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ANTIQUEFURNITURE RAFUJU STUDIO MAGAZINE

編み座面が美しい椅子。北欧で人気のペーパーコードチェアの魅力

おそらく日本でも聞きなれない方が多いであろう「ペーパーコード・チェア」。北欧家具を中心に椅子作りに取り入れられてきた、"編み座面"のチェアです。

「ペーパー...紙?紙なのに丈夫なの?」と思っている方もきっと多いはず。今回は、そんな魅力をまだ知らない方のために、ペーパーコードチェアの特徴に注目!

編み方による印象や座り心地の違いや、日本でも作られている"編み椅子仲間"のこともご紹介しますよ。では早速見ていきましょう。

デンマーク家具のスタイルに見られるカナコ編み

カナコ編みチェア 一般的な平織りで行うスタンダードな編み方です。この手法はデンマークの家具に見られ、シルエットが美しいチェアにも良く馴染みます。

縦方向を先に編み、その後に横に編み込んで座面を張っていきます。でも実はこの編み方は、構造は単純ですが手作業でとても時間がかかるんです。でも手をかけた分だけ強度があるものに仕上げることができるので、きっと数々の職人が黙々と仕上げたことでしょう。

この編み方を基本に、少しずつアレンジを加えたものも作られていますよ。

そもそもペーパーコードって?

北欧ビンテージのペーパーコード 名前の通り、いわゆる紙紐です。樹脂を含ませた紐で、当初は麦などを束ねる紐として活用されていましたが、品質が均一なことから後に椅子作りにも取り入れられていきます。自然素材でやさしいのはもちろん、夏は涼しく冬は暖かく過ごせるため、四季がある日本でもペーパーコードのチェアは人気です。

編み換えにより末永く使うことができるのがメリットですが、ホコリやシミが付きやすいところは紙なのでつきものです。日本でもペーパーコードの編み換えを行っている所はありますが、業者によっては編み方に"クセ"があったりするので気にしておくのがいいかもしれませんね。

ラッシュ編みの定番。北欧ではポピュラーな対角線模様

ラッシュ編み あのハンスウェグナーの「Yチェア」でも取り入れられている編み方で有名なこの模様。編みの稜線により中央にくぼみができ、そのおかげで長時間座っていても疲れないメリットがあります。

編み座面の椅子に使われる素材は、北欧ではペーパーコードが中心ですが、い草(rush)などが活用されることもあります。このい草で編み込む技法をラッシュ編みと呼ぶようです。シンプルですがカナコ編みとは違った雰囲気で、シンメトリーなパターンがモダンな印象ですよね。

い草を使った座面は、日本の松本民芸家具でも

松本民芸家具のラダーバックチェア 松本民芸家具でも定番のラダーバックチェア。その原型はイギリスに住む庶民の家や農家で使われていたカントリーチェアだと言われています。このラダーバックチェアのタイプに多用されたのがラッシュ編み。乾燥させたい草を手作業で編んでいき、最初は青々しい色をした座面が、使っていくごとにツヤのある飴色に変化していきます。

徐々にい草が締まり、腰を掛ける人にフィットする座面に。松本民芸家具のラダーバックチェアは、20年以上一般家庭で使っても編み換えの必要が無いのにも驚きです。民芸家具は洋家具の雰囲気が強いものが多いですが、い草のやさしい雰囲気のおかげで、ダイニングコーディネートにもナチュラルに取り入れられそうですね。

最後に

木製の座面とはまた違ったやさしい印象を与えるペーパーコードやラッシュ編みの座面。メンテナンスは必要ですが、手をかけながら長く付き合っていけるのも家具の醍醐味だと思いますよ。

座りながら自分にフィットするチェアを、ぜひ育てていってくださいね。

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筆者のご紹介

茶園みずき

様々な人との出会いに刺激を受け、専門学校卒業後にデザイン事務所へ。グラフィックデザインに限らず、イベント企画など、人と人がつながる場づくりにも精を出す。仕事をしていく中で、ものづくりについてもっと深く知りたいと思うようになり入社。家具の向こうに見えてくる、インテリアのコーディネートをお届けできればと思います。

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