RAFUJU MAG

ANTIQUEFURNITURE RAFUJU STUDIO MAGAZINE

懐かしい昭和の香り漂う、若夫婦の家

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玄関を入ると、風情溢れる格子戸がある

豊かな自然と歴史が息づく古都・奈良。
近鉄奈良駅から10分ほど歩き、のどかな住宅街の一角に今回の取材先・Yさまのご自宅はあります。
一見するとおばあちゃんが出てきそうな昭和の長屋から出迎えてくれたのは、笑顔が素敵な20代のYさまです。
古いものに興味を持ったきっかけは、小さい頃に通っていた習字教室。
築100年ほどの古い建物で行われていたそうで、和の雰囲気に憧れを持ち、いつか畳の暮らしをしてみたいと思っていました。
結婚は身の回りのすべてを、自分好みのもので揃えられるチャンス。
大きな家具を中心に、インターネットで探し始めました。

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味わい深い古時計が、今もなお時を刻んでいる

Yさまがラフジュ工房でご購入なさったのは、5つのアンティーク家具。
どのように使ってくださっているのか、取材前から興味津々だったので、
到着して早速、わくわくしながら案内してもらうことにしました。

まず最初に見せてもらったのは、玄関入ってすぐ横にある和室に置かれた「1980年頃のボルディングブックケース」です。
下に回転台がついていて棚が360度回転するので、電話やティッシュなど、日常に必要なものを置いています。
ケースの色合いと見事に調和しているのが、上段に置かれたなんとも味わい深い古時計。
「時計の収集が趣味だったおじいちゃんからもらったものなんです。手巻き時計で1時間ごとにぼ~んと時を知らせてくれるんですよ」とYさまはにっこり。

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ラフジュ工房の水屋箪笥(左)が台所の主役

次に案内してもらったのが、台所。
こちらでひときわ存在感を放っていたのが"三尺水屋箪笥"です。
時間を経た木の風合いがなんともかっこよく、小さな引き出しがたくさんあるので、スプーンなどのカトラリー類の分別がきれいにできます。
「一番気に入っているところは、唯一扉が付いていない棚の部分です。普段の食事で使うお皿を置いておくと、とっても便利なんですよ。
あと、飾り棚や取っ手のデザインもかわいくてお気に入りです」とYさま。
ラフジュ工房の水屋箪笥の横には、まるでセットで買ったかのごとく似た風合いの水屋箪笥が並んでいます。こちらは個人販売のネットオークションで購入しましたが、飾り棚の模様が揃っているなと嬉しくなって買ったそうです。
「一見同じように見えるんですが、ラフジュ工房さんの家具はメンテナンスがしっかりしているから、引き出しの滑りがスムーズで、がたつかないんですよ。少しお値段は奮発しましたが、買って本当によかったです。安心できるのも、アンティーク家具をラフジュ工房さんで買う理由ですね」

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毎日コトコトとご飯を炊く、水玉柄の可愛い土鍋

水屋箪笥の上には、可愛い土鍋が置かれていました。
忙しい朝はタイマー機能のある炊飯器を使いますが、夜は土鍋でゆっくりご飯を炊くのが毎日の楽しみです。

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和室に並んだラフジュ工房の本棚とライディングビューロー

続いて案内されたのは、中庭が望める和室。
ここには"古い木の薄型本棚"と"象嵌入りライティングビューロー"が並んで置かれていました。
本棚は、小さい頃から本が大好きなYさまが、ずっと欲しくて探していたという「とにかく薄い」もの。
文庫本がびっしりと並んでいるのに、圧迫感がないのは、その薄さのおかげでしょう。

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ライティングビューローを机にして畳に座ると、高さがぴったり!

ライティングビューローは、机になる作業台と書棚が組み合わさった、扉を開いて使う書き物机。
中には文具を収納し、ちょっとした書き物などに使っています。
その上段には、実家で飼っていた大好きな猫たちの写真を飾っています。
「ライティングビューローは、小さい頃からの憧れで......ぱかっと開くと机になるのが、なんだかワクワクしますよね」とYさまは目を輝かせます。

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アンティークの深い色合いが、オーディオ機器にもマッチしている

最後に通されたのは、この家で唯一のフローリングの一室。
こちらには、最後に買ったという"鉄脚付きの横長ローボード"が。
まるであつらえたかのように、壁と壁の間にぴったりと収まっています。
アンティーク好きにはたまらないダイヤガラスが使われ、鉄脚がフローリングにもぴったりはまった魅力的な一品です。
「収納力抜群なところがお気に入りです。中には漫画がたくさん入っているんですよ」とYさまは、はにかみながら教えてくれました。

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和食器集めも趣味だというYさま。中央の白いポットには自家製の梅干しが入っている

すべての家具を見せていただくと、一つひとつには個性があるのに、家具全体が調和していることに気がつきました。
「最初に買ったのは水屋箪笥ですが、その水屋箪笥に合う家具、次はそれに合う家具、と揃えていくと、今のような落ち着いたトーンになりました。量販店などで買うと、テイストを揃えて一気に買うことができますが、アンティークは一期一会。少しずつ自分の好きなものを揃えていくのも楽しいですよね」とYさま。
昭和とか大正とか表記されている家具を見ると、わくわくしてしまうというYさまに、古い家具の魅力について聞いてみました。
「たとえ傷をつけてしまってもワックスをかけたらそれも味わいになる。また100年ぐらいあとに、誰かのところに行けばいいなと思っています」

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和室の掃除は、畳を傷めないように昔ながらのほうきで行っている

今の家は気に入っているそうですが、古さゆえに雨漏りをしてしまうこともあるといいます。
「祖父は80代になった今でも大工さんをしてまして、相談したら自分で直せるよとアドバイスしてくれました。なるほどと思って、実践したら本当に直せたんです」とYさま。
最初に家を訪れたときは、なぜ長屋を選んだのだろう?と不思議でしたが、お話を聞いていくうちに、Yさまは古い家や古い家具といったものだけではなく、昔ながらの暮らしぶりにも興味を持っていることがわかりました。
ご飯を土鍋で炊いたり、梅干しを漬けたり、和室をほうきで掃除したり、壊れた椅子をリペアして使ったり......古きよき時代の日本の暮らしぶりを大切にしていました。「電気代も二人暮らしで2000円いかないんですよ」と笑うYさまと話していると、心が洗われるような気持ちになりました。

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ラフジュ工房 もりたより

土鍋のごはん、箒を使うていねいなお掃除、雨漏りの修繕、、、。Yさまの暮らしぶりは、古きよき日本のそれを思い起こさせてくれます。 現代人が失いかけた、手間ひまかけて愛着を持って生活することの大切さが、Yさまの活き活きとしたお姿と言葉の端々から伝わってきます。 水屋箪笥の棚一箇所を、普段使いする食器たちの定位置としたり、"薄さ"をうまく利用した本棚の魅せ方など、1アイテムずつにYさまならではの"べんりに楽しく使う工夫"が感じられとても素敵です。 家具も家電も暮らしかたも、それぞれのよさを丁寧に組み合わせたYさまの日々に学ばされ、心豊かに生きるヒントをいただいたような気がします。

筆者のご紹介

米村めぐみ

いろいろな方とお会いして、アイディアを形にする編集の仕事を日々楽しんでいます。趣味はカフェなどのお洒落な場所を発掘すること。基本、新しいものには目がありません。北欧のインテリアが好きで、本で研究したり、休日には家具屋さんを巡ったりしています。
部屋を少しずつ理想の形に近づけていくのが楽しみの一つ。

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