RAFUJU MAG

ANTIQUEFURNITURE RAFUJU STUDIO MAGAZINE

ものとの楽しい付き合い方

「これね、タイに住んでいた時に買ったものなんですけど、カレン族が使っていた青銅のドラムで。
形によってHeger タイプⅠ、Ⅱ、Ⅲと分類されるんですけど、これはタイプⅢです。」
始めは無口な印象でしたが、ご自身のコレクションの話になると目を輝かせ、饒舌になるのはhillsidecnxさま。
大人の男性が抱えてやっと運べるほどの大きさの青銅ドラムの上にクッション材を4つ置き、ガラス板を敷いて、リビングルームのテーブルとして使われています。
奥さまともにタイに住んでいた経験のあるお二人は、タイの手仕事から日本の骨董まで、幅広い品々をお持ちで、それらをうまく生活の中に取り入れていらっしゃいます。

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美術品が生活の中に生かされているリビングルーム

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hillsidecnxさまのお話を伺うライター吉沢

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hillsidecnxさまご自慢のコレクション、カレン族の青銅ドラム

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蛙が2段に重なっていて、合計8匹います

hillsidecnxさまとラフジュ工房の出会いは、マンション購入をきっかけに今まで収集してきたものをしっかり見せる空間を作りたくなり、飾り棚を探していたとき。
別のオークションサイトで見つけたガラスケースをきっかけに、ラフジュ工房のサイトまでたどり着いてくださったそうです。
ご自身もコレクションの一部をインターネットで販売することがあるため、購入するときも独自の目線で厳しく選んでいらっしゃるそう。
「ラフジュさんのサイトは、サイズでしっかり絞り込めるので良いですね。」
評価も厳しいのでは、と心配しましたが、ラフジュ工房の商品は、届いてみると「期待以上」だったとのことでひと安心。
そのガラスケースには仏像から蒔絵の椀5客セットなど、幅広い品々が陳列されていますが、飾ってあるのはコレクションのほんの一部で、季節や機会によって展示品を替えるとのこと。まるで美術館です。

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美術館のような展示空間

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ラフジュ工房でお買い上げいただいた収納棚

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こちらの収納棚も、ラフジュ工房からご購入くださったもの

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ガラスケースから、塗り椀を取り出しているところ

「古いものは、そのままだと残念な状態のものも多いですよね。かといって手を入れ過ぎてしまうとアンティークの良さもなくなってしまったりするし。
実用的に使える程度に、ポイントになるところはしっかり直してくれているので、ラフジュ工房さんの家具は良いですね。」
そう語るご主人は、以前ラフジュ工房からのアンケートに「家具は消耗品だと思っていましたが、財産だと思うようになりました」と答えてくださったことがあります
「無垢の家具は、傷がついても味になる。長い目で考えたら、同じ値段でも、職人がきちんとつくったアンティークの家具は高くないな、と思ったんです。
ラフジュ工房も、安っぽい家具は出していないですよね。あと、高すぎるものがないのも良いですね。たまに妙に安く感じるものはありますけど。」と笑いながら教えてくださいました。
さすが骨董がお好きなだけあります。そういった掘り出し物はすぐに売れてしまうので、頻繁にサイトをチェックしてくださっているそうです。

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収納棚の中もきれいに整っています。蕎麦猪口もラフジュ工房のもの

もう1つ、どうしても聞いてみたかったのは、すでに何度かご購入くださっているラフジュ工房の「オリジナルワックス」について。
どのように使われているのか気になっていました。「実はラフジュで買ったものにはまだ使ってないんですよ。別のお店で買ったアンティークの棚とか、以前新品で買ったカリモクのダイニングテーブルも、これで磨くときれいになります。」
タイで骨董商を営むご友人にもプレゼントしたら、「きれいに傷を隠して、においが気にならない」ととても喜ばれたのだとか。
ちょっと気になった傷にはワックスをかけて、ご自身できれいにする。
買って終わりではない、ものとの付き合い方に愛情を感じました。

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オリジナルワックス。ペースト状のワックスです

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hillsidecnxさまに使い方を教わるスタッフ森田

その姿勢は、同じくラフジュ工房からお求めくださった蕎麦猪口が嬉しくてそば打ちに挑戦された...といったエピソードからも窺えます。
また、同じく蕎麦猪口にさくらんぼを入れたりして、デザートカップにしても使いやすい、など様々な用途を見つけては、ものとの新しい物語を紡いでいるようです。

せっかくなので、お気に入りの器を手に写真を撮らせていただく事にしました。
キッチンでなにやら話し込むお二人。
相談しながら、テーブルに敷くマット、ナプキンホルダーなどのコーディネートを考えてくださいました。

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相談中のお二人。ラフジュ工房からお求めくださった
「モールガラス入り収納棚」と、手前は江戸後期の蕎麦猪口

アジア・日本のものが多いコレクションの中には、オーストリアの陶器のスープ皿も違和感なく溶け込んでいます。
「このスープ皿は、スープが冷めにくいんです」と奥さんが言えば、「ラフジュで買った蕎麦猪口は薄手で使いやすいです。」と旦那さま。
やはり使ってこそ、というお二人の姿勢。「割ってしまうこともありますけどね。それはもう仕方ない」という潔さです。

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オーストリアのブランド、
GMUNDNER KERAMIK(グムンドナーケラミック)のGrungeflammt(グリュングフラムト)シリーズ
スープカップもラフジュ工房からお求めくださったもの

コレクションについて嬉々として語るご主人を、「3時間かかるわよ!」と茶化しながらも、どこか楽しそうな奥さま。
奥さまご自身は、見た目の美しさと、実用性を、選ぶときの基準にされているそうです。
「新しい古いに関わらず、つくりがしっかりしているものを選ぶようにしています」
ラフジュ工房で購入された数々のアンティークの中で一番のお気に入りは、意外にも特大サイズの「球型ガラス天井照明」なのだそう。
こちら、直径は30cmほどもあり、存在感があります。
「始めはムダじゃない?と思ったんですけどね。でもこれがあるだけで家の中の雰囲気が一気に柔らかくなるので」と使い勝手の判断基準は柔軟です。

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ガラスの天井照明が柔らかく辺りを照らします

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hillsidecnxさまご夫妻とスタッフ森田

よく考えれば、家具だけでなく、どんなに小さなものでも、買って終わりになることはないのですね。
特に古いものは、手入れや修理をする必要があったり、現代の生活に合わせて用途を新しく考えたりする必要もときにはあります。
買ってからの付き合い方を考えるのが、醍醐味とも言えます。
そのプロセスを楽しんでくださっているhillsidecnxさまのお宅は、ものと付き合うアイデアと愛情に溢れていました。

大きな家具は一通り揃ったので、これからは器のような小物を集めたいそうです。
ラフジュ工房から購入されたフグと山葵(わさび)の塗り椀のように、「珍しい柄が多いといいですね。ありきたりなものはヤフオクでも買えますから」と今後の参考にもなる的確なコメントを下さいました。

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ご主人の手には「根来塗風山葵に河豚の図 木製蒔絵椀」
奥さまは江戸後期の蕎麦猪口を選ばれました

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hillsidecnxさまご夫妻とスタッフ森田

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ライター吉沢とおふたり。
ラフジュ工房の陳列台を素敵に生かしたディスプレイコーナーの前で


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ラフジュ工房 もりたより

"新しい古いに関わらず、つくりがしっかりしているものを選ぶようにしています"このお言葉からも、芯からよいものをよいと見定めるhillsidecnxさまの洗練された思想を感じます。 「ここにあった傷もこれでキレイになったんだよ」と当店のミツロウワックスについて、実際に補修した箇所をとても嬉しそうに話されるhillsidecnxさまと、それをうなずきながら見守る奥さま。 新しい家具にも傷がつけば丁寧に塗っていただき、とても嬉しく幸せな気持ちになりました。 そんなhillsidecnxさまのお気に入りがセンス良く飾られた空間は、お宅まるごと美術館のようで、満ち足りた一日を過ごすことができました。

【ご要望について】
「家具だけではなく、小物を増やしてほしい」というご要望ですが、その後年代もののおもちゃや骨董、アクセサリーなどの小物を多数入荷し、カテゴリも増えました。いつもラフジュ工房のサイトをチェックいただいているhillsidecnxさまも、いち早く気付いていただきとても嬉しいです。


筆者のご紹介

吉沢朋

「物買って来る 自分買って来る」 大好きな京都の陶工・河井寛次郎の言葉です。 家具との出会いについて伺うと、家具ひとつが使い手の価値観をいとも簡単に明らかにしてしまうので驚くほどでした。
アンティーク家具と、そこから育ったストーリーは、私にとってワクワクするものばかり。
きっと、読む人の暮らしも楽しく豊かにするヒントが隠れているはずです。

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