれる幅の広い横板がつけられたものや、下の部分に「腰板(こしいた)」がつけられたものもあり、その木目やそこにはめ込まれたガラスも装飾として楽しめます。

格子戸デザインの基本

中窓付格子戸
格子戸は、気温と湿度の高い日本の夏に最適な機能と、そのデザインが日本の美意識とマッチして、まずは京都の町家で流行しました。それから、京と江戸を結ぶ東海道や中山道の宿場町を中心に次第に全国各地へ広まったといわれています。格子戸のある風景としてよく宿場町があげられるのはこのためなのですね。
さて、各地に広がり、さまざまに変化した格子戸。伝統的な形の中にも、それぞれのデザインや名称があります。機能や目的、地域性を反映した数多くの種類があるのですが、ここでは、「こんなものも!」と感心していただけるようなものをほんのいくつかご紹介したいと思います。

格子戸デザインの変化球、横格子

アンティーク横格子戸
格子戸とは竪子と貫の…と説明していたところで、さっそくの変化球、格子子が貫のみの「横格子」。
縞模様の視覚効果で、横縞には幅を広く見せる効果があるというのはよく聞く話ですが、間口が狭い空間では、横格子戸を使うと空間を広く見せることができますよ。

変則リズムがおもしろい、吹寄せ格子

アンティーク吹寄せ格子戸
竪子または貫を2本または数本ずつ近づけ、他とは間隔をあけて並べているものは「吹寄せ格子」と呼ばれます。格子の狭いところと広いところが変則的なリズムを作りだしてくれて心地よいですよね。

竪子を細かくして目隠し効果、連子格子

アンティーク連子格子戸
続いて「連子(れんじ)格子」。竪子が細かく入っているデザインです。
格子子が細かいと、視線を遮る効果が高まります。暗いほうから明るいほうは見えますが、明るいほうからは暗いほうが見えにくい、つまり、中から外はよく見え、外から中は見えにくいという防犯機能を備えた格子戸です。
竪子が特に密に入っているものは「竪繁(たてしげ)格子」ともよばれ、長野県下諏訪地区の宿場でみられる独特の様式・名称なのだそうです。

最後に

言ってしまえば木を一番シンプルに組み合わせただけの格子戸が、目的や機能、そして地域に合わせてこんなに多様に変化するのですね。
ここにご紹介できたのは、数ある種類とデザインの中のごくごく一部です。時代に合わせて、日本の伝統的な格子戸が、その “和” の雰囲気さえも跳ねのけてしまうようなデザインにも変化を遂げたりもします。それもまたご紹介してみたいと思いますので、どうぞお楽しみに。

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